ペンギン仕掛けの目覚まし時計4

織風 羊

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3 添い寝

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「ぺぺちゃん、一緒に寝よ」

「え! いや、それは、ちょっと、まだ早いんちゃう」

「もう8時だよ、寝る時間だよ」


「そうやんな、8時やわな、寝なあかんわな」

 そう言うとぺペンギンは、彩香のベッドの中へと潜って行った。

「ぺぺちゃん、抱っこしてあげるね」

「今、何んて言うたの? それこそ、まだ早いんちゃう」

「何が早いの? ぬいぐるみは抱っこされて寝るんだよ」

「せやんな、そうやんな、ワイはぬいぐるみやんな、何んの問題もないわな」

「そうだよ、問題ないんだよ」

 その夜、ぺペンギンは朝まで眠る事ができなかった。
幼女相手に何を意識しなかればならないのか、はっきり言ってアホである。

 翌朝、

「あやかー、朝だよー、起きる時間だよー」

 と言いながら母親が彩香の部屋に入ってきた。

「いいねー、ペンギンさんと寝てたの、良かったね」
(やば、ワイ、動かれへんやん)


「おはよう、ママ」

 彩香は、まだ眠そうな顔で朝のご挨拶をした。

「よく眠れたみたいね。ペンギンさんのおかげかな?」

「うん、ママ、ぺぺちゃん、喋るんだよ」

(アホ、そないなこと、いきなりバラしてどないすんねん!)

「そう、いいお話相手が出来てよかったね」

「うん、彩香、素晴らしい未来があるんだって」
(おい! それ以上言うたらあかんて)

「未来? そう? 素晴らしいのね、良かったじゃない」
「うん、それとね、抱っこして寝ようとしたらね」
(あかん、仏滅や)

「抱っこしようとしたら?」

「恥ずかしがってた」
(終わった、世界の終わりや、宇宙文明の崩壊や)

「そうなんだぁ」

 そう言いながら彩香の母は、ぬいぐるみを抱き上げて頬ずりした。

「可愛いぬいぐるみさんね、彩香をありがとう」
(あかん、理解不可能や、宇宙理論物理学の崩壊や)
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