もふもふ大好き家族が聖女召喚に巻き込まれる~時空神様からの気まぐれギフト・スキル『ルーム』で家族と愛犬守ります~

鐘ケ江 しのぶ

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騒がしい始まり⑧

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 ホークさんの手を借り、ボルデさんに案内されてギルド内に。ノワールは警備の方が手綱を預かってくれたので、全員でギルド内に入った。
 石造りの建物内は、石床で寒々とした印象を初めに受けたが、十分に光がはいり明るく、広々としている。奥にカウンター、掲示板には依頼の紙、これはどこも一緒。ギルドなので、たくさんの人達がいるけど、皆さん息を呑んで見てくる。まあ、仕方ないよね。皆大きいし、何より威風堂々で、迫力満点のイシスがいるからね。思わず後ずさりしている人までいる。
 そのおかげで、誰も鷹の目の皆さんの奴隷紋には気が付かない。
「元気、おとなしくしとってね」
 すでに興味津々に尻尾ぷりぷりしている元気。ビアンカが鼻先で誘導してくれる。アレスにはアリスが張り付いてくれている。アレスはそれだけでご機嫌になってくれておとなしい。シルフィ達はアリスにぴったりだ。
『ばぁば、ルリが一緒にいるからねっ』
『クリスも一緒だよっ』
「よしよし、かわいかねえ」 
 えっへんとなってるルリとクリス。かわいかね。
『ヒスイはねえねといるっ』
『わいはにーちゃんを守ったるっ』
 おぉ、よしよし、かわいかね。ぴったりと張り付いてくるコハクを晃太もよしよししている。
 ボルデさんの案内でカウンターで到着報告がスムーズに終わる。晃太が搬送物の為に別室に、警備の方が一人、イシス、コハク、ミゲル君、テオ君が付いてくれる。父も職人ギルドに呼ばれて行く。こちらにも警備の方が一人、チュアンさん、マデリーンさん、ルージュが付いてくれる。金の虎は、モノコのスライムダンジョンのドロップ品のリストをカウンターに提出して、そのままロビーで待つことになる。
 私はホークさん、ボルデさん、ビアンカとヒスイでいつもの様に、奥の応接間に案内された。
 通された応接間は、凝った刺繍が施されたクッションカバーやタペストリー、テーブルクロスが目に入る。わぁ、流石首都のギルドの応接間。小物も素敵。この絨毯も草花が複雑に絡むきめ細やな柄でとても素敵。ソファの一つに、ドワーフの男性が二人。二人共に民族衣装みたいな制服だけど、胸のバッジは、共通やね。一人は真っ白な髪がポヤポヤしているおじいちゃんみたいな感じで、もう一人は見ただけで頑固そうな見た目の中年男性。見た目でどうこうは駄目よね。
 二人はすっと立ち上がり会釈する。
「ようこそテイマー・ユイ・ミズサワ様。私は冒険者ギルド事務局長イーゴリでございます」
 と、真っ白おじいちゃんが自己紹介。なるほど、リティアさんと同じ立場ね。
「職員のジョレスです」
 と、頑固そうな中年男性も自己紹介される。あ、丁寧な仕草から、悪い感じがなくなる。
「ユイ・ミズサワです」
 私もご挨拶。ホークさんやビアンカ達の事は連絡があっただろうしね。高位商会の会頭なんかは常に護衛がいる為、いちいち紹介しない。
「どうぞ、お座りください」
 イーゴリさんが勧めてくれる。
「ありがとうございます。失礼します」
 私は対面のソファに着席する。ホークさんはソファの後ろ、ビアンカはそこらへんにゴロリ。
「改めてまして、ユイ・ミズサワ様、ようこそアウデに。お噂はここシーラまで届いております」
 どんな噂?
「今回、シーラへの来訪目的は『試練のダンジョン』ではないかと愚考しましたが」
 確認する様に聞いてくる。
「そうですね、こちらの『試練のダンジョン』は難易度が高いと聞いて、従魔達がどうしても挑みたいと」
 蛇の親玉が出るくらいだからね。
「おおっ、なんと頼もしいっ。是非ともドロップ品を回していただきたいのですが」
 まあ、それが目的よね。
「それはもちろん。私には販路がありませんので。他所のダンジョンのドロップ品があるのですが、こちらでも買い取って頂けますか?」
「それはもちろん」
「こちらがそのリストになります」
「拝見します」
 私は数枚のリストを提出。
 冷蔵庫ダンジョンのドロップ品はすでにない、私達に必要なものを差し引いた分は、首都サエーキやモノコなどで既に買い取りしてもらっている。残りはルーティのドロップ品、王冠山のフィールド型ダンジョンのドロップ品、スライムダンジョンのドロップ品や薬草類だ。
「これは、素晴らしいですな」
 ふわぁ、と笑うイーゴリさん。
「こちら、依頼が出ているものあるか照らし合わせてもよろしいですか?」
「はい」
「では、ジョレス、確認を」
 イーゴリさんからリストがジョレスさんに渡る。
「では、確認させて頂きます」
 ジョレスさんはポケットから眼鏡を取り出し装着し、何処からか分厚い書類を取り出す。そして、リストを見ながら、書類を抜き出していく。わぁ、リティアさんにも負けない書類捌きや。
「ミズサワ様、試練のダンジョンに挑まれるのでしたら、パーティハウスはいかがしましょうか?」
「できればお願いしたいです。両親がいますので」
 大きな街やダンジョンを有する街には、ギルド管理のパーティハウスがある。
「では、ヤーズのギルドに連絡しておきましょう」
 ぱちん、とイーゴリさんが指を鳴らすと、コンコンとノックされる。
「失礼します」
 と、入って来たのは、獣人の女性、三角形の耳だけど、種族はなんだろう? イーゴリさんは獣人女性に耳打ちしていると、視界の隅で寝そべっていたビアンカの耳がピクピクッ、と動く。あ、何かあったね。
「どうしたん?」
 ビアンカは首を上げる。
『エマに害意が向いているのです。それでアレスが対抗しようとしているのです』
「一大事やんっ」
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