新たな人生〜初恋〜

福猫

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第2話

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紙を見ながら歩き続けて1時間後、広勝は病院の前に着いた。

広勝は中に入り受付に向かった。

「すみません」

「はい」

「医師の羽場勝也と看護婦の羽場広子を呼んでいただけないでしょうか？」

「ご用件は？」

「息子です」

「座ってお待ちください」

「……」

お辞儀をすると広勝は椅子に近づき座った。

それから暫くして医師の羽場勝也と看護婦の羽場広子が広勝の前に現れた。

「広勝、バイトはどうした」

「……」

広勝は椅子から立ち上がり勝也と広子を見つめた。

「広勝、聞いてるのか？」

「……」

広勝は勝也に抱きついた。

「広勝、どうしたんだ」

突然の広勝の行動に勝也と広子は顔を合わせ驚いた。

そこへ看護婦が現れた。

「羽場先生、重症の怪我人です、お願いします」

「わかった、すぐ行く、広子、広勝を頼む」

「わかった」

広子が広勝を椅子に座らせると勝也は看護婦と共に患者の元に向かった。

「今日の広勝、変よ、どうしたの？」

「俺に家族が居る嬉しくて」

「何、言ってるの、バカなこと言ってないで今からでもバイトに行きなさいよ」

広子は仕事に戻り広勝は椅子に座り続けた。

「バイトって何のバイト何だろ」

椅子から立ち上がり広勝が離れようとしたその時、白衣の男性とぶつかり広勝は倒れかけ白衣の男性は広勝を抱き止めた。

「大丈夫ですか？」

「すみません」

お辞儀をし顔をあげた広勝は男性に心を奪われた。

「筧(かけい)先生」

「今、行きます」

「……」

看護婦の元に向かう男性の姿を広勝はじっと見つめた。

そして広勝は受付に向かい尋ねた。

「ここで働きたいんですが誰に言えば良いですか？」

「お待ちください」

受付の女性は電話をかけ始めた。

それから暫くして受付の女性は電話を切り「担当の者が来ますからお待ちください」と口にした。

「わかりました」

広勝は受付を離れ椅子に座って待った。

それから暫くしてスーツ姿の男性が現れた。

「ここで働きたいと言ってるのはあなたですか？」

「はい」

「お名前は？」

「羽場広勝です」

「羽場ってもしかして羽場勝也先生の」

「息子です」

「静かな部屋で話しましょう」

「はい」

椅子から立ち上がると広勝は男性と共にその場を離れ会議室に向かった。

その後、男性と広勝は会議室の中に入り男性はドアを閉めた。

「お座りください」

「はい」

広勝が椅子に座ると男性が口にした。

「羽場勝也先生をまじえてお話しましょう、お待ちください」

男性が会議室を出ていくと広勝は無言で待ち続けた。

20分後、男性と勝也が現れた。

その後、広勝は男性と勝也と話を始めた。

30分後、話は終わり広勝は病院で見習い医師として働くことになった。

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