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第1章 王国叙勲式
腐れ縁と書いて腐(くさ)れ縁(えにし)と願う
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いつまでたっても魔剣から距離を置くことができずなおかつ話しかけてくるので、痺れを切らした俺は小声でフロストに話しかけた。
「フロスト頼む、今から俺は崖から飛び降りるから落下する前にお前の背に乗せてくれ。」
<分かった。まぁ撒くのは無理だと思うがな…>
厄介ごとに巻き込まれたくない俺は、フロストが了承した以外の言葉を話していたことに現実逃避して聞こえていなかった。
痺れを切らしたのは魔剣も同じだったようで激しく憤慨していた。
《きぇぇぇぇいーーーまだ聞こえていない見えていないフリをするか!!罰当たりな小童(こわっぱ)め。
こうなったら、貴様に"永遠の楔(とわのくさび)をかけてやる。ふははははこれで貴様は儂からは逃げられんぞ。
おい、待てっどこに行く!?そちらには崖しかないぞ。ははぁーんそういうことか好きにするといいすぐに現実を思い知ることじゃろう。》
わけの分からない永遠の楔とかいう呪文を魔剣が唱えたかと思えば、すぐさま俺の右腕に黒いドラゴンを模した刺青が入り一瞬右腕に痛みが走り俺は左手で右腕の刺青を消そうとしたが…既に焼印のように皮膚に直接描かれたように少しも消えることはなく俺は無言で魔剣がいる場所とは反対側の崖に向かって瞬時に飛び降り付近を旋回していたフロストの背に乗せてもらい崖から離れクラウドとレオンが待つ場所まで移動した。
『おかえりスカイ!お前どうしたんだ?その右腕に痣と背中の禍々しい剣は?』
「………は?禍々しい剣なんて持ってねぇぞ俺は。」
【スカイ無事でなによりだがお前のその刺青……もしかしてその魔剣の話を無視したりしてないよな?】
「あー………ノーコメントだ。」
『スカイ嘘つくの下手すぎだな昔から。どうせ厄介ごとに関わりたくないとかって無視したんだろう?』
「さぁな?で、この刺青がどうかしたかレオン?」
【その刺青は、永遠の楔といっていわゆる呪術の一種でな。相手から無視されたり声が聞こえないフリをされた高位の者が行使できる呪いで呪われた者は嫌でも相手を無視したり聞こえないフリができなくなるんだ。
ちなみに一度呪われて身体のどこかに刺青が彫られてしまうと生涯を終えるまでその相手と離れられなくなるというなんとも厄介すぎる呪いだな。
厄介な点はそれだけでなく、他の呪術ならハイリスクは伴うが解除することが可能なんだが一度呪われてしまうと解除する方法もない最凶の呪術だな。】
とレオンから厄介すぎる刺青の呪いの内容を聞いてわざと静かにしている魔剣の方に視線を向けると魔剣は一言
《それみたことか、儂を蔑ろにしようとするからこうなるのじゃぞ。》
とケタケタあざ笑うのでいっぺん締めたくなったがまた厄介な呪いをかけられても解除しようがない為
(こんな腐った縁は望んでねぇーーーー)
とスカイは内心口から出そうになる悪態をなんとかなだめつつ心中穏やかでなかった。
「フロスト頼む、今から俺は崖から飛び降りるから落下する前にお前の背に乗せてくれ。」
<分かった。まぁ撒くのは無理だと思うがな…>
厄介ごとに巻き込まれたくない俺は、フロストが了承した以外の言葉を話していたことに現実逃避して聞こえていなかった。
痺れを切らしたのは魔剣も同じだったようで激しく憤慨していた。
《きぇぇぇぇいーーーまだ聞こえていない見えていないフリをするか!!罰当たりな小童(こわっぱ)め。
こうなったら、貴様に"永遠の楔(とわのくさび)をかけてやる。ふははははこれで貴様は儂からは逃げられんぞ。
おい、待てっどこに行く!?そちらには崖しかないぞ。ははぁーんそういうことか好きにするといいすぐに現実を思い知ることじゃろう。》
わけの分からない永遠の楔とかいう呪文を魔剣が唱えたかと思えば、すぐさま俺の右腕に黒いドラゴンを模した刺青が入り一瞬右腕に痛みが走り俺は左手で右腕の刺青を消そうとしたが…既に焼印のように皮膚に直接描かれたように少しも消えることはなく俺は無言で魔剣がいる場所とは反対側の崖に向かって瞬時に飛び降り付近を旋回していたフロストの背に乗せてもらい崖から離れクラウドとレオンが待つ場所まで移動した。
『おかえりスカイ!お前どうしたんだ?その右腕に痣と背中の禍々しい剣は?』
「………は?禍々しい剣なんて持ってねぇぞ俺は。」
【スカイ無事でなによりだがお前のその刺青……もしかしてその魔剣の話を無視したりしてないよな?】
「あー………ノーコメントだ。」
『スカイ嘘つくの下手すぎだな昔から。どうせ厄介ごとに関わりたくないとかって無視したんだろう?』
「さぁな?で、この刺青がどうかしたかレオン?」
【その刺青は、永遠の楔といっていわゆる呪術の一種でな。相手から無視されたり声が聞こえないフリをされた高位の者が行使できる呪いで呪われた者は嫌でも相手を無視したり聞こえないフリができなくなるんだ。
ちなみに一度呪われて身体のどこかに刺青が彫られてしまうと生涯を終えるまでその相手と離れられなくなるというなんとも厄介すぎる呪いだな。
厄介な点はそれだけでなく、他の呪術ならハイリスクは伴うが解除することが可能なんだが一度呪われてしまうと解除する方法もない最凶の呪術だな。】
とレオンから厄介すぎる刺青の呪いの内容を聞いてわざと静かにしている魔剣の方に視線を向けると魔剣は一言
《それみたことか、儂を蔑ろにしようとするからこうなるのじゃぞ。》
とケタケタあざ笑うのでいっぺん締めたくなったがまた厄介な呪いをかけられても解除しようがない為
(こんな腐った縁は望んでねぇーーーー)
とスカイは内心口から出そうになる悪態をなんとかなだめつつ心中穏やかでなかった。
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