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始まりの始まり
第2話 お父さんの過去
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「はぁああああ!とりゃ!は!おら!」
「ふん!お!とりゃあ!そこ!」
朝の7時あたりからやり始めた、朝練
お父さんと木刀を持ち、稽古している
「キレは良くなったな!それでも!甘い」
お父さんの木刀がおれをおそう
「それでも!父さんをこえる!は!やぁ!」
俺の攻撃はあたらない
僕は6歳になり、剣を習い始めた
「おっと!いい突きだ」
「くっ、あたりそうだったのに!!よけないでよ!!!」
僕の振るスピードはお父さんよりも遅く
当たるはずがなかった。
「もう少し踏ん張れ!こい!ほら!」
「うぅおらああああぁ」
僕は剣を振りまくる
「おら!そこ!あまいぞ!もっと強くにぎる!」
「やってる!」
お父さんの打撃を受け流しつつ戦うのは
6歳の僕には難しかった。
「ほら!そこ!」
カーン
「あぁ!」
僕の剣は空中を舞い、地面に突き刺さる
「ほらな」
「くそ…」
僕は地面に寝っ転がった。
「どうだ、面白いだろ!剣は」
「うん…でも!くらえ!」
僕はお父さんの顔に水をかけた
「うぼぼぼ」
「スプラッシュビーム」
指から出る水は冷たく威力もある
「やめろよ~冷たいな~」
お父さんは剣士
レベルは51
パーティー名は[エルガイム]
剣士1タンク1僧侶1運び屋1ヒーラー1
の構成である
「お父さん、パーティーのとこ行かないの?
」
お父さんは4年前から旅に出ていない。
僕が思っていたのは1年中旅に出て、帰って来ないイメージだった。
なにかあったのと聞いたが、教えてはくれなかった。
あとから聞いた話だが、パーティーの仲間が死んだとかなんとか
「いや、行かないよ。」
「なんで?」
僕は不思議そうに聞いた。
「みんなはもういない」
やはりか。
「さ!続きやるぞ!」
お父さんについて調べなくてはと思った。
「いくよ!おとうさん!」
「おう!きやがれ!」
僕は練習のあと お父さんの部屋に行った
「このタンスの引き出し」
僕は色んなとこのタンスを開けた。
これは…
「見つけてしまったか。」
僕は声がした方を向いた
「お父さん。」
お父さんは壁に寄りかかっていた
タンスの中には血が着いた武具があった
「これは…」
「それは俺のパーティーの服だ」
盾や服 胸当て…
「お父さんが…」
「俺じゃない…あれは魔王の4幹部の一人」
魔王の幹部は4人いる、1人目は剛力のバルド
2人目は魔女ルシリア、3人目は剣圧のカルロ
4人目 鎌の使い手
「「ザクロ」」
お父さんがパーティーを殺していないのはすぐにわかる。
だって
お父さんは左腕がないのだから
「まさか、その腕も…」
「あぁ、ザクロに切られた」
「そんな…」
「あの時の話をする時が来たんだな」
「あれは・・・」
あれは都・ガーデンベールに着いた時のことだ
「やっとついたな、みんな」
俺たちエルガイムがガーデンベールに着いて2日目の出来事だった。
1日目は旅の疲れもあり、みんな宿についてすぐ寝てしまった。
2日目、ここを発つのは明日、だからこの日は楽しもうと、酒やショッピングを楽しんだ
だが、その日の夜
いきなりサイレンが鳴り始めた
「うお!?何事だ」
俺は跳ね上がり外を見た
「燃えてる…おい!おきろ!!」
「ん?なんじゃ?まだよるだぞ…」
「起きろって敵襲だ!」
タンクは目を開き、起き上がる
「敵襲じゃと??」
「あぁ!」
「お前も起きろ!運び屋!」
俺は無理くり2人を起こした。
「俺は女性陣のとこに行く、じゅんびしておけ」
「おう」×2
俺は走り女子部屋にいく
ガチャ!
「おい!ってあれ」
「敵よ!」
「あぁ!集まってくれ!」
女性達は既に準備をしており、俺と一緒に部屋に行く
「準備できたか!」
「おうよ!」
「いくぞ!」
「おい!これ!」
タンクが剣を投げて渡してきた
「ありがとよ!外行くぞ!」
俺達は外へ出て火元に向かった。
「お、お前は」
目の前には魔物がいた
「ほぅ冒険者か、殺されたいのか?」
やつは1人、だが、なぜか前に進めなかった。
「く、震えが止まらない」
そう、みんなはやつから出るオーラで動けなくなっていた。
「びびってんのか?弱いな」
「びびってなどいない!」
「ならこいよ、来ないならこっちから寄ってあげるよ」
やつは動き始めた
じりじりと距離が縮まる
「おらぁ!」
俺は走り、やつに向かって剣を振った。
だが、かすりもしなかった
「おそいんだよ、雑魚が」
そして気づいたら俺の左腕は無くなっていた
「!?!?」
「弱いんだよ、死んどけ」
俺はやつに蹴られ地面に倒れた
「腕が…ない…」
やつはみんなの所に歩いていく
「これ以上前にはいかせない」
タンクが前線に立ち盾を構える
「ぎゃはははそんなんで防げるとでも?」
「防いでみせる」
やつは走り始めた
ヒーラーが呪文を唱えた
フィールドバリア
みんなを守るバリアを展開
「そんなんすぐに割れるぜぇ!」
やつは高くジャンプし
「影狼連連撃」
両手に持っている鎌にエネルギーを貯め
黒き刃を長くし、連続で切りかかる
「おらおらおらおら」
フィールドにヒビが入り始め
パリーン
「シールドが…」
ヒーラーが言った直後
「よそ見すんなよ」
プシャァァァ
血が宙を舞った
「あぁ」
僧侶の腹から血が吹き出していた。
「きゃああああ」
「うるせぇんだよ」
やつは悲鳴を上げるヒーラーの首を飛ばした
「おまえーおらぁ!」
タンクが剣を振り回すが当たらず
「これをかわせるかな」
やつは姿勢を低くし、鎌を抱き抱えた
「なにか来る!回避しろ!」
タンクの叫びと共に
「くらえ!空乱乱撃」
やつは解き放つように抱き抱えた刃を振る
その際まるで貯めていたかのように無数の斬撃が2人を襲う
「ぐあああああああああ」
「うあああああああああ 」
無数の斬撃は2人に致命傷のダメージを負わせた。
タンクは左足、腹部が裂け、流血
運び屋は全身裂け流血、左目失明
「運び屋!生きてるか…はこびや…」
隣で倒れている運び屋を見たがもう…
「まだ立てるさ…ぐ…一撃当ててやる…」
タンクはなんとか立ち上がった
「かっこいいな、だが、おわりだ」
やつはタンクの喉を切り裂いた。
「お、おれがまだ…」
「まだ生きていたか、死に損ない」
やつは俺を見た
「みんなのか…たき…を」
やつは近づいてきて
「死んでれば楽だったのにな」
「俺の名はザクロ、死ぬやつに言っても漏れはしないさ」
ザクロは俺を見て、消えていった。
数日後
目を開けると俺は病室のベッドにいた。
「おれは…」
「先生!目を覚ましました!」
女性の叫ぶ声が聞こえた。
「おぉ!生きていたか!名前は分かるか」
「ここは…」
「ガーデン病院だ!」
「おれは…いきて…」
「あぁ!生きておる!」
先生いわく、ザクロ襲撃後現地にて捜索
遺体36名、生存者1名
俺は生死の境をさ迷っていたが、なんとか戻れたらしい。
目を覚ますまで3日かかった。
「悲しいお知らせだが…お主パーティーは組んでいたかい?」
「あぁ」
「それは5人パーティーかい?」
「そうだが」
「そうか…なら、見る権利があるな」
先生は俺を立たせ、看護師に腕を預けながら歩いた。
扉の前で立ち止まった。
「これから見せるものは、君を傷つけるものかもしれない…だが確認できる人がいなくてね…すまない」
「大丈夫です。」
「では、あけるぞ」
ガチャ
扉が開いた先にはデカい袋が4つ
そして生臭い匂いがした。
「これは…」
「これは現場にあった遺体だ。」
「遺体…」
俺は目を疑った。
「これは…タンクの盾」
袋の上に置いてあった。
「そんな!」
俺は走り袋を開けた。
「そんな…そんな!なんでだよ!おい!おい!」
俺はタンクの遺体をみて、膝をつき机を叩いた。
「それじゃあ、ここにあるのは」
隣の袋をあけ、血の気が引いた。
「ヒーラー…僧侶…運び屋…」
みんなのを見て、崩れ落ちた。
「この方々はあなたのパーティーの人で間違いないですか」
俺は泣きながら頷いた。
「みんな…いなくなるなよ…なんでだよ!」
涙がとまらない、今まで一緒に戦ってきた仲間が一夜にしていなくなった。
「先生…」
「なんですか?」
「仲間の衣類は預かってもいいですか」
「わかりました。」
あの戦いは俺の腕と仲間を持っていったのだ
体調は戻り、先生から退院の許可がでた。
俺はみんなの血の着いた衣類をカバンにつめてもらい
「ありがとうございました。また会えた時は」
「もう合わないことを願うよ」
「はい!」
先生と握手し、立ち去った。
「みんな、帰るぞ」
俺はわが子のいるところに帰った。
だが、晴れることは無かった。
悲しさはきえない。
帰ってきた…
みんなの故郷に。
埋めてやるからな、みんな
俺は親父たちの墓の前に来ていた。
「親父…母さん…俺…守れなかった…」
カバンを抱きしめながら俺は泣いた
助けれなかった悔しさ、生き残った事への後悔 募る想いが涙へ変わる。
「なんで…俺だけ…俺だけなんだよ」
俺は泣くだけ泣いてカバンを持って帰った。
家のドアの前で立ち止まる。
入る勇気がでてこない。
「なぜ俺は怖がっているんだ。」
わからない、わからないが怖いという想いだけがある
「よし、はいるぞ!」
ガチャ
「おとうたん!おかかりー」
扉を開けるとヨタヨタとあるくわが子がいた
「おとうたん、どつたの?」
さっきまでのもやもやが一瞬でなくなった。
おれは我が子を抱きしめた
「ありがとうな」
きゃっきゃっと騒いでいた。
わが子の名はトウヤ 月神十夜
「これはみんなのなんだね」
「大事な宝物であり居場所だ」
次回、父の剣技
「ふん!お!とりゃあ!そこ!」
朝の7時あたりからやり始めた、朝練
お父さんと木刀を持ち、稽古している
「キレは良くなったな!それでも!甘い」
お父さんの木刀がおれをおそう
「それでも!父さんをこえる!は!やぁ!」
俺の攻撃はあたらない
僕は6歳になり、剣を習い始めた
「おっと!いい突きだ」
「くっ、あたりそうだったのに!!よけないでよ!!!」
僕の振るスピードはお父さんよりも遅く
当たるはずがなかった。
「もう少し踏ん張れ!こい!ほら!」
「うぅおらああああぁ」
僕は剣を振りまくる
「おら!そこ!あまいぞ!もっと強くにぎる!」
「やってる!」
お父さんの打撃を受け流しつつ戦うのは
6歳の僕には難しかった。
「ほら!そこ!」
カーン
「あぁ!」
僕の剣は空中を舞い、地面に突き刺さる
「ほらな」
「くそ…」
僕は地面に寝っ転がった。
「どうだ、面白いだろ!剣は」
「うん…でも!くらえ!」
僕はお父さんの顔に水をかけた
「うぼぼぼ」
「スプラッシュビーム」
指から出る水は冷たく威力もある
「やめろよ~冷たいな~」
お父さんは剣士
レベルは51
パーティー名は[エルガイム]
剣士1タンク1僧侶1運び屋1ヒーラー1
の構成である
「お父さん、パーティーのとこ行かないの?
」
お父さんは4年前から旅に出ていない。
僕が思っていたのは1年中旅に出て、帰って来ないイメージだった。
なにかあったのと聞いたが、教えてはくれなかった。
あとから聞いた話だが、パーティーの仲間が死んだとかなんとか
「いや、行かないよ。」
「なんで?」
僕は不思議そうに聞いた。
「みんなはもういない」
やはりか。
「さ!続きやるぞ!」
お父さんについて調べなくてはと思った。
「いくよ!おとうさん!」
「おう!きやがれ!」
僕は練習のあと お父さんの部屋に行った
「このタンスの引き出し」
僕は色んなとこのタンスを開けた。
これは…
「見つけてしまったか。」
僕は声がした方を向いた
「お父さん。」
お父さんは壁に寄りかかっていた
タンスの中には血が着いた武具があった
「これは…」
「それは俺のパーティーの服だ」
盾や服 胸当て…
「お父さんが…」
「俺じゃない…あれは魔王の4幹部の一人」
魔王の幹部は4人いる、1人目は剛力のバルド
2人目は魔女ルシリア、3人目は剣圧のカルロ
4人目 鎌の使い手
「「ザクロ」」
お父さんがパーティーを殺していないのはすぐにわかる。
だって
お父さんは左腕がないのだから
「まさか、その腕も…」
「あぁ、ザクロに切られた」
「そんな…」
「あの時の話をする時が来たんだな」
「あれは・・・」
あれは都・ガーデンベールに着いた時のことだ
「やっとついたな、みんな」
俺たちエルガイムがガーデンベールに着いて2日目の出来事だった。
1日目は旅の疲れもあり、みんな宿についてすぐ寝てしまった。
2日目、ここを発つのは明日、だからこの日は楽しもうと、酒やショッピングを楽しんだ
だが、その日の夜
いきなりサイレンが鳴り始めた
「うお!?何事だ」
俺は跳ね上がり外を見た
「燃えてる…おい!おきろ!!」
「ん?なんじゃ?まだよるだぞ…」
「起きろって敵襲だ!」
タンクは目を開き、起き上がる
「敵襲じゃと??」
「あぁ!」
「お前も起きろ!運び屋!」
俺は無理くり2人を起こした。
「俺は女性陣のとこに行く、じゅんびしておけ」
「おう」×2
俺は走り女子部屋にいく
ガチャ!
「おい!ってあれ」
「敵よ!」
「あぁ!集まってくれ!」
女性達は既に準備をしており、俺と一緒に部屋に行く
「準備できたか!」
「おうよ!」
「いくぞ!」
「おい!これ!」
タンクが剣を投げて渡してきた
「ありがとよ!外行くぞ!」
俺達は外へ出て火元に向かった。
「お、お前は」
目の前には魔物がいた
「ほぅ冒険者か、殺されたいのか?」
やつは1人、だが、なぜか前に進めなかった。
「く、震えが止まらない」
そう、みんなはやつから出るオーラで動けなくなっていた。
「びびってんのか?弱いな」
「びびってなどいない!」
「ならこいよ、来ないならこっちから寄ってあげるよ」
やつは動き始めた
じりじりと距離が縮まる
「おらぁ!」
俺は走り、やつに向かって剣を振った。
だが、かすりもしなかった
「おそいんだよ、雑魚が」
そして気づいたら俺の左腕は無くなっていた
「!?!?」
「弱いんだよ、死んどけ」
俺はやつに蹴られ地面に倒れた
「腕が…ない…」
やつはみんなの所に歩いていく
「これ以上前にはいかせない」
タンクが前線に立ち盾を構える
「ぎゃはははそんなんで防げるとでも?」
「防いでみせる」
やつは走り始めた
ヒーラーが呪文を唱えた
フィールドバリア
みんなを守るバリアを展開
「そんなんすぐに割れるぜぇ!」
やつは高くジャンプし
「影狼連連撃」
両手に持っている鎌にエネルギーを貯め
黒き刃を長くし、連続で切りかかる
「おらおらおらおら」
フィールドにヒビが入り始め
パリーン
「シールドが…」
ヒーラーが言った直後
「よそ見すんなよ」
プシャァァァ
血が宙を舞った
「あぁ」
僧侶の腹から血が吹き出していた。
「きゃああああ」
「うるせぇんだよ」
やつは悲鳴を上げるヒーラーの首を飛ばした
「おまえーおらぁ!」
タンクが剣を振り回すが当たらず
「これをかわせるかな」
やつは姿勢を低くし、鎌を抱き抱えた
「なにか来る!回避しろ!」
タンクの叫びと共に
「くらえ!空乱乱撃」
やつは解き放つように抱き抱えた刃を振る
その際まるで貯めていたかのように無数の斬撃が2人を襲う
「ぐあああああああああ」
「うあああああああああ 」
無数の斬撃は2人に致命傷のダメージを負わせた。
タンクは左足、腹部が裂け、流血
運び屋は全身裂け流血、左目失明
「運び屋!生きてるか…はこびや…」
隣で倒れている運び屋を見たがもう…
「まだ立てるさ…ぐ…一撃当ててやる…」
タンクはなんとか立ち上がった
「かっこいいな、だが、おわりだ」
やつはタンクの喉を切り裂いた。
「お、おれがまだ…」
「まだ生きていたか、死に損ない」
やつは俺を見た
「みんなのか…たき…を」
やつは近づいてきて
「死んでれば楽だったのにな」
「俺の名はザクロ、死ぬやつに言っても漏れはしないさ」
ザクロは俺を見て、消えていった。
数日後
目を開けると俺は病室のベッドにいた。
「おれは…」
「先生!目を覚ましました!」
女性の叫ぶ声が聞こえた。
「おぉ!生きていたか!名前は分かるか」
「ここは…」
「ガーデン病院だ!」
「おれは…いきて…」
「あぁ!生きておる!」
先生いわく、ザクロ襲撃後現地にて捜索
遺体36名、生存者1名
俺は生死の境をさ迷っていたが、なんとか戻れたらしい。
目を覚ますまで3日かかった。
「悲しいお知らせだが…お主パーティーは組んでいたかい?」
「あぁ」
「それは5人パーティーかい?」
「そうだが」
「そうか…なら、見る権利があるな」
先生は俺を立たせ、看護師に腕を預けながら歩いた。
扉の前で立ち止まった。
「これから見せるものは、君を傷つけるものかもしれない…だが確認できる人がいなくてね…すまない」
「大丈夫です。」
「では、あけるぞ」
ガチャ
扉が開いた先にはデカい袋が4つ
そして生臭い匂いがした。
「これは…」
「これは現場にあった遺体だ。」
「遺体…」
俺は目を疑った。
「これは…タンクの盾」
袋の上に置いてあった。
「そんな!」
俺は走り袋を開けた。
「そんな…そんな!なんでだよ!おい!おい!」
俺はタンクの遺体をみて、膝をつき机を叩いた。
「それじゃあ、ここにあるのは」
隣の袋をあけ、血の気が引いた。
「ヒーラー…僧侶…運び屋…」
みんなのを見て、崩れ落ちた。
「この方々はあなたのパーティーの人で間違いないですか」
俺は泣きながら頷いた。
「みんな…いなくなるなよ…なんでだよ!」
涙がとまらない、今まで一緒に戦ってきた仲間が一夜にしていなくなった。
「先生…」
「なんですか?」
「仲間の衣類は預かってもいいですか」
「わかりました。」
あの戦いは俺の腕と仲間を持っていったのだ
体調は戻り、先生から退院の許可がでた。
俺はみんなの血の着いた衣類をカバンにつめてもらい
「ありがとうございました。また会えた時は」
「もう合わないことを願うよ」
「はい!」
先生と握手し、立ち去った。
「みんな、帰るぞ」
俺はわが子のいるところに帰った。
だが、晴れることは無かった。
悲しさはきえない。
帰ってきた…
みんなの故郷に。
埋めてやるからな、みんな
俺は親父たちの墓の前に来ていた。
「親父…母さん…俺…守れなかった…」
カバンを抱きしめながら俺は泣いた
助けれなかった悔しさ、生き残った事への後悔 募る想いが涙へ変わる。
「なんで…俺だけ…俺だけなんだよ」
俺は泣くだけ泣いてカバンを持って帰った。
家のドアの前で立ち止まる。
入る勇気がでてこない。
「なぜ俺は怖がっているんだ。」
わからない、わからないが怖いという想いだけがある
「よし、はいるぞ!」
ガチャ
「おとうたん!おかかりー」
扉を開けるとヨタヨタとあるくわが子がいた
「おとうたん、どつたの?」
さっきまでのもやもやが一瞬でなくなった。
おれは我が子を抱きしめた
「ありがとうな」
きゃっきゃっと騒いでいた。
わが子の名はトウヤ 月神十夜
「これはみんなのなんだね」
「大事な宝物であり居場所だ」
次回、父の剣技
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