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7話 速水さんとセクシー美女?
《14》
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駅前のスーパーでお買い物をした後は速水さんと一緒に商店街の中を歩いた。お肉屋さんの前から芳ばしい匂いがする。揚げたてのコロッケの匂いだ。
「美樹ちゃん、もしかしてコロッケが気になった?」
お肉屋さんの前で立ち止まったら速水さんに聞かれた。
「はい。美味しそうな匂いがして」
「ここのコロッケはいい牛肉を使っているから美味しいよ。買おうか」
「いいんですか」
速水さんが「うん」と頷いてコロッケを買ってくれた。紙に包まれた熱々のコロッケを渡されて、さっそく頂く。
うまっ。衣はサクッとしているし、挽肉は高級なお肉の味がする。速水さんの言う通りいい牛肉を使っていそう。お土産に買って帰りたいかも。
店先でコロッケに夢中になっていると、カシャっという音が頭上でしたから驚いた。
見上げると、速水さんが私にスマホを向けていた。
「コロッケ食べる美樹ちゃんが可愛いから撮っちゃった」
えー! 私の写真を撮ったの!
「不意打ちなんて酷いです」
恥ずかしい。頬がどんどん熱くなってくる。
もうっ、速水さん、何て所を撮るの。
「ごめん、ごめん。美樹ちゃんがいい表情で食べているから、つい撮りたくなって」
あははと速水さんが笑う。
気さくな笑顔に胸がトクンっと高鳴った。
今までで一番親し気な笑顔を見せてくれた気がする。速水さんが友達として接してくれているって実感する。
「美樹ちゃん、あげる」
速水さんが近くの自販機で買ったばかりの紙パックのウーロン茶を差し出した。
「ウーロン茶で許してくれる?」
速水さんにお願いされたら許すしかない。
「仕方ないですね」
お茶を受け取ると「ありがとう」と速水さんが言った。なんか胸の奥がくすぐったい。速水さんとこんなやり取りをする日が来るとは思わなかった。
「じゃあ、行こうか」
歩き出した速水さんの隣を歩く。手を繋ぎたいって思うけど、勇気がなくて言えない。
「うん?」
もじもじしていたら速水さんがこっちを見た。
「美樹ちゃん、もしかしてコロッケが気になった?」
お肉屋さんの前で立ち止まったら速水さんに聞かれた。
「はい。美味しそうな匂いがして」
「ここのコロッケはいい牛肉を使っているから美味しいよ。買おうか」
「いいんですか」
速水さんが「うん」と頷いてコロッケを買ってくれた。紙に包まれた熱々のコロッケを渡されて、さっそく頂く。
うまっ。衣はサクッとしているし、挽肉は高級なお肉の味がする。速水さんの言う通りいい牛肉を使っていそう。お土産に買って帰りたいかも。
店先でコロッケに夢中になっていると、カシャっという音が頭上でしたから驚いた。
見上げると、速水さんが私にスマホを向けていた。
「コロッケ食べる美樹ちゃんが可愛いから撮っちゃった」
えー! 私の写真を撮ったの!
「不意打ちなんて酷いです」
恥ずかしい。頬がどんどん熱くなってくる。
もうっ、速水さん、何て所を撮るの。
「ごめん、ごめん。美樹ちゃんがいい表情で食べているから、つい撮りたくなって」
あははと速水さんが笑う。
気さくな笑顔に胸がトクンっと高鳴った。
今までで一番親し気な笑顔を見せてくれた気がする。速水さんが友達として接してくれているって実感する。
「美樹ちゃん、あげる」
速水さんが近くの自販機で買ったばかりの紙パックのウーロン茶を差し出した。
「ウーロン茶で許してくれる?」
速水さんにお願いされたら許すしかない。
「仕方ないですね」
お茶を受け取ると「ありがとう」と速水さんが言った。なんか胸の奥がくすぐったい。速水さんとこんなやり取りをする日が来るとは思わなかった。
「じゃあ、行こうか」
歩き出した速水さんの隣を歩く。手を繋ぎたいって思うけど、勇気がなくて言えない。
「うん?」
もじもじしていたら速水さんがこっちを見た。
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