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調達④
「げふう」
ああ、食べた食べた。
夕御飯は異世界のメニューでたらふく食べた。
本日アルコールオッケーだからね。ふう、呑んだあ。
片付けてお茶で一服。
それからダンジョンから出たマジックバッグと杖の鑑定だ。
アルコールで赤くなった父が鑑定。
「このマジックバッグは、サイズBで時間遅効半分、Dで時間遅効半分、Dサイズで時間停止やね」
考えてBサイズとDサイズの時間停止を引き取る。Bサイズはお買い物用だ。
次に例の杖だ。鷹の目の皆さん、興味津々。
「えーっと。ロイヤル・エメラルドの杖やけど、芯にオリハルコンが使われとる。付与はな、全属性魔法の強化の大、衝撃吸収、強化硬化が中、魔法発動補助も中、自動修復は小、重力軽減半分」
「豪華やね」
よく分からないけど、そうなんやろ。
鷹の目の皆さん、成人組が噴き出す。
「ユイさん、それ、下手したら国宝クラスのものですよ」
マデリーンさんが恐る恐る言ってきた。
「まあまあ、せっかく出たんだし、マデリーンさんが使う方向で。晃太の支援魔法のスキルアップもありますし」
「私には身分不相応ですよ。まず私のレベルじゃ扱えないですし」
「マデリーンさん、ファイトッ」
「ユイさん、酔ってますね」
酔ってないもん、お茶ぐびぐび。
「これは武器としても使えそうやな。下手な剣じゃ、刃が立たんやろうな」
父が鑑定を続ける。
「じゃあ、打撃用でマデリーンさん持っといてもよかやないですか? もし、接近戦になったら樫木の杖より相手を圧倒できそうやし」
話し合い、マジックバッグはチュアンさんが持ち、杖はマデリーンさんが自身のアイテムボックス内に保管となる。
「棍術、鍛えなきゃ。魔力操作も上げないと」
マデリーンさんがぶつぶつ。それから、朝の訓練で、基礎動作を繰り返すマデリーンさんを見ることになる。
一瞬、ビアンカやルージュに持たせたらどうなるかと思ったけど、絶対恐ろしいことになりそうやから、やめた。
マーファに帰って来て、すでに1ヶ月以上が過ぎている。首都に行かないといけないから、後どれくらいで出発になるかな? あ、計算出来ん。
「晃太、どうするー?」
「そーやなー。秋の鮪も獲りに行かんとねえ」
「あったねー、青魚ー」
「あんた達、ちょっと飲み過ぎやないね?」
母が私と晃太の湯飲みに、お茶を注ぐ。
「ノワールの馬車なら10日以内に到着するはずやしね。そうやねえ、再来週にはマーファを出た方がよかろう」
「そうなあ、ならそうするかね」
あっという間やなあ。
次の日。
ミゲル君の鎧が、黒いシーサーペントの鱗で強化が済んだ。追加付与もお願いしたしね。衝撃吸収と硬化強化だ。色は少し黒みがかったかな。彫刻も入っている。一応私の戦闘奴隷だから、出来上がった武装に分かるように刻印してはと言われて、してみた。水澤家大好きなさくらの彫刻を。右肩に入っている。いいかんじや。うん、鎧なくて不安やったから、良かった良かった。試着も問題なしのようやし。チュアンさんのベストには右胸辺りに、ノワールの鞍にもお願いしたら、あっという間にできた。ホークさんの鎧には鍛冶師に依頼したほうがいいとフロイスさんに言われたので、後日お願いしよう。
ミゲル君の嬉しそうなこと。
「いいやん、ミゲル君。フロイスさん、ありがとうございました」
「仕事ですからね。後、もう一式の鎧と剣は2ヶ月ほどかかります」
1から作るからね。
次にフレアタートルの甲羅から鎧を作って貰える職人さんの工房に向かう。
そこは女性職人さんだった。母と晃太のデザインを見ながら、マデリーンさんとエマちゃんのサイズ測定。出来るだけ軽く、動きやすいデザインと付与をお願いした。衝撃吸収と重力軽減だ。元が火属性魔法の補助が潜在付与であると。こちらは作成には3か月かかると。よしよし防具類が揃いだしたね、うんうん。
午後から母とパーカーさんのお店に向かう。ルージュとホークさんとテオ君が付いてきてくれた。冷蔵庫ダンジョンの布を出すためだ。なんとリティアさんとばったり会う。中学生くらいの女の子と一緒だ。
「まあ、ミズサワ様、偶然ですね」
「はい」
私服姿は初めて見たけど、出来る働くお母さん、みたいや。
「どうされたんですか?」
「娘の成人の時に着るワンピースを仕立てに。娘のテレーザでございます。挨拶なさい」
リティアさんに言われて、後ろに控えて、ルージュをちらほらみていた女の子が、一歩前に出る。リティアさんによく似て、ザ・優等生みたいな感じ。
「初めまして、テレーザ・ジョルと申します」
スカート摘まんでご挨拶。しっかりした娘さんや。
「ご丁寧にありがとうございます。ミズサワです」
私達もペコリ。
挨拶もそこそこに私達は一緒にパーカーさんのお店に向かう。
あら? 確か、貴族の人って馬車移動じゃなかったっけ? それに家に仕立て屋さんを呼んだりしないのかね? そんなこと聞いたような。
聞きづらかったけど、リティアさんに聞いてみたら、貴族にも色々あるらしい。リティアさんは子爵さんだけど、爵位があるだけで、古くから歴史ある家ではないそうだ。リティアさんのお父さんが、冒険者ギルドで真面目に働き、そしてマーファの天災の時に陣頭指揮を取り続けた事やストヴィエさんが就くまでギルドマスターを務めあげた事等が認められて、子爵になった。現在無料教室の経営に携わったり、算術の教師をしていると。リティアさんは次女だけど、跡取りだそうだ。そして、リティアさんのお父さんのように、功績が認められて、爵位を得る事は決して珍しいことではない。所謂社交界的なのに出れるのは、3代続いた家ではないと、認められないそうだ。
「なので、私は爵位があるだけの一般人と代わりありません。元々男爵や子爵クラスなら、普通に街中で働いて生活しています。本当の貴族はハルスフォン様のような方々ですよ。私達くらいではいちいち馬車なんて使いません、歩いた方が早いですから」
「なるほど」
話していると娘さんの話になる。
テレーザちゃんは首都の王立学園に通っている。ユリアレーナでも入学するのは最難関で、将来の官僚候補を排出している。流石、リティアさんの娘さん。今は夏の長期休暇で戻って来ていて、仕立てるなら今しかないとのこと。成人の時は、学園の関係で首都で迎えるそうで、家族みんなで行くらしい。リティアさんにはあと9歳の息子さんがいるそうだ。
日本では成人式は振り袖だけど、こちらは一般人はワンピースとジャケットだそうだ。
成人か、リティアさんにお世話になりっぱなしだから、何かお祝いしたほうがいいよね? どうしよう?
「リティアさん、良かったらダンジョンから出た布見ます?」
気にいったのがあれば差し上げよう。うん、そうしよう。
「まあ、是非拝見させてください」
パーカーさんのお店に無事到着。大量に出てくる布にリティアさんは変わらずスマイルだけど、テレーザちゃんはぽかん。
母とパーカーさん達とリティアさんで、わいわいとテレーザちゃんに合う生地を選別。母が簡単なデザインを描く。私は蚊帳のそと。ふんだ、センスないですよ、世紀末やもんね。
漸く生地が決定。25階で出た白とピンクのシルク生地だ。ピンクの生地には着物生地のように光の加減で模様が浮かぶ。テレーザちゃんが嬉しそう。
「では、この生地は、リティアさんに差し上げます。いつもお世話になってますし」
「とんでもない事でござますミズサワ様。こちらがお世話になっているのに」
「パーティーハウスの事や、いつも配慮してもらって感謝しているんです。これくらいしないと、ね」
押し問答の末に、受け取ってくれた。
「ミズサワ様、ありがとうございます」
「ありがとうございます」
「いえいえ。日頃からお世話になっていますし」
リティアさんとテレーザちゃんは、細かい採寸とデザインを詰めるために別室へ。多分私たちが先にお暇するのでご挨拶した。
ああ、食べた食べた。
夕御飯は異世界のメニューでたらふく食べた。
本日アルコールオッケーだからね。ふう、呑んだあ。
片付けてお茶で一服。
それからダンジョンから出たマジックバッグと杖の鑑定だ。
アルコールで赤くなった父が鑑定。
「このマジックバッグは、サイズBで時間遅効半分、Dで時間遅効半分、Dサイズで時間停止やね」
考えてBサイズとDサイズの時間停止を引き取る。Bサイズはお買い物用だ。
次に例の杖だ。鷹の目の皆さん、興味津々。
「えーっと。ロイヤル・エメラルドの杖やけど、芯にオリハルコンが使われとる。付与はな、全属性魔法の強化の大、衝撃吸収、強化硬化が中、魔法発動補助も中、自動修復は小、重力軽減半分」
「豪華やね」
よく分からないけど、そうなんやろ。
鷹の目の皆さん、成人組が噴き出す。
「ユイさん、それ、下手したら国宝クラスのものですよ」
マデリーンさんが恐る恐る言ってきた。
「まあまあ、せっかく出たんだし、マデリーンさんが使う方向で。晃太の支援魔法のスキルアップもありますし」
「私には身分不相応ですよ。まず私のレベルじゃ扱えないですし」
「マデリーンさん、ファイトッ」
「ユイさん、酔ってますね」
酔ってないもん、お茶ぐびぐび。
「これは武器としても使えそうやな。下手な剣じゃ、刃が立たんやろうな」
父が鑑定を続ける。
「じゃあ、打撃用でマデリーンさん持っといてもよかやないですか? もし、接近戦になったら樫木の杖より相手を圧倒できそうやし」
話し合い、マジックバッグはチュアンさんが持ち、杖はマデリーンさんが自身のアイテムボックス内に保管となる。
「棍術、鍛えなきゃ。魔力操作も上げないと」
マデリーンさんがぶつぶつ。それから、朝の訓練で、基礎動作を繰り返すマデリーンさんを見ることになる。
一瞬、ビアンカやルージュに持たせたらどうなるかと思ったけど、絶対恐ろしいことになりそうやから、やめた。
マーファに帰って来て、すでに1ヶ月以上が過ぎている。首都に行かないといけないから、後どれくらいで出発になるかな? あ、計算出来ん。
「晃太、どうするー?」
「そーやなー。秋の鮪も獲りに行かんとねえ」
「あったねー、青魚ー」
「あんた達、ちょっと飲み過ぎやないね?」
母が私と晃太の湯飲みに、お茶を注ぐ。
「ノワールの馬車なら10日以内に到着するはずやしね。そうやねえ、再来週にはマーファを出た方がよかろう」
「そうなあ、ならそうするかね」
あっという間やなあ。
次の日。
ミゲル君の鎧が、黒いシーサーペントの鱗で強化が済んだ。追加付与もお願いしたしね。衝撃吸収と硬化強化だ。色は少し黒みがかったかな。彫刻も入っている。一応私の戦闘奴隷だから、出来上がった武装に分かるように刻印してはと言われて、してみた。水澤家大好きなさくらの彫刻を。右肩に入っている。いいかんじや。うん、鎧なくて不安やったから、良かった良かった。試着も問題なしのようやし。チュアンさんのベストには右胸辺りに、ノワールの鞍にもお願いしたら、あっという間にできた。ホークさんの鎧には鍛冶師に依頼したほうがいいとフロイスさんに言われたので、後日お願いしよう。
ミゲル君の嬉しそうなこと。
「いいやん、ミゲル君。フロイスさん、ありがとうございました」
「仕事ですからね。後、もう一式の鎧と剣は2ヶ月ほどかかります」
1から作るからね。
次にフレアタートルの甲羅から鎧を作って貰える職人さんの工房に向かう。
そこは女性職人さんだった。母と晃太のデザインを見ながら、マデリーンさんとエマちゃんのサイズ測定。出来るだけ軽く、動きやすいデザインと付与をお願いした。衝撃吸収と重力軽減だ。元が火属性魔法の補助が潜在付与であると。こちらは作成には3か月かかると。よしよし防具類が揃いだしたね、うんうん。
午後から母とパーカーさんのお店に向かう。ルージュとホークさんとテオ君が付いてきてくれた。冷蔵庫ダンジョンの布を出すためだ。なんとリティアさんとばったり会う。中学生くらいの女の子と一緒だ。
「まあ、ミズサワ様、偶然ですね」
「はい」
私服姿は初めて見たけど、出来る働くお母さん、みたいや。
「どうされたんですか?」
「娘の成人の時に着るワンピースを仕立てに。娘のテレーザでございます。挨拶なさい」
リティアさんに言われて、後ろに控えて、ルージュをちらほらみていた女の子が、一歩前に出る。リティアさんによく似て、ザ・優等生みたいな感じ。
「初めまして、テレーザ・ジョルと申します」
スカート摘まんでご挨拶。しっかりした娘さんや。
「ご丁寧にありがとうございます。ミズサワです」
私達もペコリ。
挨拶もそこそこに私達は一緒にパーカーさんのお店に向かう。
あら? 確か、貴族の人って馬車移動じゃなかったっけ? それに家に仕立て屋さんを呼んだりしないのかね? そんなこと聞いたような。
聞きづらかったけど、リティアさんに聞いてみたら、貴族にも色々あるらしい。リティアさんは子爵さんだけど、爵位があるだけで、古くから歴史ある家ではないそうだ。リティアさんのお父さんが、冒険者ギルドで真面目に働き、そしてマーファの天災の時に陣頭指揮を取り続けた事やストヴィエさんが就くまでギルドマスターを務めあげた事等が認められて、子爵になった。現在無料教室の経営に携わったり、算術の教師をしていると。リティアさんは次女だけど、跡取りだそうだ。そして、リティアさんのお父さんのように、功績が認められて、爵位を得る事は決して珍しいことではない。所謂社交界的なのに出れるのは、3代続いた家ではないと、認められないそうだ。
「なので、私は爵位があるだけの一般人と代わりありません。元々男爵や子爵クラスなら、普通に街中で働いて生活しています。本当の貴族はハルスフォン様のような方々ですよ。私達くらいではいちいち馬車なんて使いません、歩いた方が早いですから」
「なるほど」
話していると娘さんの話になる。
テレーザちゃんは首都の王立学園に通っている。ユリアレーナでも入学するのは最難関で、将来の官僚候補を排出している。流石、リティアさんの娘さん。今は夏の長期休暇で戻って来ていて、仕立てるなら今しかないとのこと。成人の時は、学園の関係で首都で迎えるそうで、家族みんなで行くらしい。リティアさんにはあと9歳の息子さんがいるそうだ。
日本では成人式は振り袖だけど、こちらは一般人はワンピースとジャケットだそうだ。
成人か、リティアさんにお世話になりっぱなしだから、何かお祝いしたほうがいいよね? どうしよう?
「リティアさん、良かったらダンジョンから出た布見ます?」
気にいったのがあれば差し上げよう。うん、そうしよう。
「まあ、是非拝見させてください」
パーカーさんのお店に無事到着。大量に出てくる布にリティアさんは変わらずスマイルだけど、テレーザちゃんはぽかん。
母とパーカーさん達とリティアさんで、わいわいとテレーザちゃんに合う生地を選別。母が簡単なデザインを描く。私は蚊帳のそと。ふんだ、センスないですよ、世紀末やもんね。
漸く生地が決定。25階で出た白とピンクのシルク生地だ。ピンクの生地には着物生地のように光の加減で模様が浮かぶ。テレーザちゃんが嬉しそう。
「では、この生地は、リティアさんに差し上げます。いつもお世話になってますし」
「とんでもない事でござますミズサワ様。こちらがお世話になっているのに」
「パーティーハウスの事や、いつも配慮してもらって感謝しているんです。これくらいしないと、ね」
押し問答の末に、受け取ってくれた。
「ミズサワ様、ありがとうございます」
「ありがとうございます」
「いえいえ。日頃からお世話になっていますし」
リティアさんとテレーザちゃんは、細かい採寸とデザインを詰めるために別室へ。多分私たちが先にお暇するのでご挨拶した。
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