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連載
騒がしい始まり㉒
あけましておめでとうございます。
コメント頂きました。ざっと確認しましたが、該当するような作品がわからなかったです。アルファポリスさんにはたくさんの作家さん達が活躍されているので、仕方ないのかなと思います。私自身ご特に気にしていませんが、お知らせ頂きありがとうございます。
ミゲル君のひいおばあさん? 一番、ここを訪れないだろう人物に、思わずミゲル君と顔を見合わせる。ミゲル君も戸惑っている。
対応したホークさんによれば、まず丁寧に急な訪問を謝罪してから、ミゲル君の主人である私と面会出来ないかと聞いてきたそうだ。
一瞬、どうしようかと迷うが、ここでお帰り頂く訳にはいかない。もしかしたら、チャンスかもしれない。ミゲル君のご家族との面会が、先程のギルドでの騒ぎで更に絶望的になってしまったからね。
よし。
「ホークさん、さっきの応接室にご案内してください」
「承知しました」
「ミゲル君は、私のソファの後ね。マデリーンさん、お茶お願いします」
私は指示を出す。
チュアンさんとエマちゃん、テオ君にはルームで元気達を見ていてもらう。アレスはアリスにベタベタしているので大丈夫かな。金の虎の皆さんは、引き続き母のお手伝いをしてくれる。
「姉ちゃん、どうすると?」
「とりあえず、会って話ばしてみる。内容次第やね。ホークさんから聞いた様子なら、悪い方には行かんと思う」
ビアンカとルージュによれば、敵意はないと。
「そうな」
『私はユイといるのです』
『心配なさそうだけど、私も行くわ』
ビアンカとルージュは応接室でゴロリしてくれている。
ちょっと気持ちを落ち着けて待つと、ホークさんが高齢女性をご案内してきた。
ミゲル君のひいおばあさんだ。
寿命が二百年の純血のドワーフであるので、ひいおばあさんはゆうに百歳超えだけど、しっかりした足取りで歩いている。筋肉質な体躯を特徴に持ち、ちょっとずんぐりむっくりな感じはあるが、黄土色の民族衣装がよく似合っている。白髪頭だけど、黒のカチューシャの様なものをしている。これはマデリーンさんから聞いた。シーラのドワーフ女性達の日用日みたいなもので、リボンタイプで首の後ろで結ぶ。時期によっては三角巾を追加して夏は日差しを避け、冬は防寒具の役割を果たす。先程のギルドでも、女性職員さん達はほとんど身につけていた。
ミゲル君とひいおばあさんは、あんまり似ている感じはしない。特にミゲル君はちょっと痩せ型で、ひいおばあさんは高齢女性だけど種族性のものか、がっちりしている印象があるから余計に。
ひいおばあさんは私を見ると、ぴくり。きっと後ろにいるミゲル君だよね。気を取り直したのか、まずは私に深々と頭を下げる。
「先触れもなく突然の訪問にも関わらず、受け入れていただきありがとうございます。私、ここアウデに店を構えますジュディと申します」
深々と頭を下げるミゲル君のひいおばあさん。
私はソファから立ち上がる。
「ユイ・ミズサワです。どうぞ、お座りください」
「ありがとうございます」
僅かな緊張が走る応接室の中だけど、ビアンカが足で自分の首をかいかい。ルージュは欠伸、相変わらずすごか牙が並んでいる。ミゲル君のひいおばあさんがびくり。
「あ、ご心配なく」
「は、はい」
タイミングよく、マデリーンさんがお茶を運んできてくれた。
「ジュディさん、本日はどういったご要件で?」
最大の疑問はこれだ。
シーラのお国柄、奴隷は恥とされるし、その奴隷の主人にもそう言った目で見られる。ミゲル君のひいおばあさんは生粋なドワーフの為に、そう言った考えではないかと思っていた。特に客商売をしているからよけいに。戦闘奴隷となってしまったミゲル君の存在を無視したいのではないかと思っていたけど。
もしかしたら、さっきのギルドでの騒ぎを聞いてしまったのかな?
ミゲル君のひいおばあさんは、硬く思いつめたような顔だ。急に立ち上がる。
咄嗟にホークさんがミゲル君のひいおばあさんを制するように腕を出し、ソファの後ろにいたミゲル君が私の前に素早く立つ。
『心配ないのですよ』
『害意はないわ』
ゴロゴロしているビアンカとルージュ。やけど、ホークさんもミゲル君も顔が硬い。主人である私を守ってくれているだけの行動。
「ホークさん、ミゲル君、大丈夫ですよ」
下がって、と目で合図すると、下がってくれるが、ミゲル君がなんとも切なそうな顔やな。
「ジュディさん、どうされました?」
一瞬の間を置き、ミゲル君のひいおばあさんは、懐から小さな革袋を取り出す。
そして、私の前に膝をつき、頭を下げる。
「お願いします。どうか、お願いします。これで、これでミゲルを解放していただけませんか」
コメント頂きました。ざっと確認しましたが、該当するような作品がわからなかったです。アルファポリスさんにはたくさんの作家さん達が活躍されているので、仕方ないのかなと思います。私自身ご特に気にしていませんが、お知らせ頂きありがとうございます。
ミゲル君のひいおばあさん? 一番、ここを訪れないだろう人物に、思わずミゲル君と顔を見合わせる。ミゲル君も戸惑っている。
対応したホークさんによれば、まず丁寧に急な訪問を謝罪してから、ミゲル君の主人である私と面会出来ないかと聞いてきたそうだ。
一瞬、どうしようかと迷うが、ここでお帰り頂く訳にはいかない。もしかしたら、チャンスかもしれない。ミゲル君のご家族との面会が、先程のギルドでの騒ぎで更に絶望的になってしまったからね。
よし。
「ホークさん、さっきの応接室にご案内してください」
「承知しました」
「ミゲル君は、私のソファの後ね。マデリーンさん、お茶お願いします」
私は指示を出す。
チュアンさんとエマちゃん、テオ君にはルームで元気達を見ていてもらう。アレスはアリスにベタベタしているので大丈夫かな。金の虎の皆さんは、引き続き母のお手伝いをしてくれる。
「姉ちゃん、どうすると?」
「とりあえず、会って話ばしてみる。内容次第やね。ホークさんから聞いた様子なら、悪い方には行かんと思う」
ビアンカとルージュによれば、敵意はないと。
「そうな」
『私はユイといるのです』
『心配なさそうだけど、私も行くわ』
ビアンカとルージュは応接室でゴロリしてくれている。
ちょっと気持ちを落ち着けて待つと、ホークさんが高齢女性をご案内してきた。
ミゲル君のひいおばあさんだ。
寿命が二百年の純血のドワーフであるので、ひいおばあさんはゆうに百歳超えだけど、しっかりした足取りで歩いている。筋肉質な体躯を特徴に持ち、ちょっとずんぐりむっくりな感じはあるが、黄土色の民族衣装がよく似合っている。白髪頭だけど、黒のカチューシャの様なものをしている。これはマデリーンさんから聞いた。シーラのドワーフ女性達の日用日みたいなもので、リボンタイプで首の後ろで結ぶ。時期によっては三角巾を追加して夏は日差しを避け、冬は防寒具の役割を果たす。先程のギルドでも、女性職員さん達はほとんど身につけていた。
ミゲル君とひいおばあさんは、あんまり似ている感じはしない。特にミゲル君はちょっと痩せ型で、ひいおばあさんは高齢女性だけど種族性のものか、がっちりしている印象があるから余計に。
ひいおばあさんは私を見ると、ぴくり。きっと後ろにいるミゲル君だよね。気を取り直したのか、まずは私に深々と頭を下げる。
「先触れもなく突然の訪問にも関わらず、受け入れていただきありがとうございます。私、ここアウデに店を構えますジュディと申します」
深々と頭を下げるミゲル君のひいおばあさん。
私はソファから立ち上がる。
「ユイ・ミズサワです。どうぞ、お座りください」
「ありがとうございます」
僅かな緊張が走る応接室の中だけど、ビアンカが足で自分の首をかいかい。ルージュは欠伸、相変わらずすごか牙が並んでいる。ミゲル君のひいおばあさんがびくり。
「あ、ご心配なく」
「は、はい」
タイミングよく、マデリーンさんがお茶を運んできてくれた。
「ジュディさん、本日はどういったご要件で?」
最大の疑問はこれだ。
シーラのお国柄、奴隷は恥とされるし、その奴隷の主人にもそう言った目で見られる。ミゲル君のひいおばあさんは生粋なドワーフの為に、そう言った考えではないかと思っていた。特に客商売をしているからよけいに。戦闘奴隷となってしまったミゲル君の存在を無視したいのではないかと思っていたけど。
もしかしたら、さっきのギルドでの騒ぎを聞いてしまったのかな?
ミゲル君のひいおばあさんは、硬く思いつめたような顔だ。急に立ち上がる。
咄嗟にホークさんがミゲル君のひいおばあさんを制するように腕を出し、ソファの後ろにいたミゲル君が私の前に素早く立つ。
『心配ないのですよ』
『害意はないわ』
ゴロゴロしているビアンカとルージュ。やけど、ホークさんもミゲル君も顔が硬い。主人である私を守ってくれているだけの行動。
「ホークさん、ミゲル君、大丈夫ですよ」
下がって、と目で合図すると、下がってくれるが、ミゲル君がなんとも切なそうな顔やな。
「ジュディさん、どうされました?」
一瞬の間を置き、ミゲル君のひいおばあさんは、懐から小さな革袋を取り出す。
そして、私の前に膝をつき、頭を下げる。
「お願いします。どうか、お願いします。これで、これでミゲルを解放していただけませんか」
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