恋も剣も本気です!青春剣士たちのラブ・グラディエーション ~気が付くとは~れむ状態!?~

てんちょう

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第7章 もう一つの特訓、綺麗なお姉さんの誘惑にはご注意を

甘い罠!綺麗なお姉さんの巧妙な誘惑特訓(23)――咲の母親とディナーする③――

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その横で、もっと不愉快な気持ちを抑えきれなくなっている咲が、堰を切ったように叫んだ。

「お母さんの、そういうところが大っ嫌い! 人の人生を、自分の好きなように操ろうとして……昔からそうだった!」

ちょうどその時、VIPルームの扉が音を立てて開き、豪華なディナーが運ばれてくる。世界最高優秀賞を受賞したという一流のシェフが、自ら用意したコース料理がずらりと並べられた。

さすがの咲も、大声で叫ぶのをやめ、黙って席についた。

「咲の言ってることは、ちゃんと分かってるつもりよ。でも、あなたは姫柊グループの次期総裁なの。見合いもしない、婚約者もいない、そんな状態じゃ世間が許さないのよ!私ね……あなたが初めて、自分から名前を出した男の子、“恭弥くん”のことを知って、もしかしたらって、思ったのよ。」

「またその話……。何度も言ってるでしょ。私は誰とも結婚しない。それに、恭弥くんの彼女は私の……大親友なの。これ以上、裏切りたくない……。」

咲は自分で言った言葉に、ハッとする。意味深な一言を口にしてしまったことに、気づかなかったのだ。

「あら……恭弥くん、この料理、お口に合わなかったかしら? よかったら、今からでも別の料理をご用意させましょうか?」

美弥子の言葉に、料理のことをすっかり忘れていた恭弥は慌ててナイフとフォークを取り、目の前の料理に口を運ぶ。途端に、ふわりとした香りと繊細な味が舌を包み込み、思わず顔がとろけた。

「……おいしい。とても美味しいです!」

その恭弥の様子に、美弥子は微笑みながら言った。

「よかったわ。気に入ってもらえて。昨日、フランスから呼んだ甲斐があったわ。恭弥くん、遠慮しないで、たくさん召し上がってね。おかわりも歓迎よ。」

恭弥は苦笑いしながら、ナイフとフォークを扱おうとするが、なかなかうまくいかない。

「失礼いたします、奥様。本日はご来店いただき、誠に光栄です。厳選した食材を用意し、腕によりをかけて調理させていただきました。お味はいかがでしょうか?」

声をかけてきたのは、美弥子が話していたフランスからのシェフだった。

恭弥はその会話を聞きながらも、ナイフを取り損ねて、カチンと床に落としてしまった。

『しまった……!』

ナイフを拾おうとした瞬間、ボーイが素早く駆け寄り、新しいナイフを差し出してきた。

「お客様、私がいつでもお手伝いいたします。分からないことがあれば、お気軽にお声かけください。それでは、よいひとときを。」

そう言ってボーイは恭弥の元を離れ、静かに見守る位置に戻った。

恭弥は心の中で、彼に深く感謝した。
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