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第1章 王国叙勲式
プラチナミスリルグローブ③
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クラウドの指差す先を見れば、まだ4.5歳だった頃に童話で慣れ親しんだイラストよりも愛嬌のある顔をしたモグーが岩盤の隙間から短い手を差し伸べては何かが思い通りにならないのか、つぶらな瞳から今にも大きな雫が落ちそうになり苦悶の表情を浮かべていた。
「アイツはなんで泣きそうになってるんだ?」
<もしかしたら子供が岩盤の隙間に落ちたんじゃねぇか?>
「なぜ、そう思う?」
<ほら、よく見てみろよ。アイツの足元に張り付くようにして子モグーが3匹いるじゃねぇか。>
クラウドの言葉に俺が再度モグーの方を見てみると確かに親に張り付くようにして金、銀、銅の体色をした黒い親モグーよりもさらに可愛らしい子モグーが3匹、親と同じようにして岩盤を覗き込んでいた。
「確かに皆悲痛そうな表情を浮かべているな…子モグーを助けたくても、ここは標高が高く下手すれば予期せぬところに亀裂が入り、子は硬い地面に叩きつけられるから手が出せないのか…。」
俺が少しずつモグー達に近づいていくと、親モグーは警戒心を露わにして鋭利な爪をこちらに向けて威嚇態勢を取ろうとしたが、3匹の子モグーは俺がこちらにやってきた途端に俺の元に足早に駆け寄りそれぞれ俺の頭、左右の肩に乗り何かを懇願していたので俺はなんとなく当たりをつけて問いかけた。
「岩盤の隙間に落ちた兄弟を助けてほしいのか?」
<<<キュ、キュイー>>>
3匹は"そうだ"と言わんばかりに縦にコクコク頭を振って応答したのだった。
「アイツはなんで泣きそうになってるんだ?」
<もしかしたら子供が岩盤の隙間に落ちたんじゃねぇか?>
「なぜ、そう思う?」
<ほら、よく見てみろよ。アイツの足元に張り付くようにして子モグーが3匹いるじゃねぇか。>
クラウドの言葉に俺が再度モグーの方を見てみると確かに親に張り付くようにして金、銀、銅の体色をした黒い親モグーよりもさらに可愛らしい子モグーが3匹、親と同じようにして岩盤を覗き込んでいた。
「確かに皆悲痛そうな表情を浮かべているな…子モグーを助けたくても、ここは標高が高く下手すれば予期せぬところに亀裂が入り、子は硬い地面に叩きつけられるから手が出せないのか…。」
俺が少しずつモグー達に近づいていくと、親モグーは警戒心を露わにして鋭利な爪をこちらに向けて威嚇態勢を取ろうとしたが、3匹の子モグーは俺がこちらにやってきた途端に俺の元に足早に駆け寄りそれぞれ俺の頭、左右の肩に乗り何かを懇願していたので俺はなんとなく当たりをつけて問いかけた。
「岩盤の隙間に落ちた兄弟を助けてほしいのか?」
<<<キュ、キュイー>>>
3匹は"そうだ"と言わんばかりに縦にコクコク頭を振って応答したのだった。
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