World End

nao

文字の大きさ
93 / 273
第4章:学園編

エピローグ 

しおりを挟む
 『人殺し』。エルマーに言われた言葉が胸を刺す。友から向けられた憎しみが心を苛む。

 いつもの空き地で訓練を終えたジンは仰向けになって夜空を眺めていた。徐々に初夏の兆しも見えるがまだ夜は涼しい。火照った体を冷ましてくれる心地のいい風に体を晒す。

 分かっていたことだ。自分がこの復讐をやり遂げればきっと、もっと多くの人々の憎しみを背負うことになるだろう。それでも彼は進むと決めたのだ。どれだけ苦しくても、悲しくても、友を裏切ることになっても、それが彼の心をすり減らしていくとしても、彼はもう止まることができない。

 最後に会った時のウィルを思い出す。治療の甲斐もなくベッドから起き上がることもできなくなった彼は、それでも強い意志を秘めた目をしていた。

~~~~~~~~~~~

「行くのか?」

「うん、今日行こうと思ってる。もうさっきマリアにも挨拶してきたよ」

「そうか…」

「うん…」

 二人の間を沈黙が流れる。8年間、文字通り自らの命を削ってまで、ジンを育ててくれたウィルともうすぐ別れることになるのだ。そして、おそらくこれが今生の別れになるだろう。もうウィルはいつ死ぬかもわからない状態であると、ティファニアから聞いていた。ウィルもそれを承知していたし、ジンもそれは理解していた。だからこそ二人はそのことについて何も言わなかった。

 結局彼らは間に合わなかった。あの強さに、あの高みに到達することはできなかった。最初から分かっていたことだ。たかだか5年の修行で倒せる相手なら四魔人などとは称されはしない。

「…8年か、お前と出会ってから」

「そうだね。あの時俺はまだ7歳ぐらいだったから」

「そうか…もうそんなになるんだなぁ」

 ウィルがしみじみと言う。マリアが一緒にいた3年間、ウィルと二人だけで過ごした5年間はジンの中でかけがえのないものになっていた。気がつけば、姉と一緒に過ごした時間以上に、ウィルに面倒を見てもらっていた。

「それで、いつ頃出発するんだ?」

「このまま行こうかなと思っている」

「そうか、そんじゃあ気をつけて行ってこいよ」

 ウィルは笑う。もはやまともに体を動かすこともできない。それでもその笑顔は未だに記憶にあるものと変わらなかった。

「ウィル、俺…」

「あー、いいっていいって、そういう湿っぽいのは無しにしようぜ。苦手なんだよ昔から」

「でも…」

「だからさ、愚痴愚痴言ってないでさっさと行っちまえよ。馬鹿息子」

 ジンは初めて言われた言葉に驚いて目を大きく開ける。

「ウィル…父さん…ありがとう」

 知らず識らずのうちに目から涙が溢れていた。

「まーた泣いてんじゃねえか。いつまでたっても変わんねえなあお前は」

 ウィルは鼻声でジンを小馬鹿にする。

「ウ、ウィルだって、鼻声じゃん」

「ば、馬鹿言ってんじゃねえよ。これはあれだ、風邪のせいだよ風邪」

「じゃあ俺も目が痒いからだよ」

 お互いに馬鹿なことを言って笑い合う。離れがたい気持ちで一杯になった。だがもう出発しなければならない。

 マリアが死んだ後、ラグナから教えられたのは四魔人が目覚め始めたということだった。ここでできることはもう無い。そこでジンはオリジンに向かうことにした。あの街には多くの情報が集まる。とりわけ騎士学校が保有する図書館は王国でも随一の蔵書量を誇る。そこの禁書庫に潜入するためには学生の身分がふさわしい。だから彼はこの後ファレス騎士学校の入試を受ける予定だ。

「そんじゃあ行っちまえ」

「うん、行ってきます!」

 顔を涙でくしゃくしゃにしながらジンは家から飛び出した。それを見てウィルは笑う。自分には勿体無いほどにできた息子だ。強さも、そして優しさも。

「悪いなぁジン」

 どんどん離れていく彼にぼそりと呟いた。自分の復讐もあの少年に託すことになった。もう彼を守ることができなくなった。側に居てやれなくなった。自分でも逃げ出したくなるような訓練をジンに課してきた。それを乗り越えた彼を誇りに思う。それと同時にあんな子供に過酷な運命を強いてしまったことに強い罪悪感を覚えた。

 もうジンはきっと街を出ただろう。おそらく2度と会うことはない。これから彼は多くの絶望に打つかるだろう。それでもきっとジンはそれを乗り越えていくはずだ。なぜなら…

「お前は俺の自慢の息子だからな」

~~~~~~~~~~~~~~~~

 ぼーっと夜空を眺めていると誰かが歩み寄ってきた。それに気がつくが無視して星々を眺め続ける。その誰かはジンの隣まで来ると、地面に座って膝を抱えた。

「なんか用か?」

「んーん、別に」

 少女の声は少し枯れている。あれからずっと泣き続けていたのだろう。互いに何も話すことなく、静かに時間が流れていく。

「お前さ、いつもここにいるの?」

「まあ、訓練にもってこいな広さだからな」

「ふーん」

「誰かに聞いたのか?」

「うん、ルースが教えてくれた」

「あー、なるほど」

 再度流れる沈黙に何となく気まずくなってくる。

「「あの」」

「何だ?」

「いや、そっちからでいいよ」

「いや、お先にどうぞ」

「…分かった。そのお前が僕を助けてくれたって聞いたんだけど」

「別に、お前のためじゃねえよ。ただ誰かを犠牲にして逃げるっていうのが気に食わなかっただけだ」

 ジンは気恥ずかしさからぶっきらぼうに返答する。確かにそれも真実なので嘘は言っていない。シオンがそんな彼の顔を覗き込んできたので思わず目を背けた。

「それでもさ、あの、えっと、あ、あ、ありが、ありがと…う」

 言い辛そうに何度も吃りながら何とか口にしたその言葉にジンは目頭が熱くなった。彼女を助ける代わりに自分は一人の友人を壊してしまった。未だにエルマーは部屋から出てこない。

「礼なんか言わないでくれ」

「でも…」

「頼むから」

「…分かった」

 今の彼にとって感謝の言葉ほど心を苛むものはなかった。ジンは必死になって空を見上げ、涙が溢れないようにする。

「君は強いね」

 そんな彼を見てシオンは呟く。ルースからの又聞きではあるが、彼女達が遭遇した合成獣の素体はエルマーの姉のサラだったそうだ。その彼女をエルマーの目の前で殺したのだ。一体どれほどの覚悟を持てばそんなことができるのだろうか、想像もつかない。

「…強くなんかねえよ」

 ジンはシオンの言葉を忌々しく思う。自分が強ければもっと良い解決策があったかもしれない。自分が強ければシオンは死にかけなかったはずだ。自分が強ければ…。そんなことを考えていると、ふと顔が翳って額に柔らかい感触が当たった。

「…な、何だよ」

「わ、わかんない。何となく…かな」

 シオン自身も自分の行動に驚いている。ジンもシオンからの突然のキスに驚くが、少し気持ちが和らいだことに気がついた。現金なやつだと心の中で自嘲する。

「さてと…」

 シオンが立ち上がって伸びをする。

「行くのか?」

「うん、おやすみ。そっちはまだ此処にいるの?」

「ああ、そのつもりだ。おやすみ」

 シオンはそのまま歩き去った。辺りが暗かったため彼女の頬に朱がさしていることにジンは気がつかなかった。自分の頬が真っ赤になっているのも、彼は気づいていなかった。

~~~~~~~~~~~~

「エルマーが消えたらしい」

 翌日の朝、稽古から戻ってきたジンはルースからそう告げられた。どうやら昨晩のうちに、荷物を持って消えてしまったのだそうだ。

「どっかに出かけたとかじゃないのか?」

「その可能性も無いわけじゃないけど、さすがに可能性は低いだろ」

「そうか」

 最後に見たエルマーの顔を思い出す。全てに絶望した顔だ。何も映さない瞳は昔の自分を見ているかのような痛ましさだった。エルマーは自分と同じなのだと強く感じた。自分はウィルとマリアが救い出してくれた。だが彼はどうなのだろうか。

「お前が気に病むことじゃねえよ。仕方なかったんだ」

「ああ、そうだな」

 どうやら顔に出ていたらしい、ルースが心配そうに覗き込んでいた。

「まあ、あいつのことは先生達がどうにかするだろうし、俺らにゃ今できることはねえよ。だからとりあえず飯に行こうぜ。今日は一限がガバル先生の授業だからな。力蓄えとかねえと」

「食い過ぎて眠るなよ」

「大丈夫、食ってなくても寝るからよ」

「ははは、違いない」

 戯けたルースの振る舞いに心の中で感謝する。自分を慰めるためにおそらく、多分、きっとわざとやっているのだろう…かもしれない。

「よっしゃ、そんじゃあさっさと着替えろ。先行って席とっとくから」

「おう、頼んだ」

 着替えながら窓から空を見上げる。澄み渡るような青空は、あの事件がまるで嘘なのではないかと思わせるほどに美しい。

 合成獣を作り出した存在がいる。あれは人間を強制的に魔人化させるための実験で、かつて四魔人のうちの一人である、獣魔王が行なっていたものを模したものだったはずだ。失われたその邪法を復活させようとしている。つまりそいつは四魔人に連なる者かもしれない。きっとそいつはこれからもあんな化け物を生み出し続けるのだろう。それならばとジンは誓う。

『そんならてめえの思惑は俺が全部ぶっ壊してやるよ』

 ジンはドアを開けて歩き始めた。やることは多い。強くなる。合成獣を生み出したクズ野郎を殺す。神器の行方を探る。そして、レヴィを殺す。まだどれも彼は成し遂げられていない。今できるのは一刻も早く強くなれるように鍛えることだけだ。

 だから彼は前を目指す。もうこれ以上失わないために。もうこれ以上奪われないために。たとえそれが茨の道であろうとも。きっと叶えてみせる。

~~~~~~~~~~~~~~~~

 少年はボロボロになって道端に倒れていた。ここ数日何も食べていなかった。それに気がついたのは飛び出した後からだ。荷物もいつのまにか誰かに盗まれていた。その上雨まで降り出す始末だ。もう起き上がるのも鬱陶しい。むしろ死ねばこの狂いそうになるほどの苦しみから、憎しみから解放されるのではないか。そんなことを考えていると急に雨が止んだ。否、誰かが彼に傘を差し出したようだ。

「そんなとこで寝ていると風邪を引きますよ?」

 顔を上げると美しすぎる女性が微笑んだ。その魔的な美は儚すぎて、却って生きているという雰囲気を感じさせない。綺麗なアッシュグレーの長髪に、茶色の瞳、白磁のような白い肌、薄すぎる胸。歳の頃は20代前半だろうか。

「あ…なたは?」

「私ですか?私はナギ、ナギ・レナウスって言います」

 まるで聖女のように優しく笑う彼女はエルマーに向かってそっと手を差し出した。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

異世界召喚は7回目…って、いい加減にしろよ‼︎

アノマロカリス
ファンタジー
『おぉ、勇者達よ! 良くぞ来てくれた‼︎』 見知らぬ城の中、床には魔法陣、王族の服装は中世の時代を感じさせる衣装… 俺こと不知火 朔夜(しらぬい さくや)は、クラスメートの4人と一緒に異世界に召喚された。 突然の事で戸惑うクラスメート達… だが俺はうんざりした顔で深い溜息を吐いた。 「またか…」 王族達の話では、定番中の定番の魔王が世界を支配しているから倒してくれという話だ。 そして儀式により…イケメンの正義は【勇者】を、ギャルっぽい美紅は【聖戦士】を、クラス委員長の真美は【聖女】を、秀才の悠斗は【賢者】になった。 そして俺はというと…? 『おぉ、伝承にある通り…異世界から召喚された者には、素晴らしい加護が与えられた!』 「それよりも不知火君は何を得たんだ?」 イケメンの正義は爽やかな笑顔で聞いてきた。 俺は儀式の札を見ると、【アンノウン】と書かれていた。 その場にいた者達は、俺の加護を見ると… 「正体不明で気味が悪い」とか、「得体が知れない」とか好き放題言っていた。 『ふむ…朔夜殿だけ分からずじまいか。だが、異世界から来た者達よ、期待しておるぞ!』 王族も前の4人が上位のジョブを引いた物だから、俺の事はどうでも良いらしい。 まぁ、その方が気楽で良い。 そして正義は、リーダーとして皆に言った。 「魔王を倒して元の世界に帰ろう!」 正義の言葉に3人は頷いたが、俺は正義に言った。 「魔王を倒すという志は立派だが、まずは魔物と戦って勝利をしてから言え!」 「僕達には素晴らしい加護の恩恵があるから…」 「肩書きがどんなに立派でも、魔物を前にしたら思う様には動けないんだ。現実を知れ!」 「何よ偉そうに…アンタだったら出来るというの?」 「良いか…殴り合いの喧嘩もしたことがない奴が、いきなり魔物に勝てる訳が無いんだ。お前達は、ゲーム感覚でいるみたいだが現実はそんなに甘く無いぞ!」 「ずいぶん知ったような口を聞くね。不知火は経験があるのか?」 「あるよ、異世界召喚は今回が初めてでは無いからな…」 俺は右手を上げると、頭上から光に照らされて黄金の甲冑と二振の聖剣を手にした。 「その…鎧と剣は?」 「これが証拠だ。この鎧と剣は、今迄の世界を救った報酬として貰った。」 「今迄って…今回が2回目では無いのか?」 「今回で7回目だ!マジでいい加減にして欲しいよ。」 俺はうんざりしながら答えた。 そう…今回の異世界召喚で7回目なのだ。 いずれの世界も救って来た。 そして今度の世界は…? 6月22日 HOTランキングで6位になりました! 6月23日 HOTランキングで4位になりました! 昼過ぎには3位になっていました.°(ಗдಗ。)°. 6月24日 HOTランキングで2位になりました! 皆様、応援有り難う御座いますm(_ _)m

今日結婚した夫から2年経ったら出ていけと言われました

四折 柊
恋愛
 子爵令嬢であるコーデリアは高位貴族である公爵家から是非にと望まれ結婚した。美しくもなく身分の低い自分が何故? 理由は分からないが自分にひどい扱いをする実家を出て幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱く。ところがそこには思惑があり……。公爵は本当に愛する女性を妻にするためにコーデリアを利用したのだ。夫となった男は言った。「お前と本当の夫婦になるつもりはない。2年後には公爵邸から国外へ出ていってもらう。そして二度と戻ってくるな」と。(いいんですか? それは私にとって……ご褒美です!)

帰国した王子の受難

ユウキ
恋愛
庶子である第二王子は、立場や情勢やら諸々を鑑みて早々に隣国へと無期限遊学に出た。そうして年月が経ち、そろそろ兄(第一王子)が立太子する頃かと、感慨深く想っていた頃に突然届いた帰還命令。 取り急ぎ舞い戻った祖国で見たのは、修羅場であった。

黄金の魔導書使い  -でも、騒動は来ないで欲しいー

志位斗 茂家波
ファンタジー
‥‥‥魔導書(グリモワール)。それは、不思議な儀式によって、人はその書物を手に入れ、そして体の中に取り込むのである。 そんな魔導書の中に、とんでもない力を持つものが、ある時出現し、そしてある少年の手に渡った。 ‥‥うん、出来ればさ、まだまともなのが欲しかった。けれども強すぎる力故に、狙ってくる奴とかが出てきて本当に大変なんだけど!?責任者出てこぉぉぉぃ!! これは、その魔導書を手に入れたが故に、のんびりしたいのに何かしらの騒動に巻き込まれる、ある意味哀れな最強の少年の物語である。 「小説家になろう」様でも投稿しています。作者名は同じです。基本的にストーリー重視ですが、誤字指摘などがあるなら受け付けます。

ゴミ捨て場領主のクラフト無双 ~最弱魔法【分解と合成】で領地を黄金郷に変えたら、俺を見下していた大貴族令嬢たちが掌を返してすり寄ってきた件~

namisan
ファンタジー
東西南北の大貴族から「毒の川」「凶暴な魔獣」「莫大な借金」を押し付けられ、王国の『ゴミ捨て場』と化したローゼンベルク領。 父と兄を謀殺され、その絶望の領地を押し付けられた無能貴族のアークは、領地の分割を企む高慢な令嬢たち(王女、公爵令嬢、姫将軍など)に嘲笑われていた。 だが、彼には現代の知識と、隠された最強チート能力があった! 触れたものを瞬時に素材に戻し、全く別のモノに作り変える神の御業――【分解と合成】。 「毒の川」を分解して『超高価な宝石と純水』へ! 「魔獣の死骸」と「瓦礫」を合成して『絶対に壊れない防壁』へ! 借金取りには新素材を高値で売りつけ、逆に敵の経済を支配していく。 圧倒的なクラフト能力で、瞬く間にゴミ捨て場を「無敵の黄金郷」へと作り変えていくアーク。 己の敗北を悟り、震え上がる悪徳貴族と高慢な令嬢たち。 さらに、アークの圧倒的な知略と底知れぬ実力は、気高い令嬢たちの本能に深く刻み込まれていく。 「どうか、私をあなたの手駒としてお使いください……っ!」 プライドを完全にへし折られた最高位の美少女たちは、いつしかアークの与える『恩恵』なしでは生きられないほど、彼に絶対の忠誠と依存を誓うようになっていく――。 最弱のゴミ捨て場から始まる、爽快クラフト内政&ざまぁファンタジー、堂々開幕!

勝手にしろと言われたので、勝手にさせていただきます

結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
子爵家の私は自分よりも身分の高い婚約者に、いつもいいように顎でこき使われていた。ある日、突然婚約者に呼び出されて一方的に婚約破棄を告げられてしまう。二人の婚約は家同士が決めたこと。当然受け入れられるはずもないので拒絶すると「婚約破棄は絶対する。後のことなどしるものか。お前の方で勝手にしろ」と言い切られてしまう。 いいでしょう……そこまで言うのなら、勝手にさせていただきます。 ただし、後のことはどうなっても知りませんよ? * 他サイトでも投稿 * ショートショートです。あっさり終わります

処理中です...