恋も剣も本気です!青春剣士たちのラブ・グラディエーション ~気が付くとは~れむ状態!?~

てんちょう

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第4章 月詠の真実の愛と聖奈の本気の告白

振り向かせたい、ただそれだけ

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そして――

部活が終わったあと、聖奈は鏡の前で髪を整え、匂い消しシートで身だしなみを整えていた。

「……え、ちょっとなに?いつもはそのまま帰るのに。どこか行くの?」

姫香が不思議そうに咲に耳打ちすると、咲はニヤリと笑って答えた。

「今日、聖奈は人生かけて告白するらしいよ。」

「えぇぇ!? 誰に!? 誰に告白するの!?」

「それは明日のお楽しみ。たぶん、聖奈の口から自爆発言出ると思うけどね。」

そんな中、ひとりだけ空気の違う茜がぽつりと口を開いた。

「でも……振られる可能性もありますよ。ライバル、多いですから。」

「え? 茜ちゃん知ってるの? 告白相手……。」

「……理屈的に、無理だと思います。」

その声は、どこか冷たくて、妙にリアルだった。
実は茜は、恭弥が病院から帰る時間を知っていて、偶然を装い先回りして告白するつもりだった。

『絶対に……聖奈先輩にも、高坂月華にも恭弥くんは渡さない。彼の彼女になるのは、この私。』

しかし――

彼女の目の前を、一台のタクシーが通り過ぎた。そこに恭弥が乗っていたことを、茜は知らなかった。

結局、茜は会えずに、家からの呼び出しで帰宅することになった。

『なんで!? あの道、絶対通るはずだったのにぃぃぃぃ!!』

悔しさを胸に、茜は空を見上げ、唇をかんだ――。


聖奈は、恭弥たちよりひと足先に帰宅すると、真っ先にシャワーを浴びた。そして、鏡の前で自分の姿を確かめながら、勝負服を身につける。
お気に入りの色の下着に、タンクトップ。その上からは、恭弥とお揃いで買ったTシャツを重ね、下はシンプルなハーフパンツ。おしゃれに疎い自覚はあるけれど、この日のために選んだスタイルだ。
姉の恭歌のような流行の先端は分からなくても、今の聖奈は胸を張っていた。

やがて、玄関のドアが開く音がして、恭弥が奏と聖歌と共に帰ってきた。

「おかえりなさい、ママ、奏ママ……そして恭弥も。ちょっと、話せるかな。大事な話があるの。ママの部屋、借りていい?誰にも聞かれたくないから。」

聖奈の真剣な眼差しに、聖歌はすぐに頷いた。でも、恭弥だけはその場に立ち止まり、返事をしなかった。

その姿を見た聖歌は、優しく背中を押すように言った。

「恭弥、逃げてばかりじゃダメだよ。聖奈は本気だと思うから……ちゃんと向き合ってあげて。頑張れ。」

その言葉を受けて、恭弥は無言のまま聖奈の後を追った。

「……聖歌ちゃん、あの二人だけで大丈夫かな?」

不安そうに奏がつぶやくと、聖歌は力強く答えた。

「私たちにできるのは、見守ることだけよ。もし、聖奈の言葉が恭弥を傷つけるようなことでも……そのときは、私たちが支えてあげようね。」

ふたりは静かに、向かった部屋の方を見つめていた。
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