オレンジ

夏休み

お昼side桃輝

「じゃあ今日はここまでな。今日やったポイントしっかり覚えておくように」

そう言って地学の講義を終えた俺は教室を出る。

そのまま女子が職員室へと戻る。

「高先～」
２～３人の女生徒が俺の所にかけよってくる。

「なんだ、用事か？」

スマイルを意識して話す。まあ、こんなんでも一応教師だしなあ…

「ねーねーお昼これから～？」

今終わったばっかで昼食えるかっての。

「今から食うぞ。」

「何食べるの～？」
「パンでしょ？」
「コンビニ弁当だよ～」
「意外と手作り弁当だったりして～」

キャアキャアうるさいなあ…鬱陶しい…

「さあな。」

と言い、手をヒラヒラさせて再び職員室へと向かう。

後ろでさらにキャアキャア聞こえるが、もう無視。鬱陶しい。

職員室に戻ると講義の用具を机上に置く。

「高瀬先生」

声をした方に振り返ると山下先生がニコニコしながら立っていた。