チキチキ!オネエさん悪魔の誘惑から乗り切れ!!

樋口レベッカ伊藤

文字の大きさ
4 / 4

その男、クソガキにつき

しおりを挟む



「どうしよう……道分かんない…」

ユヅル少年は焦った

「あ、そうだクロエさんにーー」



振り返っても、そこにあるのは古ぼけたホテルのみ
ホテルからは男女が腕を組んで出てきた

ここは夜みたいな空だからだろうか……
なんだか大人な雰囲気を出していて恥ずかしくなり、目を背けると
左隣から男の声がした

「あっれ~?お前人間じゃん!
迷子?それとも連れてこられた感じ~?」

バッ、と後ろに飛び退くと
ソイツはケラケラと楽しそうに笑う

「そんなビビるなよ~!!
多分オレもお前の仲間みたいなもんなんだからさ!」

「(嘘……ベルよりやばそうなのが来ちゃった。)」

男は今まで見た悪魔の中で一番人間に似た見た目をしている

だが、決定的違うのは、彼の背中から生える真っ白な翼だけだ



「え、あの…」

「ん?…お前可愛い顔してんな~!!十歳くらいか??」

「え、えと……」

「てかさ~、それ罪人の懺悔じゃん。なに、おつかいでもしてたの??偉いな~!!」

「オレもさ~、元は人間だったんだけど気づいたらこうなっててさ~」 

話す隙を全く与えてくれない

おや?一つ引っかかることがあったみたいだ 

「ねえ!元は人間、ってどういうこと?!」

ユヅル少年が声を張ると、
男ーー否、悪魔は少し目を見開いて

「やっぱ……そこ気になる??
…そうだよな!気になるよな!?やっぱお前正真正銘人間だよ~!!!」

頭を勢いよくぐしゃぐしゃと撫でてきた

「オレもさ~、よくわかんないんだけど、ある悪魔に連れてこられてなんだかんだしてたら悪魔になっちゃった!!」

まるでそれが面白いことかのように、悪魔は語る

「でさでさ~、死んでからオレ天使になる予定?だったのにいつの間にか地獄にいて!でもなんか天使みたいな羽は生えてるし、ウケるよな~!」 

だから、悪魔って存在ではないのかもな~

なんて彼は独り言のように呟く

「(話に追いつけない…)」


ベルの方がまだ話が通じる




「つまり、なんて言うのかな~、えっとな~

…あ~!オレ馬鹿だからわかんねえ!!」

「……つまりはお前天国に行けるか、地獄に行けるか、迷子になっちゃったってことだぞ!」




「……はぁ!?!?!?」
「そんなのありえない!!」
「だって俺まだ小学生なのに…人生だって決まってないのに……!!!!!」

「アーウンウン、分かるよ~その気持ち。」
「でもさ~、なっちゃったもんは仕方がなくね?」

男はなんてことのないように続ける

「オレもよく迷子になるし!お揃いだな~!!」

ワハハ~、と軽い笑いが飛ばされたことでユヅル少年の堪忍袋の緒が切れた

「お前と一緒にするな!!」 
「だいたい、ここなんなんだよ!!俺今日算数の宿題出てるのに!!佐々木先生怖いのに!!!帰らせてよ!!!」

一度口から出た言葉は止まらない
大きな声でため続けた文句を吐き出す

「え、え~困るよ。オレお前のこと連れてきてないもん。」

男は焦ったように周りをウロウロする

そして、何かピンと来たのか
懐に手を伸ばして







ガラガラを出した 

「ほぉら、よちよち~すぐ帰れまちゅよ~」

それすらもうざく感じて

「もうやめてよ!!!」

じわりと涙が滲んでいく
すると





「アタシの子にちょっかいかけてんじゃないわよ!!!」
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...