月の神

福猫

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第5話

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ー結麻の別荘ー

亜希と共に結麻の別荘にやって来た直は結麻の視線を感じていた。

「あの?」

「ムーンストーンを見せてくれ」

結麻は直の首に身につけているネックレスを外し少し黄色みがある乳白色と黒のムーンストーンを見つめた。

「……」

無言で結麻が険しい顔になると亜希が声をかけた。

「どうした?」

「亜希、直さんを頼む」

「わかった」

「……」

ムーンストーンを持って部屋に向かうと結麻は橙色の髪に橙色の瞳にオレンジムーンストーンのネックレスを身につけた七美(ななみ)とすれ違い七美は結麻が持っているムーンストーンを見つめ亜希と直に近づいた。

七美は直に目線を向け声をかけた。

「生まれ変わっても直さんはムーン様に似ていますね」

「……」

七美に頬を触れられ直の胸は激しくドキドキと高鳴った。

「直さん、部屋を案内しますね」

亜希は直を連れてその場を離れると円が現れた。

「お帰り」

七美がソファーに座ると円が声をかけた。

「直さんは?」

「亜希が部屋を案内してる」

「そうか」

円もソファーに座る頃、部屋の中で1人、結麻はムーンストーンを調べていた。

そして亜希は誰も使っていない部屋の中に直を案内していた。

「この部屋を使ってください」

「俺がこの部屋を?」

「はい」

「わかりました」

「あとで呼びに来ますからここで待っててください」

「わかりました」

「……」

「……」

亜希が部屋を出ていくと直はベッドに近づき座った。

円と七美と亜希がソファーに座りながら会話をしていると結麻が現れた。

「皆、来てくれ」

「……」

円と七美と亜希はソファーから立ち上がり結麻と共に部屋に向かった。

「これを見てくれ」

口にした後、結麻はグレームーンストーンのネックレスを外し少し黄色みがある乳白色と黒のムーンストーンにあてた。

すると少し黄色みがある乳白色と黒のムーンストーンにグレームーンストーンの力が入り少し黄色みがある乳白色と黒と灰色のムーンストーンに変わった。

円と七美と亜希は驚いた。

「結麻、説明しろ」

「黒と交わったことでムーンストーンは他のストーンの力をものにすることができる」

「それじゃあ」

「ムーンストーンはグレームーンストーンの力も手に入れた」

「直さんは大丈夫なのか?」

「わからない」

結麻がムーンストーンを見つめる頃、部屋に居る直はベッドで身体を倒し眠っていた。

「直、助けてくれ」

「真島さん!」

目を覚まし直は身体を起こした。

「真島さんが助けを求めてる」

直がベッドから足を床につけたその時、腰まで長い銀と黒と灰色の髪に銀の瞳に銀と黒と灰色のロング服姿に変わった。

「真島さんを助けに行かないと」

ムーンストーンを返してもらおうと直が部屋から出ようとしたその時、ドアが開き結麻と七美と亜希と円が現れた。

結麻と七美と亜希と円は直の姿を見て驚いた。

直は結麻に向かって口を開いた。

「真島さんを助けに行くのでムーンストーンを返してください」

「ゴメンね」

口にした後、結麻は直の唇に唇を重ねた。

「……」

「……」

結麻が唇を離すと直は床に倒れた。

結麻は直をお姫様抱っこしベッドに仰向けで寝かせ少し黄色みがある乳白色と黒と灰色のムーンストーンのネックレスを直の首に身につけさせた。

その後、結麻はグレームーンストーンのネックレスを首に身につけ振り返り七美と亜希と円に近づいた。

「コクに会いに行こう」

「……」

七美と亜希と円は頷き結麻と七美と亜希と円はそれぞれのストーンの力を使って部屋から姿を消しコクが居る森林に向かった。
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