恋も剣も本気です!青春剣士たちのラブ・グラディエーション ~気が付くとは~れむ状態!?~

てんちょう

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第23章 男子団体3回戦 レグルスを打ち倒せ

正義と誇りをかけて――この剣に悔いはない

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凍夜とカムイが、それぞれのベンチから歩み出る。
その瞬間、観客席が爆発したかのように大きくどよめいた。

「これより中堅戦! 旭日中学・藤堂君、ノーヴィス・エイシィル学園中等部・カムイ君、前へ!」

主審の宣言とともに、ふたりは中央へ進み、短く一礼。
注意事項を確認したあと、ふたりの姿は光に包まれて、バーチャル空間へと転送された。

主審の手が高く上がり――鋭く振り下ろされる。

「中堅戦、始め!」

ドッ、と観客席が沸いた。
その歓声は、開始と同時にぶつかった激突音と交錯するように響く。

「うわ、速すぎて見えない!」
「これはヤバい! 昨年の覇者と、今年の優勝候補が真正面から衝突だぞ!」
「実質、この中学一を決める戦いじゃんか!」

興奮が波のように押し寄せ、試合場の周囲は一気に熱気に包まれた。

その中で、聖奈と咲も試合の展開に目を凝らす。

「ねぇ……あのカムイって人が使ってる剣、私たちと同じインテリジェンスソードじゃない?」
咲の言葉に、帝釈天がすかさず反応する。

『確かに、しかもあれは……神に授けられし剣、“グラムレイバン”。』
『あれを使いこなす人間がいるとは……なかなかの技量だ。』

咲はごくりと息を飲み、聖奈も真剣な眼差しでふたりの戦いを見つめた。

(この人……いずれ恭弥と戦うかも知れない。なら、今のうちにしっかり観察しないと。)

聖奈は小さく頷き、咲は無言でタブレットを構え、録画を始めた。

凍夜が駆ける。

「無限殺!」

空間に残像を残すような連撃が放たれ、時間差で敵を追い詰める高精度の斬撃。

だがカムイも即座に反応した。

「セフィロトのケセェト。」

瞬間、空間がゆがみ、凍夜の攻撃が発動するタイミングごと“巻き戻された”。
技が無効化されていく――まるで時間そのものを操っているかのように。

「なら……無限即月光!」

凍夜は再び踏み込み、月光の刃を複数生成。前方を塞ぐように広範囲を覆い、攻撃の網を張る。

「セフィロトのティファレト。」

カムイの神剣が月光を受け止め、そのまま光を反射――むしろその威力を倍加して、凍夜に跳ね返した!

凍夜もすかさずカウンターで、同じ術式を重ねる。

激突。光と衝撃が交差し、観客席から大きな歓声が上がる。

しかし――

徐々に、カムイの方が押し始めた。

『……動きが変わった。いや、鈍くなってきた。』

カムイの目が、凍夜の動きを鋭く見抜いていた。

(やはり……レグルスの言っていた通りだ。足が……)

凍夜の技にキレがない。初撃のころの鋭さが、わずかに削れている。

『残念だ。こんなにも真っ直ぐに剣を交わせる相手と出会えたのに。全力で戦えないなんて……』

カムイは目を伏せた。だが、戦いを止めることはない。
好敵手への敬意を込めて、力を振るう。

『やはり、誤魔化せられなかった……後は頼むぞ。月詠、恭弥……』

凍夜は、苦悶を顔に出さず、最後の気力を振り絞って前へ出た。

「――っ!」

鋭く踏み込み、真っ直ぐに剣を振り抜く。

だが、カムイはその軌道を静かに読み、柔らかくかわす。

目を閉じる。神剣の光が、静かに舞い上がった。

『残念だが、ここまでだ。』

「セフィロトのマルクス。」

無数の光の粒が凍夜を包み、そのまま天へと駆け上がるように弾けた。

刹那、凍夜の姿は光の中へと吸い込まれ――虚空に消える。

「勝者、ノーヴィス・エイシィル学園中等部・カムイ君!」

主審の声が場内に響き渡り、どよめきが波紋のように広がる。

旭日中学、痛恨の敗北。
ここで、再び流れが大きく傾いた。

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