恋も剣も本気です!青春剣士たちのラブ・グラディエーション ~気が付くとは~れむ状態!?~

てんちょう

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第15章 予想を超えたクラブ選手権予選開始します

信じる仲間、つなぐ絆――償うチャンスを!今度は、逃げないって決めたから。

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招集を受け、主審のもとに副主将・日室と中都中学の監督が並び立つ。中央の白線上、その場の空気はぴんと張り詰めていた。

「うちの方が、技の数でも印象点でも上のはずだ。なぜ代表戦を行う必要があるんだ。」

中都中の監督は、苛立ちを隠そうともせず、審判団に食いかかっていた。だが、主審は表情一つ変えずに答える。

「確かに、技数では中都中学さんが上回っていました。しかし、副将戦と大将戦での印象点は、明らかに旭日中学のほうが高評価です。それに、副将だった五十嵐選手を次鋒に回したことで、観客評価にも影響が出ました。総合的判断として、代表戦が妥当と判断しました。」

その言葉に、中都の監督は口を閉ざした。

(くそっ……。勝つための最善だった。だが、それがここで仇になるとは……。これ以上言えば、審判の心象まで悪くなるか……。)

歯噛みしながらも、監督は小さく頭を下げ、いったんベンチへと戻っていった。代表戦に向けて、誰を立てるか。戦略を練り直す時間が必要だった。

一方その頃、旭日中学のベンチでは、日室が悩んでいた。

(誰を出すべきか……。恭弥か、それとも――。)

緊張に包まれる中、日室は意を決して前へ出る。

「集まってくれ。これより代表戦を行う。代表は……恭弥、頼めるか。」

視線を向けられた恭弥は、静かに立ち上がろうとした。だが、その足に、鋭い違和感が走る。大将戦で放った『ゾリアック』の反動が、両脚に残っていたのだ。

(……まずい。でも、大将として、ここで引けるわけには……。)

そのとき、横からスッと誰かが前に出た。

「待ってください。俺が、行きます。」

月詠だった。真っ直ぐ日室を見て、迷いのない声で言った。

「恭弥は、さっきの試合で限界まで力を使いました。今、無理をさせるわけにはいきません。」

一瞬、静まり返った空気を破って、彼は続けた。

「この三か月、俺は剣術部に何の結果も残せていません。でも、今、動けるのは、俺だけです。冬季さんも、日下部さんも、影山先輩も、すでに全力を尽くして、今は動けない。……今の恭弥じゃ、また倒れるかもしれない。」

仲間たちの視線が集まる中、月詠は言葉を重ねる。

「みんな、不安だと思う。でも……俺に、チャンスをください。俺のせいで一度は壊れかけたこの部を、俺の手でつなぎ直したいんです。」

その言葉に、凍夜がゆっくり近づき、月詠の頭を軽く叩いた。

「何を言ってる。償いなんて、誰も望んでないさ。あれがあったからこそ、お前も、恭弥も、月華も、今ここにいるんだ。」

日室も、その言葉に頷いた。

「怒ってるやつなんて、もういない。お前が誰よりも先に、恭弥の体調に気づいた。……俺は、それを見抜けなかった。危うく、無理をさせるところだったよ。」

そして、背後のモニターに向かって声を上げた。

「俺は、月詠に任せたいと思ってる。みんなは、どう思う?」

「もちろんだ!」

「異議なし!」

「全力で頼んだぞ、月詠!」

その声の中で、ひときわ強く響いたのは――かつて月詠を否定し続けた男、増野だった。

「月詠は今や、旭日の誇りだ。恭弥に匹敵する剣士だよ。もし文句言うやつがいたら……俺がぶっ飛ばす!」

その言葉に、月詠はこくりと頷く。

(この剣に、全部乗せる。旭日中の想いも、俺自身の覚悟も――。)

さあ、最後の一本を決める。代表戦、始まる。
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