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7話 速水さんとセクシー美女?
《12》
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凄い勢いで速水さんが歩くから、ついて行くのでやっと。チビの私と違って長身の速水さんの歩幅は私の二倍はありそう。それに腕を掴まれたままで、握られている部分から速水さんを感じてキュッと胸が締め付けられる。めちゃくちゃドキドキする。私の顔、きっと真っ赤だ。
「美樹ちゃん、とりあえず座ろう」
ベンチまで来ると速水さんが立ち止まる。
「は、はい」
茶色のベンチに腰を下ろすと、速水さんは私の前に立ったままスマホで何かを検索し始める。
「あ、メガネ屋さん、駅近くのショッピングモールに入っている」
速水さんが呟いた。
速水さん、メガネ屋さんを探していたのか。
「あの、大丈夫ですよ。家に帰ればもう一つ眼鏡がありますから」
前回眼鏡を作った時に、二本目は無料というキャンペーンで二本作った。
「今、眼鏡がなくて不便でしょ?」
速水さんが私の方を向く。普段よりぼんやりしているけど、見えない事はない。速水さんの顔が見える所までぐっと近づくと、速水さんが驚いたように後ろに下がる。
「美樹ちゃん?」
「大丈夫です。近づけば見えますから」
ちゃんと近づけばハッキリと見える。せっかく速水さんに会えたんだから、メガネ屋さんに行く時間がもったいない。
「じゃあ、美樹ちゃん家に送るよ。一人で帰すのは心配だから」
「もう解散なんですか!」
まだ速水さんに会って十分ぐらいなのに早すぎる。
せめてお夕飯ぐらい一緒に食べたい。
近づいて速水さんを見ると、眉を上げて私を見ていた。それからふわっと速水さんが笑った。
「帰りはって意味だから。まだ帰さないよ」
速水さんが私の頭をポンポンって撫でる。頭に速水さんの手の感触をハッキリと感じて頬が緩む。速水さんに触れてもらえるのが嬉しい。
「美樹ちゃん、とりあえず座ろう」
ベンチまで来ると速水さんが立ち止まる。
「は、はい」
茶色のベンチに腰を下ろすと、速水さんは私の前に立ったままスマホで何かを検索し始める。
「あ、メガネ屋さん、駅近くのショッピングモールに入っている」
速水さんが呟いた。
速水さん、メガネ屋さんを探していたのか。
「あの、大丈夫ですよ。家に帰ればもう一つ眼鏡がありますから」
前回眼鏡を作った時に、二本目は無料というキャンペーンで二本作った。
「今、眼鏡がなくて不便でしょ?」
速水さんが私の方を向く。普段よりぼんやりしているけど、見えない事はない。速水さんの顔が見える所までぐっと近づくと、速水さんが驚いたように後ろに下がる。
「美樹ちゃん?」
「大丈夫です。近づけば見えますから」
ちゃんと近づけばハッキリと見える。せっかく速水さんに会えたんだから、メガネ屋さんに行く時間がもったいない。
「じゃあ、美樹ちゃん家に送るよ。一人で帰すのは心配だから」
「もう解散なんですか!」
まだ速水さんに会って十分ぐらいなのに早すぎる。
せめてお夕飯ぐらい一緒に食べたい。
近づいて速水さんを見ると、眉を上げて私を見ていた。それからふわっと速水さんが笑った。
「帰りはって意味だから。まだ帰さないよ」
速水さんが私の頭をポンポンって撫でる。頭に速水さんの手の感触をハッキリと感じて頬が緩む。速水さんに触れてもらえるのが嬉しい。
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