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軍隊ダンジョン①
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戦闘しています、ご注意ください。
「ぎゃぁぁぁぁぁッ」
「わぁぁぁぁぁぁッ」
蟻がッ、サイズのおかしか蟻がッ。蟻がッ。
花くらいのサイズの蟻がッ。びっしり、いるーッ。びっしりーッ。
ノワールは快調に爆走して、蟻を粉砕している。5匹の仔達をルームに避難させておいて、良かったッ。
ビアンカとルージュが魔法を放って蹴散らしてくれるが、何匹か来る。
『ユイ、頑張るのです』
『コウタ、落ち着いて』
呑気なビアンカとルージュ。私達のレベルアップの為に、何匹か通してくれてる。ちゃんと脚を何本か魔法で切り落としてくれてるけど。だけど、サイズがおかしかッ。
これが軍隊蟻だそうだ。
「姉ちゃんッ、ルーム開けてッ」
「張り倒すよッ、観念しいッ、ぎゃぁぁぁぁぁッ」
フライパンで必死に蟻を叩く。
ひーッ。手応えがイヤやあ。
ひーッ。ひーッ。ひーッ。
レベルが上がったけど、それどころではない。
なんとか全部の蟻を撃退。
晃太と並んでお茶を飲む。
「ブヒヒンッ、ブヒヒンッ」
『ノワール、大分上手くなったのです』
『いい調子よ』
「ブヒヒーンッ」
ノワール、絶好調。
なんだ、なんだ、なんだ。
何か指導してるけど、嫌な予感が。
「ビアンカさん、ルージュさん。なんばノワール君に教えとるんね?」
ドロップ品を拾いながら聞いてみた。
『? 魔法なのです』
『ノワールには無属性魔法の身体強化を教えていたのよ』
「へえ? 無属性魔法?」
『誰だって使えるのです』
『そうよ。魔力があれば誰でも簡単に使えるわ』
「ヘエ~」
簡単に言うが、この2人の簡単は、絶対に簡単ではない。
無属性魔法は、器用貧乏な魔法だが、使いこなせたら、火や水等の属性魔法に勝ると。
『ただし、対する属性魔法より高いレベルでなくてはならないのです』
『そう、例えば』
ルージュがリンゴサイズの光を出す。ビアンカが空気の圧縮された塊を出す。同じ大きさだ。
その2つがぶつかると、リンゴサイズの光が勝つ。
『これは同じレベルの無属性魔法なのですが、ただし、えいっ』
空気の圧縮された塊。さっきのより大きい。
リンゴサイズの光と、圧縮された塊がぶつかると、圧縮された塊が勝つ。
『相手より魔法スキルが倍以上なら、無属性魔法が勝つのです』
「相手より倍ならでしょうもん」
『ノワールには、無属性魔法がこの前のオルクの巣で覚醒したから、まず、身体強化を教えたのよ。ノワールの戦闘スタイルからして、その方がいいだろうから』
戦闘スタイルって。
ノワールが強靭な脚で粉砕する。無属性魔法の身体強化は、元々ある能力、ゲームでいうステータスが満遍なく上がると。防御力や攻撃力、スピード等が、満遍なく上がり、ノワールの戦闘に合うと。オルクの巣でも、ハイ・オルクシャーマンの魔法でも、ノワールの無属性魔法が高ければ蹴散らせたらしい。
ノワール、確か、馬車を牽くための魔法馬のはずなのに。
「そう? あんまり、ノワールに変なこと教えんでよ」
「ブヒヒーンッ」
地図片手に進む。
『ボス部屋はまだなのですか?』
『蟻ばっかりでつまらないわ』
「ブヒヒンッ」
「今日、30階までは無理やろ」
地図を広げて晃太が冷静に返している。
軍隊ダンジョンは下層になるにつれ広くなる。マーファの冷蔵庫ダンジョンも上層階は、多少広くなるくらいだったけど。結局、その日、27階の階段までしか移動できなかった。
29階から沼地なので、いろいろ対応しないと。
他に冒険者の方がいないので、ルームを開ける。
お乳タイムとブラッシングを済ませ、母の作ってくれたがめ煮、アジフライで夕御飯。ビアンカとルージュもたらふく食べてる。
「レベル上がったね?」
「えっとなあ、28まで上がったよ。姉ちゃんは?」
「46や。晃太、半分越えたなあ」
「やっとやなあ」
なんだか、上がりにくくなってきた。だけど、神様から戴いた経験値5倍のおかげでこの状況。冒険者の方達は、もっと上がりにくい状況なのに。
『ユイ、足りないのです』
『エビが食べたいわ』
「もう食べたん?」
「ブルブルッ」
『ノワールもニンジン欲しいって言ってるのです』
「もう、仕方なかね」
私はタップタップ。晃太は新しくニンジンを準備した。
次の日も、蟻やら装甲を持つ鹿、猪が出てきたが、我らのビアンカとルージュに勝てる訳ない。せっせとドロップ品を拾う。
晃太の支援を受けながら、多少の戦闘はしたが、フライパンがひしゃげてしまう。
「ねえ、晃太、フライパンにも支援できんね?」
「フ、フライパンにね?」
「そう。できんね? 消費が激しかけん」
「うーん、やってみようかね」
それからフライパンを持ち、悩んでいる。
28階を抜ける頃に、セーフティゾーンで他の冒険者の方達と遭遇した。ビアンカとルージュ、魔法馬のノワールを連れた私達には不審者を見る目だ。ただ、足を怪我をした人がいて、治療中。余計に警戒したようだった。私が中級ポーションが必要か聞くと、譲って欲しいと。1本渡し、金貨5枚もらう。
「あの、多いですよ」
「こんなダンジョンの中で、ポーションを譲ってもらうならこれくらいなら正当額だぞ。あんた、もっとふっかけてもいいくらいだ」
がっちりとした男性、パーティーのリーダーさんが金貨5枚を私に押し付けて、呆れたように言う。
「そうなんですか?」
冷蔵庫ダンジョンでかなり多量のポーションを得たから、まだまだ余裕があるけど。
だけど、金貨5枚はもらいすぎな気がする。
なので、お茶を配ることに。足を怪我した人も、落ち着いたしね。
「どうぞ、どうぞ」
「す、すまない。ポーションを譲ってもらったのに」
「気にしないでください」
「だが、あんた達の水は大丈夫なのか」
「はい。魔法の水筒がありますから」
ストレートティーとリンゴジュースを配る。お茶菓子付き。
「ああ、生き返る…………」
しみじみと呟く皆さん。なんでも軍隊ダンジョンに潜って1ヶ月と。食べる事が出来るのは、硬い黒パンにカチカチビスケット、干し肉、ドライフルーツだ。たまに角ウサギや鹿系、猪系の肉で繋いでいたと。だから、ストレートティーやリンゴジュースでも美味しく感じたんだね。
それからお乳に吸い付いている仔達を見て、ほのぼのしている。
「あんたの従魔はすごいが、こう見ていると魔物も母親なんだな」
しみじみ。
「皆さん。休まれたら進むんですか?」
「いや、今から帰る途中なんだ。29階でワニにやられたからな。ああ、すまん、自己紹介もしてなかったな。俺はダルダール。この『黒柊』のリーダーをしている」
がっちり男性ダルダールさんがそれぞれを紹介してくれる。
足を怪我した人は細マッチョの剣士の人族男性ビーシュさん。魔法使いのコロンフルさんは、ハーフエルフの綺麗な女性。ヒーラーの垂れ耳獣人男性ロタスさん。見習い剣士の人族のワルド君。
「まだ、食料やポーションには余裕があるが、帰りを考えると引くべきだと思ってな。また、挑戦すればいいだけの話」
ダルダールさんはもうちょい、行きたかったそうだが、ビーシュさんがケガをしたことで、後退することを決断したと。こういった引き際の判断が、パーティーの生存率を左右するそうだ。
引き際、いい言葉だ。
うちは、ギリギリまで引き伸ばす傾向があるからね。聞いてます? ビアンカさんや、ルージュさんや。
しばらく休憩。仔達はお昼寝に入ってしまった。
で、うちの稼ぎ頭は散歩と言って駆けていく。セーフティゾーンだから、大丈夫だけど、ルージュの光のリンゴを出してもらう。魔法使いのコロンフルさんが、汗を流している。
「普通、1個とか2個なのよ…………」
10くらい漂ってます。しかも疲れた様子もないルージュに、流石クリムゾンジャガーと呟いている。
しばらくしてダルダールさん達が立ち上がる。ビーシュさんも自分で立ち上がる。
「しかし、本当に助かった。ポーションはあっても、中級をちょうど切らせてたし、ロタスの魔力も残り少なかったからな。本当に感謝する。もし、街であったら声をかけてくれ」
「はい、ありがとうございます。皆さん、お気をつけて」
「ぎゃぁぁぁぁぁッ」
「わぁぁぁぁぁぁッ」
蟻がッ、サイズのおかしか蟻がッ。蟻がッ。
花くらいのサイズの蟻がッ。びっしり、いるーッ。びっしりーッ。
ノワールは快調に爆走して、蟻を粉砕している。5匹の仔達をルームに避難させておいて、良かったッ。
ビアンカとルージュが魔法を放って蹴散らしてくれるが、何匹か来る。
『ユイ、頑張るのです』
『コウタ、落ち着いて』
呑気なビアンカとルージュ。私達のレベルアップの為に、何匹か通してくれてる。ちゃんと脚を何本か魔法で切り落としてくれてるけど。だけど、サイズがおかしかッ。
これが軍隊蟻だそうだ。
「姉ちゃんッ、ルーム開けてッ」
「張り倒すよッ、観念しいッ、ぎゃぁぁぁぁぁッ」
フライパンで必死に蟻を叩く。
ひーッ。手応えがイヤやあ。
ひーッ。ひーッ。ひーッ。
レベルが上がったけど、それどころではない。
なんとか全部の蟻を撃退。
晃太と並んでお茶を飲む。
「ブヒヒンッ、ブヒヒンッ」
『ノワール、大分上手くなったのです』
『いい調子よ』
「ブヒヒーンッ」
ノワール、絶好調。
なんだ、なんだ、なんだ。
何か指導してるけど、嫌な予感が。
「ビアンカさん、ルージュさん。なんばノワール君に教えとるんね?」
ドロップ品を拾いながら聞いてみた。
『? 魔法なのです』
『ノワールには無属性魔法の身体強化を教えていたのよ』
「へえ? 無属性魔法?」
『誰だって使えるのです』
『そうよ。魔力があれば誰でも簡単に使えるわ』
「ヘエ~」
簡単に言うが、この2人の簡単は、絶対に簡単ではない。
無属性魔法は、器用貧乏な魔法だが、使いこなせたら、火や水等の属性魔法に勝ると。
『ただし、対する属性魔法より高いレベルでなくてはならないのです』
『そう、例えば』
ルージュがリンゴサイズの光を出す。ビアンカが空気の圧縮された塊を出す。同じ大きさだ。
その2つがぶつかると、リンゴサイズの光が勝つ。
『これは同じレベルの無属性魔法なのですが、ただし、えいっ』
空気の圧縮された塊。さっきのより大きい。
リンゴサイズの光と、圧縮された塊がぶつかると、圧縮された塊が勝つ。
『相手より魔法スキルが倍以上なら、無属性魔法が勝つのです』
「相手より倍ならでしょうもん」
『ノワールには、無属性魔法がこの前のオルクの巣で覚醒したから、まず、身体強化を教えたのよ。ノワールの戦闘スタイルからして、その方がいいだろうから』
戦闘スタイルって。
ノワールが強靭な脚で粉砕する。無属性魔法の身体強化は、元々ある能力、ゲームでいうステータスが満遍なく上がると。防御力や攻撃力、スピード等が、満遍なく上がり、ノワールの戦闘に合うと。オルクの巣でも、ハイ・オルクシャーマンの魔法でも、ノワールの無属性魔法が高ければ蹴散らせたらしい。
ノワール、確か、馬車を牽くための魔法馬のはずなのに。
「そう? あんまり、ノワールに変なこと教えんでよ」
「ブヒヒーンッ」
地図片手に進む。
『ボス部屋はまだなのですか?』
『蟻ばっかりでつまらないわ』
「ブヒヒンッ」
「今日、30階までは無理やろ」
地図を広げて晃太が冷静に返している。
軍隊ダンジョンは下層になるにつれ広くなる。マーファの冷蔵庫ダンジョンも上層階は、多少広くなるくらいだったけど。結局、その日、27階の階段までしか移動できなかった。
29階から沼地なので、いろいろ対応しないと。
他に冒険者の方がいないので、ルームを開ける。
お乳タイムとブラッシングを済ませ、母の作ってくれたがめ煮、アジフライで夕御飯。ビアンカとルージュもたらふく食べてる。
「レベル上がったね?」
「えっとなあ、28まで上がったよ。姉ちゃんは?」
「46や。晃太、半分越えたなあ」
「やっとやなあ」
なんだか、上がりにくくなってきた。だけど、神様から戴いた経験値5倍のおかげでこの状況。冒険者の方達は、もっと上がりにくい状況なのに。
『ユイ、足りないのです』
『エビが食べたいわ』
「もう食べたん?」
「ブルブルッ」
『ノワールもニンジン欲しいって言ってるのです』
「もう、仕方なかね」
私はタップタップ。晃太は新しくニンジンを準備した。
次の日も、蟻やら装甲を持つ鹿、猪が出てきたが、我らのビアンカとルージュに勝てる訳ない。せっせとドロップ品を拾う。
晃太の支援を受けながら、多少の戦闘はしたが、フライパンがひしゃげてしまう。
「ねえ、晃太、フライパンにも支援できんね?」
「フ、フライパンにね?」
「そう。できんね? 消費が激しかけん」
「うーん、やってみようかね」
それからフライパンを持ち、悩んでいる。
28階を抜ける頃に、セーフティゾーンで他の冒険者の方達と遭遇した。ビアンカとルージュ、魔法馬のノワールを連れた私達には不審者を見る目だ。ただ、足を怪我をした人がいて、治療中。余計に警戒したようだった。私が中級ポーションが必要か聞くと、譲って欲しいと。1本渡し、金貨5枚もらう。
「あの、多いですよ」
「こんなダンジョンの中で、ポーションを譲ってもらうならこれくらいなら正当額だぞ。あんた、もっとふっかけてもいいくらいだ」
がっちりとした男性、パーティーのリーダーさんが金貨5枚を私に押し付けて、呆れたように言う。
「そうなんですか?」
冷蔵庫ダンジョンでかなり多量のポーションを得たから、まだまだ余裕があるけど。
だけど、金貨5枚はもらいすぎな気がする。
なので、お茶を配ることに。足を怪我した人も、落ち着いたしね。
「どうぞ、どうぞ」
「す、すまない。ポーションを譲ってもらったのに」
「気にしないでください」
「だが、あんた達の水は大丈夫なのか」
「はい。魔法の水筒がありますから」
ストレートティーとリンゴジュースを配る。お茶菓子付き。
「ああ、生き返る…………」
しみじみと呟く皆さん。なんでも軍隊ダンジョンに潜って1ヶ月と。食べる事が出来るのは、硬い黒パンにカチカチビスケット、干し肉、ドライフルーツだ。たまに角ウサギや鹿系、猪系の肉で繋いでいたと。だから、ストレートティーやリンゴジュースでも美味しく感じたんだね。
それからお乳に吸い付いている仔達を見て、ほのぼのしている。
「あんたの従魔はすごいが、こう見ていると魔物も母親なんだな」
しみじみ。
「皆さん。休まれたら進むんですか?」
「いや、今から帰る途中なんだ。29階でワニにやられたからな。ああ、すまん、自己紹介もしてなかったな。俺はダルダール。この『黒柊』のリーダーをしている」
がっちり男性ダルダールさんがそれぞれを紹介してくれる。
足を怪我した人は細マッチョの剣士の人族男性ビーシュさん。魔法使いのコロンフルさんは、ハーフエルフの綺麗な女性。ヒーラーの垂れ耳獣人男性ロタスさん。見習い剣士の人族のワルド君。
「まだ、食料やポーションには余裕があるが、帰りを考えると引くべきだと思ってな。また、挑戦すればいいだけの話」
ダルダールさんはもうちょい、行きたかったそうだが、ビーシュさんがケガをしたことで、後退することを決断したと。こういった引き際の判断が、パーティーの生存率を左右するそうだ。
引き際、いい言葉だ。
うちは、ギリギリまで引き伸ばす傾向があるからね。聞いてます? ビアンカさんや、ルージュさんや。
しばらく休憩。仔達はお昼寝に入ってしまった。
で、うちの稼ぎ頭は散歩と言って駆けていく。セーフティゾーンだから、大丈夫だけど、ルージュの光のリンゴを出してもらう。魔法使いのコロンフルさんが、汗を流している。
「普通、1個とか2個なのよ…………」
10くらい漂ってます。しかも疲れた様子もないルージュに、流石クリムゾンジャガーと呟いている。
しばらくしてダルダールさん達が立ち上がる。ビーシュさんも自分で立ち上がる。
「しかし、本当に助かった。ポーションはあっても、中級をちょうど切らせてたし、ロタスの魔力も残り少なかったからな。本当に感謝する。もし、街であったら声をかけてくれ」
「はい、ありがとうございます。皆さん、お気をつけて」
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