250 / 448
第14章 大会直前の練習試合、相手チームは美人なお姉さんだらけです
交錯する焦りと成長――結果以上に語る一戦
しおりを挟む
第一試合が終わった。
結果は――1勝3敗1引き分け。
先鋒と次鋒は、杉浜女子の圧倒的な技術とスピードの前に沈み、中堅の桐生が意地を見せて一矢報いた。副将の金山は粘りを見せたものの、ギリギリ引き分け。大将の吹田は、持ち味を出せずに敗北。
トータルスコアで見れば、旭日はこの試合を落とすこととなった。
しかし、負けの中にも“光”はあった。
それは姫柊姫香の勝利だった。
相手は杉浜女子でも特に期待されていた2回生。手足の長さを生かした攻撃スタイルが特徴の選手だったが、姫香は苦しむことなく、見事な一本を決めた。
理由は明確だった。
聖奈と咲と共に取り組んできた“スピード対策”が、ここで活きたのだ。彼女たちの動きに慣れていた姫香には、相手の攻撃がむしろ“遅く”見えた。
その隙を突き、滑り込むように一本を奪い取った姫香の姿は、まさに見事の一言だった。
「一本!」
審判の声が響くと同時に、旭日のベンチからも拍手が起きた。
試合に敗れた杉浜女子の2回生選手は、その場でレギュラーから外されることとなった。もっとも、2回生という立場上、今後の挽回のチャンスはある――
とはいえ、エース候補として試合に出て負けたことは、部内で大きなインパクトを残した。
そして、女子団体の試合が終わると、今度は男子の第一試合が始まった。
こちらは氷堂凍夜が発表していたオリジナルメンバーで臨んだが……結果は0勝3敗1引き分けという、完敗。
唯一、影山が引き分けに持ち込んだが、それ以外のメンバーはまったく歯が立たなかった。
特に2年生たちは――相手の“色気”に完敗していた。
「だ、だって……目の前で、あんな大きいの見せられたら……理性、吹っ飛ぶって……」
今田と日田村、増野の情けない言い訳に、女子陣は一斉にため息をついた。
「はあ……ホント情けない。」
そんな中、唯一「惜しかった」と言われたのが笹山だった。
技の応酬は互角で、流れは良かった。
しかし――
試合中、ちょっとしたアクシデントが起きた。
相手との接触でバランスを崩した笹山は、そのまま勢い余って相手の懐に飛び込むような形になってしまった。
思わず顔が密着しそうになり、あわてて体勢を戻そうとするも、足がもつれて転倒。
その一瞬で試合は中断され、結果、笹山は軽い打撲と判断されて途中退場となってしまった。
「……史人君、ちゃんと前を見て動いてよね。」
試合後、心配しながらも呆れ気味の紗良にそう言われ、笹山は気まずそうに頭をかいた。
予期せぬ出来事だったが、ほんの一瞬の接触に、彼はしばらく動揺が抜けなかったようだった。
そして、女子団体の第二試合が始まった。
先鋒の茜は、積極的な攻めを見せた。相手の懐に何度も踏み込み、果敢に斬り込む。だが、攻勢の隙を突かれ、一瞬の遅れで一本を取られてしまう。
それでも、その成長ぶりは明らかだった。
その姿を見た吹田と金山は、心のどこかで焦りを感じていた。
次鋒・金山が力を発揮できずに落とし、副将の吹田がなんとか引き分けに持ち込むも、ここで0勝3敗1分け。
大将戦を待たずして、旭日の2敗目が決まってしまった。
結果は――1勝3敗1引き分け。
先鋒と次鋒は、杉浜女子の圧倒的な技術とスピードの前に沈み、中堅の桐生が意地を見せて一矢報いた。副将の金山は粘りを見せたものの、ギリギリ引き分け。大将の吹田は、持ち味を出せずに敗北。
トータルスコアで見れば、旭日はこの試合を落とすこととなった。
しかし、負けの中にも“光”はあった。
それは姫柊姫香の勝利だった。
相手は杉浜女子でも特に期待されていた2回生。手足の長さを生かした攻撃スタイルが特徴の選手だったが、姫香は苦しむことなく、見事な一本を決めた。
理由は明確だった。
聖奈と咲と共に取り組んできた“スピード対策”が、ここで活きたのだ。彼女たちの動きに慣れていた姫香には、相手の攻撃がむしろ“遅く”見えた。
その隙を突き、滑り込むように一本を奪い取った姫香の姿は、まさに見事の一言だった。
「一本!」
審判の声が響くと同時に、旭日のベンチからも拍手が起きた。
試合に敗れた杉浜女子の2回生選手は、その場でレギュラーから外されることとなった。もっとも、2回生という立場上、今後の挽回のチャンスはある――
とはいえ、エース候補として試合に出て負けたことは、部内で大きなインパクトを残した。
そして、女子団体の試合が終わると、今度は男子の第一試合が始まった。
こちらは氷堂凍夜が発表していたオリジナルメンバーで臨んだが……結果は0勝3敗1引き分けという、完敗。
唯一、影山が引き分けに持ち込んだが、それ以外のメンバーはまったく歯が立たなかった。
特に2年生たちは――相手の“色気”に完敗していた。
「だ、だって……目の前で、あんな大きいの見せられたら……理性、吹っ飛ぶって……」
今田と日田村、増野の情けない言い訳に、女子陣は一斉にため息をついた。
「はあ……ホント情けない。」
そんな中、唯一「惜しかった」と言われたのが笹山だった。
技の応酬は互角で、流れは良かった。
しかし――
試合中、ちょっとしたアクシデントが起きた。
相手との接触でバランスを崩した笹山は、そのまま勢い余って相手の懐に飛び込むような形になってしまった。
思わず顔が密着しそうになり、あわてて体勢を戻そうとするも、足がもつれて転倒。
その一瞬で試合は中断され、結果、笹山は軽い打撲と判断されて途中退場となってしまった。
「……史人君、ちゃんと前を見て動いてよね。」
試合後、心配しながらも呆れ気味の紗良にそう言われ、笹山は気まずそうに頭をかいた。
予期せぬ出来事だったが、ほんの一瞬の接触に、彼はしばらく動揺が抜けなかったようだった。
そして、女子団体の第二試合が始まった。
先鋒の茜は、積極的な攻めを見せた。相手の懐に何度も踏み込み、果敢に斬り込む。だが、攻勢の隙を突かれ、一瞬の遅れで一本を取られてしまう。
それでも、その成長ぶりは明らかだった。
その姿を見た吹田と金山は、心のどこかで焦りを感じていた。
次鋒・金山が力を発揮できずに落とし、副将の吹田がなんとか引き分けに持ち込むも、ここで0勝3敗1分け。
大将戦を待たずして、旭日の2敗目が決まってしまった。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる