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エピローグ
エピローグ<2>
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手紙を書くことは涼くんと向かい合うことで、最初は涙が溢れ、とても書けなかった。でも、涼くんへの想いを本に遺したかった。涼くんが私の隣で生きていたことをみんなに伝えたかったのかもしれない。だから苦戦しながらも、なんとか頑張って書いた。
涼くんへ
涼くんがそちらへ行って、一年半が経ちますが、お元気ですか?
私は元気で過ごしています。
涼くんと過ごした南房総の家は相変わらず草木が元気で、雑草を取るのが大変ですが、
涼くんのご両親や私の姉も時々、こっちに遊びに来て草取りを手伝ってくれます。
先日、庭先に子猫が遊びに来ました。キジトラで首輪もなく、どこの子かわからなかったので、家で飼うことにしました。名前は【シマ】にしました。縞々模様から名付けました。毎晩、私の布団に入って来て可愛い子です。
このように私はしっかり生活をしているので心配しないで下さい。
それから、涼くんに「ありがとう」を沢山言いたいです。
私と結婚してくれてありがとう。
私と一緒にいてくれてありがとう。
私のわがままを沢山聞いてくれてありがとう。
記憶喪失になった私も好きになってくれてありがとう。
今思うと、記憶喪失になったのは、もう一度涼くんと恋をする為だった気がします。
佐藤さんとして私の目の前に現れた涼くんを自然と好きになりました。きっと私は何度も涼くんに恋すると思います。
パリ旅行楽しかったですね。ルーブル美術館や、ヴェルサイユ宮殿を涼くんと見られて本当に良かった。二度目の結婚式の写真撮影も楽しかった。うちの両親まで来ていたから驚きました。
記憶喪失になった私の為に思い出を作ってくれてありがとう。昔のことはまだ全部は思い出せないけど、写真を見ながら時々思い出すこともあります。例えば、初めて涼くんと出会った時のこととか。
そう言えば、涼くんの方から先に私を好きになったと言っていたけど、実は私の方が先だと思います。
顔を合わせる前は仕事でメールだけのやり取りをしていた私たちですが、涼くんのメールからはいつも私を気遣う優しさが溢れていて、私は涼くんと顔を合わせる前に好きになっていました。だから多分、先に好きになったのは私です。
つまり、顔を見る前から涼くんが好きだったんです。(かなり好きでした)
だから涼くんが私の推しの木村圭さんにちょっと似ているから好きになったと言ったのは照れ隠しです。
ごめんなさい。小さな嘘をつきました。でも、涼くんが私についた嘘に比べれば可愛いものですよね。だから、許して下さい。
というわけで、私は涼くんが大好きです。今もめちゃくちゃ大好きです。
いつか私もそちらに行くので、待っていて下さい。
涼くんと約束した通り、可愛いおばあちゃんになって、私の人生幸せだったよと言える私で会いに行きます。
涼くん、またいつか会いましょう。
倉田希美
ペンを置くと、窓から優しい風が吹いて来る。
なぜか涼くんに頭を撫でてもらった気がする。
「まさかね」
私の独り言に膝の上にいたシマが相槌を打つように「ニャー」と鳴く。
時々、シマは人間みたいだ。
シマを抱き上げて、窓辺に立ち、外を見ると、夏の始まりの青空が見えた。
涼くんと二度目の恋に落ちた夏を思い出す。
今思うと、悩んだことも全部含めて幸せな時間だった。
そう思えたのは、涼くんが私の気持ちを受け止めてくれたからだ。
「涼くん、ありがとう」
空に向かって口にすると、腕の中のシマがまたニャーと鳴いた。
何だか涼くんの代理みたいで、笑みが浮かんだ。
終
―――――――――――――――――――――――――――――
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
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涼くんへ
涼くんがそちらへ行って、一年半が経ちますが、お元気ですか?
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涼くんと過ごした南房総の家は相変わらず草木が元気で、雑草を取るのが大変ですが、
涼くんのご両親や私の姉も時々、こっちに遊びに来て草取りを手伝ってくれます。
先日、庭先に子猫が遊びに来ました。キジトラで首輪もなく、どこの子かわからなかったので、家で飼うことにしました。名前は【シマ】にしました。縞々模様から名付けました。毎晩、私の布団に入って来て可愛い子です。
このように私はしっかり生活をしているので心配しないで下さい。
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私と結婚してくれてありがとう。
私と一緒にいてくれてありがとう。
私のわがままを沢山聞いてくれてありがとう。
記憶喪失になった私も好きになってくれてありがとう。
今思うと、記憶喪失になったのは、もう一度涼くんと恋をする為だった気がします。
佐藤さんとして私の目の前に現れた涼くんを自然と好きになりました。きっと私は何度も涼くんに恋すると思います。
パリ旅行楽しかったですね。ルーブル美術館や、ヴェルサイユ宮殿を涼くんと見られて本当に良かった。二度目の結婚式の写真撮影も楽しかった。うちの両親まで来ていたから驚きました。
記憶喪失になった私の為に思い出を作ってくれてありがとう。昔のことはまだ全部は思い出せないけど、写真を見ながら時々思い出すこともあります。例えば、初めて涼くんと出会った時のこととか。
そう言えば、涼くんの方から先に私を好きになったと言っていたけど、実は私の方が先だと思います。
顔を合わせる前は仕事でメールだけのやり取りをしていた私たちですが、涼くんのメールからはいつも私を気遣う優しさが溢れていて、私は涼くんと顔を合わせる前に好きになっていました。だから多分、先に好きになったのは私です。
つまり、顔を見る前から涼くんが好きだったんです。(かなり好きでした)
だから涼くんが私の推しの木村圭さんにちょっと似ているから好きになったと言ったのは照れ隠しです。
ごめんなさい。小さな嘘をつきました。でも、涼くんが私についた嘘に比べれば可愛いものですよね。だから、許して下さい。
というわけで、私は涼くんが大好きです。今もめちゃくちゃ大好きです。
いつか私もそちらに行くので、待っていて下さい。
涼くんと約束した通り、可愛いおばあちゃんになって、私の人生幸せだったよと言える私で会いに行きます。
涼くん、またいつか会いましょう。
倉田希美
ペンを置くと、窓から優しい風が吹いて来る。
なぜか涼くんに頭を撫でてもらった気がする。
「まさかね」
私の独り言に膝の上にいたシマが相槌を打つように「ニャー」と鳴く。
時々、シマは人間みたいだ。
シマを抱き上げて、窓辺に立ち、外を見ると、夏の始まりの青空が見えた。
涼くんと二度目の恋に落ちた夏を思い出す。
今思うと、悩んだことも全部含めて幸せな時間だった。
そう思えたのは、涼くんが私の気持ちを受け止めてくれたからだ。
「涼くん、ありがとう」
空に向かって口にすると、腕の中のシマがまたニャーと鳴いた。
何だか涼くんの代理みたいで、笑みが浮かんだ。
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