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神からの依頼②
神様からの依頼は、あの山の周囲を回ること。何事もなければ、それでオッケーだ。
あの山は王冠山と地元では言われていて、標高もおそらく富士山並み、いや、それ以上ある。もちろん魔物もわんさかいるし、向こうみたいに登山家が臨むようなこともない。位置も、魔の森の奥で半分は魔境にかかっているため、冒険者も寄り付けない。ビアンカやルージュが爆走したのは、魔境側ね。
『ユイ、大丈夫なのです』
『辺りに誰もいないわ』
「ありがとう、ホークさん、お願いします」
「はい」
私達は森に入り数日徒歩移動する。今は大討伐が行われているため、冒険者パーティーと騎士団が多数魔の森に入っている。初日に遭遇して、ちょっと騒ぎになった。アレスが元気と共にわーっと行って、向こうもわーっとなってしまい、平謝り。そうだよね、厄災クラスの魔物で、700キロ越えの体躯が、わーっと来たら、誰でも恐いわ。
なんとか帰宅途中だった冒険者パーティーを、無事にお見送りする。元気はビアンカが叱り、アレスはアリスに叱ってもらった。
念のため、数日間は徒歩移動してから、ノワールに騎乗した。魔の森の中を騎乗しているのをみられるのは避けたい。もし、見られたら、他のメンバーは?ってことになるしね。ルームがばれないとは限らないし、念のため。
私は餃子の具材になり、皮のホークさんにおとなしく包まれる。うーん、ドキドキしてしまい恥ずかしか。
晃太達とアリスとシルフィ達はルーム。ビアンカとルージュ、アレスと仔達は並走し、イシス達飛行部隊は木々の上を飛行しながら着いてくる。
ノワールは順調に進む、途中でいろんな魔物と遭遇したが、うちの従魔ズに勝てっこない。晃太がせっせと回収する。
山に向かっているが、私にはルームがあるので、カルーラのパーティーハウス、魔境を行ったり来たりしている。父の暖房器具も試作品が出来て、とりあえず1台設置した。夜は冷えるので、夕食時にスイッチオンして、次の日の朝ごはんの時にオフするようにしている。魔境のウルフ達は魔法を使えるが、涼しくしやすくできるが、適温に温かくするのは苦手だそうだ。そこら辺にある石を加熱すればいいんやないかな?って思ったが、そこに着目点がなかったようや。赤ちゃんウルフが間違って踏んだら火傷やからね。やらないように注意した。代わりに湯タンポくらいに温かく出来ないか、ルージュと鼻水君が挑戦しているが、なかなか上手くいかないみたい。持続して湯タンポ温度に保つのが難しいみたい。
父的には今は魔石にエネルギーを頼っているが、いずれ魔力補填タイプにしたいそうだ。暖房器具がおかれているのは、木々が密集して出来た半ドーム型で、そとの風を遮断するからずいぶん違うが、真冬の寒さは堪える。この暖房器具1台では焼け石に水だけど、今年中には更に追加設置予定だ。連続使用してトラブル起きたらいややし、複数台設置し、昼間と夜間で使用する暖房器具を変えて対応することになる。水呑場も無事に設置済んだしね。行くたびに弱ったお母さんウルフや赤ちゃんウルフがいないかチェック。すでに息を引き取っているのを発見した事も一度や二度やない。出来たら具合が悪ければルームで様子を見たいけど、そう上手くいかない。ルームに入らないのだ。それからやはりあちこちおかしな魔物がいるらしく、それの迎撃に忙しくて、狩りの方まで手が回らないと。食べられる魔物ではないし、無理して食べたら母乳にものすごく悪いんだって。ビアンカとルージュ曰く、十数年おきにあるらしく、今年が当たり年のようだ。お父さんウルフ達が晃太に無心に来たのもこれのせいだ。本来プライドと警戒心の高いウルフが、お肉欲しさに来るわけない。狩りが上手くいかず、お母さんウルフと赤ちゃんウルフの為に、いろんなものを捨てて、晃太に無心していただけ。なので、これが治まれば、しっかり狩りに勤しめ、自力で栄養補給できる。暖房器具も無事に稼働すれば、来年はこんなに頻繁に来なくても大丈夫だと。それでも出来ることをする。母が滋養にいいフレアタートルの鍋を作ったり、私はチーズクリームで子犬用の栄養ゼリーを舐めさせたりと、毎日忙しく過ぎていった。
鼻水君がエリアボスになったけど、それに関しては問題は起きてないようだ。補佐役のウルフ達もよく働いているみたい。ただ、視線を感じる。まさかね、と思いながら、ワンコのおやつを見せると、尻尾がバタバタしている。
もう、かわいかね。
なんね、待っとったんね、たくさんあるけん、よかよか。
ノワールに騎乗し移動開始して1週間して、やっと王冠山付近に到着する。到着したが、特に問題はない。
時折猪やら蛇やらなんやらかんやら襲ってくるが、ものの数分もかからず、倒れ伏している。
『やっぱりおかしいのです』
『私達にケンカを売るなんて。イシスもいるのに』
『わーっはっはっはーっ、次行くぞーっ』
テンションが高いアレスはいつもの調子で、元気とコハクを引き連れて爆走している。
私はホークさんに抱えられてノワールを降りる。恥ずかしか。
「ねえ、なんか感じる?」
『特にないのです』
『そうねえ。いつもは襲って来ないのが、襲ってくるくらいかしら』
「イシスはー?」
私は空に向かって聞くと、旋回していたイシスは小さく首を横に振る。アレスはあっちに行ったままやし。
ルームから出て魔物を回収していた晃太が、戻って来る。
「まだ来たばっかりやん。もう少し様子を見たら?」
「そうやな」
ぐるっと一周が始まったばっかりやしなあ。
「さて、行こうかね。アレスー、帰って来んと強制送還よー」
………………………………………ズザザザザザザッ
げふうっ、土煙が凄かっ。
『帰って来たのだーっ、強制送還は嫌なのだーっ』
ビアンカとルージュが、小さく舌打ちしてる。
すりすりっ、と来る。かわいかけど、元気とコハクは? あ、帰って来た。良かった。
「もう勝手にどっかに行ったらダメよ」
『分かったのだっ』
すりすりっ、おととっ、押し倒されそうっ。
返事はいいが。まあ、すぐに忘れて、走り回ってた。
魔の森側をノワールに騎乗して順調に進む。今のところ異常はない。
取り越し苦労になってくれたらいいなあ。
すでに一週間経ってるけど、異常なし。本日の報告済み、と。
さ、サブ・ドア使用して、ウルフ達のお世話も済んだし。ご飯にするかね。
シルフィ達はお乳に吸い付いてる。かわいかあ。鷹の目の皆さんはブラッシングをしてくれてる。
本日は休肝日。
ドラゴンのスジ肉カレーだ。イシス達は嘴なので、ご飯ではなく食パンに乗せる。
くうっ、いい匂いやっ。
ノワールの野菜と果物と準備してから、せっせと母と手分けしてドラゴンのスジ肉カレーを盛っていく。晃太と父は食パンをチンして並べる。ビアンカとルージュのご飯にはしらたき混ぜたの。
『おかわりなのです~』
『ユイ~、私も~』
『我も~』
『私モ所望スル』
「くうっ」
従魔の部屋からもおかわりコールが。はいはい。皆で手分けして搬送する。せっかくしらたき混ぜたのに、おかわりしてもう。やっと落ち着いて私達も夕御飯となる。
ドラゴンのスジ肉カレーとみつよしのI市特産野菜のサラダもオッケー。
「いただきます」
「「「「「「いただきます」」」」」」
見た目ビーフカレーなドラゴンのスジ肉カレーを一口、わあっ、奥深い味わい、スジ肉とろとろ。スプーンが止まらないっ。ばくばく。あっという間にお皿が空になる。両親と晃太、鷹の目の皆さんも綺麗に平らげる。珍しく母までおかわりして、ドラゴンのスジ肉カレー完売御礼。
ふう、満腹。
『お母さん、これ美味しいのです~』
『また食べたいわ~』
『母よ~』
『所望スル』
「くうっ、くうっ」
仔達もばあばコールが湧き、母がでれでれしている。でも、大丈夫な? このドラゴンのスジ肉処理結構大変やけど。
「そうやね、鼻水君にも食べさせんとね」
それから数日間。母はドラゴンのスジ肉処理に取りかかる。ルーム開ける度に、芳しい香りが流れ出て、その度に涎出そうになった。
あの山は王冠山と地元では言われていて、標高もおそらく富士山並み、いや、それ以上ある。もちろん魔物もわんさかいるし、向こうみたいに登山家が臨むようなこともない。位置も、魔の森の奥で半分は魔境にかかっているため、冒険者も寄り付けない。ビアンカやルージュが爆走したのは、魔境側ね。
『ユイ、大丈夫なのです』
『辺りに誰もいないわ』
「ありがとう、ホークさん、お願いします」
「はい」
私達は森に入り数日徒歩移動する。今は大討伐が行われているため、冒険者パーティーと騎士団が多数魔の森に入っている。初日に遭遇して、ちょっと騒ぎになった。アレスが元気と共にわーっと行って、向こうもわーっとなってしまい、平謝り。そうだよね、厄災クラスの魔物で、700キロ越えの体躯が、わーっと来たら、誰でも恐いわ。
なんとか帰宅途中だった冒険者パーティーを、無事にお見送りする。元気はビアンカが叱り、アレスはアリスに叱ってもらった。
念のため、数日間は徒歩移動してから、ノワールに騎乗した。魔の森の中を騎乗しているのをみられるのは避けたい。もし、見られたら、他のメンバーは?ってことになるしね。ルームがばれないとは限らないし、念のため。
私は餃子の具材になり、皮のホークさんにおとなしく包まれる。うーん、ドキドキしてしまい恥ずかしか。
晃太達とアリスとシルフィ達はルーム。ビアンカとルージュ、アレスと仔達は並走し、イシス達飛行部隊は木々の上を飛行しながら着いてくる。
ノワールは順調に進む、途中でいろんな魔物と遭遇したが、うちの従魔ズに勝てっこない。晃太がせっせと回収する。
山に向かっているが、私にはルームがあるので、カルーラのパーティーハウス、魔境を行ったり来たりしている。父の暖房器具も試作品が出来て、とりあえず1台設置した。夜は冷えるので、夕食時にスイッチオンして、次の日の朝ごはんの時にオフするようにしている。魔境のウルフ達は魔法を使えるが、涼しくしやすくできるが、適温に温かくするのは苦手だそうだ。そこら辺にある石を加熱すればいいんやないかな?って思ったが、そこに着目点がなかったようや。赤ちゃんウルフが間違って踏んだら火傷やからね。やらないように注意した。代わりに湯タンポくらいに温かく出来ないか、ルージュと鼻水君が挑戦しているが、なかなか上手くいかないみたい。持続して湯タンポ温度に保つのが難しいみたい。
父的には今は魔石にエネルギーを頼っているが、いずれ魔力補填タイプにしたいそうだ。暖房器具がおかれているのは、木々が密集して出来た半ドーム型で、そとの風を遮断するからずいぶん違うが、真冬の寒さは堪える。この暖房器具1台では焼け石に水だけど、今年中には更に追加設置予定だ。連続使用してトラブル起きたらいややし、複数台設置し、昼間と夜間で使用する暖房器具を変えて対応することになる。水呑場も無事に設置済んだしね。行くたびに弱ったお母さんウルフや赤ちゃんウルフがいないかチェック。すでに息を引き取っているのを発見した事も一度や二度やない。出来たら具合が悪ければルームで様子を見たいけど、そう上手くいかない。ルームに入らないのだ。それからやはりあちこちおかしな魔物がいるらしく、それの迎撃に忙しくて、狩りの方まで手が回らないと。食べられる魔物ではないし、無理して食べたら母乳にものすごく悪いんだって。ビアンカとルージュ曰く、十数年おきにあるらしく、今年が当たり年のようだ。お父さんウルフ達が晃太に無心に来たのもこれのせいだ。本来プライドと警戒心の高いウルフが、お肉欲しさに来るわけない。狩りが上手くいかず、お母さんウルフと赤ちゃんウルフの為に、いろんなものを捨てて、晃太に無心していただけ。なので、これが治まれば、しっかり狩りに勤しめ、自力で栄養補給できる。暖房器具も無事に稼働すれば、来年はこんなに頻繁に来なくても大丈夫だと。それでも出来ることをする。母が滋養にいいフレアタートルの鍋を作ったり、私はチーズクリームで子犬用の栄養ゼリーを舐めさせたりと、毎日忙しく過ぎていった。
鼻水君がエリアボスになったけど、それに関しては問題は起きてないようだ。補佐役のウルフ達もよく働いているみたい。ただ、視線を感じる。まさかね、と思いながら、ワンコのおやつを見せると、尻尾がバタバタしている。
もう、かわいかね。
なんね、待っとったんね、たくさんあるけん、よかよか。
ノワールに騎乗し移動開始して1週間して、やっと王冠山付近に到着する。到着したが、特に問題はない。
時折猪やら蛇やらなんやらかんやら襲ってくるが、ものの数分もかからず、倒れ伏している。
『やっぱりおかしいのです』
『私達にケンカを売るなんて。イシスもいるのに』
『わーっはっはっはーっ、次行くぞーっ』
テンションが高いアレスはいつもの調子で、元気とコハクを引き連れて爆走している。
私はホークさんに抱えられてノワールを降りる。恥ずかしか。
「ねえ、なんか感じる?」
『特にないのです』
『そうねえ。いつもは襲って来ないのが、襲ってくるくらいかしら』
「イシスはー?」
私は空に向かって聞くと、旋回していたイシスは小さく首を横に振る。アレスはあっちに行ったままやし。
ルームから出て魔物を回収していた晃太が、戻って来る。
「まだ来たばっかりやん。もう少し様子を見たら?」
「そうやな」
ぐるっと一周が始まったばっかりやしなあ。
「さて、行こうかね。アレスー、帰って来んと強制送還よー」
………………………………………ズザザザザザザッ
げふうっ、土煙が凄かっ。
『帰って来たのだーっ、強制送還は嫌なのだーっ』
ビアンカとルージュが、小さく舌打ちしてる。
すりすりっ、と来る。かわいかけど、元気とコハクは? あ、帰って来た。良かった。
「もう勝手にどっかに行ったらダメよ」
『分かったのだっ』
すりすりっ、おととっ、押し倒されそうっ。
返事はいいが。まあ、すぐに忘れて、走り回ってた。
魔の森側をノワールに騎乗して順調に進む。今のところ異常はない。
取り越し苦労になってくれたらいいなあ。
すでに一週間経ってるけど、異常なし。本日の報告済み、と。
さ、サブ・ドア使用して、ウルフ達のお世話も済んだし。ご飯にするかね。
シルフィ達はお乳に吸い付いてる。かわいかあ。鷹の目の皆さんはブラッシングをしてくれてる。
本日は休肝日。
ドラゴンのスジ肉カレーだ。イシス達は嘴なので、ご飯ではなく食パンに乗せる。
くうっ、いい匂いやっ。
ノワールの野菜と果物と準備してから、せっせと母と手分けしてドラゴンのスジ肉カレーを盛っていく。晃太と父は食パンをチンして並べる。ビアンカとルージュのご飯にはしらたき混ぜたの。
『おかわりなのです~』
『ユイ~、私も~』
『我も~』
『私モ所望スル』
「くうっ」
従魔の部屋からもおかわりコールが。はいはい。皆で手分けして搬送する。せっかくしらたき混ぜたのに、おかわりしてもう。やっと落ち着いて私達も夕御飯となる。
ドラゴンのスジ肉カレーとみつよしのI市特産野菜のサラダもオッケー。
「いただきます」
「「「「「「いただきます」」」」」」
見た目ビーフカレーなドラゴンのスジ肉カレーを一口、わあっ、奥深い味わい、スジ肉とろとろ。スプーンが止まらないっ。ばくばく。あっという間にお皿が空になる。両親と晃太、鷹の目の皆さんも綺麗に平らげる。珍しく母までおかわりして、ドラゴンのスジ肉カレー完売御礼。
ふう、満腹。
『お母さん、これ美味しいのです~』
『また食べたいわ~』
『母よ~』
『所望スル』
「くうっ、くうっ」
仔達もばあばコールが湧き、母がでれでれしている。でも、大丈夫な? このドラゴンのスジ肉処理結構大変やけど。
「そうやね、鼻水君にも食べさせんとね」
それから数日間。母はドラゴンのスジ肉処理に取りかかる。ルーム開ける度に、芳しい香りが流れ出て、その度に涎出そうになった。
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