ペンギン仕掛けの目覚まし時計 7 北海道編

織風 羊

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6話

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 簡単な挨拶と自己紹介も終わり、ぺペンギンはリュックから短い翼と短い足を使って器用に這い出て来る。

「メグちゃん、可愛かったやろ?」

「ええ、まぁ」

「お前、メグちゃんに会った時、目ぇ飛び出しとったな」

「そんなことはありません」

「そうかなぁ、昔好きやった人に似てたとかちゃうん?」

「馬鹿なことを言わないでください、相手は小学生ですよ」

「そうか! お前の初恋は小学生の時やったんか」

「何を馬鹿なことを、誰もそんなこと言ってません」

 その時、小さなノックの音が2回、続いて3回、鳴ると扉が少しだけ開き、

「入っていいですか?」

 と少女の声がする。
このノックはぺペンギンとメグの秘密の合図である。

「ええで、お茶持って来てくれてんやろ」

 その声と同時に少女が部屋へ入ってくる。
両手でお盆を抱えて、お盆の上には大小の器が置かれている。
ひとつは湯呑み、お茶が入っている。
もうひとつはお猪口、氷がひとつ入っている。
少女は、失礼します、と言いながら中央の卓袱台(ちゃぶだい)に湯呑みとお猪口を置く。

「ぺぺちゃん、お父さんに見つからなかった?」

「任しといて、ワイ、昔、忍び、やっててん」

「忍びって何?」

「忍者や」

「あの煙出して姿を消す?」

「それや」

「うわーい、やって、やって」

「あかん、こんな所でやったら出火と間違えられて、えーらいこっちゃ」

「うーん・・・。」

「今度、河原でやったるさかい。まぁ。待っといて」

「あははは、本当にできるんだ」

「あ、疑ってたな」

 などという幼稚な会話をコミネは黙って聞いている。
と言うか、まさに飛び出さんとしている目でメグを見ている。

「似ている」

「なんか言うた?」
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