どういう訳か過去の人達と異世界に飛ばされた話

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譲れないもの

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「さて、シアの敵打たせてもらう」
「私も戦う、いいでしょ?竜一」
「あぁ、潮谷の物体を移動させる能力、頼りにしてるぜ」
「話し合いは終わり?
悪いけどあの人の命令に従ってあなた達をここで倒させてもらう」
「そう簡単に行くと思うか?」
そう言ってセーラに向かって走っていく。
そのタイミングで姫野は瓦礫の山をセーラの頭上に移動させ身動きができなくする。
「これで私の動きを止めたつもり?」
瓦礫の山が雨のように降りしきる中セーラは余裕そうな顔で俺の方を見る。
「あぁ!その通りだ!『タイムストッパー!』」
俺は能力を発動させ時間を止める。
しかしセーラは一瞬早く刀を振るった。
『天衝一閃(てんしょういっせん)』
何も無い空間を切った瞬間に時は止まった。
「何をしたんだ?こいつ」
時間が止まっている中攻撃するのは卑怯だがこれが能力なので仕方がない。
いつも通りそう思いながらセーラが刀を持っている手を殴り足払いをする。
そこで止まっていた時を解除する。
いくら能力とはいえずっと時を止めることはできない。精々5秒が限界、その間に勝負をつけないといけない…
「今のは……」
時止めを解除するとセーラは何が起こったか分からず動揺していた。
「シアは刀を操る能力と空間を操る能力。
俺の能力は時を止める能力、お前の能力では俺には勝てない」
「はははっ」
「何がおかしい」
急にセーラが嫌な笑い方をしはじめた。
「あなたが時間を止めようとあなたには弱点がある」
「ほぅ?それは?」
「り、竜一…」
「未来?」
少し離れたところにいる未来が苦しそうな声を出した。
「あなたが能力を発動するより前に私は天衝一閃(てんしょういっせん)を放った。
それは空間を斬り裂くと斬った形の空気の塊が直線に飛んでいくという技、
それを塩谷未来に向かって放った」
「お前!!」
「本来ならダメージを受けるけど一瞬息が泊まる程度に抑えてある」
そう言ってセーラは刀を構えた。
「卑怯だけどあなたの弱点、塩谷未来を利用させてもらう!」
「やってみろ!」
『蜃気楼』
「っ!」
セーラがそう叫ぶとセーラが数人に増えた。
「これは…」
「蜃気楼、これは数人に分身するというシンプルな技。
さらにこの状態で技を放つと私×人数分の強さになる。
つまりあなたに今攻撃をすればとんでもないダメージを追う、ということ」
「……」
俺は無言で拳を構える。
セーラの数を数えると本体を含め5体、今すぐにでも潮谷の所に行きたいのにこれじゃたどり着けない。
「その構え私と殺る気?
5対1じゃ私に勝つことはできない!」
そう言って向かってくるセーラ。
どうする、どうすればいい。
時を止めると言っても1度停めればしばらく経たないと止めることはできない。
かと言ってこいつに勝てるほど俺は強くはない。
戦闘中なのに考え込んでしまい俺はセーラの攻撃を受け地面に倒れた。
「シアと初めて戦った時、俺はギリギリ勝てた。
そこでシアの強さを知り信用し仲間になった。あいつが居たから潮谷をここまで守っても来られたしあいつが居たから俺はここまで来れた。
今日からは俺1人で潮谷を守って見せる」
俺は高らかにそう宣言するのだった。
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