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灰色の巨船
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大口を開けたドラゴンが小舟に迫る。
もうダメだと、誰もが全てを諦めかけた、その時…
「ズガガガガガガ!!!!」と、金属の鳴る音が響き、水飛沫が小舟のすぐ横に立ち上った。
降り注ぐその水滴は微かに赤に染まっており、ドラゴンが水面から姿を消した。
『見ろ!何だあれは!?』
誰かが叫んだ。
何が起こったのか全く分からないグレンダが顔を上げると、そこには我が目を疑う光景があった。
『う…嘘…何あれ…?』
エリーの震える唇から言葉が溢れる。
水平線を覆い隠す巨大な影。
今まで見たこともないような灰色の巨大な船が、警備船を見下ろしていたのだ。
『船…か?』
『いや、建造物を載せてる…これは島だろ…』
そんな声が漂う中、グレンダがエリーを呼ぶ。
『エリー!
小舟は、アフレッタたちは無事か!?』
我に返ったエリーが、慌てて海面を覗き込むと、そこには波に揺られた小舟の中アフレッタたちがこちらに手を振っている。
『はい!全員無事です!!
今から引き揚げます!』
エリーは嬉しそうに声を返すと前へと向き直り、その不安げな瞳に海面に佇む灰色の巨船を映した。
一方、グレンダは負傷者と船体のダメージの確認を急ぐ。
幸いマストから落ちた団員は腕の骨折だけで済んだ。
『ダメです。貨物室、火薬庫が共に浸水中、その他の箇所も損傷が激しく、この船はそう長く持ちません…』
報告を聞いたグレンダは頷くと、ただちに指示を出した。
『総員に告ぐ!
持てるだけ食料と水を避難用小舟に積み、速やかに退船せよ!!
エリー!!アフレッタ一行の安全を確保しつつ、ドラゴンの動向にも注視しろ!!
また戻ってくるかもしれんからな!!』
先程までとは違う慌ただしさに追われる甲板で、グレンダは灰色の巨船が此方へと近づいて来ていることに気がついた。
『吸い込まれている…?
いや、あの船は真横に航行できるのか…?』
初めて見る得体の知れない存在に、恐怖と興味が混同する感情に包まれるグレンダ。
『団長!!あれ、衝突しちゃうんじゃないですか!?』
エリーが飛び跳ねながら走って来ている。
『いや、命の恩人だ。
船長に会って礼を伝えねばならん』
『でも、あんな大きいのに、人っ子一人見当たりませんよ?』
確かに、エリーの言うとおり広大そうに見える甲板らしき場所には人の姿はない。
《この言語が通じることを前提に伝えます。
この言語が通じることを前提に伝えます》
突然、響き渡った少女の声に、一瞬甲板の時間が止まる。
『しっ…喋った…?
船が喋ったぁああーーー!!』
エリーが絶叫し、周りの団員たちも口をポカンと開けて立ち尽くしている。
巨大船は構わず続ける。
《人命救助を優先し、アナタたち全員の乗船を許可します。
ただし、武器火薬の持ち込みは禁じます。
そちらへとブリッジを伸ばしますので、1列に並びお渡りください》
もうダメだと、誰もが全てを諦めかけた、その時…
「ズガガガガガガ!!!!」と、金属の鳴る音が響き、水飛沫が小舟のすぐ横に立ち上った。
降り注ぐその水滴は微かに赤に染まっており、ドラゴンが水面から姿を消した。
『見ろ!何だあれは!?』
誰かが叫んだ。
何が起こったのか全く分からないグレンダが顔を上げると、そこには我が目を疑う光景があった。
『う…嘘…何あれ…?』
エリーの震える唇から言葉が溢れる。
水平線を覆い隠す巨大な影。
今まで見たこともないような灰色の巨大な船が、警備船を見下ろしていたのだ。
『船…か?』
『いや、建造物を載せてる…これは島だろ…』
そんな声が漂う中、グレンダがエリーを呼ぶ。
『エリー!
小舟は、アフレッタたちは無事か!?』
我に返ったエリーが、慌てて海面を覗き込むと、そこには波に揺られた小舟の中アフレッタたちがこちらに手を振っている。
『はい!全員無事です!!
今から引き揚げます!』
エリーは嬉しそうに声を返すと前へと向き直り、その不安げな瞳に海面に佇む灰色の巨船を映した。
一方、グレンダは負傷者と船体のダメージの確認を急ぐ。
幸いマストから落ちた団員は腕の骨折だけで済んだ。
『ダメです。貨物室、火薬庫が共に浸水中、その他の箇所も損傷が激しく、この船はそう長く持ちません…』
報告を聞いたグレンダは頷くと、ただちに指示を出した。
『総員に告ぐ!
持てるだけ食料と水を避難用小舟に積み、速やかに退船せよ!!
エリー!!アフレッタ一行の安全を確保しつつ、ドラゴンの動向にも注視しろ!!
また戻ってくるかもしれんからな!!』
先程までとは違う慌ただしさに追われる甲板で、グレンダは灰色の巨船が此方へと近づいて来ていることに気がついた。
『吸い込まれている…?
いや、あの船は真横に航行できるのか…?』
初めて見る得体の知れない存在に、恐怖と興味が混同する感情に包まれるグレンダ。
『団長!!あれ、衝突しちゃうんじゃないですか!?』
エリーが飛び跳ねながら走って来ている。
『いや、命の恩人だ。
船長に会って礼を伝えねばならん』
『でも、あんな大きいのに、人っ子一人見当たりませんよ?』
確かに、エリーの言うとおり広大そうに見える甲板らしき場所には人の姿はない。
《この言語が通じることを前提に伝えます。
この言語が通じることを前提に伝えます》
突然、響き渡った少女の声に、一瞬甲板の時間が止まる。
『しっ…喋った…?
船が喋ったぁああーーー!!』
エリーが絶叫し、周りの団員たちも口をポカンと開けて立ち尽くしている。
巨大船は構わず続ける。
《人命救助を優先し、アナタたち全員の乗船を許可します。
ただし、武器火薬の持ち込みは禁じます。
そちらへとブリッジを伸ばしますので、1列に並びお渡りください》
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