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13章 テラス団
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「はっ……!」
ぱっと目が覚める。先程までのは夢だったのか、と覚醒してきた頭で理解する。
まただ。また小さい頃の記憶を夢に見た。お母さんに色々言われていたあの頃の……
一度深呼吸し、ゆっくりと体を起こす。まだ息も上がっている。どうにか落ち着かせなければ。
「はあ……弱いな、私。」
前は真紀のことだって一人でどうにかやり過ごしていたのに。それなのに今はこんなに傷付いている。夢に出てくるお母さんは暴言しか吐かないのに。真紀みたいに実害はないのに。
「はあ……」
この暗い気持ちを紛らわせるために今は何時なのかと時計を見やる。
「三時半……」
ちなみに夜中のだ。そのことで余計に気落ちしてしまった。
二度寝も出来る時間だとは思うが、全く眠くない。というよりも寝たらまたあの夢を見そうで寝たくない。
自分の部屋にいてもぐるぐる考えるだけになりそうなので一階に降りることにした。誰も起きていない時間故にしんと静まり、何処も彼処も暗い。また気分が落ち込みそうだ。
リビングへ行き、パチリと電気を付ける。
「……。」
この空間は人がいないだけでこんなにも冷たく感じるのか。それとも逆にいつも誰かしらがいるから暖かく感じるのか。よく分からない。少し感じた寒さに腕を摩る。
ソファに座り、膝を抱え込む。起きていてもすることが無いから、このまま朝が来るのを待つしかないのかな。
「……ああ、駄目だ。マイナス思考なんて嫌なのに……」
夢に見るお母さんの姿とマスターからの電話の内容を思い出して頭の中がぐるぐるする。
竜胆side
「ん?」
朝起きてリビングに入ると電気がついていた。いつもは私が一番早くリビングに来るはずなのに。
何故だろう、と辺りを見回してみると……
「藍さん……?」
藍さんがソファに横になって寝ていた。それも何も掛けずに。
「何か掛けるもの……」
今はまだ冬だ。暖房が付いているとはいえ、何か掛けないと風邪を引いてしまう。リビングに置いてある私用のブランケットを藍さんに掛けてやるが、起きる気配はない。
「……。」
さて、と自分用のコーヒーを飲もうかと歩き出そうとするが、藍さんが気になって仕方がない。
……よし、今日は皆が起きてくるまで藍さんを眺めることにしよう。そうしよう。
ソファの下に座り直し、じっと藍さんを見つめる。
「可愛い顔ですよね。」
まあ、顔だけが好きなわけではないのだけれど。と考えた所で、少し悪戯心というか……欲が出る。
「……少しだけだから。」
何かに言い訳をし、藍さんの頬へと恐る恐る手を伸ばす。触れた頬はとても柔らかく、触り心地が良い。
頬に触れた手から愛おしい気持ちが溢れてくる。もっともっとと心は求めてしまう。
その心に忠実に従うように行動へと移す。顔を近づけて藍さんの頬へ……
「あー、りんが藍を襲ってるー。」
口が付く直前、小さな声だったが私の耳にはしっかり届いた。嫌々ながらに声の方を向くと。
「……茜。」
「はよー。」
ソファの背もたれの部分に肘を置いてこちらを眺めていた。全く、邪魔しないで欲しいものだ。
「邪魔はするだろ。なんたって俺のだからな。」
「あかねのではないでしょう?」
「いんや、俺のだ。これだけは譲れねえ。一昨日は藍の為にりんに譲ったが、それでも俺はこいつがいい。」
「……私も譲れないですよ。」
「跡継ぎの席もお前のだろ? 欲張りだな。」
「元はと言えば『天才』のあかねが就くべきだったでしょう。それを放棄しておいて何が欲張りですか。」
私は父親にテラス団に入ればいいのにと言われているくらいだから、いずれは茜が山吹を継ぐんだろうな、となんとなく思っている。
「……ん、」
私達の言い合いが煩かったのだろうか、藍さんが身動ぐ。
「ほら、あかねが煩いから。」
「いや、俺じゃねえだろ。」
先程よりも小声で言い合う。少しの間睨み合っていると、茜は何かを思い出したのか話を変えてきた。
「あ、そうだ。りん、冬休み明けの組分けテストは負けねぇからな。」
「っ……!」
先程とは打って変わって挑戦的な笑みを浮かべる茜。これは本気だと表情から読み取る。
冬休み明けの組分けテストは来年のクラスを決める重要なテストだ。それで私に勝とうとしているということは、A組に入るつもりなのだろう。
茜は昔から何をやらせてもすぐに覚えるし理解する。だから本気を出した茜に勉強面で勝てるとは思えない。
「ただでさえ一昨日はりんに譲ったからな。少しは藍に格好いい所を見せねえと。」
しかし対人面では私には叶わないはずだ。茜はずっと人を遠ざけてきたから人との関わり方はあまり分かっていない。だが私はそうではない……と思いたい。
「俺がりんよりも高得点を取ればA組に入れるし、花蘇芳と柊木だから席順も近くなるだろ? これを使わない手はないな。」
確かに席順は通常苗字順だ。今年藍さんは転入してきたから私の後ろの席だったが、来年度はそうもいかない。
これはうかうかしていられないな。
「私も負けませんからね。」
「望むところだ。」
勉強に一層気合いが入る。茜に負けてたまるか!
────
──
テ??団員side
ベッドに座る依頼人は窓の外を眺めていた。
「……で、依頼していた捜し物は見つかったかしら?」
僕が病室に入ってきたことに依頼主は気が付き、早速問いただされる。
「はい。花蘇芳 藍、でしたよね。」
「ええ。」
「……彼女は花城学園に通っています。」
「あら、そうだったのね。兄さんの……」
「はい。そして更に調べた所、ストレリチアという喫茶店のマスター、杜若 龍二が花蘇芳 藍を育てているようです。」
「……まあ、あの一匹狼の龍二さんが喫茶店のマスター? それにあの化け物を傍に置いているの? ……そのこと、兄さんは知っているのかしら?」
「そこまでは分かりませんでした。……依頼主にこんなことを言うのは野暮かもしれませんが、これを調べてどうするおつもりですか?」
僕のその言葉に依頼主はこちらをゆっくり振り返り、にぃ、と顔を歪める。心から笑えば綺麗だろうに、歪んだ笑顔しか浮かべられないのだろうか。とてももったいない。
「貴方なら分かっているんじゃないの?」
「……。」
「次の依頼よ。……花蘇芳 藍を始末して。」
やっぱりそう来たか。ターゲットのことを調べた時にこの人のことも調べてみたが、遺伝しない色味を持って生まれてきた子供を怖がるのは仕方ないかもしれない。
しかし、僕はあの子を怖いとは思わない。あの子の色味はエートス故だと知っている。僕もアポステリオリだがエートスだから、それ関係の情報はあるのだ。
「……そうされる理由を聞かせていただけないでしょうか。
花蘇芳 鈴さん。」
ぱっと目が覚める。先程までのは夢だったのか、と覚醒してきた頭で理解する。
まただ。また小さい頃の記憶を夢に見た。お母さんに色々言われていたあの頃の……
一度深呼吸し、ゆっくりと体を起こす。まだ息も上がっている。どうにか落ち着かせなければ。
「はあ……弱いな、私。」
前は真紀のことだって一人でどうにかやり過ごしていたのに。それなのに今はこんなに傷付いている。夢に出てくるお母さんは暴言しか吐かないのに。真紀みたいに実害はないのに。
「はあ……」
この暗い気持ちを紛らわせるために今は何時なのかと時計を見やる。
「三時半……」
ちなみに夜中のだ。そのことで余計に気落ちしてしまった。
二度寝も出来る時間だとは思うが、全く眠くない。というよりも寝たらまたあの夢を見そうで寝たくない。
自分の部屋にいてもぐるぐる考えるだけになりそうなので一階に降りることにした。誰も起きていない時間故にしんと静まり、何処も彼処も暗い。また気分が落ち込みそうだ。
リビングへ行き、パチリと電気を付ける。
「……。」
この空間は人がいないだけでこんなにも冷たく感じるのか。それとも逆にいつも誰かしらがいるから暖かく感じるのか。よく分からない。少し感じた寒さに腕を摩る。
ソファに座り、膝を抱え込む。起きていてもすることが無いから、このまま朝が来るのを待つしかないのかな。
「……ああ、駄目だ。マイナス思考なんて嫌なのに……」
夢に見るお母さんの姿とマスターからの電話の内容を思い出して頭の中がぐるぐるする。
竜胆side
「ん?」
朝起きてリビングに入ると電気がついていた。いつもは私が一番早くリビングに来るはずなのに。
何故だろう、と辺りを見回してみると……
「藍さん……?」
藍さんがソファに横になって寝ていた。それも何も掛けずに。
「何か掛けるもの……」
今はまだ冬だ。暖房が付いているとはいえ、何か掛けないと風邪を引いてしまう。リビングに置いてある私用のブランケットを藍さんに掛けてやるが、起きる気配はない。
「……。」
さて、と自分用のコーヒーを飲もうかと歩き出そうとするが、藍さんが気になって仕方がない。
……よし、今日は皆が起きてくるまで藍さんを眺めることにしよう。そうしよう。
ソファの下に座り直し、じっと藍さんを見つめる。
「可愛い顔ですよね。」
まあ、顔だけが好きなわけではないのだけれど。と考えた所で、少し悪戯心というか……欲が出る。
「……少しだけだから。」
何かに言い訳をし、藍さんの頬へと恐る恐る手を伸ばす。触れた頬はとても柔らかく、触り心地が良い。
頬に触れた手から愛おしい気持ちが溢れてくる。もっともっとと心は求めてしまう。
その心に忠実に従うように行動へと移す。顔を近づけて藍さんの頬へ……
「あー、りんが藍を襲ってるー。」
口が付く直前、小さな声だったが私の耳にはしっかり届いた。嫌々ながらに声の方を向くと。
「……茜。」
「はよー。」
ソファの背もたれの部分に肘を置いてこちらを眺めていた。全く、邪魔しないで欲しいものだ。
「邪魔はするだろ。なんたって俺のだからな。」
「あかねのではないでしょう?」
「いんや、俺のだ。これだけは譲れねえ。一昨日は藍の為にりんに譲ったが、それでも俺はこいつがいい。」
「……私も譲れないですよ。」
「跡継ぎの席もお前のだろ? 欲張りだな。」
「元はと言えば『天才』のあかねが就くべきだったでしょう。それを放棄しておいて何が欲張りですか。」
私は父親にテラス団に入ればいいのにと言われているくらいだから、いずれは茜が山吹を継ぐんだろうな、となんとなく思っている。
「……ん、」
私達の言い合いが煩かったのだろうか、藍さんが身動ぐ。
「ほら、あかねが煩いから。」
「いや、俺じゃねえだろ。」
先程よりも小声で言い合う。少しの間睨み合っていると、茜は何かを思い出したのか話を変えてきた。
「あ、そうだ。りん、冬休み明けの組分けテストは負けねぇからな。」
「っ……!」
先程とは打って変わって挑戦的な笑みを浮かべる茜。これは本気だと表情から読み取る。
冬休み明けの組分けテストは来年のクラスを決める重要なテストだ。それで私に勝とうとしているということは、A組に入るつもりなのだろう。
茜は昔から何をやらせてもすぐに覚えるし理解する。だから本気を出した茜に勉強面で勝てるとは思えない。
「ただでさえ一昨日はりんに譲ったからな。少しは藍に格好いい所を見せねえと。」
しかし対人面では私には叶わないはずだ。茜はずっと人を遠ざけてきたから人との関わり方はあまり分かっていない。だが私はそうではない……と思いたい。
「俺がりんよりも高得点を取ればA組に入れるし、花蘇芳と柊木だから席順も近くなるだろ? これを使わない手はないな。」
確かに席順は通常苗字順だ。今年藍さんは転入してきたから私の後ろの席だったが、来年度はそうもいかない。
これはうかうかしていられないな。
「私も負けませんからね。」
「望むところだ。」
勉強に一層気合いが入る。茜に負けてたまるか!
────
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テ??団員side
ベッドに座る依頼人は窓の外を眺めていた。
「……で、依頼していた捜し物は見つかったかしら?」
僕が病室に入ってきたことに依頼主は気が付き、早速問いただされる。
「はい。花蘇芳 藍、でしたよね。」
「ええ。」
「……彼女は花城学園に通っています。」
「あら、そうだったのね。兄さんの……」
「はい。そして更に調べた所、ストレリチアという喫茶店のマスター、杜若 龍二が花蘇芳 藍を育てているようです。」
「……まあ、あの一匹狼の龍二さんが喫茶店のマスター? それにあの化け物を傍に置いているの? ……そのこと、兄さんは知っているのかしら?」
「そこまでは分かりませんでした。……依頼主にこんなことを言うのは野暮かもしれませんが、これを調べてどうするおつもりですか?」
僕のその言葉に依頼主はこちらをゆっくり振り返り、にぃ、と顔を歪める。心から笑えば綺麗だろうに、歪んだ笑顔しか浮かべられないのだろうか。とてももったいない。
「貴方なら分かっているんじゃないの?」
「……。」
「次の依頼よ。……花蘇芳 藍を始末して。」
やっぱりそう来たか。ターゲットのことを調べた時にこの人のことも調べてみたが、遺伝しない色味を持って生まれてきた子供を怖がるのは仕方ないかもしれない。
しかし、僕はあの子を怖いとは思わない。あの子の色味はエートス故だと知っている。僕もアポステリオリだがエートスだから、それ関係の情報はあるのだ。
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花蘇芳 鈴さん。」
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