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第19章 新たなる力ー―しゃべる刀は無限の可能性!
引退と栄光の交差点――モテすぎ主将と非モテ影山――ベンチにも格差がある!?
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男子団体の試合は、先鋒の日下部、次鋒の冬季が快勝し、順調な滑り出しを見せていた。だが――
「影山、中堅戦、敗北っ!!」
主審の声とともに、ベンチに戻ってきた影山は、女子からの応援が皆無だったことを根に持っているようだった。
「なあ、俺の時だけ誰も応援してなかったの、気のせいじゃないよな? え、差別? 俺、嫌われてんの?」
ぶつぶつ言いながらタオルで顔を拭く影山。月華がこっそり茜に耳打ちする。
「ねえ……影山先輩、ちょっと面倒くさいモード入ってない?」
「ちょっとどころじゃないよ……」
そんな空気をよそに、副将戦に向かっていたのは――氷堂凍夜。
「凍夜主将、頑張ってくださいっ!」
月詠が凜とした声でエールを送る。凍夜は軽く頷き、バーチャル戦場へと転送された。
観客席からもどよめきが起こる。
「おい見ろよ! あれ氷堂じゃん! 去年のクラブ選手権の個人優勝者だぞ!」
「マジか! 怪我してたって聞いたけど、ついに復帰か!」
その注目度の高さから、凍夜には地元だけでなく全国に熱狂的なファンもいるらしい。
「キャーッ! 氷堂くーん! 一年ぶりの本物だわ!」
「由美子、それズルい! 私も推してるんだからね!」
「なによ、ネットで情報漁ってただけでしょ! 私なんて練習試合まで現地で追ってたんだから!」
キャーキャーと騒ぐ女子たちを横目に、ベンチでは笹山と紺野が談笑していた。
「主将って本当にすごい人なんだな……」
「うん。卒業したら旭日高校でもエース確実なんだって。」
ふと、紺野が少し真剣な表情になる。
「でもね、うち整形外科だからわかるんだけど、あの怪我……普通は3ヶ月で完治しないの。パパも驚いてた。」
「え? 紗良ちゃん、整形外科の娘なの!?」
「うん。言ってなかった? 代々、医者家系よ。あ、史人君も何かあったら診てあげる!」
その一言で、笹山の顔が真っ赤に染まる。
「え、えっと、それって告白みたいな……」
「そこまで言ってないし!」
ちょっとした恋のやり取りの横で、宮沢がズバッと切り込む。
「はいはい、イチャついてるところ悪いけど、今は主将の応援でしょ!」
「そ、そうだね、香織ありがと……」
「でもさぁ、言ったとおりだったでしょ? 紗良ちゃん、すぐ友達できるって。まさか恋人未満までは予想してなかったけどね!」
そのやりとりを見て、笹山も思わずにっこり。
そして肝心の試合の方は――
凍夜は慎重に間合いを測りながらも、まったくブレない動きで相手を追い込んでいた。
(……悪くない。むしろ、思ったより動ける。)
決意を込めて、凍夜は愛刀『陽炎』を高く構えた。
「我、剣技をもって、今、最大の炎を爆炎に変える――奥義・業火の爆炎陣『煉獄連斬』!」
激しい熱気が戦場を包み、灼熱の連斬が相手を容赦なく襲う。炎の渦が収まったとき――
「勝者、旭日中学・氷堂凍夜!」
その瞬間、会場が拍手と歓声に包まれる。
なお、男子団体戦は勝敗が決まった時点で終了するルールのため、大将戦は行われず、これで試合は終了。
だが、それは同時に、出番のなかった相手チームの大将にとっては、ここでの引退を意味することでもあった。
その選手は、仲間に礼を言いながらも、静かにベンチに崩れ落ちる。その背を見て、凍夜は目を閉じ、小さく呟いた。
「……ありがとう。そして、すまない。」
そして振り返ると、はしゃぐチームメイトに静かに一言。
「ベンチ、開けてやってくれ。」
それが、主将として彼にできる最大の敬意だった。
「影山、中堅戦、敗北っ!!」
主審の声とともに、ベンチに戻ってきた影山は、女子からの応援が皆無だったことを根に持っているようだった。
「なあ、俺の時だけ誰も応援してなかったの、気のせいじゃないよな? え、差別? 俺、嫌われてんの?」
ぶつぶつ言いながらタオルで顔を拭く影山。月華がこっそり茜に耳打ちする。
「ねえ……影山先輩、ちょっと面倒くさいモード入ってない?」
「ちょっとどころじゃないよ……」
そんな空気をよそに、副将戦に向かっていたのは――氷堂凍夜。
「凍夜主将、頑張ってくださいっ!」
月詠が凜とした声でエールを送る。凍夜は軽く頷き、バーチャル戦場へと転送された。
観客席からもどよめきが起こる。
「おい見ろよ! あれ氷堂じゃん! 去年のクラブ選手権の個人優勝者だぞ!」
「マジか! 怪我してたって聞いたけど、ついに復帰か!」
その注目度の高さから、凍夜には地元だけでなく全国に熱狂的なファンもいるらしい。
「キャーッ! 氷堂くーん! 一年ぶりの本物だわ!」
「由美子、それズルい! 私も推してるんだからね!」
「なによ、ネットで情報漁ってただけでしょ! 私なんて練習試合まで現地で追ってたんだから!」
キャーキャーと騒ぐ女子たちを横目に、ベンチでは笹山と紺野が談笑していた。
「主将って本当にすごい人なんだな……」
「うん。卒業したら旭日高校でもエース確実なんだって。」
ふと、紺野が少し真剣な表情になる。
「でもね、うち整形外科だからわかるんだけど、あの怪我……普通は3ヶ月で完治しないの。パパも驚いてた。」
「え? 紗良ちゃん、整形外科の娘なの!?」
「うん。言ってなかった? 代々、医者家系よ。あ、史人君も何かあったら診てあげる!」
その一言で、笹山の顔が真っ赤に染まる。
「え、えっと、それって告白みたいな……」
「そこまで言ってないし!」
ちょっとした恋のやり取りの横で、宮沢がズバッと切り込む。
「はいはい、イチャついてるところ悪いけど、今は主将の応援でしょ!」
「そ、そうだね、香織ありがと……」
「でもさぁ、言ったとおりだったでしょ? 紗良ちゃん、すぐ友達できるって。まさか恋人未満までは予想してなかったけどね!」
そのやりとりを見て、笹山も思わずにっこり。
そして肝心の試合の方は――
凍夜は慎重に間合いを測りながらも、まったくブレない動きで相手を追い込んでいた。
(……悪くない。むしろ、思ったより動ける。)
決意を込めて、凍夜は愛刀『陽炎』を高く構えた。
「我、剣技をもって、今、最大の炎を爆炎に変える――奥義・業火の爆炎陣『煉獄連斬』!」
激しい熱気が戦場を包み、灼熱の連斬が相手を容赦なく襲う。炎の渦が収まったとき――
「勝者、旭日中学・氷堂凍夜!」
その瞬間、会場が拍手と歓声に包まれる。
なお、男子団体戦は勝敗が決まった時点で終了するルールのため、大将戦は行われず、これで試合は終了。
だが、それは同時に、出番のなかった相手チームの大将にとっては、ここでの引退を意味することでもあった。
その選手は、仲間に礼を言いながらも、静かにベンチに崩れ落ちる。その背を見て、凍夜は目を閉じ、小さく呟いた。
「……ありがとう。そして、すまない。」
そして振り返ると、はしゃぐチームメイトに静かに一言。
「ベンチ、開けてやってくれ。」
それが、主将として彼にできる最大の敬意だった。
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