魔法使いの息子

福猫

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第9話

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「お前が俺を笑顔に…あり得ない…あり得ない」

そう言ってモハから目線をそらし背を向けると背後からモハに抱きしめられ林太郎の胸はドキドキ高鳴った。

「今度は抵抗しないんだな」

「……」

「どうした?」

林太郎を振り向かせ顔を見つめたモハは頬を赤らめる林太郎の姿に驚いた。

「頬が赤いぞ」

そう言ってモハが頬に触れようとしたその時、林太郎はモハの手を払い口を開いた。

「なぜ優しくなった、俺が可哀想だから優しくしてやろうと思ったのか」

「お前に惚れたからお前の悲しい顔を笑顔にしようと思った、守ろうと思った」

「俺に惚れた?冗談だろ」

「お前に頬を叩かれ泣きながら言われたとき俺はお前の悲しい顔を笑顔にしたいとその時、思った」

「……」

モハの真剣な告白に林太郎のドキドキは高まり続けた。

「お前に告白されても……」

「どうした」 

「……」

モハの言葉に答えず林太郎は倒れた。

「おい、どうした」

林太郎の身体を抱き起こしながらモハが声をかけたその時、龍彦が現れた。

「モハ」

「龍彦!」

「モハ、まさか」

「何もしていない、急に倒れたんだ」

「見るから退いて」

「……」

林太郎の身体を寝かせモハが立ち上がったその時、真下から魔法陣が現れ林太郎は眠ったまま身体を起こし立ち上がった。

モハと龍彦は驚いた顔で見つめた。

魔法陣は林太郎に光を放ち林太郎の姿が変わった。

金と銀の足首まで長い髪の色が黒に変わり足首まで長い服と足首まで長いマントの色も黒に変わった。

そして林太郎が目を開き目線を向けると瞳の色、左が金に右が銀の瞳にモハと龍彦は驚いた。

「母さん」

声をかけながら凛が現れると林太郎は魔法陣から離れ凛に近づいた。

そして凛がモハに向かって口を開いた。

「モハ様、あなたの力を俺のものにします」

「何だと」

「その前に邪魔者をここから追い出さないと、林太郎」

「……」

名を呼ばれ林太郎は龍彦の真下に魔法陣を出現させ消すと林太郎もその場から消えその後、洞窟の前に姿を現した。

「ここならおもいっきり戦える」

そう言って林太郎が魔法の杖を構えると龍彦が口を開いた。

「あなたと戦わない」

「戦わなかったら命を失うよ」

「俺ができなかったことをあなたはした」

「何の話をしてるんですか?」

「悪いモハをあなたは優しいモハに変えてくれてそんな人と戦いたくない」

「戦いたくないならおとなしく消え去って」

そう言って林太郎が魔法の杖を使って光線を放つと龍彦はその光線を避け続けた。

ー洞窟の中、広い部屋ー

「俺の力をものにするそれがお前の本当の狙いか」

「その為に林太郎にあんたの封印を解かしたんだ」

モハの言葉に凛がそう答えるとモハの怒りが爆発した。

「林太郎の息子でも林太郎を利用したお前を俺は許さねぇ」

「悪い狼男が魔法使いを利用しただけで怒るなんてもしかして林太郎に惚れた?」

「お前の言う通り俺は林太郎に惚れてる」

凛の問いにそう答えるとモハは凛に向かっていき戦いが始まった。
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