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第23章 男子団体3回戦 レグルスを打ち倒せ
閉ざされた扉の向こうで――奪われた初恋の結末
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その頃、レグルスは、バーチャル空間と現実世界の狭間――無のような亜空間を彷徨っていた。
戦いの末、仮想空間で肉体が消滅したことで、今の彼には形がなかった。残されたのは、意識だけ。手足も声もないまま、ただ漂っている。
(……俺が、あんな虫けらに……負けただと?)
(ありえない。俺は神に最も近い存在なんだぞ……!)
虚無の中で、レグルスの思念が怒りと混乱に支配されていた。
(俺は、強くなったんだ。神が俺の願いに応えてくれた。だから……俺は絶対に負けるはずがない……!)
そんな中、彼の脳裏に浮かんだのは、あの過去の記憶だった。
レグルス・エルバニア、第7王子。名門エルバニア王家に生まれながら、ある日を境に、父である国王に冷遇されるようになった。
母は、レグルスを産んでまもなくこの世を去り、彼は幼い頃から“特別な部屋”に閉じ込められて育てられた。
唯一の癒しは――その部屋を抜け出して会いに行く、幼馴染の少女、シェルリアだった。
彼女は名家の令嬢で、歳も近く、自然と二人は惹かれ合っていった。
「なに、レグルスがまた外に出たと? 誰が許したのだ。」
国王が怒声を上げると、レグルスの世話係はすぐに処罰された。
以後、二人の面会は大幅に制限されたが、それでも手紙のやり取りや、隠れての逢瀬は続いていた。
ある日のことだった。
「ねえ、シェルリア……俺の嫁さんになってくれないか?」
レグルスは、いつもより少しだけ震える声でそう言った。
「俺は、この国を継げないかもしれない。でも……お前を幸せにしたい。ずっと、そばにいたいんだ。」
覗き込むように視線を送ると、シェルリアは少し俯き――それでも、しっかりと頷いてくれた。
その瞬間、レグルスは嬉しさをこらえきれず、思わず彼女をぎゅっと強く抱きしめた。
(あのぬくもり……あの瞬間は、たしかに、俺のものだった……)
それからというもの、レグルスは以前にも増して、夜な夜な部屋を抜け出してシェルリアに会いに行くようになった。
だが、国王はそれすらも見逃さなかった。
「……あの部屋には、覚醒を封じるための結界を張ってある。それを破るとは……」
「末恐ろしい……手を打たねばなるまい。そうだ、あの娘を使えばいい。絶望を味わわせてやる……!」
王はすぐに命を下し、6人の兄たちにシェルリアの身辺を調べさせた。
そして――その“悲劇”は、起きた。
「な、なんだと……? シェルリアが……親父の嫁……? 俺の婚約者なのに……!」
怒りと絶望に燃えたレグルスは、王の間へと駆け込んだ。
だが、扉を開けたその瞬間、背後からの一撃で意識を失った。
目を覚ますと、両腕は押さえつけられ、動けない。兄たちの手に捕らえられたまま、顔を無理やり上げさせられる。
目の前で繰り広げられていたのは――
父王が、シェルリアの唇に、その唇を重ねようとする場面だった。
(ふざけるな……! 俺の、大切な人なんだぞ……!)
シェルリアには、レグルスの存在が見えないようにされていた。
少女は必死に首を振って抗った。だが、成人男性の力には敵わない。
両腕を押さえられ、顔を掴まれ――シェルリアの唇は、奪われた。
その瞬間、レグルスの中で、何かが壊れた。
(俺が弱いせいで……俺が……っ!)
戦いの末、仮想空間で肉体が消滅したことで、今の彼には形がなかった。残されたのは、意識だけ。手足も声もないまま、ただ漂っている。
(……俺が、あんな虫けらに……負けただと?)
(ありえない。俺は神に最も近い存在なんだぞ……!)
虚無の中で、レグルスの思念が怒りと混乱に支配されていた。
(俺は、強くなったんだ。神が俺の願いに応えてくれた。だから……俺は絶対に負けるはずがない……!)
そんな中、彼の脳裏に浮かんだのは、あの過去の記憶だった。
レグルス・エルバニア、第7王子。名門エルバニア王家に生まれながら、ある日を境に、父である国王に冷遇されるようになった。
母は、レグルスを産んでまもなくこの世を去り、彼は幼い頃から“特別な部屋”に閉じ込められて育てられた。
唯一の癒しは――その部屋を抜け出して会いに行く、幼馴染の少女、シェルリアだった。
彼女は名家の令嬢で、歳も近く、自然と二人は惹かれ合っていった。
「なに、レグルスがまた外に出たと? 誰が許したのだ。」
国王が怒声を上げると、レグルスの世話係はすぐに処罰された。
以後、二人の面会は大幅に制限されたが、それでも手紙のやり取りや、隠れての逢瀬は続いていた。
ある日のことだった。
「ねえ、シェルリア……俺の嫁さんになってくれないか?」
レグルスは、いつもより少しだけ震える声でそう言った。
「俺は、この国を継げないかもしれない。でも……お前を幸せにしたい。ずっと、そばにいたいんだ。」
覗き込むように視線を送ると、シェルリアは少し俯き――それでも、しっかりと頷いてくれた。
その瞬間、レグルスは嬉しさをこらえきれず、思わず彼女をぎゅっと強く抱きしめた。
(あのぬくもり……あの瞬間は、たしかに、俺のものだった……)
それからというもの、レグルスは以前にも増して、夜な夜な部屋を抜け出してシェルリアに会いに行くようになった。
だが、国王はそれすらも見逃さなかった。
「……あの部屋には、覚醒を封じるための結界を張ってある。それを破るとは……」
「末恐ろしい……手を打たねばなるまい。そうだ、あの娘を使えばいい。絶望を味わわせてやる……!」
王はすぐに命を下し、6人の兄たちにシェルリアの身辺を調べさせた。
そして――その“悲劇”は、起きた。
「な、なんだと……? シェルリアが……親父の嫁……? 俺の婚約者なのに……!」
怒りと絶望に燃えたレグルスは、王の間へと駆け込んだ。
だが、扉を開けたその瞬間、背後からの一撃で意識を失った。
目を覚ますと、両腕は押さえつけられ、動けない。兄たちの手に捕らえられたまま、顔を無理やり上げさせられる。
目の前で繰り広げられていたのは――
父王が、シェルリアの唇に、その唇を重ねようとする場面だった。
(ふざけるな……! 俺の、大切な人なんだぞ……!)
シェルリアには、レグルスの存在が見えないようにされていた。
少女は必死に首を振って抗った。だが、成人男性の力には敵わない。
両腕を押さえられ、顔を掴まれ――シェルリアの唇は、奪われた。
その瞬間、レグルスの中で、何かが壊れた。
(俺が弱いせいで……俺が……っ!)
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