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第1章 チュートリアル
知らない天井
しおりを挟む「……ここは?」
目が覚めた
知らない天井
「えーと……」
ここはどこなのだろうか
自分は何をしていたのだろうか
そう思って、思い出そうとして、思い出した
痛み、痛み、痛み、痛み、痛み、痛み、苦しみ、絶望、絶望、絶望
一人の人間を壊すのには十分すぎた拷問
青ざめた、体が震える。そして安堵した
今、その痛みは少しも感じない
腕を抑えた。粉々になったはずの腕は何も無かったかのように綺麗にくっついている
(夢……じゃない、絶対)
知らない天井、知らないベッド
つまり俺は
「あっ、起きてたのかい?言ってくれればいいのに」
白衣、眼鏡、手に持つは怪しげなフラスコ
彼は椅子に座り、怪しげな実験をしていた
「あなたは……?」
知らない男だが、彼が自分を助けてくれたという事は何となく理解していた
「僕かい?僕はエリーク、エリーク博士と呼んでくれたら嬉しいんだけど」
これが、彼とエリーク博士の出会いだった
「駄目だよ、そんな気軽に戦おうとしちゃ」
俺が今までの経緯を話すと、彼の最初の一言はそれだった
「この世界の魔物はとても強い、君の想定されていた世界の何倍もね。そもそもゴブリンって言うのは複数の連携と」
「待って」
聞き捨てならない言葉が出た
「想定されていたって、どういう事?」
「君はもっと弱い世界に転生する予定だった、という事さ。本来想定されていた世界なら、魔王や邪神も圧倒できたはずだ」
やっぱりめちゃくちゃ強いよな。あの能力
「その予定が狂った?」
「そうだね。君は何かしらの事故でこの世界に転生されたんだ。無双確定のその能力も、この世界では少し足りない」
なんと言うこと、本来無双出来る予定が事故でこんな目にあうとは
「そう言えば俺の能力なんですけど」
俺はそうして自分の能力がおかしくなったことを話してみた
「……という訳なんですが」
彼は考える
「そうか……ふむ、考えられるのは2つだ」
彼は素早く結論を出した。こういった事件に慣れているのかもしれない
「ひとつは攻撃にあった、何者かが君の能力を封じてしまった、という事だ」
それはおかしい
「俺、何も恨まれるようなことなんて」
そんなことをされる理由は無いはずだ
「どうだろうね。もう1つは……」
「もう1つは……?」
息を飲んだ
「うーん、いや、これは言うべきじゃないな。すまないが我慢してくれ」
「そんな……」
ここまで来て「言うべきじゃない」って
ホームズにお預けを食らうワトソンってのは、こんな気分だったのかもしれない
「気にしないで、僕達が何とか頑張って復活させてみるよ。その代わり、僕達に協力して欲しい」
俺は能力が無ければこの世界では貧弱すぎる
その提案は半ば脅しだった
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