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弟ポジション14
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年が明け、朔は年末年始を藤咲 央と迎えた。
央との心の距離はだいぶ近くなったように思う。
朔は家族で正月というものを経験したことがない。
どういったものかは、わかっている。
イメージの様子がテレビや新聞、サイトなどに出ているから一緒に過ごすものなのだろう。
この正月、央により、食べ物や伝統のことなど、奥が深いことを知る。
藤咲家の訪問は、元旦のお昼に行った。
ただ、予想外なことが…
「あら!桐嶋くん、似合うじゃない?」
「…」
新年のあいさつをするために央と訪問をする。
すると、央は妹が、朔は央の母親が別の部屋に入るように言ってくる。
『私たちにトキメキを…』
その1時間後、行ってらっしゃいと追い出されて、2人は初詣に向かっている。
央の服は少しグレーを淡くした着物。
上にはトンビコートで防寒対策をしている。
朔は紺の着物。
こちらは中を温かくしているようでマフラーをしている。
央は朔の様子に驚きである。
「すごい!かっこいい。髪、少し上げてるの?似合ってるね」
足元は黒のブーツである。
歩きやすい。
「そういえば、母さん、着物の着付け好きなんだよ。
師範らしい。忘れてた」
央はそう言って笑っていた。よく似合っている。
妹もやはり服に興味を持ってるだけあって迷いなく央を完成させていた。
「私は央のお母さんになんで服を脱がされているのか、理解できませんでした。
だが、これはいいですね。
着物は初めてです。
靴はブーツでもいいんですね。
私はこういう顔なので、日本的なものは似合わないと思っていました」
央は嬉しそうに話す朔の顔をみて、
「朔は似合うよ。見てみたかったから、僕、すごく嬉しいよ」
初詣も初めてということで、人の多さに驚き、はぐれないように手をつないだ。
「こういう時、私の顔は理由になるんですね。
海外からの留学生って間違われます」
人が多いのと、並んでいるお店などの雰囲気で帰るのは少し疲れた。
温かい甘酒をもらい体を温めながら帰る。
「そうそう、央、私の行きたい学校のことですが…」
帰り路、人の通りはまばらだ。
央は朔の話を聞くため、立ち止まる。
「県外に出てもいいのですが、私も央と同じで通える範囲に有名な大学があるんです。
そこを希望しようと思っています。そして将来は心理職を望んでます」
「心理職って結構、難しいよね。それに就職って公務員とかじゃない?」
「そうですね。でも、とても興味があります」
朔の目、すごく迷ってない目だ。
「なんだか、白衣とか着るのかな?寝言で難しいこと言うのかな?」
歩みを進めながら朔を見ながら話す。
「そんなに寝言を言ってますか?どうしましょう」
本当に悩んでいる…
「あはは。言ったりしないよ」
「央はよく、言ってますよ。私の名前を言ったりするので、嬉しいです」
・・・
ポンって赤くなった自覚がある…
帰った央の顔をみて、朔に
「なんか言ったでしょう…」
と妹に追及されることになるとは、その時の僕にはわからなかった。
初詣で疲れたこともあり、夕食は藤咲家で食べることとなった。
朔のお酌に気分良くした父は上機嫌だった。
新しい発見としては、朔は将棋ができ、父と長い時間対局をしていた。
我が家は兄と父以外、将棋は詳しくない。
誰も相手をしていなかったので、余計に嬉しかったようである。
そして、なかなかの強さのようである。
帰りも遅くなったが二人話をしながら歩く。
「お正月ってこんなに楽しいものなのですね。
お父さんと将棋をすることを初めてしました。
藤咲家では、いろんなことを教えてもらいますね。楽しいです」
朔は自分の親から与えられなかった家庭の温かさを藤咲家で感じた。
蒔の「藤咲家は温かい」という言葉。
本当にそう感じる。
その日の夜、時間短縮だと一緒にお風呂に入ることとなった央は、朔の腕の中で今日のことを思い出した。
…朔、格好良かったなぁ。
若旦那って感じかな。
何人か写真を撮ってたよな。
これで、ファンが増えるんだろうなぁ。
央の一瞬の不安が朔を引きつけようと衝動を止めることは出来なかった。
自分の身体を腕で抱くようにした央は、振り向き朔の唇にそっとキスをした。
「央?」
照れながらもキスを続けている央は、膝建ちになり朔の方に向きそのまま彼の顔を自分の手で包み込む。
「央?」
「んん。…ちゅ。…はぁさくぅ」
朔は央が欲情しているのに気付く。
「触ってもいいですか?」
朔の問いに央はうつむきながら、朔の目を見る。
そして
「うん…ぁ、ん!…触って」
そう言って朔の片手を央は自分の胸に触れるように誘い、静かに目を閉じた。
朔は目の前で羞恥に捕らわれながらも誘ってくる央に、見とれてしまった。
「さく?」
色白の央の肌にある胸の乳首は桃色に染まり、朔を誘っている。
朔は引き寄せられるように胸に唇を近づけ、
チュウ
っと吸い付く。
敏感な央の身体は大きく反応をして身体を反らす。
「ひぁ…」
「央」
そう言って目を合わせて朔はわざと舌を央に見せつけるように出しそのまま、乳首の先に触れた。
「んっ!」
上を向いてしまった央を朔が許すはずがない。
「央」
少し声を落として呼ぶ。
上を向いていた央は、唇を噛んでいた。
「目をそらしてはいけませんよ。
あと、唇を噛むのはよくないですね。
これからは、してはいけませんよ」
央の唇を指でなぞり、噛み後をなぞる。
朔の目を潤んだ目で央は見る。
「見ないと、ダメ?もう、噛まないって約束するよ?」
少しでも朔の心をほぐしたくて、言ってみる。
「央?見てください。
あなたは、誰にされているのか気にならないのですか?」
…酷い言い方。
「…気になるね。朔しかさせないけどね」
そう言って、央は朔の目を見る。
彼の目は、欲情を纏っている。
「ねぇ、さっきの、…して?」
目を見ながらおねだりをする。
そして、央は自分の舌をペロンっと出し、自分の上唇をなめる。
朔はその姿を見て、ウットリとし、クスリと笑う。
もう一度、目をそらさずに彼のすることを見守り、素直に体で受け止める。
「ぁあぁ…んん。っあっあっ!」
央のいつもより高めの感じる声が浴室に響く。
息を吸うことが喘ぎ声に変わっている。
央は朔の舌の刺激だけで腰ががくがくし始めたのに、気づく。
「あ…ん…・・ん?」
自分の物がそこで、朔のお腹の辺りに、当たっていることに気が付いた。
しっかりと固く存在を主張している。
朔は央の反応を見て、
「結構、最初の方からこの様子ですよ」
気づかず、もっとと、胸を差し出し強請ることをしていたなんて
…みっともない。
「えっと。あの…ごめんね?」
央は朔から離れようと膝立ちのまま、後ろに下がろうとした。
ザッバンとお湯が暴れたと思ったら、央は自分の身体が持ち上げられ、浮いた足の浮遊感を利用され、今度は、朔の腹部に跨るように座らされている。
央は自分の物がより、朔に密着したことに慌てて
「やぁん、朔。意地悪をしないで。当たっちゃう」
朔の目を見て訴える。
「気になるのはどちらですか?前ですか?それとも、別のところですか?」
別のところ?
特に、胸や前は今更だけど、慣れつつある。恥ずかしいけどね。
他にあるような言い方。
朔の腹部ってことは、朔の大きいのが、この下にあるって!!!!!
央は、
「ひぅ…!!」
と、気づいた瞬間に声が出ていた。
朔の物は硬くなり、そして、こともあろうに、腹部を座るようにしている央の臀部に当たっているのであった。
「…これを。あなたの中に」
咄嗟に、央は朔の口を自分の空いている手で押さえ、最後まで言わせない。
「うん。わかってるよ。最後まで言うと、僕、泣くから」
央は彼の自分への気持ちをしっかりと感じ、受け止めた。
自分を大切にしてくれる彼を。
「あのね、病院に行って、目を確認してもらって、それから僕の勇気を受け取ってよ」
これが精一杯の約束事。
お風呂の中での央からの精いっぱいの約束事は、お互い、覚悟の時間のように感じた。
央が通常の診察が始まった病院に行く日、朔も朝から落ち着かない。
朝食を二人で用意をしていると、朔が、
「やはり一緒に行きましょう。ほら、荷物も持ちますので…」
こういう時の朔は過保護が加速する。
「だから、ほとんど見えてるんだって。
かすんでいるのは自覚ないぐらいなんだから、心配はいらないって。
それに、荷物ってないよ。
時間もたぶん、検査とかテストとかでかかるはずだし」
朝食も、落ち着いて食べれていない様子に、さすがに僕も、困ってしまう。
「朔、拗ねないで。
ご飯は食べようね。
一番に連絡するから。えっと、どっちで連絡しようか?」
そういえば、ほとんど朔と一緒にいるからガラケーも持っているだけの状態だ。
スマホも一応、使ってはいないが、持って歩くようにする。
「検査をして、完治するまでは、ガラケーがいいと思いますよ」
「じゃ、一番に報告するからね。親よりも」
朔は、少し気まずそうに、
「本当は藤咲家が一番ですよ。でも、今日は私を優先してください。
恋人優先です」
恋人って言葉に反応して顔が赤くなっていく。
「…うん」
約束して、近くの駅まで一緒に行くという朔を、エントランスで諦めてもらい、央は駅に歩きだした。
前の病院に居たころの自分は何もかもが弱弱しくて、振り返ってみても、少し、呆れてしまう。
この時間の電車は、朝の激混み時間ではなく、すこし人が落ち着いている時間である。
大丈夫!弱い僕じゃない!
痴漢撲滅の呼びかけのポスターを横目に、電車に乗り込む前に、周りの人間を観察する。
こうして、自分でも隙を与えないようにすると、効果はあるんだよね。
確認していつも乗り込む車両ではない方へ向かう。
これも簡単だね。
乗り込んでからも安心はしない。
人が密着するほどではない混み具合だからこそ、揺れた時に、荷物などで良いように囲まれるって聞いたことがある。
そうして、動き出した電車の揺れを感じながら、周りの様子を注意する。
特に変な人もいない。
それに、今日はまだ、人がお正月で少ないのかな?
病院までの電車の中は特に何もなく、受付を済ませ自分の番号まで待つことにする。
央の番号を呼ばれ、確認で番号を照合する。
一通り、過ごしてきた様子を説明し、ストレスもなくなってきていると伝える。
細かい検査はお昼の時間を挟む形となり、人の少ない食堂で一人、昼食を取る。
一人の昼食を食べているときに、央は感じた。
一人の食事って、味気ないなぁ。
やっぱり一緒に来てもらうほうがよかったのかな。
朔の存在を思いもよらないところで、感じ、会いたい気持ちを膨らませていった。
午前中の検査の結果を聞くため、再び説明される。
結果、
「順調に視力も回復していってはいるが、通常の見える範囲。
視野って表すんだけど、よく聞くよね。
これね、目が見えている人が聞いて、普段の生活に使用しすぎて自覚がないのが、普通。
藤咲くんは、あともう少しだけ、回復するといいかなと。
だから、使いたいのはわかるんだけどスマホやタブレットは我慢してね」
あと、もう少しかぁ。
「目が見えないと、スマホって動かせないよね。
音声認識も、慣れないと反応しにくいからね。どうしてたの?」
話をし、
「それは、本当に理解があるなぁ。ガラケーって便利だったんだけどなぁ。
先生の時代は、ガラケー時代よ。
画面は見ずにボタンの配置を覚えてメールなんかは返事を返せたり、バッテリーなんて使わないときは一週間充電なしよ。
スマホは色々と便利だけど、ガラケーの技術の喪失は大きいよね」
便利の発展で便利の物が消えていくってなんだか世の中は不思議がたくさんである。
昔の話を聞いて勉強になり、病院を出たのが、2時過ぎだった。
電話のかけれるスペースで朔に報告する。
『近くの駅まで行きますので、一緒に藤咲家に報告をしに行きましょうね』
帰りの電車の中も、特に問題なく近くの駅まで無事に帰ることができたのだった。
藤咲家に報告を済ませて家を出るとき、母が尋ねてきた。
「ねぇ、いつまで桐嶋くんの家にいるつもりかしら?」
朔と目が合う。
「それなんだけど、ちょっと朔と話をするよ」
「あと、留守をする事が多くなるから、自分の鍵で入りなさいね」
そう言って玄関の外まで見送ってくれ後にした。
朔のマンションまでの帰り道、2人は会話はない。
朔は、央の目が完治までは戻っていないので、今後の対応策を考えている。
病院までの電車の利用を、今日はできたが、それは、日常のものではない。
新学期が始まるまでに、利用する時間を練習するのも彼のためになるだろう。
そして、もし、彼がずっと痴漢の標的となっているのだとしたら、彼を見つけた痴漢は何かしら行動を起こそうとするだろう。
しばらくそばにいることはもちろんだが、藤咲家に戻った場合、どういう風にしていくべきなのだろう。
朔の考えることは結局、央のため、そして自分の元へ彼が帰る場所として基盤となるものを確実に手にいれたかった。
央は朔を横目でみて色々と考えているのは気づいた。
朔、何を考えてるんだろう。
やっぱり一緒にいる時間に終わりが近づいているから考えるよね。
でも、僕はこの前、朔に待ってもらうように話したことをどうするか悩んでるんだよね。
僕から朔に飛び込んでいかない限り、彼は卒業までは絶対に何もしてこないだろう。
マンション近くまで帰ってきて央は、少し離れたところにある電柱の付近に一台の車が止まっているのに気づいた。
この辺りは、路駐が少なく、道路では配送関係のトラックぐらいしかいないので、違和感を感じた。
普段なら気にならないのかもしれない。
「朔、あの車って気にならない?」
朔も気になっていたようで
「あぁ、私も気になりました。
この時期だからとしても、あの場所は変ですね。
車に誰か乗っているのか、エントランスの付近で見えるでしょう。
誰を待っているのかもしれません」
央は、無意識に朔の服を握りしめていた。
この異様な緊張は、心あたりがある。過ぎる不安も。
2人がエントランスのところまできて中に向かう前、車を見る。
!!!!
中には人がいた。
それも、朔たちをカメラで撮影するように向けられている。
そして、それをしている人は、以前、声をかけてきた女性だった。
「朔!あの人、この前の人だよね」
急いでエントランスに朔を引っ張り入れて死角になるように隠れる。
「朔。あの人、写真を撮ってたよね」
朔の様子もさすがに動揺をしている。
「あの人って本当に、知っている人じゃないの?」
朔は否定をして少し、考える。
「年齢が私たちより上ですからね、知人にはいません。どうしましょうか」
「…こっそり、あの人の写真を撮れるかな?」
央の提案に朔は驚く。
「まぁ、可能ではありますよ。
コンシェルジュの方にお願いをしたら危害もないと思いますし」
央はコンシェルジュの人に撮るよう頼み、その画像をこちらに貰えるようにした。
朔の部屋に戻り、念のためもう一度、写真を見る。
年齢は26さいから27歳ぐらいだろうか。
髪は長く、着ているものは安いものではなさそうだ。
車も年齢的には合わない、高級車である。
「朔の実家って遠いのかな?」
家庭の事情で一人暮らしをしているのは知っている。
お兄さんがいることも知っている。
どういう事情で親や兄弟の元を離れて過ごすことなったのかは、わからない。
一度、把握しておくべきであると央は思う。
大切な人だもの。
どんなことも知っているのと、知らないのとでは違う。
央の問いに
「そうですね。実家は県外です。
私が今、一人暮らしをしているのは、長兄と次兄のおかげですからね。
余計な詮索を避けるために、親の所有していると理由をつけておけば、大体の人は納得してくれますからね。
でも、兄弟となると、詮索されるんですよ。
人はヒミツの匂いを嗅ぎつけると本能的に暴きたくなりますからね。
央は、ただの興味ではないですもんね、恋人ですし」
朔が淡々と説明してくれるが、身内の話にあると冷たい印象を感じてしまう。
これは、兄たちへではない。
親や周りの人間。
どういう人たちが、彼の周りにいて、そしてそのような扱いをするのか。
「朔、もう少し教えて」
央との心の距離はだいぶ近くなったように思う。
朔は家族で正月というものを経験したことがない。
どういったものかは、わかっている。
イメージの様子がテレビや新聞、サイトなどに出ているから一緒に過ごすものなのだろう。
この正月、央により、食べ物や伝統のことなど、奥が深いことを知る。
藤咲家の訪問は、元旦のお昼に行った。
ただ、予想外なことが…
「あら!桐嶋くん、似合うじゃない?」
「…」
新年のあいさつをするために央と訪問をする。
すると、央は妹が、朔は央の母親が別の部屋に入るように言ってくる。
『私たちにトキメキを…』
その1時間後、行ってらっしゃいと追い出されて、2人は初詣に向かっている。
央の服は少しグレーを淡くした着物。
上にはトンビコートで防寒対策をしている。
朔は紺の着物。
こちらは中を温かくしているようでマフラーをしている。
央は朔の様子に驚きである。
「すごい!かっこいい。髪、少し上げてるの?似合ってるね」
足元は黒のブーツである。
歩きやすい。
「そういえば、母さん、着物の着付け好きなんだよ。
師範らしい。忘れてた」
央はそう言って笑っていた。よく似合っている。
妹もやはり服に興味を持ってるだけあって迷いなく央を完成させていた。
「私は央のお母さんになんで服を脱がされているのか、理解できませんでした。
だが、これはいいですね。
着物は初めてです。
靴はブーツでもいいんですね。
私はこういう顔なので、日本的なものは似合わないと思っていました」
央は嬉しそうに話す朔の顔をみて、
「朔は似合うよ。見てみたかったから、僕、すごく嬉しいよ」
初詣も初めてということで、人の多さに驚き、はぐれないように手をつないだ。
「こういう時、私の顔は理由になるんですね。
海外からの留学生って間違われます」
人が多いのと、並んでいるお店などの雰囲気で帰るのは少し疲れた。
温かい甘酒をもらい体を温めながら帰る。
「そうそう、央、私の行きたい学校のことですが…」
帰り路、人の通りはまばらだ。
央は朔の話を聞くため、立ち止まる。
「県外に出てもいいのですが、私も央と同じで通える範囲に有名な大学があるんです。
そこを希望しようと思っています。そして将来は心理職を望んでます」
「心理職って結構、難しいよね。それに就職って公務員とかじゃない?」
「そうですね。でも、とても興味があります」
朔の目、すごく迷ってない目だ。
「なんだか、白衣とか着るのかな?寝言で難しいこと言うのかな?」
歩みを進めながら朔を見ながら話す。
「そんなに寝言を言ってますか?どうしましょう」
本当に悩んでいる…
「あはは。言ったりしないよ」
「央はよく、言ってますよ。私の名前を言ったりするので、嬉しいです」
・・・
ポンって赤くなった自覚がある…
帰った央の顔をみて、朔に
「なんか言ったでしょう…」
と妹に追及されることになるとは、その時の僕にはわからなかった。
初詣で疲れたこともあり、夕食は藤咲家で食べることとなった。
朔のお酌に気分良くした父は上機嫌だった。
新しい発見としては、朔は将棋ができ、父と長い時間対局をしていた。
我が家は兄と父以外、将棋は詳しくない。
誰も相手をしていなかったので、余計に嬉しかったようである。
そして、なかなかの強さのようである。
帰りも遅くなったが二人話をしながら歩く。
「お正月ってこんなに楽しいものなのですね。
お父さんと将棋をすることを初めてしました。
藤咲家では、いろんなことを教えてもらいますね。楽しいです」
朔は自分の親から与えられなかった家庭の温かさを藤咲家で感じた。
蒔の「藤咲家は温かい」という言葉。
本当にそう感じる。
その日の夜、時間短縮だと一緒にお風呂に入ることとなった央は、朔の腕の中で今日のことを思い出した。
…朔、格好良かったなぁ。
若旦那って感じかな。
何人か写真を撮ってたよな。
これで、ファンが増えるんだろうなぁ。
央の一瞬の不安が朔を引きつけようと衝動を止めることは出来なかった。
自分の身体を腕で抱くようにした央は、振り向き朔の唇にそっとキスをした。
「央?」
照れながらもキスを続けている央は、膝建ちになり朔の方に向きそのまま彼の顔を自分の手で包み込む。
「央?」
「んん。…ちゅ。…はぁさくぅ」
朔は央が欲情しているのに気付く。
「触ってもいいですか?」
朔の問いに央はうつむきながら、朔の目を見る。
そして
「うん…ぁ、ん!…触って」
そう言って朔の片手を央は自分の胸に触れるように誘い、静かに目を閉じた。
朔は目の前で羞恥に捕らわれながらも誘ってくる央に、見とれてしまった。
「さく?」
色白の央の肌にある胸の乳首は桃色に染まり、朔を誘っている。
朔は引き寄せられるように胸に唇を近づけ、
チュウ
っと吸い付く。
敏感な央の身体は大きく反応をして身体を反らす。
「ひぁ…」
「央」
そう言って目を合わせて朔はわざと舌を央に見せつけるように出しそのまま、乳首の先に触れた。
「んっ!」
上を向いてしまった央を朔が許すはずがない。
「央」
少し声を落として呼ぶ。
上を向いていた央は、唇を噛んでいた。
「目をそらしてはいけませんよ。
あと、唇を噛むのはよくないですね。
これからは、してはいけませんよ」
央の唇を指でなぞり、噛み後をなぞる。
朔の目を潤んだ目で央は見る。
「見ないと、ダメ?もう、噛まないって約束するよ?」
少しでも朔の心をほぐしたくて、言ってみる。
「央?見てください。
あなたは、誰にされているのか気にならないのですか?」
…酷い言い方。
「…気になるね。朔しかさせないけどね」
そう言って、央は朔の目を見る。
彼の目は、欲情を纏っている。
「ねぇ、さっきの、…して?」
目を見ながらおねだりをする。
そして、央は自分の舌をペロンっと出し、自分の上唇をなめる。
朔はその姿を見て、ウットリとし、クスリと笑う。
もう一度、目をそらさずに彼のすることを見守り、素直に体で受け止める。
「ぁあぁ…んん。っあっあっ!」
央のいつもより高めの感じる声が浴室に響く。
息を吸うことが喘ぎ声に変わっている。
央は朔の舌の刺激だけで腰ががくがくし始めたのに、気づく。
「あ…ん…・・ん?」
自分の物がそこで、朔のお腹の辺りに、当たっていることに気が付いた。
しっかりと固く存在を主張している。
朔は央の反応を見て、
「結構、最初の方からこの様子ですよ」
気づかず、もっとと、胸を差し出し強請ることをしていたなんて
…みっともない。
「えっと。あの…ごめんね?」
央は朔から離れようと膝立ちのまま、後ろに下がろうとした。
ザッバンとお湯が暴れたと思ったら、央は自分の身体が持ち上げられ、浮いた足の浮遊感を利用され、今度は、朔の腹部に跨るように座らされている。
央は自分の物がより、朔に密着したことに慌てて
「やぁん、朔。意地悪をしないで。当たっちゃう」
朔の目を見て訴える。
「気になるのはどちらですか?前ですか?それとも、別のところですか?」
別のところ?
特に、胸や前は今更だけど、慣れつつある。恥ずかしいけどね。
他にあるような言い方。
朔の腹部ってことは、朔の大きいのが、この下にあるって!!!!!
央は、
「ひぅ…!!」
と、気づいた瞬間に声が出ていた。
朔の物は硬くなり、そして、こともあろうに、腹部を座るようにしている央の臀部に当たっているのであった。
「…これを。あなたの中に」
咄嗟に、央は朔の口を自分の空いている手で押さえ、最後まで言わせない。
「うん。わかってるよ。最後まで言うと、僕、泣くから」
央は彼の自分への気持ちをしっかりと感じ、受け止めた。
自分を大切にしてくれる彼を。
「あのね、病院に行って、目を確認してもらって、それから僕の勇気を受け取ってよ」
これが精一杯の約束事。
お風呂の中での央からの精いっぱいの約束事は、お互い、覚悟の時間のように感じた。
央が通常の診察が始まった病院に行く日、朔も朝から落ち着かない。
朝食を二人で用意をしていると、朔が、
「やはり一緒に行きましょう。ほら、荷物も持ちますので…」
こういう時の朔は過保護が加速する。
「だから、ほとんど見えてるんだって。
かすんでいるのは自覚ないぐらいなんだから、心配はいらないって。
それに、荷物ってないよ。
時間もたぶん、検査とかテストとかでかかるはずだし」
朝食も、落ち着いて食べれていない様子に、さすがに僕も、困ってしまう。
「朔、拗ねないで。
ご飯は食べようね。
一番に連絡するから。えっと、どっちで連絡しようか?」
そういえば、ほとんど朔と一緒にいるからガラケーも持っているだけの状態だ。
スマホも一応、使ってはいないが、持って歩くようにする。
「検査をして、完治するまでは、ガラケーがいいと思いますよ」
「じゃ、一番に報告するからね。親よりも」
朔は、少し気まずそうに、
「本当は藤咲家が一番ですよ。でも、今日は私を優先してください。
恋人優先です」
恋人って言葉に反応して顔が赤くなっていく。
「…うん」
約束して、近くの駅まで一緒に行くという朔を、エントランスで諦めてもらい、央は駅に歩きだした。
前の病院に居たころの自分は何もかもが弱弱しくて、振り返ってみても、少し、呆れてしまう。
この時間の電車は、朝の激混み時間ではなく、すこし人が落ち着いている時間である。
大丈夫!弱い僕じゃない!
痴漢撲滅の呼びかけのポスターを横目に、電車に乗り込む前に、周りの人間を観察する。
こうして、自分でも隙を与えないようにすると、効果はあるんだよね。
確認していつも乗り込む車両ではない方へ向かう。
これも簡単だね。
乗り込んでからも安心はしない。
人が密着するほどではない混み具合だからこそ、揺れた時に、荷物などで良いように囲まれるって聞いたことがある。
そうして、動き出した電車の揺れを感じながら、周りの様子を注意する。
特に変な人もいない。
それに、今日はまだ、人がお正月で少ないのかな?
病院までの電車の中は特に何もなく、受付を済ませ自分の番号まで待つことにする。
央の番号を呼ばれ、確認で番号を照合する。
一通り、過ごしてきた様子を説明し、ストレスもなくなってきていると伝える。
細かい検査はお昼の時間を挟む形となり、人の少ない食堂で一人、昼食を取る。
一人の昼食を食べているときに、央は感じた。
一人の食事って、味気ないなぁ。
やっぱり一緒に来てもらうほうがよかったのかな。
朔の存在を思いもよらないところで、感じ、会いたい気持ちを膨らませていった。
午前中の検査の結果を聞くため、再び説明される。
結果、
「順調に視力も回復していってはいるが、通常の見える範囲。
視野って表すんだけど、よく聞くよね。
これね、目が見えている人が聞いて、普段の生活に使用しすぎて自覚がないのが、普通。
藤咲くんは、あともう少しだけ、回復するといいかなと。
だから、使いたいのはわかるんだけどスマホやタブレットは我慢してね」
あと、もう少しかぁ。
「目が見えないと、スマホって動かせないよね。
音声認識も、慣れないと反応しにくいからね。どうしてたの?」
話をし、
「それは、本当に理解があるなぁ。ガラケーって便利だったんだけどなぁ。
先生の時代は、ガラケー時代よ。
画面は見ずにボタンの配置を覚えてメールなんかは返事を返せたり、バッテリーなんて使わないときは一週間充電なしよ。
スマホは色々と便利だけど、ガラケーの技術の喪失は大きいよね」
便利の発展で便利の物が消えていくってなんだか世の中は不思議がたくさんである。
昔の話を聞いて勉強になり、病院を出たのが、2時過ぎだった。
電話のかけれるスペースで朔に報告する。
『近くの駅まで行きますので、一緒に藤咲家に報告をしに行きましょうね』
帰りの電車の中も、特に問題なく近くの駅まで無事に帰ることができたのだった。
藤咲家に報告を済ませて家を出るとき、母が尋ねてきた。
「ねぇ、いつまで桐嶋くんの家にいるつもりかしら?」
朔と目が合う。
「それなんだけど、ちょっと朔と話をするよ」
「あと、留守をする事が多くなるから、自分の鍵で入りなさいね」
そう言って玄関の外まで見送ってくれ後にした。
朔のマンションまでの帰り道、2人は会話はない。
朔は、央の目が完治までは戻っていないので、今後の対応策を考えている。
病院までの電車の利用を、今日はできたが、それは、日常のものではない。
新学期が始まるまでに、利用する時間を練習するのも彼のためになるだろう。
そして、もし、彼がずっと痴漢の標的となっているのだとしたら、彼を見つけた痴漢は何かしら行動を起こそうとするだろう。
しばらくそばにいることはもちろんだが、藤咲家に戻った場合、どういう風にしていくべきなのだろう。
朔の考えることは結局、央のため、そして自分の元へ彼が帰る場所として基盤となるものを確実に手にいれたかった。
央は朔を横目でみて色々と考えているのは気づいた。
朔、何を考えてるんだろう。
やっぱり一緒にいる時間に終わりが近づいているから考えるよね。
でも、僕はこの前、朔に待ってもらうように話したことをどうするか悩んでるんだよね。
僕から朔に飛び込んでいかない限り、彼は卒業までは絶対に何もしてこないだろう。
マンション近くまで帰ってきて央は、少し離れたところにある電柱の付近に一台の車が止まっているのに気づいた。
この辺りは、路駐が少なく、道路では配送関係のトラックぐらいしかいないので、違和感を感じた。
普段なら気にならないのかもしれない。
「朔、あの車って気にならない?」
朔も気になっていたようで
「あぁ、私も気になりました。
この時期だからとしても、あの場所は変ですね。
車に誰か乗っているのか、エントランスの付近で見えるでしょう。
誰を待っているのかもしれません」
央は、無意識に朔の服を握りしめていた。
この異様な緊張は、心あたりがある。過ぎる不安も。
2人がエントランスのところまできて中に向かう前、車を見る。
!!!!
中には人がいた。
それも、朔たちをカメラで撮影するように向けられている。
そして、それをしている人は、以前、声をかけてきた女性だった。
「朔!あの人、この前の人だよね」
急いでエントランスに朔を引っ張り入れて死角になるように隠れる。
「朔。あの人、写真を撮ってたよね」
朔の様子もさすがに動揺をしている。
「あの人って本当に、知っている人じゃないの?」
朔は否定をして少し、考える。
「年齢が私たちより上ですからね、知人にはいません。どうしましょうか」
「…こっそり、あの人の写真を撮れるかな?」
央の提案に朔は驚く。
「まぁ、可能ではありますよ。
コンシェルジュの方にお願いをしたら危害もないと思いますし」
央はコンシェルジュの人に撮るよう頼み、その画像をこちらに貰えるようにした。
朔の部屋に戻り、念のためもう一度、写真を見る。
年齢は26さいから27歳ぐらいだろうか。
髪は長く、着ているものは安いものではなさそうだ。
車も年齢的には合わない、高級車である。
「朔の実家って遠いのかな?」
家庭の事情で一人暮らしをしているのは知っている。
お兄さんがいることも知っている。
どういう事情で親や兄弟の元を離れて過ごすことなったのかは、わからない。
一度、把握しておくべきであると央は思う。
大切な人だもの。
どんなことも知っているのと、知らないのとでは違う。
央の問いに
「そうですね。実家は県外です。
私が今、一人暮らしをしているのは、長兄と次兄のおかげですからね。
余計な詮索を避けるために、親の所有していると理由をつけておけば、大体の人は納得してくれますからね。
でも、兄弟となると、詮索されるんですよ。
人はヒミツの匂いを嗅ぎつけると本能的に暴きたくなりますからね。
央は、ただの興味ではないですもんね、恋人ですし」
朔が淡々と説明してくれるが、身内の話にあると冷たい印象を感じてしまう。
これは、兄たちへではない。
親や周りの人間。
どういう人たちが、彼の周りにいて、そしてそのような扱いをするのか。
「朔、もう少し教えて」
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