恋も剣も本気です!青春剣士たちのラブ・グラディエーション ~気が付くとは~れむ状態!?~

てんちょう

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第7章 もう一つの特訓、綺麗なお姉さんの誘惑にはご注意を

甘い罠!綺麗なお姉さんの巧妙な誘惑特訓(14)――摸擬戦・集中できずに罰ゲーム――

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咲はそう言って、すぐに次のロボットの起動準備を始めた。

「さあ、最後の三機目いくわよ。今度は恭弥くんと同じオールラウンダータイプ。だから、このロボットの動きをよく参考にして。準備はいい、恭弥くん。」

咲は少し微笑んで、トレーニングの続きを促した。

恭弥は、咲を傷つけてしまったことに気を取られ、思うように体が動かなかった。

「私が想像していたよりも、恭弥くん、動けなかった。このオールラウンダータイプは、恭くんが唯一勝てると思ってたのに、私の怪我で集中を乱すなんて、計算外だった。」

咲はそう言って、肩を落とした。恭弥は、そんな咲に申し訳なさそうに目を伏せた。

「先輩、すいません。せっかく期待してくれてたのに、俺……。」

恭弥がうつむいたまま、ぎゅっと拳を握ると、咲はふっと肩の力を抜いて、いたずらっぽく笑った。

「ふふっ……これは、ちょっとお仕置きが必要ね。」

「……え?」

驚いて顔を上げた恭弥に、咲は指を一本立てて言う。

「まずは、一つ目。私のこと、『先輩』じゃなくて、名前で呼ぶこと。いい?“咲”って、呼んで。」

「え……いや、それはちょっと……。」

「ダメ。今すぐ、呼んでみて。」

恭弥は顔を赤くしながら、おそるおそる口を開く。

「……咲先輩?」

「ぶっぶー、やり直し。」

「じゃあ……咲さん……?」

「ダメー。呼び捨て。さ~き、って。もっとやさしく、かわいく。」

咲がにやりと笑うたびに、恭弥の耳まで真っ赤になる。

「そ、そんな……。」

「じゃあ、呼べるようになるまで練習してもらおっかな。何回でも♪」

「……咲。」

ようやく搾り出すように呼ばれた自分の名前に、咲はぱあっと顔を綻ばせて、恭弥の頭をやさしく撫でた。

「よくできました♪ それじゃ、二つ目。」

「ま、まだあるんですか……?」

「あるわよ~。今日の練習はもう終わりだから、今から私をお姫様抱っこして、最上階の私の部屋まで運んでちょうだい。」

「は!? お、お姫様抱っこって……。」

「ちなみに、恭弥くんの部屋は私の隣だから安心してね。」

「先ぱ、じゃなかった、咲。いや、そういう問題じゃ……。」

「ほら、また“先輩”って言いかけたでしょ~? アウト~。」

咲は頬をぷくっと膨らませて、ふてくされたように言う。

「私ね、さっき怪我したとこ、まだ痛いんだよ? 歩いたらズキズキするかも~。かわいそうだよね~。」

「ず、ずるい……。」

「ずるくないもんっ。さて、恭弥くんは、今から何をするんだっけ?」

半ば強引にリードしながらも、咲の目はどこか楽しげで。

恭弥は観念したように、顔を赤くしたまま深呼吸して言った。

「……咲。咲を……お部屋まで、お姫様抱っこして、お連れします……。」

咲はその言葉に満足げにうなずき、くるりと一回転して恭弥の前に両腕を差し出した。

「よろしい。では王子様、どうぞお運びくださいませ。あ、でも――」

にやっと笑って、咲は目を細める。

「送り狼には、ならないでね?」

その一言に、恭弥は咲に触れる指先まで意識してしまって、心臓がバクバクとうるさく鳴るのだった。

恭弥はホテルの最上階まで上がってきた。
その階には部屋が二つしかなく、ドアはちょうど向かい合わせになっていた。

「部屋に着きましたよ。」

恭弥は、まだ腕の中にいる咲にそう声をかけた。

「恭弥くん、部屋の中まで入って、ベッドに寝かせるまでが王子様の役目よ。」

そう言って、咲は自分の部屋のドアに軽く触れた。
ドアはDNA認証式になっていて、咲が手を添えると、静かにロックが外れる。

恭弥はそのまま咲を抱いたまま、ベッドルームまで歩き、そっとベッドの上に降ろした。

「これでいいですか?」

そう確認する恭弥に、咲はちょっとだけむくれたような表情を見せた。

「恭弥くん、名前……。ぜんっぜん呼んでくれないじゃない。もう一回、やり直し。」

「えぇ……咲、着いたよ。これでいい?」

少し照れたように言うと、咲はふふっと微笑んで、恭弥の頬にそっと口づけた。

「恭弥くん、ありがとう。これはご褒美ね。」

「うわっ、咲、なにするですか!もう、いいですよね!?失礼します!」

咲の突然の行動に顔を真っ赤にして、恭弥はほとんど逃げるように部屋を出ていった。
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