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番外編SS2 ワーグマンと馬鹿者のススメ(前)
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ルーデンワイス王国の王族は決して少なくはないと思う。
ただ、前王は男児に恵まれるまでが大変だったようで、現国王である兄上がお生まれになったのは前王が四〇を過ぎてからだったのだ。
それまでに公爵家からの養子であったりと後継の確保に余念はなかったものの、直系の男児誕生に国は喜びに沸いた。
それから三〇年余り。
王位は兄に譲られ、彼は王妃との間に次々と子を得て今や四男二女の父親だ。つまり、後継に関しては前王に比べれば何の憂慮もないように思われた。
それを。
「あの馬鹿者がっ」
思わず声に出してしまったが許して欲しい。
もはや「馬鹿者」以外にヤツに相応しい呼称が思い当たらない。
現王の長男であり、つい先日に王立学園を卒業したばかりの十八歳で王位継承権第一位である甥、エルディンは、その立場を盤石なものにするために公爵家の長女ルークレア・クロッカス嬢との政略結婚が決まっていた。
王族であれば国のため、民の為、己の心すら偽って公務に身を費やすのが義務である。
そうでなければ快適な城での生活も、贅沢な食事も、美しい衣を身に纏うことも、ましてや下位の者に平伏させることなど出来はしないのだ。
それを。
「あの馬鹿者が……!!」
歯を食いしばれば奥の方でギリリと嫌な音がしたが、それが何だ。
エルディンは学園卒業のダンスパーティ会場で、ミリィ・ストケシアと言う名の男爵令嬢を自身の婚約者とするべくルークレア嬢に謂れなき断罪までして見せたと言うではないか。
エルディン側にいたというバーディガル侯爵家の長男が直前でエルディンらの愚行を暴露し、恥を掻いたのは連中の方だけで済んだらしいが、そもそもが国のために国王と公爵家の間で取り交わした婚約を自身の宣言で解消出来ると思い込んでいる時点で嘆かわしい。
「ぉ、王弟殿下、どうか落ち着かれてください……っ」
「これが落ち着いていられるか!?」
後ろから息を切らしながらも必死で付いてくるのは俺付きの侍従だ。日頃から鍛錬を欠かさない俺の速足に付いてくるのは、運動とは無縁の侍従には相当しんどいだろう。
解っている。
彼を気遣うならもっとゆっくりと、そして王族であるならば優雅に歩くべきなのだろうが、だがっ。
しかしだ!
「行先は判っているだろう、おまえはゆっくりで構わん!」
「そ、そん、殿下……!」
俺は侍従を置き去りにする勢いで目的地――今頃は国王夫妻、宰相、エルディンらが集まっているだろう広間へと猛進した。
***
目的地の扉の前で、衛兵達の敬礼を受けながら俺は深呼吸で気持ちを落ち着かせる努力はした。
だが、実際に室内でエルディンの顔を見ただけで怒りが表情に出たらしく、兄上から「落ち着け」と叱咤が飛んできた。
「申し訳ございません陛下。御前で殺気を飛ばすなど不敬であることは重々に承知しておりますが、いまばかりはどうかお許し頂きたい」
「気持ちはわかるが、……せめてもう少しで構わぬから抑えろ」
「努力します」
即答するが、恐らく無理だ。
と言うよりも室内にいて怒気を放っていない者の方が圧倒的に少ないのだ。
国王夫妻はもちろんだが、中央で青い顔をして小さくなっている彼らの親である宰相、魔法師団団長も青筋を立てているし、子は不在だが関係者として同席している騎士団団長、クロッカス公爵からも相当な圧が感じられる。
……もう一人の関係者はどうなっているのだ?
「騎士団長、件の男爵令嬢は」
「すでに自宅謹慎を命じ監視の者を付けております」
側にいた騎士団団長に小声で問い掛けると、相手からも同じような小声で答えを得る。
俺は納得すると同時に嘆息し、思わず「信じ難いことをしてくれたものだな」と呟いていた。
それがエルディンの耳にも届いたのだろう。
「し、信じられないと言うのなら私もです……!」
声を震わせながらも反論してきたのは、叔父と甥、時には剣の稽古相手にもなっていた関係の気安さからだろうか。
「わた、私はミリィを愛しただけです! 愛する者と結婚したいと望むことの何が悪いと言うのですか!」
「庶民であればめでたい話だがおまえは王族だ、めでたいのはその頭の中身だけにしろ」
「なっ……私だってルークレアとの婚約が国のために最良だとは判っています! ですがあいつは私のミリィを悪し様に罵り、危害まで」
「あいつ、だと……?」
「!!」
「ワーグマン退け!」
「殿下っ」
陛下に大声で命じられ、騎士団長の呼び声がやけに近く聞こえるなと思えば、エルディンの胸倉を掴んでいる自分に気付いた。
「陛下の御前で暴力はなりません!」
「……ああ」
騎士団長に諭されてエルディンを放せば、甥は腰が抜けたようにその場に崩れ落ちた。
同時に彼の中で心の何かが壊れたのかもしれない。
「私はミリィを守らなければならないのです。ミリィを守らなければ……願いを叶えてやらなければ……っ」
ぶつぶつと呟くエルディンに苛立ちが募り、衝動的に手が出そうになるが、騎士団長の腕がいまだ俺を制していたために実行は出来なかった。
更にはエルディンと同じように宰相の息子も、魔法師団団長の息子も、
「ミリィが愛しているのは俺で……だが願いを叶えてあげるためには殿下の……」
「殿下と結婚しても愛を捧げるのは僕だと……」
――……狂っている。
恐らくはその場の誰もがそう思ったはずだ。
国王陛下は額を手で覆うと、珍しく顔を伏せて長い息を吐き出され、王妃殿下は毅然とした御姿ではあったが顔色が悪かった。
宰相も、魔法師団団長も、拳を震えるほどにきつく握り。
壁際に控える侍従や文官たちの瞳にははっきりと恐怖の感情が見て取れた。
そんな中で、ゆっくりと語り出したのはクロッカス公爵だった。
「いまだ詳細は不明なれど、我が娘と王太子殿下の婚約につきましては白紙に戻して頂きますぞ」
「……うむ、当然であろうな。此方でも急ぎ調べさせたがルークレア嬢の非は皆無だ。名誉回復のため出来る限りの事はさせてもらう」
「いいえ。此処に参じる前に息子から確認した限りバーディガル侯爵のご子息のおかげで名誉に傷がついたのは王太子殿下ご自身のようですし、我が娘への気遣いは不要にございます」
「しかし……」
「どうしても何かしらの詫びをと言う事でしたら、御子息には二度と我が娘の婚約者面をさせないで頂きたい」
「……わかった」
国王陛下と俺は兄弟だが、陛下とクロッカス公爵は義兄弟だ。
身内だけになれば態度が砕ける二人を知っていればこそ、慇懃が過ぎる公爵の態度からは明らかな怒りが感じられた。
王は臣に謝罪することはない。
しかし今は、兄の気持ちが痛いほどに伝わってきて、……俺はまた奥歯をギリリと鳴らしてしまった。
その後、エルディンら三人は国の調査機関によって今回の不祥事の原因や経過を調査されることとなり、処罰が決定されるまでの間は自宅謹慎が命じられ、騎士団から監視の者が付く事になった。
エルディンはまだ王太子の立場を維持しているが、近いうちに王位継承権を剥奪されるのはほぼ間違いないだろう。
第一王子エルディンの次の王位継承者は第二王子だが、年齢はまだ十二だ。兄上に万が一の事があった場合に国を背負うにはあまりにも幼過ぎる
そうなれば中継ぎという形であれ俺を王に推そうとする者も出てくるだろう。
だからこそエルディンには己の立場と言う者を自覚させてきたつもりだった。
「あの馬鹿者が……っ」
国を割らせてはならない。
良き王の永い治世こそが民の幸せであると。
その一翼を担えと、あれほどに――。
「王弟殿下」
不意の呼び声に振り返れば、クロッカス公爵が其処に居た。
まるで心の奥深くまで見透かそうとするような深い青色の瞳に、俺は内心で後退した。
「先ほどは娘の為に怒って頂き感謝致します」
「いや……愚かな甥のせいで、ルークレア嬢には申し訳ないことをしたと思う」
「確かに、開いた口が塞がらないなんて経験をしたのは初めてでしたが」
侯爵は意味深に微笑むと、声を潜め顔を近づけて来た。
それはまるで――。
「ところで王太子の座が空くようですが、王弟殿下がお座りになるご予定は?」
「――」
「我が娘にはそのお手伝いが出来るかと」
「それっ、は、あまりにも不敬が過ぎるぞ……!!」
思わず声を荒げてしまったが、公爵は不敵に笑っただけだ。
「王妃教育には最短でも一年が必要です。必要でしたら早めにご連絡下さい。そもそもがその予定でしたから講師陣は準備万端です」
「公爵!」
「では」
優雅に去って行くその背にうすら寒さを感じた。
俺は臣だ。
この国は兄上が、そしてその子が、穏やかに治め民を守るべきなのだ。
――……愛する者と結婚したいと望むことの何が悪いと言うのですか……
エルディンの先刻の叫びが思い出され、強く振り払う。
民はそれで良い、むしろ幸せになってくれねば王族の存在意義が失われるだろう。
貴族も、望めるのならば政略ではなく恋しい相手と添い遂げられれば良いと思う。
しかし、王族は。
「俺は……」
考えるなと自身を戒めた。
脳裏を過った銀の髪に蒼い瞳を持つ少女の笑顔に視界を閉ざし、俺は。
――まさか翌日に自身が『六花の戦士』に選ばれ、彼女達と行動を共にすることになろうとは思いもしなかった。
ただ、前王は男児に恵まれるまでが大変だったようで、現国王である兄上がお生まれになったのは前王が四〇を過ぎてからだったのだ。
それまでに公爵家からの養子であったりと後継の確保に余念はなかったものの、直系の男児誕生に国は喜びに沸いた。
それから三〇年余り。
王位は兄に譲られ、彼は王妃との間に次々と子を得て今や四男二女の父親だ。つまり、後継に関しては前王に比べれば何の憂慮もないように思われた。
それを。
「あの馬鹿者がっ」
思わず声に出してしまったが許して欲しい。
もはや「馬鹿者」以外にヤツに相応しい呼称が思い当たらない。
現王の長男であり、つい先日に王立学園を卒業したばかりの十八歳で王位継承権第一位である甥、エルディンは、その立場を盤石なものにするために公爵家の長女ルークレア・クロッカス嬢との政略結婚が決まっていた。
王族であれば国のため、民の為、己の心すら偽って公務に身を費やすのが義務である。
そうでなければ快適な城での生活も、贅沢な食事も、美しい衣を身に纏うことも、ましてや下位の者に平伏させることなど出来はしないのだ。
それを。
「あの馬鹿者が……!!」
歯を食いしばれば奥の方でギリリと嫌な音がしたが、それが何だ。
エルディンは学園卒業のダンスパーティ会場で、ミリィ・ストケシアと言う名の男爵令嬢を自身の婚約者とするべくルークレア嬢に謂れなき断罪までして見せたと言うではないか。
エルディン側にいたというバーディガル侯爵家の長男が直前でエルディンらの愚行を暴露し、恥を掻いたのは連中の方だけで済んだらしいが、そもそもが国のために国王と公爵家の間で取り交わした婚約を自身の宣言で解消出来ると思い込んでいる時点で嘆かわしい。
「ぉ、王弟殿下、どうか落ち着かれてください……っ」
「これが落ち着いていられるか!?」
後ろから息を切らしながらも必死で付いてくるのは俺付きの侍従だ。日頃から鍛錬を欠かさない俺の速足に付いてくるのは、運動とは無縁の侍従には相当しんどいだろう。
解っている。
彼を気遣うならもっとゆっくりと、そして王族であるならば優雅に歩くべきなのだろうが、だがっ。
しかしだ!
「行先は判っているだろう、おまえはゆっくりで構わん!」
「そ、そん、殿下……!」
俺は侍従を置き去りにする勢いで目的地――今頃は国王夫妻、宰相、エルディンらが集まっているだろう広間へと猛進した。
***
目的地の扉の前で、衛兵達の敬礼を受けながら俺は深呼吸で気持ちを落ち着かせる努力はした。
だが、実際に室内でエルディンの顔を見ただけで怒りが表情に出たらしく、兄上から「落ち着け」と叱咤が飛んできた。
「申し訳ございません陛下。御前で殺気を飛ばすなど不敬であることは重々に承知しておりますが、いまばかりはどうかお許し頂きたい」
「気持ちはわかるが、……せめてもう少しで構わぬから抑えろ」
「努力します」
即答するが、恐らく無理だ。
と言うよりも室内にいて怒気を放っていない者の方が圧倒的に少ないのだ。
国王夫妻はもちろんだが、中央で青い顔をして小さくなっている彼らの親である宰相、魔法師団団長も青筋を立てているし、子は不在だが関係者として同席している騎士団団長、クロッカス公爵からも相当な圧が感じられる。
……もう一人の関係者はどうなっているのだ?
「騎士団長、件の男爵令嬢は」
「すでに自宅謹慎を命じ監視の者を付けております」
側にいた騎士団団長に小声で問い掛けると、相手からも同じような小声で答えを得る。
俺は納得すると同時に嘆息し、思わず「信じ難いことをしてくれたものだな」と呟いていた。
それがエルディンの耳にも届いたのだろう。
「し、信じられないと言うのなら私もです……!」
声を震わせながらも反論してきたのは、叔父と甥、時には剣の稽古相手にもなっていた関係の気安さからだろうか。
「わた、私はミリィを愛しただけです! 愛する者と結婚したいと望むことの何が悪いと言うのですか!」
「庶民であればめでたい話だがおまえは王族だ、めでたいのはその頭の中身だけにしろ」
「なっ……私だってルークレアとの婚約が国のために最良だとは判っています! ですがあいつは私のミリィを悪し様に罵り、危害まで」
「あいつ、だと……?」
「!!」
「ワーグマン退け!」
「殿下っ」
陛下に大声で命じられ、騎士団長の呼び声がやけに近く聞こえるなと思えば、エルディンの胸倉を掴んでいる自分に気付いた。
「陛下の御前で暴力はなりません!」
「……ああ」
騎士団長に諭されてエルディンを放せば、甥は腰が抜けたようにその場に崩れ落ちた。
同時に彼の中で心の何かが壊れたのかもしれない。
「私はミリィを守らなければならないのです。ミリィを守らなければ……願いを叶えてやらなければ……っ」
ぶつぶつと呟くエルディンに苛立ちが募り、衝動的に手が出そうになるが、騎士団長の腕がいまだ俺を制していたために実行は出来なかった。
更にはエルディンと同じように宰相の息子も、魔法師団団長の息子も、
「ミリィが愛しているのは俺で……だが願いを叶えてあげるためには殿下の……」
「殿下と結婚しても愛を捧げるのは僕だと……」
――……狂っている。
恐らくはその場の誰もがそう思ったはずだ。
国王陛下は額を手で覆うと、珍しく顔を伏せて長い息を吐き出され、王妃殿下は毅然とした御姿ではあったが顔色が悪かった。
宰相も、魔法師団団長も、拳を震えるほどにきつく握り。
壁際に控える侍従や文官たちの瞳にははっきりと恐怖の感情が見て取れた。
そんな中で、ゆっくりと語り出したのはクロッカス公爵だった。
「いまだ詳細は不明なれど、我が娘と王太子殿下の婚約につきましては白紙に戻して頂きますぞ」
「……うむ、当然であろうな。此方でも急ぎ調べさせたがルークレア嬢の非は皆無だ。名誉回復のため出来る限りの事はさせてもらう」
「いいえ。此処に参じる前に息子から確認した限りバーディガル侯爵のご子息のおかげで名誉に傷がついたのは王太子殿下ご自身のようですし、我が娘への気遣いは不要にございます」
「しかし……」
「どうしても何かしらの詫びをと言う事でしたら、御子息には二度と我が娘の婚約者面をさせないで頂きたい」
「……わかった」
国王陛下と俺は兄弟だが、陛下とクロッカス公爵は義兄弟だ。
身内だけになれば態度が砕ける二人を知っていればこそ、慇懃が過ぎる公爵の態度からは明らかな怒りが感じられた。
王は臣に謝罪することはない。
しかし今は、兄の気持ちが痛いほどに伝わってきて、……俺はまた奥歯をギリリと鳴らしてしまった。
その後、エルディンら三人は国の調査機関によって今回の不祥事の原因や経過を調査されることとなり、処罰が決定されるまでの間は自宅謹慎が命じられ、騎士団から監視の者が付く事になった。
エルディンはまだ王太子の立場を維持しているが、近いうちに王位継承権を剥奪されるのはほぼ間違いないだろう。
第一王子エルディンの次の王位継承者は第二王子だが、年齢はまだ十二だ。兄上に万が一の事があった場合に国を背負うにはあまりにも幼過ぎる
そうなれば中継ぎという形であれ俺を王に推そうとする者も出てくるだろう。
だからこそエルディンには己の立場と言う者を自覚させてきたつもりだった。
「あの馬鹿者が……っ」
国を割らせてはならない。
良き王の永い治世こそが民の幸せであると。
その一翼を担えと、あれほどに――。
「王弟殿下」
不意の呼び声に振り返れば、クロッカス公爵が其処に居た。
まるで心の奥深くまで見透かそうとするような深い青色の瞳に、俺は内心で後退した。
「先ほどは娘の為に怒って頂き感謝致します」
「いや……愚かな甥のせいで、ルークレア嬢には申し訳ないことをしたと思う」
「確かに、開いた口が塞がらないなんて経験をしたのは初めてでしたが」
侯爵は意味深に微笑むと、声を潜め顔を近づけて来た。
それはまるで――。
「ところで王太子の座が空くようですが、王弟殿下がお座りになるご予定は?」
「――」
「我が娘にはそのお手伝いが出来るかと」
「それっ、は、あまりにも不敬が過ぎるぞ……!!」
思わず声を荒げてしまったが、公爵は不敵に笑っただけだ。
「王妃教育には最短でも一年が必要です。必要でしたら早めにご連絡下さい。そもそもがその予定でしたから講師陣は準備万端です」
「公爵!」
「では」
優雅に去って行くその背にうすら寒さを感じた。
俺は臣だ。
この国は兄上が、そしてその子が、穏やかに治め民を守るべきなのだ。
――……愛する者と結婚したいと望むことの何が悪いと言うのですか……
エルディンの先刻の叫びが思い出され、強く振り払う。
民はそれで良い、むしろ幸せになってくれねば王族の存在意義が失われるだろう。
貴族も、望めるのならば政略ではなく恋しい相手と添い遂げられれば良いと思う。
しかし、王族は。
「俺は……」
考えるなと自身を戒めた。
脳裏を過った銀の髪に蒼い瞳を持つ少女の笑顔に視界を閉ざし、俺は。
――まさか翌日に自身が『六花の戦士』に選ばれ、彼女達と行動を共にすることになろうとは思いもしなかった。
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