妄想マリコ

まーくん

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アタシの仕事【真実編】

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ー9年前ー

「彼女ー、お茶しない?」
マリコは見慣れない制服に、
サングラスをかけた女慣れしていそうな
イケメンから声をかけられた。

「アタシのことかしら?
 貴方軽々しくアタシに話しかけないで頂戴。
 アタシ貴方みたいに暇じゃないのよ。」

マリコは見知らぬイケメンから声を
かけられる事が度々あり、
下心だけで接してくる男にうんざりしていた。

西園寺マキト。彼には秘密があった。
マキトは最近特に女を抱きたい欲求に
かられる事が度々あった。
普段学校で見せる顔は、彼がわざと
髪をボサボサにし制服もだらしなく
少し小汚くして冴えない男だった。
金持ちの家柄だという事だけは
誰にも知られなくなかった為に
貧しい貧乏人をマキトは学校で演じていた。

マキトはこの前学校で人気の高いマリコを
ナンパしたが全く相手にされなかった。
それまではマキトがナンパをすれば必ず
成功していたが、初めてナンパに失敗した事、
むしろ全く相手にされなかった事が
嬉しくもあり初めてワクワクしていたので
あった。

それからしばらくし、マキトはクラスの男子
二人が何か計画を立てているのを目撃した。

「あのマリコさんを抱いてみてー。
 マリコさんに直接話せねーよな、
 いつも人を見下してるというか、
 あの目で見られると」
「だよなあ。あのマリコさん泣かせてみてー」
マキトのクラスのナオキとシンジが
話しているところをマキトが偶然にも
聞いていた。

マキトはナオキとシンジを翌日の夜、
話があるからと河川敷に呼び出した。
ナオキとシンジがそこにやって来ると
サングラスにお洒落なジャケットを
着こなしたイケメンマキトが現れた。

「ん?誰だお前は。」
ナオキがそう言うや否や
マキトは得意の合気道の投げ技で
ナオキ、そしてシンジを一瞬で弱らせた。

「俺はマキト、西園寺マキト。
 同じクラスメイトだろうが、
 人を見た目で決めつけるんじゃねーよ。
 昨日お前らが影でコソコソなんか
 話してんのを聞いたんだわ。
 マリコの話だよ。
 マリコは俺の女だ、手出ししてみろ、
 お前ら命が無いものと思え。
 他の奴らにもよく言っておくんだな。
 あっそれと今の格好の俺は秘密だからな。
 もし誰かに話したら覚悟しておけよ。」
「判った。って、え?お前、マキトなのか?
 そういえば、どことなく顔はマキトに。
 言われなければ全く判らねえよ。
 こんなに強くてイケメンなのに
 なんで高校であんなダサい格好を?」
ナオキとシンジは唖然していた。
「別に何でもいいだろうが。」

それから暫くしてマリコが学校から帰宅すると
「マリコさん、僕と付き合ってください。
 あっ付き合うフリをしてください。
 少しだけでいいので。」
とマキトがマリコに必死で頼み込んだ事が
マリコに伝わり、マリコはこんなに必死で
頭を下げられて嬉しかった事もあり、
承諾したのだった。

それからマリコは、マキトの家に連れられ
マキトの家が金持ちだった事に驚いたが
マキトがマリコの腕を引っ張り強引に
中へ上がると、お祖父様らしき人が現れ
マキトといささか討論になった。
祖父がマキトの結婚相手を勝手に決めて
マキトと強制的に結婚させる事に納得がいかず、
マリコを結婚相手として紹介したのだった。

「まあまあ喧嘩はその位にして
 夜ご飯頂きましょう。
 マリコさんも食べていってくださるかしら?」
マリコはマキトの母に豪華な食堂へと
案内されて席に着いた。

「マリコさん遠慮しないでジャンジャン
 食べなさい。」
マキトの祖父はマリコの美貌が気に入り、
鼻の下を伸ばしながら話した。

マリコが途中、席を外しトイレへ駆け寄った。
マキトの祖父も外で葉巻を吸うからと
席を外し、マリコの後を付けた。
マリコがトイレから出ると、
「マリコさんお金はいくらでもやる。」と
マキトの祖父は言い放ち、
マリコのお尻を軽く撫で回した。

「何するのよ?この変態。
 アタシの身体に指一本触らないで頂戴。」
とマリコがマキトの祖父の顔を引っ叩くと、
マキトが駆け寄るなり、
「マキト、もう金輪際アタシに声を
 かけないで頂戴。」
マリコはマキトの家から姿を消した。

ー昨日ー
「あっマリコさん?」
と向かいの席のマキトが会食中声をかけるが、
マリコは判らなかったので、
「ほらマリコさん僕ですよ。
 西園寺マキトです。
 あの時は祖父がすいませんでした。」
と謝ってきたのでマリコは思い出し、
もう随分時が経っているのもあり
「いえいえ、私の方こそ頭に血が上り
 申し訳ありませんでした。」
とマリコは、丁寧にお辞儀をして謝った。

会食後、マキトに誘われお洒落なバーに入った。
「それにしてもあのダサいマキトが
 こんなにもお洒落なイケメンになるなんて
 意外だわ。でも、」
マリコはマキトの顔を急に力一杯引っ叩いた。
「アタシを馬鹿にしないで。
 会食中は仕事だから我慢して無理して
 敬語を使ったけれど、
 アタシをレイプしようと高校の頃、
 ナオキとシンジと共に計画してたわよね?
 アタシ聞いちゃったのよ。
 アタシ達のクラスメイトの
 ナオキとシンジが話していた会話を。
 アタシの前に二度と顔を見せないで。
 さよなら。」

ー半年前の会社の忘年会にてー
エリから久しぶりに電話がかかり
忘年会の席を外して外で電話をエリにかけ
久しぶりに会話に花を咲かせそれから再度
中へ入った。
その時、マキト、ナオキ、シンジ、マリコと
いう名前を出し話に夢中になってる二人組が
喫煙所で会話していた。
マリコは、その会話が気になり喫煙所に入り
うつむいて携帯メールをあたかも打ってる
フリをしてその会話に集中した。
「〇〇高校、俺達のクラスに、
 マリコって居たよなあ。
 あいつの顔は上玉だったぜいい女だったよな。
 美人でクールで気が強くて威勢が良い女。
 誰もマリコには話せなかった。
 でもマキトがマリコを自分の女って
 言ってたなあいつ結構偉そうでさ。
 あっ俺達あの時マリコをレイプする計画
 したよな、覚えてるかシンジ懐かしいぜ。
 あの時レイプしていたらどうなっていたのか?
 考えただけでヨダレが出ちゃうよ。」
「ナオキ、ヨダレが出てる出てる。
 お前馬鹿だなあ。」
マリコはナオキの話を聞いて確証した。
(ナオキ、シンジ、マキトの3人が
 アタシをレイプしようと計画していた。
 マキトの裏切り者ー。
 アタシをよくも騙してくれたわね。
 冗談じゃないわよ。)
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