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治験始動⑧
「綺麗なお肉やね」
私が笹をはがすと、透明感のあるお肉が現れる。
「カツオの刺身みたいやね」
覗き込んで来た晃太の感想。
「熱を通せばうちらも大丈夫や」
父鑑定も済み。
「さあ、焼くばい」
母が包丁スタンバイ。
『ドラゴン、早く食べたいのです』
『早く食べたいわ』
そわそわ、そわそわしているビアンカとルージュ。お乳も済み。
母はお肉と格闘。私は銀の槌で明日のケーキを注文。父と晃太がブラッシング。本日はノワールリクエストでニンジン、リンゴ、キャベツに何故かイチゴ。馬にイチゴいいのか分からないけど、父の鑑定もオッケーだったし、大丈夫かな。ノワールは馬は馬でも、魔法馬だし。
銀の槌でホールケーキを2つ注文して、ショーケースのイチゴロールケーキを買って帰る。
「ただいま」
ケーキの箱を持った私に、花が飛びかかる。
「クンクンッ」
「ダメよ、花ちゃん」
『ユイ、それは?』
『甘い匂いがするわ』
「デザートよ」
足にすがり付く花と一緒ダイニングキッチンに。従魔の部屋で、元気達もひゃんひゃん言ってる。
「優衣、お肉焼いて」
「はーい」
ケーキの箱を、シェルフの上に避難させる。
「クンクンッ」
花がシェルフに向かって後ろ足で立つ。ごぼうみたいな尻尾振ってかわいかあ。おしりがぷりっとしてかわいかあ。
母が切り分けたステーキサイズに切られたドラゴンのお肉を、ホットプレートの上にお肉を並べる。
じゅー、じゅー。
「ん? ん?」
途端に立ち上るのは、涎が出そうな香り。いや、出てきた。なにこれ、食欲中枢を刺激する香り。これだけで、ご飯いけますがな。
「めっちゃいい匂いやッ」
父と晃太も覗き込む。
はわわん、と顔が崩れる。香りに釣られて、花がこちらに突撃してくるので、晃太が抱える。
「これは、塩コショウやない? ほらガリガリするやつあるやん」
晃太が暴れる花を抱え直して言ってくる。
「ガリガリって、あれか。でもなかよ」
「買ってくればいいやん」
「なら、ホットプレートよろしく。まず、この焼いてるお肉をそのまま食べさせて」
「ん」
花を父にバトンタッチしてもらい、私はディレックスで塩、胡椒のミルを購入する。ビアンカとルージュが待っているだろうから、急いで帰る。
『ユイッ、早く食べたいのですッ』
『次が食べたいわッ』
帰って来たら、大皿を咥えてうろうろしているビアンカとルージュ。
「もう食べたんね?」
「姉ちゃん、次が焼き上がるばい」
「はいはい」
次々に並べられるドラゴンステーキ。くわあ、たまらん、いい匂いや。だが、ドラゴンを倒したのはビアンカとルージュ。まず、お腹いっぱい食べてもらおう。
「まず、お塩で」
ガリガリ。
「さあ、どうぞ」
『ガブガブッ、あ、甘味があるのですッ』
『本当ッ、塩なのにッ、いくらでも入るわッ』
塩ドラゴンステーキもあっという間になくなる。
第3弾は胡椒をガリガリ。おお、これもいい感じ。もう、匂いでお腹いっぱいになりそうだけど。
「はい、胡椒よ」
『香りが違うのですッ、美味しいのですッ』
『鼻を抜ける感じがいいわッ』
「好評のようやね」
第4弾は母が肉汁でソースを作り、ドラゴンステーキ丼だ。かさましでしました。お肉だけなら、まだまだ食べそうだからね。ご飯の上にステーキソース、軽く湯通ししたもやし、ドラゴンステーキ、ステーキソースをかけて完成。まあ、運ぶとき花が足に突撃してきて、膝かっくんなりそうだった。
でも、くわあ、いい匂いやあっ。
『あ、全然違うのですッ』
『こんなにドラゴンの肉が美味しいなんてッ、知らなかったわッ』
ぺろり、となくなる。3合のご飯が綺麗に2人のお腹に収まる。
『げふうっ』
『お腹いっぱいだわ』
たくさんドラゴンステーキ焼いて、やっとご満足頂いたようで良かった。
さと、我々もいざドラゴンステーキ頂きましょう。
『ユイ、ユイ』
『デザートは?』
お腹いっぱいやなかったの? まあ、期待に満ちた目がかわいかけん、よかか。
「あ、そうやったね。今日はロールケーキよ、あ、あれ、ない」
シェルフの上に避難していたケーキの箱がなくなってる。
すまん、チビ達が食っちまったー。
あ、神託来た。
お地蔵様の近くに置いたし、私の不注意だ、仕方なか。
「神様が食べちゃったみたい」
『『ガーン』』
そわそわと待っていたビアンカとルージュは、咥えていたお皿を落としている。かわいかあ。動画撮っておけば良かった。
『し、仕方ないのです………』
『神様が召し上がったのなら、そうね…………』
しぶしぶ、自分を納得させている。
「優衣、もう一回買ってこんね」
母の声にビアンカとルージュが、さっ、とキラキラした顔を上げる。
「もう、銀の槌閉まっとうばい」
『『ガーン』』
「ディレックスに何かあるはずやけん、ちょっと待っときい」
『分かったのです』
『ユイ、早く帰って来て』
「はいはい」
尻尾をプリプリ振ったビアンカと、ルビーみたいな目を見開いたルージュに見送られる。もう、かわいかね。
「優衣、あんたはお肉は何で食べるね?」
ディレックスに行く前に母が聞いてくる。
「ステーキ丼がよか」
「ん、分かった」
私はディレックスに行き、スイーツコーナーで、ショートケーキ、ミルクレープ、レアチーズケーキが2個入ったものを選ぶ。後は4個入りシュークリームをかごに入れる。こんなもんかね。
さて、帰ろう。
ルームに帰ると、お座りしてビアンカとルージュが待っていた。
『デザートなのです』
『何が食べれるの?』
「もう、ちょっと待っとき」
2人に挟まれてダイニングキッチンに移動。
お皿にケーキを乗せて、ワクワクと待っている2人の前に。
『甘いのですッ』
『この丸いの、中のが美味しいわッ』
「クンクンッ」
ゲージに入れられた花が鳴き、従魔の部屋で元気達が大合唱だ。
でも、ダメよ。
「姉ちゃん、食べようや」
「うん、分かった」
ドラゴンステーキの夕御飯が揃っている。父と私はドラゴンステーキ丼、母は塩ドラゴンステーキ、晃太は胡椒ドラゴンステーキとドラゴンステーキ丼だ。
「「「「頂きます」」」」
ぱくり。
くわあぁぁぁぁ、ドラゴンのお肉、優しい甘さ、いや全くくどくない、さらっと入る、肉独特の生臭さが一切ない、柔らかい、あ、なくなった。溶けるようになくなった。ソースも香りが凄い、ソースだけでも丼ご飯がいけそうや。いくらでも入りそうやっ。がつがつがつがつっ。
「旨かなあ」
私と同じドラゴンステーキ丼を食べていた父が言う。あまりご飯中話さない父が珍しい。
「柔らかいねえ、歯茎でも食べれそうやね。塩も良かけど、ワサビとかでも良かかもね」
母が次のドラゴンのお肉の調理法を検討し始めた。引き取ったお肉の半分はスジ肉。だけどドラゴンのスジ肉だ、調理法次第では絶品になるはずと。
「なあ、おかわりある?」
ドラゴンステーキ丼を食べた晃太が聞いて来るので、私が新しくドラゴンステーキを焼いて作る。
「どうぞ」
「ん」
しかし、本当に美味しい。母が追加で焼き、塩で食べてみたけど、塩が甘味を増していたし、胡椒の香りもステーキの味を損なわせていない。ワサビは私は苦手なので遠慮したけど、父が気に入ったようで、残った自分のドラゴンステーキ丼にワサビを加えていた。しかし、美味しい、あ、丼が空だ。
結局、私もそのあとミニドラゴンステーキ丼を作り、食べてしまった。父も母も、晃太までミニドラゴンステーキ丼を追加で食べてごちそう様。いつもの倍近く食べてしまった。恐ろしきドラゴン。げふうっ。
私が笹をはがすと、透明感のあるお肉が現れる。
「カツオの刺身みたいやね」
覗き込んで来た晃太の感想。
「熱を通せばうちらも大丈夫や」
父鑑定も済み。
「さあ、焼くばい」
母が包丁スタンバイ。
『ドラゴン、早く食べたいのです』
『早く食べたいわ』
そわそわ、そわそわしているビアンカとルージュ。お乳も済み。
母はお肉と格闘。私は銀の槌で明日のケーキを注文。父と晃太がブラッシング。本日はノワールリクエストでニンジン、リンゴ、キャベツに何故かイチゴ。馬にイチゴいいのか分からないけど、父の鑑定もオッケーだったし、大丈夫かな。ノワールは馬は馬でも、魔法馬だし。
銀の槌でホールケーキを2つ注文して、ショーケースのイチゴロールケーキを買って帰る。
「ただいま」
ケーキの箱を持った私に、花が飛びかかる。
「クンクンッ」
「ダメよ、花ちゃん」
『ユイ、それは?』
『甘い匂いがするわ』
「デザートよ」
足にすがり付く花と一緒ダイニングキッチンに。従魔の部屋で、元気達もひゃんひゃん言ってる。
「優衣、お肉焼いて」
「はーい」
ケーキの箱を、シェルフの上に避難させる。
「クンクンッ」
花がシェルフに向かって後ろ足で立つ。ごぼうみたいな尻尾振ってかわいかあ。おしりがぷりっとしてかわいかあ。
母が切り分けたステーキサイズに切られたドラゴンのお肉を、ホットプレートの上にお肉を並べる。
じゅー、じゅー。
「ん? ん?」
途端に立ち上るのは、涎が出そうな香り。いや、出てきた。なにこれ、食欲中枢を刺激する香り。これだけで、ご飯いけますがな。
「めっちゃいい匂いやッ」
父と晃太も覗き込む。
はわわん、と顔が崩れる。香りに釣られて、花がこちらに突撃してくるので、晃太が抱える。
「これは、塩コショウやない? ほらガリガリするやつあるやん」
晃太が暴れる花を抱え直して言ってくる。
「ガリガリって、あれか。でもなかよ」
「買ってくればいいやん」
「なら、ホットプレートよろしく。まず、この焼いてるお肉をそのまま食べさせて」
「ん」
花を父にバトンタッチしてもらい、私はディレックスで塩、胡椒のミルを購入する。ビアンカとルージュが待っているだろうから、急いで帰る。
『ユイッ、早く食べたいのですッ』
『次が食べたいわッ』
帰って来たら、大皿を咥えてうろうろしているビアンカとルージュ。
「もう食べたんね?」
「姉ちゃん、次が焼き上がるばい」
「はいはい」
次々に並べられるドラゴンステーキ。くわあ、たまらん、いい匂いや。だが、ドラゴンを倒したのはビアンカとルージュ。まず、お腹いっぱい食べてもらおう。
「まず、お塩で」
ガリガリ。
「さあ、どうぞ」
『ガブガブッ、あ、甘味があるのですッ』
『本当ッ、塩なのにッ、いくらでも入るわッ』
塩ドラゴンステーキもあっという間になくなる。
第3弾は胡椒をガリガリ。おお、これもいい感じ。もう、匂いでお腹いっぱいになりそうだけど。
「はい、胡椒よ」
『香りが違うのですッ、美味しいのですッ』
『鼻を抜ける感じがいいわッ』
「好評のようやね」
第4弾は母が肉汁でソースを作り、ドラゴンステーキ丼だ。かさましでしました。お肉だけなら、まだまだ食べそうだからね。ご飯の上にステーキソース、軽く湯通ししたもやし、ドラゴンステーキ、ステーキソースをかけて完成。まあ、運ぶとき花が足に突撃してきて、膝かっくんなりそうだった。
でも、くわあ、いい匂いやあっ。
『あ、全然違うのですッ』
『こんなにドラゴンの肉が美味しいなんてッ、知らなかったわッ』
ぺろり、となくなる。3合のご飯が綺麗に2人のお腹に収まる。
『げふうっ』
『お腹いっぱいだわ』
たくさんドラゴンステーキ焼いて、やっとご満足頂いたようで良かった。
さと、我々もいざドラゴンステーキ頂きましょう。
『ユイ、ユイ』
『デザートは?』
お腹いっぱいやなかったの? まあ、期待に満ちた目がかわいかけん、よかか。
「あ、そうやったね。今日はロールケーキよ、あ、あれ、ない」
シェルフの上に避難していたケーキの箱がなくなってる。
すまん、チビ達が食っちまったー。
あ、神託来た。
お地蔵様の近くに置いたし、私の不注意だ、仕方なか。
「神様が食べちゃったみたい」
『『ガーン』』
そわそわと待っていたビアンカとルージュは、咥えていたお皿を落としている。かわいかあ。動画撮っておけば良かった。
『し、仕方ないのです………』
『神様が召し上がったのなら、そうね…………』
しぶしぶ、自分を納得させている。
「優衣、もう一回買ってこんね」
母の声にビアンカとルージュが、さっ、とキラキラした顔を上げる。
「もう、銀の槌閉まっとうばい」
『『ガーン』』
「ディレックスに何かあるはずやけん、ちょっと待っときい」
『分かったのです』
『ユイ、早く帰って来て』
「はいはい」
尻尾をプリプリ振ったビアンカと、ルビーみたいな目を見開いたルージュに見送られる。もう、かわいかね。
「優衣、あんたはお肉は何で食べるね?」
ディレックスに行く前に母が聞いてくる。
「ステーキ丼がよか」
「ん、分かった」
私はディレックスに行き、スイーツコーナーで、ショートケーキ、ミルクレープ、レアチーズケーキが2個入ったものを選ぶ。後は4個入りシュークリームをかごに入れる。こんなもんかね。
さて、帰ろう。
ルームに帰ると、お座りしてビアンカとルージュが待っていた。
『デザートなのです』
『何が食べれるの?』
「もう、ちょっと待っとき」
2人に挟まれてダイニングキッチンに移動。
お皿にケーキを乗せて、ワクワクと待っている2人の前に。
『甘いのですッ』
『この丸いの、中のが美味しいわッ』
「クンクンッ」
ゲージに入れられた花が鳴き、従魔の部屋で元気達が大合唱だ。
でも、ダメよ。
「姉ちゃん、食べようや」
「うん、分かった」
ドラゴンステーキの夕御飯が揃っている。父と私はドラゴンステーキ丼、母は塩ドラゴンステーキ、晃太は胡椒ドラゴンステーキとドラゴンステーキ丼だ。
「「「「頂きます」」」」
ぱくり。
くわあぁぁぁぁ、ドラゴンのお肉、優しい甘さ、いや全くくどくない、さらっと入る、肉独特の生臭さが一切ない、柔らかい、あ、なくなった。溶けるようになくなった。ソースも香りが凄い、ソースだけでも丼ご飯がいけそうや。いくらでも入りそうやっ。がつがつがつがつっ。
「旨かなあ」
私と同じドラゴンステーキ丼を食べていた父が言う。あまりご飯中話さない父が珍しい。
「柔らかいねえ、歯茎でも食べれそうやね。塩も良かけど、ワサビとかでも良かかもね」
母が次のドラゴンのお肉の調理法を検討し始めた。引き取ったお肉の半分はスジ肉。だけどドラゴンのスジ肉だ、調理法次第では絶品になるはずと。
「なあ、おかわりある?」
ドラゴンステーキ丼を食べた晃太が聞いて来るので、私が新しくドラゴンステーキを焼いて作る。
「どうぞ」
「ん」
しかし、本当に美味しい。母が追加で焼き、塩で食べてみたけど、塩が甘味を増していたし、胡椒の香りもステーキの味を損なわせていない。ワサビは私は苦手なので遠慮したけど、父が気に入ったようで、残った自分のドラゴンステーキ丼にワサビを加えていた。しかし、美味しい、あ、丼が空だ。
結局、私もそのあとミニドラゴンステーキ丼を作り、食べてしまった。父も母も、晃太までミニドラゴンステーキ丼を追加で食べてごちそう様。いつもの倍近く食べてしまった。恐ろしきドラゴン。げふうっ。
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