テイマーと錬金術の職業で冒険したい!

青空鰹

文字の大きさ
28 / 101

マナポーション完成! でも独り占めはよくないです‼︎

しおりを挟む
 とりあえず、サニーさんが作って欲しいと言われる魔法薬。初級マナポーションと解毒薬を万物の書を開き、素材が合っているか調べるが何故かサニーさんは不安気な表情で俺を見つめる。

 「ねぇ……必要な素材合ってるわよね? 合ってるって言って!」

 さっきからこの調子だから、サニーさんがちょっとウザイと感じている。

 「必要な素材は合っているから安心して」

 俺がそう言うとサニーさんは安心したのかホッと胸を撫で下ろした。

 あ、ルルがプル太郎と戯れている。余程暇みたいだな。さっさと作って宿に帰ろう。

 一編に錬成が出来そうな気がしないので、先ずは初級マナポーションの素材である三日月草と水を並べてから手をかざす。

 「【錬成】」

 どうだ?

 光が治ると、コップの側に紫色の液体が入ったビンがテーブルの上に置かれていた。

 「これが……初級マナポーション?」

 ブドウジュースみたいな色だなぁ……いや、よく見るとブドウジュースよりも色が明るい感じがする。

 俺がそう思っている中、マナさんとサニーさんが目を輝かせながら初級マナポーションに顔を近付けた!

 「凄い! 綺麗な初級マナポーションが出来てるっ‼︎」

 「こんなに綺麗な解毒薬を見たのは初めて見たわぁ!」

 マナさん達は俺が作った魔法薬を手に取って眺めている中、俺はステータス画面を開いてMPの残量に目を向ける。

 初級初級マナポーションと解毒薬を作ってMPを7消費した。ということは、どっちかが製作にMPを3消費して、もう片方はMPを4消費するってことだな。

 「……ん? どうしたの、真剣な顔をして?」

 「あ、いえ……今の錬成にMPを7消費したので、現状では量産は厳しいかなぁ。って思っていました」

 「「ああ~……」」

 2人共俺のレベルが1桁なのが分かっているのか、納得した表情を俺に見せる。

 「カイリはもう少しレベル上げに集中した方がいいと思う」

 「そうねぇ~……最低でもポーションを10個ほど作ってくれるようにならないと、限られた人にしか渡せなくて困るのよねぇ~……」

 「10個でも商品にならないと思うけどぉ……」

 それにポーションだって表示HPの30%しか回復しないから、欲しいって人はいないんじゃないか?

 「まぁカイリが作るポーションはすんなり飲めるし、青臭いさも我慢しなくていいから欲しいって人が出るんじゃない」

 「それに他の職人は効果に大なり小なり個体差があるのよ。だから同じポーションでも効果別で分けているのよ」

 「そうなの?」

 「そうよ。低品質 良品質 そして高品質の3つ。もう分かっていると思うけど、低品質の方が効き目薄くて、高品質の方が確かな効き目が出るのよ」

 クラフト系ゲームのような感じで個体差が出るっぽいな。

 「それよりも、サニーはカイリが作った魔法薬をどうするの? 買い取るの? それとも止めるの?」

 「買い取るに決まっているでしょ!」

 「じゃあ、これから作るポーションの方は……」

 「もちろん買うから、すぐに作ってちょうだい!」

 即答かよ!

 そう思った後、期待の眼差しを向けて来るサニーさんの横でポーションを3つ作ったら、掻っ攫うようにしてポーション全部抱え込んだ。

 オイオイオイ……。

 「俺もマナさんも取ったりしないんで、安心して下さい」

 「そうだよ。まぁ多分ガルマ様が買いたいって言うかもしれないけどね」

 「ダメよ! 私の研究用なんだから、渡したりしないわ!」

 「ポーションの方も?」

 「ポーションは2個だけあればいいから」

  1個しかガルマさんに渡さないつもりか。

 「すみませんマナさん。俺のレベルが低いせいで……」

 「そればかりは仕方ないよ。魔物を倒したり、ポーションを作って経験値を積むしかないよ……あ、そうだ!」

 マナさんは何か思い付いたかのように、俺の両肩に手を置いた。

 「私と一緒にダンジョンに行こう!」

 「ダンジョンですか?」

 遊んでいるルル達もマナさんのダンジョンと言う発言に反映して、こっちを向いて来た。

 「うん! ダンジョンに行けば魔物がたくさんいるし、何よりも錬金術に必要なアイテムが手に入る可能性があるから!」

 錬金術に必要なアイテムが手に入る? それって本当なのか? 教えてちょうだいチュートリアルさんっ‼︎

 説明
 ダンジョンは倒したモンスターや宝箱から、様々なアイテムを入手することが出来ます。
 余談ですが先ほど錬成に使った三日月草も外で探すよりも、ダンジョンで自生しているものを探した方が手に入りやすいです。

 ……なるほど。てか、チュートリアルが余談を語るようになってる!

 「カイリ、どうしたの?」

 「あ、いやぁ……レベルが1桁の俺がダンジョンに行って大丈夫なのかなぁ? って思って」

 「それなら安心して! 1階か2階しか行かないからさ。安心して!」

 ゲームの知識と照らし合わせると、1階から2階ならレベルの低いモンスターしか出ないと思うから、油断さえしていなければ大丈夫かもしれない。
 それとは別にぃ……。

 「マナさん、そんな気兼ねに決めて大丈夫なの? サシャさんが怒らない?」

 「サ……サシャならカイリ絡みのことにならOKしてくれると思う!」

 「……本当に」

 「本当! 私が説得するからっ‼︎」

 言葉でハッキリ言う割には小尾が縮こまって怯えているように見えるんですけどぉ……大丈夫? マジで説得出来る?

 「それなら、私が同行しましょうか? レベルも高いので並大抵の敵を倒すことが出来ますし」

 何? サニーさんが俺の同行だって!

 「いくら何でもサニーさんと一緒に行けませんよ!」

 「どうして? もしかして私と一緒に行くのが嫌?」

 「嫌とかそう言う話じゃなくて、サニーさんは錬金術ギルドで仕事がありますよね? わざわざ俺の為に時間を割かなくてもぉ……」

 「ああ、なるほど。錬金術ギルドも森とかダンジョンに行って錬金術に必要なアイテムを探すのも仕事の内よ」

 えっ⁉︎ 生産職なのに?

 「カイリ、新米の錬金術師はお金がないから、薬草とか簡単に取れるものなら自分で取りに行ってるよ。私が冒険者もやっていた頃は、パーティーを組んで戦ってた


 「私自身もダンジョンに潜って、値段が高いアイテムを持って帰って来ているわよ」

 ……エイリィンが錬金術師は冒険しないって言葉が怪しくなって来たぞ。

 そんなことを思っていたら、サニーさんがポンッと手を叩いた。

 「じゃあ、私とマナとカイリでダンジョンに行くっていうのは、どうかしら? 私が関わっているのを知ったら、バルグのところにいるメイド長も納得する筈でしょ?」

 「なるほど! それならサシャも断らない! サニー冴えてるぅ‼︎」

 いや、冴えてるって……。

 「俺まだ行くって返事をしてないんですよ」

 「え? もしかしてダンジョンに行きたくないの?」

 「1~2階のところだけしか潜らないし、何よりも私達がしっかりサポートするから不安がらなくてもいいわよ」

 ああ~……それなりのレベルの人達からすれば、ダンジョンの低い階は散歩に行く感覚なんだろうなぁ~……ん?

 足元を見てみると、ルル達が期待しているような目で俺を見つめて来ている。

 「もしかして、行きたいの?」

 「キャンッ!」

 プルンッ!

 ルルもプル太郎も「行きたい!」と元気よく返事をした。

 コイツら、もしかして戦闘狂なのか?

 「ルル達も行きたそうにしてるじゃん!」

 ルルとプル太郎は「連れてって!」と言いたそうに俺の脚に縋り付いている。これはもう行かなきゃ拗ねそう気がしてならない。

 「ハァ~……仕方ない。予定を合わせてダンジョンに行きましょうか」

 「そう来なくっちゃ! それじゃあ、マナの貸し出しにガルマに許可を取りに行きましょうか!」

 そうだね。サニーさんがいればサシャさんを絶対に説得出来るよ。

 「オオ~ッ! 何て心強いんだぁ‼︎」

 「ねぇ、カイリ。カイリが作った魔法薬は、後日私から手渡しする形で大丈夫かしら?」

 「お金に困っている訳ではないんで、構いませんよ」

 「OK! じゃあ、みんなでガルマのところに行きましょうか!」

 「えっ⁉︎ 仕事はどうするんですか?」

 「大した仕事がないから大丈夫よ! ほら、ガルマのところに行きましょう!」

 ホントかなぁ?

 そう思いながらも、サニーさんの後を追うようにして錬金術ギルドを出たのであった。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

魔物に嫌われる「レベル0」の魔物使い。命懸けで仔犬を助けたら―実は神域クラスしかテイムできない規格外でした

たつき
ファンタジー
魔物使いでありながらスライム一匹従えられないカイルは、3年間尽くしたギルドを「無能」として追放される。 同世代のエリートたちに「魔物避けの道具」として危険な遺跡に連れ出され、最後は森の主(ヌシ)を前に囮として見捨てられた。 死を覚悟したカイルが崩落した壁の先で見つけたのは、今にも息絶えそうな一匹の白い仔犬。 「自分と同じように、理不尽に見捨てられたこの子だけは助けたい」 自分の命を顧みず、カイルが全魔力を込めて「テイム」を試みた瞬間、眠っていた真の才能が目覚める。

五十一歳、森の中で家族を作る ~異世界で始める職人ライフ~

よっしぃ
ファンタジー
【ホットランキング1位達成!皆さまのおかげです】 多くの応援、本当にありがとうございます! 職人一筋、五十一歳――現場に出て働き続けた工務店の親方・昭雄(アキオ)は、作業中の地震に巻き込まれ、目覚めたらそこは見知らぬ森の中だった。 持ち物は、現場仕事で鍛えた知恵と経験、そして人や自然を不思議と「調和」させる力だけ。 偶然助けたのは、戦火に追われた五人の子供たち。 「この子たちを見捨てられるか」――そうして始まった、ゼロからの異世界スローライフ。 草木で屋根を組み、石でかまどを作り、土器を焼く。やがて薬師のエルフや、獣人の少女、訳ありの元王女たちも仲間に加わり、アキオの暮らしは「町」と呼べるほどに広がっていく。 頼れる父であり、愛される夫であり、誰かのために動ける男―― 年齢なんて関係ない。 五十路の職人が“家族”と共に未来を切り拓く、愛と癒しの異世界共同体ファンタジー!

猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める

遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】 猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。 そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。 まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

平凡冒険者のスローライフ

上田なごむ
ファンタジー
26歳独身、動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物や魔法、獣人等が当たり前に存在する異世界に転移させられる。 彼が送るのは、時に命がけの戦いもあり、時に仲間との穏やかな日常もある、そんな『冒険者』ならではのスローライフ。 果たして、彼を待ち受ける出会いや試練とは如何なるものか。 ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。

異世界は流されるままに

椎井瑛弥
ファンタジー
 貴族の三男として生まれたレイは、成人を迎えた当日に意識を失い、目が覚めてみると剣と魔法のファンタジーの世界に生まれ変わっていたことに気づきます。ベタです。  日本で堅実な人生を送っていた彼は、無理をせずに一歩ずつ着実に歩みを進むつもりでしたが、なぜか思ってもみなかった方向に進むことばかり。ベタです。  しっかりと自分を持っているにも関わらず、なぜか思うようにならないレイの冒険譚、ここに開幕。  これを書いている人は縦書き派ですので、縦書きで読むことを推奨します。

狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~

一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。 しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。 流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。 その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。 右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。 この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。 数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。 元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。 根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね? そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。 色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。 ……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!

アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~

うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」  これしかないと思った!   自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。  奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。  得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。  直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。  このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。  そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。  アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。  助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。

処理中です...