にゃんこと魔法使い

福猫

文字の大きさ
7 / 11

第7話

しおりを挟む
「林太郎の思いは嬉しいが私には好きな人がいるんだ」

「好きな人って誰ですか?」

気になった林太郎は問いかけた。

その問いに菫は答えた。

「林太郎の兄の凛だ」

「え…」

「驚くよね」

「凛は知ってるんですか?」

「知ってたら君に言わないだろ」

「そうですよね」

「ゴメンね」

「わかりました」

ショックを受けた林太郎が菫にお辞儀をし背を向け離れていくと菫は申し訳なさそうな顔で見つめた。

落ち込みながら家に向かって歩いていると林太郎の前に三毛猫のミケが現れた。

「遅かったな」

「ミケ…」

「どうした元気ないな」

「ふられちゃった」

「え?」

歩いていく林太郎を見つめるとミケは林太郎に近づき一緒に家に向かった。

それから暫くして林太郎の家に着くと林太郎とミケは家の中に入った。

「林太郎、さっきのことなんだが」

「さっきのこと?」

「ふられたって」

「あぁ」

「ふられたってどういう意味なんだ」

「菫様に好きだって告白したら菫様にふられたんだ」

そう言って林太郎がベッドに近づき仰向けのまま倒れるとミケは魔法で髪と足首まで長い服が白と茶色とこげ茶で瞳の色が黄色の人間に変身した。

その後、ミケはベッドに近づき林太郎に覆い被さるとじっと見つめた。

「林太郎」

「……」

林太郎が目を開くとミケは無言で林太郎の唇に唇を重ねた。

その後、ミケが唇を離すと覆い被さりながら口を開いた。

「林太郎、俺と付き合わないか」

「慰めてくれてるのかありがとう」

「俺は本気で言ってる」

「ありがとう」

そう言って林太郎が身体を起こそうとしたその時、ミケに身体を倒され再び唇を奪われた。

その後、ミケは唇を離し真剣な顔で口を開いた。

「俺は本気で林太郎のことが好きなんだ」

「……」

「林太郎」

「悪い、1人になりたいんだ1人にしてくれないか」

「林太郎」

「頼む」

「わかった」

返事をするとミケは林太郎から離れ家を出ていった。

1人になった林太郎は身体を起こし指で唇に触れるとドキドキが高鳴った。

「猫の癖に優しいキスをするとは」

そう言って林太郎はドキドキしながら身体を倒しその後、眠りについた。

ー菫の家ー

窓際に立ちながら菫は同じく窓際に立っている凛に向かって口を開いた。

「林太郎から告白された」

「何て返事をしたんだ?」

「好きな人がいると返事をした」

「林太郎、ふられたのか」

「お前が余計なことを言うから」

「……」

菫に胸ぐらを掴まれ凛は無言で見つめた。

すると突然、菫に唇を奪われた。

「……」

「……」

菫が唇を離すと凛は驚いた顔で見つめた。

そして凛は菫に「好き」だと告白され再び驚いた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

夜が明けなければいいのに(洋風)

万里
BL
大国の第三皇子・ルシアンは、幼い頃から「王位には縁のない皇子」として育てられてきた。輝く金髪と碧眼を持つその美貌は、まるで人形のように完璧だが、どこか冷ややかで近寄りがたい。 しかしその裏には、誰よりも繊細で、愛されたいと願う幼い心が隠されている。 そんなルシアンに、ある日突然、国の命運を背負う役目が降りかかる。 長年対立してきた隣国との和平の証として、敵国の大公令嬢への婿入り――実質的な“人質”としての政略結婚が正式に決まったのだ。 「名誉ある生贄」。 それが自分に与えられた役割だと、ルシアンは理解していた。 部屋に戻ると、いつものように従者のカイルが静かに迎える。 黒髪の護衛騎士――幼い頃からずっと傍にいてくれた唯一の存在。 本当は、別れが怖くてたまらない。 けれど、その弱さを見せることができない。 「やっとこの退屈な城から出られる。せいせいする」 心にもない言葉を吐き捨てる。 カイルが引き止めてくれることを、どこかで期待しながら。 だがカイルは、いつもと変わらぬ落ち着いた声で告げる。 「……おめでとうございます、殿下」 恭しく頭を下げるその姿は、あまりにも遠い。 その淡々とした態度が、ルシアンの胸に鋭く突き刺さる。 ――おめでとうなんて、言わないでほしかった。 ――本当は、行きたくなんてないのに。 和風と洋風はどちらも大筋は同じようにしようかと。ところどころ違うかもしれませんが。 お楽しみいただければ幸いです。

出戻り王子が幸せになるまで

あきたいぬ大好き(深凪雪花)
BL
初恋の相手と政略結婚した主人公セフィラだが、相手には愛人ながら本命がいたことを知る。追及した結果、離縁されることになり、母国に出戻ることに。けれど、バツイチになったせいか父王に厄介払いされ、後宮から追い出されてしまう。王都の下町で暮らし始めるが、ふと訪れた先の母校で幼馴染であるフレンシスと再会。事情を話すと、突然求婚される。 一途な幼馴染×強がり出戻り王子のお話です。 ※他サイトにも掲載しております。

愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない

了承
BL
卒業パーティー。 皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。 青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。 皇子が目を向けた、その瞬間——。 「この瞬間だと思った。」 すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。   IFストーリーあり 誤字あれば報告お願いします!

大事な呼び名

夕月ねむ
BL
異世界に転移したらしいのだが俺には記憶がない。おまけに外見が変わった可能性があるという。身元は分からないし身内はいないし、本名すら判明していない状態。それでも俺はどうにか生活できていた。国の支援で学校に入学できたし、親切なクラスメイトもいる。ちょっと、強引なやつだけどな。 ※FANBOXからの転載です ※他サイトにも投稿しています

【bl】砕かれた誇り

perari
BL
アルファの幼馴染と淫らに絡んだあと、彼は医者を呼んで、私の印を消させた。 「来月結婚するんだ。君に誤解はさせたくない。」 「あいつは嫉妬深い。泣かせるわけにはいかない。」 「君ももう年頃の残り物のオメガだろ? 俺の印をつけたまま、他のアルファとお見合いするなんてありえない。」 彼は冷たく、けれどどこか薄情な笑みを浮かべながら、一枚の小切手を私に投げ渡す。 「長い間、俺に従ってきたんだから、君を傷つけたりはしない。」 「結婚の日には招待状を送る。必ず来て、席につけよ。」 --- いくつかのコメントを拝見し、大変申し訳なく思っております。 私は現在日本語を勉強しており、この文章はAI作品ではありませんが、 一部に翻訳ソフトを使用しています。 もし読んでくださる中で日本語のおかしな点をご指摘いただけましたら、 本当にありがたく思います。

黄色い水仙を君に贈る

えんがわ
BL
────────── 「ねぇ、別れよっか……俺たち……。」 「ああ、そうだな」 「っ……ばいばい……」 俺は……ただっ…… 「うわああああああああ!」 君に愛して欲しかっただけなのに……

美澄の顔には抗えない。

米奏よぞら
BL
スパダリ美形攻め×流され面食い受け 高校時代に一目惚れした相手と勢いで付き合ったはいいものの、徐々に相手の熱が冷めていっていることに限界を感じた主人公のお話です。 ※なろう、カクヨムでも掲載中です。

運命よりも先に、愛してしまった

AzureHaru
BL
幼馴染で番同士の受けと攻め。2人は運命の番ではなかったが、相思相愛だった。そんな時、攻めに運命の番が現れる。それを知った受けは身籠もっていたが、運命の番同士の子供の方が優秀な者が生まれることも知っており、身を引く事を決め姿を消す。 しかし、攻めと運命の番の相手にはそれぞれに別の愛する人がいる事をしり、 2人は運命の番としてではなく、友人として付き合っていけたらと話し合ってわかれた。 その後、攻めは受けが勘違いしていなくなってしまったことを両親達から聞かされるのであった。

処理中です...