にゃんこと魔法使い

福猫

文字の大きさ
4 / 11

第4話

しおりを挟む
「動けるはずがない、彼の身体から出てこい」

林太郎が口にした後、No.2のホストの身体から足首まで長い黒い服に黒いマントを羽織った魔法使いの壱成(いっせい)が現れNo.2のホストは倒れた。

「よくわかったな」

「魔法で眠らせた時は感じなかったのに今は感じる」

「やっぱりお前は騙せないな」

「壱成、何しに来たんだ」

「こいつの願いを叶えてやろうと思って来たんだ」

「願い?」

「……」

壱成は林太郎に近づき耳元で囁いた。

「強いお前に一目惚れしたって」

「本当に彼が言ったのか、俺に一目惚れしたって」

「信じないのか」

「お前の言葉は信じられない」

「信じてくれよ」

「……」

唇に指で触れる壱成の指を払い除けると林太郎はNo.2のホストに近づき記憶を消し話しかけた。

「起きてください」

「……」

No.2のホストが身体を起こすと林太郎は口を開いた。

「店は閉店です、お帰りください」

「え…」

「明日、いつものように出勤してください」

「はい」

立ち上がるとNo.2のホストが控え室から出ていった。

その後、壱成はドアを閉め鍵をかけると振り返り口を開いた。

「誰もいなくなった、林太郎、楽しもうか」

「近づくな」

林太郎が魔法の杖を向けると壱成は指を鳴らし林太郎の動きを止めた。

「……」

透明の鎖で左右の手首と足首が動かない林太郎は手から魔法の杖を落とした。

「林太郎、俺のものになれ」

そう言って壱成が林太郎の唇に指で触れると林太郎の身体に変化が起きた。

「はぁはぁ…壱成…何をした…はぁはぁ…」

「お前が素直にならないから悪いんだ」

そう言って壱成は林太郎の顎を掴み唇を重ねた。

その後、壱成は唇を離し林太郎の服を掴み引き裂こうとしたその時、背中に違和感を感じた。

「にゃんこ島に帰ったんじゃなかったのか」

「林太郎を解放しろ」

魔法の杖を突きつけながら髪と足首まで長い服の色が白と茶色とこげ茶で瞳の色が黄色のミケが口にすると壱成が口を開いた。

「わかったから背中に突きつけてる物を退けてくれないかな」

「……」

無言でミケが魔法の杖を背中から離れさせると壱成は振り返りミケの左右の手を重ね透明の鎖で手首を固定すると蹴り倒した。

「ミケ!」

林太郎が叫ぶと壱成は振り返りミケに向かって口を開いた。

「そこでおとなしく見ていろ」

そう言って壱成は動けない林太郎の身体を自由にしそのまま身体を倒すと覆い被さりながら口を開いた。

「抵抗したいなら抵抗しても良いぞ」

「抵抗したいけど手に力が入らない」

「残念だな」

「……」

「今から林太郎、お前は俺のものになる」

そう言って林太郎の足首まで長い服とマントを手で溶かすと壱成はミケの前で林太郎の身体を奪った。

「やめろー」

助けに行けないミケは林太郎の身体を奪い続ける壱成に叫んだ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

夜が明けなければいいのに(洋風)

万里
BL
大国の第三皇子・ルシアンは、幼い頃から「王位には縁のない皇子」として育てられてきた。輝く金髪と碧眼を持つその美貌は、まるで人形のように完璧だが、どこか冷ややかで近寄りがたい。 しかしその裏には、誰よりも繊細で、愛されたいと願う幼い心が隠されている。 そんなルシアンに、ある日突然、国の命運を背負う役目が降りかかる。 長年対立してきた隣国との和平の証として、敵国の大公令嬢への婿入り――実質的な“人質”としての政略結婚が正式に決まったのだ。 「名誉ある生贄」。 それが自分に与えられた役割だと、ルシアンは理解していた。 部屋に戻ると、いつものように従者のカイルが静かに迎える。 黒髪の護衛騎士――幼い頃からずっと傍にいてくれた唯一の存在。 本当は、別れが怖くてたまらない。 けれど、その弱さを見せることができない。 「やっとこの退屈な城から出られる。せいせいする」 心にもない言葉を吐き捨てる。 カイルが引き止めてくれることを、どこかで期待しながら。 だがカイルは、いつもと変わらぬ落ち着いた声で告げる。 「……おめでとうございます、殿下」 恭しく頭を下げるその姿は、あまりにも遠い。 その淡々とした態度が、ルシアンの胸に鋭く突き刺さる。 ――おめでとうなんて、言わないでほしかった。 ――本当は、行きたくなんてないのに。 和風と洋風はどちらも大筋は同じようにしようかと。ところどころ違うかもしれませんが。 お楽しみいただければ幸いです。

出戻り王子が幸せになるまで

あきたいぬ大好き(深凪雪花)
BL
初恋の相手と政略結婚した主人公セフィラだが、相手には愛人ながら本命がいたことを知る。追及した結果、離縁されることになり、母国に出戻ることに。けれど、バツイチになったせいか父王に厄介払いされ、後宮から追い出されてしまう。王都の下町で暮らし始めるが、ふと訪れた先の母校で幼馴染であるフレンシスと再会。事情を話すと、突然求婚される。 一途な幼馴染×強がり出戻り王子のお話です。 ※他サイトにも掲載しております。

【bl】砕かれた誇り

perari
BL
アルファの幼馴染と淫らに絡んだあと、彼は医者を呼んで、私の印を消させた。 「来月結婚するんだ。君に誤解はさせたくない。」 「あいつは嫉妬深い。泣かせるわけにはいかない。」 「君ももう年頃の残り物のオメガだろ? 俺の印をつけたまま、他のアルファとお見合いするなんてありえない。」 彼は冷たく、けれどどこか薄情な笑みを浮かべながら、一枚の小切手を私に投げ渡す。 「長い間、俺に従ってきたんだから、君を傷つけたりはしない。」 「結婚の日には招待状を送る。必ず来て、席につけよ。」 --- いくつかのコメントを拝見し、大変申し訳なく思っております。 私は現在日本語を勉強しており、この文章はAI作品ではありませんが、 一部に翻訳ソフトを使用しています。 もし読んでくださる中で日本語のおかしな点をご指摘いただけましたら、 本当にありがたく思います。

大事な呼び名

夕月ねむ
BL
異世界に転移したらしいのだが俺には記憶がない。おまけに外見が変わった可能性があるという。身元は分からないし身内はいないし、本名すら判明していない状態。それでも俺はどうにか生活できていた。国の支援で学校に入学できたし、親切なクラスメイトもいる。ちょっと、強引なやつだけどな。 ※FANBOXからの転載です ※他サイトにも投稿しています

美澄の顔には抗えない。

米奏よぞら
BL
スパダリ美形攻め×流され面食い受け 高校時代に一目惚れした相手と勢いで付き合ったはいいものの、徐々に相手の熱が冷めていっていることに限界を感じた主人公のお話です。 ※なろう、カクヨムでも掲載中です。

黄色い水仙を君に贈る

えんがわ
BL
────────── 「ねぇ、別れよっか……俺たち……。」 「ああ、そうだな」 「っ……ばいばい……」 俺は……ただっ…… 「うわああああああああ!」 君に愛して欲しかっただけなのに……

後宮の男妃

紅林
BL
碧凌帝国には年老いた名君がいた。 もう間もなくその命尽きると噂される宮殿で皇帝の寵愛を一身に受けていると噂される男妃のお話。

何故よりにもよって恋愛ゲームの親友ルートに突入するのか

BL
平凡な学生だったはずの俺が転生したのは、恋愛ゲーム世界の“王子”という役割。 ……けれど、攻略対象の女の子たちは次々に幸せを見つけて旅立ち、 気づけば残されたのは――幼馴染みであり、忠誠を誓った騎士アレスだけだった。 「僕は、あなたを守ると決めたのです」 いつも優しく、忠実で、完璧すぎるその親友。 けれど次第に、その視線が“友人”のそれではないことに気づき始め――? 身分差? 常識? そんなものは、もうどうでもいい。 “王子”である俺は、彼に恋をした。 だからこそ、全部受け止める。たとえ、世界がどう言おうとも。 これは転生者としての使命を終え、“ただの一人の少年”として生きると決めた王子と、 彼だけを見つめ続けた騎士の、 世界でいちばん優しくて、少しだけ不器用な、じれじれ純愛ファンタジー。

処理中です...