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ラルフとルーカス
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sideリラ
「分かってくれてよかったよ。…じゃあ僕は大人たちを集めてさらに細かい事を話し合ってくる。
その間、チーム☆ゴーストたちと一緒にいてね。
決して1人にはならないこと、いい?」
私が頷くとライアスがいつものように優しく笑った。
「リラは本当にいい子だね。ほら、逃してあげるから行っておいで。」
ライアスが私の腰からパッと手を離した。
私はその瞬間、走り出しライアスの前から姿を消す。
はしたなくバタバタ廊下を走って角を曲がると…
「きゃっ!!」
「「「「わっ!!!!」」」」
チーム☆ゴーストの皆様とぶつかる羽目に。
私は見事に後ろに飛んで、みんなはドミノ倒しのようにバタバタ倒れていく。
「いたた……みんなごめん…。」
「いってー、いいのいいの、リラだからいいの。
それより……あの、俺ら観てたんだけどさ、リラ怒られないの?」
ルディはあっさり許したかと思えば訳のわからない質問をしてきた。
「誰に?」
「ルシアスがに。」
私が聞くと今度はラルフが答えてくれる。
「どうしてルシアスが怒るの?」
私が聞き返すとみんなが顔を見合わせる。
「そりゃ…」
「きゃっ!!」
ラルフは急にダリアちゃんの腰に手を回して引き寄せて、額と額を合わせる。
ダリアちゃんは可愛い悲鳴をあげて真っ赤になった。
「こんなことして、ルシアスは怒らないのか?」
「え、うん…。多分?」
それよりダリアちゃん大丈夫?死なない??
「俺がルシアスの立場だったら、きっとライアスのナニをちょん切る。」
あまりの衝撃発言にみんながルーカスを見た。
「……その、男らしいね!」
それくらい怒るって言う比喩だからきっと本当にはちょん切らないよね…??
「男だからね。」
ルーカスは何故か誇らしげだ。
「ルーカス、お前がサイコだってのは本当によーく分かった。それより、隠れ家行っとこ。
大人達はまだかかるし、俺らはクロウさんからリラの側にいるように頼まれてるから。」
ルディが言うにはクロウ先生にも私の子守りを頼まれたらしい。
「ちょうどよかった、ライアスにも1人になるなって言われたんだ。」
私もそうしてくれた方が嬉しい。
1人だと不安で仕方がないから。
「じゃあ決定、お泊まり会しよー。」
2日も連続でお泊まり会なんて、そんな楽しいことばかりしてていいのかな?
あぁ、それより…
「ラルフ、ちゃんと運んであげてね?」
ダリアちゃんは呼吸困難の末、気絶した。
「あぁ、もちろん。」
ラルフはしてやったりだ。
「手加減してあげなよ、ダリアちゃんはラルフに急接近されるの慣れてないんだから。」
ダリアちゃんが気絶しているからできる話だ。
「慣らしていかないと後からダリアが可哀想だろ?」
虎視眈々、本当にそれだけ。
「もうぶちゅっとやれよ、それが早い。」
「ラルフならできるよ。」
ルディとルーカスが謎の応援を送るとラルフはため息をついた。
*******************
sideルーカス
気を失ったダリアを隠れ家に運んで30分が経った。
ダリアは寝室に寝かせている。
やっぱり増築してよかった、ベッドも人数分あるし。
まぁ、かなり高度な魔法で無理はしたけど。
ダリアはまだ起きず、俺とラルフは仮のキッチンでコーヒーを飲んでいた。
リラとルディはと言うと…
「2人で何話し込んでるんだろう。」
外の小さな長椅子に腰掛けて星を見ながら何か話している。
「さぁな、どうせルディがリラに可愛いとか天使とか連呼してるんだろう。」
ルディはラルフの言う通り、リラに心酔している。
「ラルフはリラを好きにならなかった?女として。」
「あぁ、もちろん。リラはいい友達だ。」
ラルフはキッパリ言い切った。
「リラは王子と王様とポンコツを虜にしてしまう魔性の女だ。お前も、ポンコツとか王様みたいにうっかり惚れたら地獄だぞ。」
ポンコツはルディで王様はライアスだ。
「ポンコツはそこまでしんどい訳じゃなさそうだけど、王様の方は見てられない。」
会って間ないけどわかる、ライアスの執着。
恋なんて可愛いものじゃない。
ライアスは全身全霊でリラのことを愛してる。
「そうだな…ライアスが本気でリラを思っているのはよく伝わってくる。
ルシアスがライアスを未だに殺してないのが信じられないくらいにな。」
ルシアスとリラは夫婦だ。
ラルフの言う通り、もしも自分の妻をそんな目でいる男がいたら俺だって嫌だし多分消す。
「じゃあいつかライアスはルシアスを殺すのか?」
そんな言い方にもとれる。
「まさか、それはない。断言する。」
「なんで?」
兄弟だからか?
「ライアスが死んだらリラが笑えなくなるから。そんな所だろ。」
ラルフの言うことは全て推測だけど、恐ろしくしっくりきた。
「なるほど、とりあえず大変だ。ここの恋愛事情は。」
「分かってくれてよかったよ。…じゃあ僕は大人たちを集めてさらに細かい事を話し合ってくる。
その間、チーム☆ゴーストたちと一緒にいてね。
決して1人にはならないこと、いい?」
私が頷くとライアスがいつものように優しく笑った。
「リラは本当にいい子だね。ほら、逃してあげるから行っておいで。」
ライアスが私の腰からパッと手を離した。
私はその瞬間、走り出しライアスの前から姿を消す。
はしたなくバタバタ廊下を走って角を曲がると…
「きゃっ!!」
「「「「わっ!!!!」」」」
チーム☆ゴーストの皆様とぶつかる羽目に。
私は見事に後ろに飛んで、みんなはドミノ倒しのようにバタバタ倒れていく。
「いたた……みんなごめん…。」
「いってー、いいのいいの、リラだからいいの。
それより……あの、俺ら観てたんだけどさ、リラ怒られないの?」
ルディはあっさり許したかと思えば訳のわからない質問をしてきた。
「誰に?」
「ルシアスがに。」
私が聞くと今度はラルフが答えてくれる。
「どうしてルシアスが怒るの?」
私が聞き返すとみんなが顔を見合わせる。
「そりゃ…」
「きゃっ!!」
ラルフは急にダリアちゃんの腰に手を回して引き寄せて、額と額を合わせる。
ダリアちゃんは可愛い悲鳴をあげて真っ赤になった。
「こんなことして、ルシアスは怒らないのか?」
「え、うん…。多分?」
それよりダリアちゃん大丈夫?死なない??
「俺がルシアスの立場だったら、きっとライアスのナニをちょん切る。」
あまりの衝撃発言にみんながルーカスを見た。
「……その、男らしいね!」
それくらい怒るって言う比喩だからきっと本当にはちょん切らないよね…??
「男だからね。」
ルーカスは何故か誇らしげだ。
「ルーカス、お前がサイコだってのは本当によーく分かった。それより、隠れ家行っとこ。
大人達はまだかかるし、俺らはクロウさんからリラの側にいるように頼まれてるから。」
ルディが言うにはクロウ先生にも私の子守りを頼まれたらしい。
「ちょうどよかった、ライアスにも1人になるなって言われたんだ。」
私もそうしてくれた方が嬉しい。
1人だと不安で仕方がないから。
「じゃあ決定、お泊まり会しよー。」
2日も連続でお泊まり会なんて、そんな楽しいことばかりしてていいのかな?
あぁ、それより…
「ラルフ、ちゃんと運んであげてね?」
ダリアちゃんは呼吸困難の末、気絶した。
「あぁ、もちろん。」
ラルフはしてやったりだ。
「手加減してあげなよ、ダリアちゃんはラルフに急接近されるの慣れてないんだから。」
ダリアちゃんが気絶しているからできる話だ。
「慣らしていかないと後からダリアが可哀想だろ?」
虎視眈々、本当にそれだけ。
「もうぶちゅっとやれよ、それが早い。」
「ラルフならできるよ。」
ルディとルーカスが謎の応援を送るとラルフはため息をついた。
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sideルーカス
気を失ったダリアを隠れ家に運んで30分が経った。
ダリアは寝室に寝かせている。
やっぱり増築してよかった、ベッドも人数分あるし。
まぁ、かなり高度な魔法で無理はしたけど。
ダリアはまだ起きず、俺とラルフは仮のキッチンでコーヒーを飲んでいた。
リラとルディはと言うと…
「2人で何話し込んでるんだろう。」
外の小さな長椅子に腰掛けて星を見ながら何か話している。
「さぁな、どうせルディがリラに可愛いとか天使とか連呼してるんだろう。」
ルディはラルフの言う通り、リラに心酔している。
「ラルフはリラを好きにならなかった?女として。」
「あぁ、もちろん。リラはいい友達だ。」
ラルフはキッパリ言い切った。
「リラは王子と王様とポンコツを虜にしてしまう魔性の女だ。お前も、ポンコツとか王様みたいにうっかり惚れたら地獄だぞ。」
ポンコツはルディで王様はライアスだ。
「ポンコツはそこまでしんどい訳じゃなさそうだけど、王様の方は見てられない。」
会って間ないけどわかる、ライアスの執着。
恋なんて可愛いものじゃない。
ライアスは全身全霊でリラのことを愛してる。
「そうだな…ライアスが本気でリラを思っているのはよく伝わってくる。
ルシアスがライアスを未だに殺してないのが信じられないくらいにな。」
ルシアスとリラは夫婦だ。
ラルフの言う通り、もしも自分の妻をそんな目でいる男がいたら俺だって嫌だし多分消す。
「じゃあいつかライアスはルシアスを殺すのか?」
そんな言い方にもとれる。
「まさか、それはない。断言する。」
「なんで?」
兄弟だからか?
「ライアスが死んだらリラが笑えなくなるから。そんな所だろ。」
ラルフの言うことは全て推測だけど、恐ろしくしっくりきた。
「なるほど、とりあえず大変だ。ここの恋愛事情は。」
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