魔法使いの息子

福猫

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第8話

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「ちょっと見ない間に姿が変わったな」

モハが声をかけると林太郎が口を開いた。

「お前と凛と龍彦の命を奪って新しい国を作る」

そう言って林太郎が魔法の杖を突きつけるとモハは林太郎に近づき口を開いた。

「龍彦が最強の魔法使いだと思っていたが今のお前が最強の魔法使いで危険な魔法使いだ」

そう言って突きつけている魔法の杖を掴み奪い取りその杖を投げ捨てるとモハは林太郎を抱き寄せ顔を見つめた。

「離せ」

林太郎が抵抗するとモハはギュッと抱き寄せ口を開いた。

「新しい国を作るなら俺と作らないか」

「誰が茶々丸の命を奪った狼と作るか」

抵抗しながら林太郎が口にするとモハが口を開いた。

「お前のこと知りたい」

そう言ってモハは林太郎の唇を奪った。

「……」

抵抗していた林太郎はモハのキスを受けながら気を失いモハに心を読まれ記憶を見られた。

「……」

林太郎の心を読み記憶を見たモハは林太郎から離れ林太郎とモハは倒れた。

それから暫くしてモハは身体を起こし立ち上がると林太郎に近づきお姫様抱っこし口を開いた。

「お前は可哀想な魔法使いだ」

気を失っている林太郎の顔を見つめるとモハは岩壁に空間を出現させそのまま中に入ると空間は消えた。

「……」

林太郎をお姫様抱っこしながらモハは無言で空間を歩き続けた。

30分後、 空間から出ると広い部屋に着いた。

その後、モハは中央に立ち仰向けで林太郎を寝かせ離れると立ったまま壁にもたれながら林太郎の目覚めを見守った。

「…ここは…」

目を覚ました林太郎が身体を起こしながら口にするとモハが口を開いた。

「封印される前に俺が使ってた部屋だ」

「……」

無言で立ち上がり林太郎は近づいてくるモハを険しい顔で見つめた。

「また俺の身体を奪うんですか?」

「お前とゆっくり話をしたくてここに連れてきた、ここは俺だけの部屋だから」

「……」

「お前の心を読み記憶を見た」

「え…」

「龍彦と同じ強い魔法使いかなと思ったがお前は可哀想な魔法使いだったんだな」

「……」

モハの言葉に怒りが高まった林太郎は握りこぶしを作った。

「可哀想…俺が?…」

「記憶を見て俺はそう思った」

「誰のせいで…」

その言葉に林太郎の怒りは爆発し握りこぶしを解くと強い手でモハの頬を叩いた。

「何すんだ」

怒った口調で口にするとモハは涙を流す林太郎の姿に驚いた。

「お前だけに可哀想だなんて言われたくない、お前が悪いことしなかったら魔法使い達や狼達や猫達が命を失うこともなかった…俺も身体を奪われて狼の子供を生むこともなかった…全部、お前のせいだ…」

「……」

涙を流しながら口にする林太郎の姿を見つめながらモハは林太郎を抱きしめた。

「離せ」と口にしながら林太郎が抵抗するとモハが抱きしめながら口を開いた。

「お前の言う通りだ」

「……」

その言葉に林太郎が抵抗を止めるとモハが林太郎の顔を見つめながら口を開いた。

「お前の悲しい顔を俺が笑顔に変えてやる」

「お前がいる限り俺は笑顔に」

言いかけたその時、林太郎の唇はモハの優しい唇を受けた。

その後、唇が離れるとモハと林太郎は無言で見つめ合った。
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