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独白

エピローグ

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 さて、ここまで話したのは貴方様が初めてでございます。最後まで聞いてくださりありがとうございますね。おかげでスッキリしました。


 ということで、ここまで聞いてしまった貴方様には生きていてもらっては困りますし……


 うーん、どうしましょうか。




 ……ああ、私、まだまだですね。笑顔を隠しきれていなかったですね。しかしそこまで貴方様に怯えられると、もっと手酷く殺してしまいそうです。


 え? この殺人鬼、ですか?


 まあそうですね。そんなものですかね。


 でも最初から言っていたではありませんか。私は『テラー』だ、と。


 貴方様はテラーをどう訳しました? 話し手teller、とでも訳したのではありません?


 確かにその意味も『テラー』に含まれてはいます。ですが、私が当初から考えていた主な意味はもう一つの方、



恐怖の種terror



ですよ。



 ふふ、私に恐怖を抱いていただけると、私も殺し甲斐があるというものです。


 ふふふ、そんなにガタガタ震えなくてもいいでしょう?






















 それでは、そろそろ終わりにしましょうか。

 大丈夫、貴方様の怯えた顔は充分堪能しましたから、さくっと終わらせてあげます。

 ナイフもちゃんと研ぎましたし、スパッと終わらせますよ。




 ふふふ、

 ふふふ、

 ふふふ……








end
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