私の恋が実るまで

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しつこい男は嫌われる

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今日の授業が終わり帰り支度をしていると
「うぃす、ゆーかりん」
「なに?」
私を気安く呼ぶ男子に私は冷たく言い放った。
「相変わらず冷たい事で」
「別にいつも通りでしょ?」
私は耳をトントンと指で突きながら言う。
その意味を察したのか榊原くんはイヤホンを付け音楽を聴いてくれた。
「それで?私になんか用?」
私は幼なじみであり話しかけられたら会話する程度の仲である『柴田瑞希(しばた みずき)』
に目だけ動かしながら言う。
「いやね?例の転校生とよく喋ってるし色々絡みがあるって聞いて一体どんな関係なのかと」
「はぁぁ、また変な噂流れてるし…
流してんのあんたじゃないでしょうね」
私は目を細め、睨みながら柴田に言う。
「んなの言わねぇって、ゆーかりんが男嫌いなのは知ってるしこんな噂俺が流したとなったらどうなるか…」
「分かってんならいいけどさ、
榊原くんはこの街に来てすぐだし色々手助けしたげてるの。
少なからず私とは喋ったことあるし」
「でもよ、今はベタベタしてないけど転校したての頃女子グループに夏の虫みたいに湧いてたじゃん」
「そういう人は苦手みたいよ。
てか昼休みに突っかかってたのあんた?」
「いやぁ、実際どう思ってるのかなって気になっちって」
頭をポリポリ書きながら柴田は言う。
「別にただの友達だから変な事しないでよ」
「へいへい、でも個人的にはこいつと仲良くなりたいんよな」
柴田は榊原くんの机をノックしながら言った。
「なに?」
「昼間は悪かったな。本音を言うとさ、俺お前と仲良くなりたい訳よ」
「陽キャ?」
「そんなんじゃねぇって、俺柴田瑞希ってんだ。柴田でいいぜ」
柴田は榊原くんにグッジョブ!と言いたげにいいねの形とも言えるぐーを突きつけた。
「そっか」
「そっか!?反応薄くね!?」
「はいはい、騒ぐんなら私から離れてくれる?
柴田うっさいんだけど」
「たしかに」
「お前ら、俺に冷たすぎやしないか?触れたら凍るぞ」
「え?人ってあついかい冷たすぎたら凍るの?」
「おい榊原!おめぇマジレスしてんじゃねぇよ!」
「あ~もううっさい!私バイトだから帰るけどあんたら騒ぎすぎないようにね!特に柴田」
このままだと疲れきってしまうのでカバンを肩にかけ教室を出る。
「柴田に毒されないといいけど」
そう言って足早にバイト先へと向かうのだった。
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