にゃんこと魔法使い

福猫

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最終話

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ー林太郎の家ー

「林太郎…」

代わり番こで狼男に身体を奪われる林太郎の姿を驚いた顔で見つめながら小さな声で口にしたその時、ルミがベッドから立ち上がった。

「ルミ!」

ミケが声をかけるとルミが口を開いた。

「何してんだ、助けに行くぞ」

「助けに行くって俺達だけじゃ多くの狼男に勝てない」

「君達だけじゃないよ」

そう言って髪と足首まで長い服とマントの色が銀の大先輩の魔法使い、凛が現れた。

「凛様!」

同時にミケとルミが見つめると凛が口を開いた。

「全ての魔法使いと猫が林太郎を助けに森に向かってる」

「全て魔法使いと猫が?」

「決着をつける時が来たんだ」

「決着」

「狼男達との戦いをこの戦いで終らせよう、ミケ、ルミ、林太郎を助けに狼男達と戦おう」

「はい」

「はい」

同時にミケとルミが返事をすると凛とミケとルミは林太郎の家を出ていき森に向かった。

ー森の中ー

「やめろ…」

代わり番こに狼男に身体を奪われながら林太郎は言葉で抵抗し続けた。

「やめろ…やめろ…」

「あんた良いよ」

「おい、俺に代われ」

「……」

身体を奪われながら林太郎は待ちくたびれてイライラしている狼男にエロい顔で見続け興奮を高めさせた。

「…我慢できねぇ」

待ちきれず狼男は行為をしている狼男を止め離れさせた。

逃げようと思った林太郎がゆっくり身体を起こし立ち上がろうとしたその時、1人の狼男が叫んだ。

「魔法使い達と猫達が来るぞ」

「何だと」

「……」

多くの狼男の目線がやって来た魔法使い達と猫達に向くと林太郎は立ち上がり見つめた。

「どうしてここに」

「お前を助けに来たんだ」

「……」

林太郎は振り返り立っている凛とミケとルミに驚いた。

「凛!ミケ!ルミ!」

「……」

林太郎を渡すまいとリーダーと呼ばれる狼男が林太郎の前に立つと凛が口を開いた。

「俺の大事な弟を返してもらうよ」

「林太郎は俺達のものだ」

会話後、睨み合うと凛とリーダーと呼ばれる狼男は戦いを始めた。

「凛!」

戦いながら離れていくリーダーと呼ばれる狼男と凛の姿を林太郎が見つめるとミケとルミが近づいてきた。

「林太郎」

「ミケ、ルミ、俺達も戦おう」

そう言って林太郎は魔法の杖を手に持ち全裸姿の身体に黒い足首まで長い服とマントを着た。

そこへ狼男が襲いかかってきた。

「危ない」

林太郎を守ろうとルミは狼男に向かっていき戦いながら離れた。

「ルミ!」

林太郎が見つめるとミケが口を開いた。

「林太郎」

「……」

林太郎が目線を向けるとミケは林太郎を抱きしめ口を開いた。

「狼男との戦いが終ったら俺と付き合ってくれ」

「こんな時に何を言ってんだ」

「林太郎、戦いが終るまで眠ってろ」

「え…」

驚いた顔で見つめた林太郎はミケに唇を奪われそのまま眠りにつき地面に倒れた。

「……」

林太郎の手から魔法の杖を掴むとミケは狼男との戦いに向かった。

ー25時間後ー

目を覚ました林太郎は身体を起こし立ち上がった。

そして林太郎は倒れている魔法使い達と猫達と狼男達を目撃し驚いた。

「負けたのか…」

口にした後、林太郎はキョロキョロしながらミケを探し始めた。

「ミケ…ミケ…」

口にしながら林太郎はミケではなく凛を見つけ駆け寄り声をかけた。

「凛、生きてたんだな良かった」

「林太郎…俺達は狼男達を全滅させた…」

「やっと決着がついたな」

「あぁ…」

「林太郎…菫と皆は?」

「……」

悲しい顔で林太郎が目線をそらすと凛が口を開いた。

「林太郎…にゃんこ島を捨てて東京で生きろ」

「凛も一緒に」

「俺はダメだ」

「そんな…」

「魔法使い達と猫達のぶんまで生きてくれ」

「凛…」

凛の命がもうすぐ消えるそう思った瞬間、悲しくなり林太郎の目から涙が流れた。

凛は手を伸ばし林太郎の涙を拭いながら口を開いた。

「幸せになり…」

そう言って涙を拭っていた手が止まると凛の命が止まった。

「凛…うあああー」

凛の側で林太郎は泣き叫んだ。

それから暫くして林太郎は1人で森を去り誰もいないにゃんこ島に向かった。

ーにゃんこ島ー

「凛は東京で生きろと言ってたけど、にゃんこ島を離れられないよな」

そう口にした後、林太郎の身体に異変が起きた。

その後、林太郎は倒れた。

ー30分後ー

目を覚まし身体を起こした林太郎は自分の家に驚いた。

「どうやって自分の家に戻ったんだろ」

そう林太郎が口にしたその時、ドアが開き髪と足首まで長い服と瞳の色が茶色の茶々丸が現れた。

「茶々丸!」

驚いた顔で林太郎が見つめると茶々丸は林太郎に近づき口を開いた。

「無事で良かった」

「茶々丸も」

「俺はミケに眠らされてたから戦いに行けなかった」

「俺もミケに…」

ミケの死を思い出し再び林太郎の目から涙を流れると茶々丸が口を開いた。

「何で泣いてんだ?皆は?」

「俺と茶々丸以外…」

「そんな」

「狼男達を全滅させても皆がいなかったら意味ないよな」

そう口にしたその時、お腹に異変が起き林太郎の身体が倒れた。

「林太郎、大丈夫か?」

「急にお腹が…変なんだ…」

茶々丸の言葉に汗を流しながら林太郎がそう返事をすると茶々丸が口を開いた。

「林太郎、お腹が変なのは妊娠してるから変なんだ」

「妊娠?…俺は男だぞ…あああー」

「林太郎、しっかりしろ」

林太郎の手を茶々丸が握ったその時、狼が生まれ林太郎は気を失った。

「嘘だろ」

茶々丸は驚いた。

ー1時間後ー

目を覚まし身体を起こした林太郎は狼が抱っこしている茶々丸の姿に驚いた。

「茶々丸が抱っこしてるのって」

「狼だ」

「俺が生んだんだよな」

「あぁ」

「俺が狼男の子供を生むなんて」

ショックを受けた林太郎が立ち上がり何も言わず家を出ていくと茶々丸は眠っている狼の赤ちゃんをベッドに寝かせ家を出ていった。

「林太郎」

「暫く1人でいたいから赤ちゃんを頼む」

「……」

歩いていく林太郎を見つめながら茶々丸の足が動き林太郎に近づいた。

そして茶々丸は林太郎の手首を掴み動きを止めると振り向かせ抱きしめた。

「茶々丸?」

「俺が魔法使いの林太郎と赤ちゃんを守る、だから2人で赤ちゃんを育てよう」

「育てよって、俺が生んだのは狼男の子供だぞ」

「赤ちゃんに罪はない」

「そうだけど…」

林太郎が口にした後、茶々丸は林太郎の顔を見つめながら口を開いた。

「母親は人間の林太郎、父親は猫の俺、赤ちゃんは狼…面白い家族だな」

「茶々丸…」

「今から俺達は仲間じゃなく夫婦だ、立派に赤ちゃんを育てような」

そう言って茶々丸は顔を近づけ林太郎の唇に唇を重ねた。

その後、林太郎と茶々丸は林太郎の家に戻り泣く赤ちゃんの機嫌をとったりミルクを与えたりした。

そして20年後、林太郎と茶々丸の愛情によって狼は立派な大人の狼男に成長した。

「……」

林太郎の家の近くで立ったまま青空を狼男が見つめていると林太郎が声をかけた。

「凛、ご飯だよ」

「今、行く」

振り返り返事をすると狼男の凛は林太郎に駆け寄り家の中に入った。

        完結
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