15 / 21
Smallest Q.1 王都・ラスティケーキ
013_ランチタイム&魔法談議
しおりを挟む
「おりゃっ!」
デザートナイフ大剣「幻鏡剣」が強く岩に叩きつけられる。ギルドでの討伐難度はLv300、なかなかの難敵であるはずの魔菓子、フロッシーショコラは、アレンの手であっさりと元の鞘に押し固められた。魔菓子討伐というよりただの流れ作業だ。
「二度目ともなると、君に対する呆れよりもフロッシーへの憐れみを感じるね」
「それどういう意味だ?」
「じゃ、そろそろギルドに連絡するから」
ずっとドロシーを閉じ込めた水晶檻を監視していたライズは、まだ目を離さないまま腕輪に指を当てた。一度切れてしまった腕輪だが、魔力を流すと簡単に自己修復する機能が付いているためライズが手に取っただけで環状に戻っている。
ずっと触れていると、接点から魔力を吸った腕輪は赤い文様を浮かび上がらせた。魔法陣が描かれるように模様が描き足されていく。アレンは興味津々に腕輪を見つめた。
「へー、普通の腕輪ってそういうギミックあるんだな」
「ギミックというか、これ通信用の普通の魔法陣だよ。君これまではどうしてたの?」
「陽級認定試験の時は、なんか分厚い腕輪渡されたな。魔力無い奴用だって。輪が二重構造? になってて、その間に魔力の塊みたいなの、んーと」
「魔力瘤?」
「そう魔力瘤! が、サンドされてるらしい。連絡取る時は押すとプチってなるんだけどこんな風に魔法陣出てこなかったぞ」
「多分、操作者と魔力の主が違うから変に誤作動しないように二層の間に流してるんじゃない?」
そんな話をしていると、腕輪が震え、幻影が宙に映し出された。羊角と触角の受付嬢ファニーの顔だ。同時に声も聞こえてくる。
『……通信開始、開始、こちらファニー。お二人とも大丈夫ですか? ご用件をどうぞ』
「通信良好、こちらライズ。二人とも元気。だけど」
「聞いてくれよ! 色々あったんだよ!」
『えっと、今そちらは安全なんですね? でしたら、落ち着いて、話すのはお一人にして状況説明お願いします』
ライズ(時々割り込むアレン)の話を聞くうちに、ホログラムのファニーの顔はさっと青ざめ、次にだんだんと赤くなっていった。しまいには、今にも怒鳴りだしそうな様子で巻き毛を震わせる。
『……分かりました。ドロシーさんの身柄は、ちゃんと、きっちりと、責任を持って、ギルドで預からせていただきますね』
ただし顔は、怖いくらいに笑顔になった。
一つしか渡されないのにパーティ全員の離脱に使える腕輪には、当然、装着者以外を転送する機能もついている。ファニーの指示で操作すれば簡単に、ドロシーは魔法陣に飲み込まれてダンジョンから離脱していった。
『……はい、転送完了、無事にドロシーさん捕獲……失礼、保護しました。本来他パーティの認定試験中には入れないはずなのにどうやって侵入したか諸々含め、これからしっかり彼女とお話しさせていただきますね』
美人のファニーが微笑むともちろん可愛いのだが、なぜか今の彼女の顔を直視するのは恐ろしい。幸い、怖い笑顔はすぐに心配げな表情に戻った。
『それで、その……先ほども確認しましたが、本当に、このまま認定試験続行されるんですか?』
「ああ。大丈夫なんだよな、ライズ」
「ん。日を改めるのも面倒だしね」
『トラブルがあったということで、離脱しても誰にも文句は言わせませんよ?』
「いや、大丈夫。ぶっちゃけ俺そんな疲れてないしな」
流石のアレンもプラリオネとの継戦では疲れてたのだが、ドロシーとの魔法戦の間に回復しつつあった。戦いながら回復というのも変な話だが……。それを言うならライズも、上級魔法を数発撃った後とは思えない余裕だ。
『……では、くれぐれも、くれぐれも! 気をつけてくださいね。休憩はしっかり取ってください。ご武運を! ……通信終了、終了』
腕輪から魔法陣が消え、ホログラムも消える。
「はー、あっさり終わったな」
「終わるのはまだ先だよ。帰ったら僕ら事情聴取受けなきゃいけないだろうし、考えるだけで面倒臭い。でもまあ、パーティメンバーがあんな事件起こしたんだし、ギローノ=ラトスネットもギルドから忠告受けるんじゃない?」
「ああ、そういやギローノのパーティだったな。まあ、酒場で絡むくらいならともかく、今回のはヤバいもんな。認定試験場への侵入に妨害、魔菓子のなすりつけか? ギローノまでいくか分かんねえけど、俺たち狙ったってそういう事だよな」
「ま、今は迷宮に集中。って言いたいところだけど、休憩取った方が良さそうかな」
「……確かに、腹は減ったな」
念のため索敵用火魔法で警戒しながら、アレンとライズは、近くの乾いた地面に腰を下ろした。と思えばアレンは上半身も地面に倒した。
「はぁー、疲れたと思ってなくても休むと悪くないな」
「それ疲れたと思ってないの君の綿飴脳だけだから。体は疲れてるから。で、飯は何持ってきたの?」
「俺? トゲ魚サンド」
アレンは寝転がったまま荷物を漁る。行儀が悪いし、おっさんっぽさがあるのだが、アレンがやると子供がごろごろしているだけの可愛い光景になってしまうのだから恐ろしいものだ。取り出された三角形のパンから大きく飛び出す棘を見て、ライズはため息をつく。
「昨日から思ってたけど、君、トゲトゲ魚好きなんだね……」
「何だよ、トゲ魚サンドはクラレット国のソウルフードだぞ? そういうお前は?」
ライズは小さめのサンドイッチを取り出した。
「ベーコンの乾パンサンド。を、炙って食べる。あとお茶」
「あ、いいなそれ! トゲ魚も温めてくれよ!」
「……いいけどさ。はいお茶」
「サンキュ」
「と、あと腕輪も。あれは『デカい敵1匹』として考えていいでしょ」
「確かにな」
トゲトゲ魚はトゲや骨が多く身も硬い、好き嫌いの分かれる食材だ。しかし海に面しないクラレット国では日持ちのするトゲトゲ魚の料理が多い。中でもフライは見慣れない者には鮮烈な見た目ながら、超火力で丸ごと揚げた結果、実は旨味が濃い身がホロホロ食感になり、棘はパリパリと噛み砕けて楽しいと国外へ人気が逆輸出し始めている。ただそれでも外側は硬い。クラレット国内ですら毎年のように口内に棘を刺してしまう犠牲者を出している罪深い料理でもある。そんな危険物を無造作に柔らかいパンの中に隠してサンドイッチにするのはクラレット国民だけだろう。バリバリと恐ろしい音を立てて食べるアレンにため息をつきながら、ライズは紅茶を飲んで一息つく。
「……で、さっきの事なんだけど。君、ドロシーの水魔法効いてなかったのは何で?」
「あ、あれ、不発とかじゃなかったのか?」
アレンは首を傾げる。
「魔法は発動してたよ。頭の上に魔法陣出てきてたでしょ?」
「えー、でもけっこう不発って見るぞ?」
「君の周り、どんな魔法使い初心者ばっかりなの?」
水や空気など属性に合った自然が近くにあり、正しく詠唱していれば、標的に当たらない事はあるにせよ魔法が不発することはないのだが、ライズにはもう説明するのも面倒だった。
「んー、何でだろうな? 分かんねえ」
「魔法が一切効かない訳じゃないだろうしね。今調理の火に炙られて少し頰赤くなってるし」
「そうなんだよな! やっぱりあいつ魔法ミスったんじゃねえ?」
「無いから」
食事中も2人はどこかツンケンとしていたが、会った時からこの態度をお互い貫いている以上、平和と言ってもいいだろう。クラレットのことわざにもある、「関係を知りたければ同じ麦のパンを食え」と。
そしてその平和は、食事時のように短いものだった。
「よし、食ったし飲んだしそろそろ行くか……ん?」
アレンは立ち上がりかけたところで、眉をひそめて今度は前に屈む。
「どうしたの」
「なんか揺れてないか?」
「揺れ……僕には分かんないけど、調べておこうか」
索敵魔法のウィルオウィスプは火の玉を飛ばすもので、空間にいる敵には効果的だが地下に潜む敵は見つけられない。ライズは地味にハイコストだが空振りに終わったこの魔法をさっさと解除して、新たに魔法を詠唱しようとした。
その時、どこからか声がした。
「その必要は無いよ、観客。デザートはいかがかな?」
つい先ほどまで掛けていた索敵魔法には引っかからなかった。アレンも気づけなかった。二人のすぐ近くに、1人の黒い礼装を着た男が、いつの間にか立っていたのだ。
デザートナイフ大剣「幻鏡剣」が強く岩に叩きつけられる。ギルドでの討伐難度はLv300、なかなかの難敵であるはずの魔菓子、フロッシーショコラは、アレンの手であっさりと元の鞘に押し固められた。魔菓子討伐というよりただの流れ作業だ。
「二度目ともなると、君に対する呆れよりもフロッシーへの憐れみを感じるね」
「それどういう意味だ?」
「じゃ、そろそろギルドに連絡するから」
ずっとドロシーを閉じ込めた水晶檻を監視していたライズは、まだ目を離さないまま腕輪に指を当てた。一度切れてしまった腕輪だが、魔力を流すと簡単に自己修復する機能が付いているためライズが手に取っただけで環状に戻っている。
ずっと触れていると、接点から魔力を吸った腕輪は赤い文様を浮かび上がらせた。魔法陣が描かれるように模様が描き足されていく。アレンは興味津々に腕輪を見つめた。
「へー、普通の腕輪ってそういうギミックあるんだな」
「ギミックというか、これ通信用の普通の魔法陣だよ。君これまではどうしてたの?」
「陽級認定試験の時は、なんか分厚い腕輪渡されたな。魔力無い奴用だって。輪が二重構造? になってて、その間に魔力の塊みたいなの、んーと」
「魔力瘤?」
「そう魔力瘤! が、サンドされてるらしい。連絡取る時は押すとプチってなるんだけどこんな風に魔法陣出てこなかったぞ」
「多分、操作者と魔力の主が違うから変に誤作動しないように二層の間に流してるんじゃない?」
そんな話をしていると、腕輪が震え、幻影が宙に映し出された。羊角と触角の受付嬢ファニーの顔だ。同時に声も聞こえてくる。
『……通信開始、開始、こちらファニー。お二人とも大丈夫ですか? ご用件をどうぞ』
「通信良好、こちらライズ。二人とも元気。だけど」
「聞いてくれよ! 色々あったんだよ!」
『えっと、今そちらは安全なんですね? でしたら、落ち着いて、話すのはお一人にして状況説明お願いします』
ライズ(時々割り込むアレン)の話を聞くうちに、ホログラムのファニーの顔はさっと青ざめ、次にだんだんと赤くなっていった。しまいには、今にも怒鳴りだしそうな様子で巻き毛を震わせる。
『……分かりました。ドロシーさんの身柄は、ちゃんと、きっちりと、責任を持って、ギルドで預からせていただきますね』
ただし顔は、怖いくらいに笑顔になった。
一つしか渡されないのにパーティ全員の離脱に使える腕輪には、当然、装着者以外を転送する機能もついている。ファニーの指示で操作すれば簡単に、ドロシーは魔法陣に飲み込まれてダンジョンから離脱していった。
『……はい、転送完了、無事にドロシーさん捕獲……失礼、保護しました。本来他パーティの認定試験中には入れないはずなのにどうやって侵入したか諸々含め、これからしっかり彼女とお話しさせていただきますね』
美人のファニーが微笑むともちろん可愛いのだが、なぜか今の彼女の顔を直視するのは恐ろしい。幸い、怖い笑顔はすぐに心配げな表情に戻った。
『それで、その……先ほども確認しましたが、本当に、このまま認定試験続行されるんですか?』
「ああ。大丈夫なんだよな、ライズ」
「ん。日を改めるのも面倒だしね」
『トラブルがあったということで、離脱しても誰にも文句は言わせませんよ?』
「いや、大丈夫。ぶっちゃけ俺そんな疲れてないしな」
流石のアレンもプラリオネとの継戦では疲れてたのだが、ドロシーとの魔法戦の間に回復しつつあった。戦いながら回復というのも変な話だが……。それを言うならライズも、上級魔法を数発撃った後とは思えない余裕だ。
『……では、くれぐれも、くれぐれも! 気をつけてくださいね。休憩はしっかり取ってください。ご武運を! ……通信終了、終了』
腕輪から魔法陣が消え、ホログラムも消える。
「はー、あっさり終わったな」
「終わるのはまだ先だよ。帰ったら僕ら事情聴取受けなきゃいけないだろうし、考えるだけで面倒臭い。でもまあ、パーティメンバーがあんな事件起こしたんだし、ギローノ=ラトスネットもギルドから忠告受けるんじゃない?」
「ああ、そういやギローノのパーティだったな。まあ、酒場で絡むくらいならともかく、今回のはヤバいもんな。認定試験場への侵入に妨害、魔菓子のなすりつけか? ギローノまでいくか分かんねえけど、俺たち狙ったってそういう事だよな」
「ま、今は迷宮に集中。って言いたいところだけど、休憩取った方が良さそうかな」
「……確かに、腹は減ったな」
念のため索敵用火魔法で警戒しながら、アレンとライズは、近くの乾いた地面に腰を下ろした。と思えばアレンは上半身も地面に倒した。
「はぁー、疲れたと思ってなくても休むと悪くないな」
「それ疲れたと思ってないの君の綿飴脳だけだから。体は疲れてるから。で、飯は何持ってきたの?」
「俺? トゲ魚サンド」
アレンは寝転がったまま荷物を漁る。行儀が悪いし、おっさんっぽさがあるのだが、アレンがやると子供がごろごろしているだけの可愛い光景になってしまうのだから恐ろしいものだ。取り出された三角形のパンから大きく飛び出す棘を見て、ライズはため息をつく。
「昨日から思ってたけど、君、トゲトゲ魚好きなんだね……」
「何だよ、トゲ魚サンドはクラレット国のソウルフードだぞ? そういうお前は?」
ライズは小さめのサンドイッチを取り出した。
「ベーコンの乾パンサンド。を、炙って食べる。あとお茶」
「あ、いいなそれ! トゲ魚も温めてくれよ!」
「……いいけどさ。はいお茶」
「サンキュ」
「と、あと腕輪も。あれは『デカい敵1匹』として考えていいでしょ」
「確かにな」
トゲトゲ魚はトゲや骨が多く身も硬い、好き嫌いの分かれる食材だ。しかし海に面しないクラレット国では日持ちのするトゲトゲ魚の料理が多い。中でもフライは見慣れない者には鮮烈な見た目ながら、超火力で丸ごと揚げた結果、実は旨味が濃い身がホロホロ食感になり、棘はパリパリと噛み砕けて楽しいと国外へ人気が逆輸出し始めている。ただそれでも外側は硬い。クラレット国内ですら毎年のように口内に棘を刺してしまう犠牲者を出している罪深い料理でもある。そんな危険物を無造作に柔らかいパンの中に隠してサンドイッチにするのはクラレット国民だけだろう。バリバリと恐ろしい音を立てて食べるアレンにため息をつきながら、ライズは紅茶を飲んで一息つく。
「……で、さっきの事なんだけど。君、ドロシーの水魔法効いてなかったのは何で?」
「あ、あれ、不発とかじゃなかったのか?」
アレンは首を傾げる。
「魔法は発動してたよ。頭の上に魔法陣出てきてたでしょ?」
「えー、でもけっこう不発って見るぞ?」
「君の周り、どんな魔法使い初心者ばっかりなの?」
水や空気など属性に合った自然が近くにあり、正しく詠唱していれば、標的に当たらない事はあるにせよ魔法が不発することはないのだが、ライズにはもう説明するのも面倒だった。
「んー、何でだろうな? 分かんねえ」
「魔法が一切効かない訳じゃないだろうしね。今調理の火に炙られて少し頰赤くなってるし」
「そうなんだよな! やっぱりあいつ魔法ミスったんじゃねえ?」
「無いから」
食事中も2人はどこかツンケンとしていたが、会った時からこの態度をお互い貫いている以上、平和と言ってもいいだろう。クラレットのことわざにもある、「関係を知りたければ同じ麦のパンを食え」と。
そしてその平和は、食事時のように短いものだった。
「よし、食ったし飲んだしそろそろ行くか……ん?」
アレンは立ち上がりかけたところで、眉をひそめて今度は前に屈む。
「どうしたの」
「なんか揺れてないか?」
「揺れ……僕には分かんないけど、調べておこうか」
索敵魔法のウィルオウィスプは火の玉を飛ばすもので、空間にいる敵には効果的だが地下に潜む敵は見つけられない。ライズは地味にハイコストだが空振りに終わったこの魔法をさっさと解除して、新たに魔法を詠唱しようとした。
その時、どこからか声がした。
「その必要は無いよ、観客。デザートはいかがかな?」
つい先ほどまで掛けていた索敵魔法には引っかからなかった。アレンも気づけなかった。二人のすぐ近くに、1人の黒い礼装を着た男が、いつの間にか立っていたのだ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる