51 / 101
ファニーの選択
しおりを挟む
書類に目を通したアンリーさんがファニーちゃんの方に顔を向けて話を切り出す。
「それでねぇ~。アタシ達冒険者ギルドと錬金術ギルド。それに商業ギルドはファニーちゃんのことを保護しようって考えているのだけれどもぉ……♡」
「ファニーちゃんの保護だってぇ⁉︎」
「そうよぉ~。サニーちゃぁんから話を聞いてると思うけど、フェアリーの鱗粉は貴重…とまでは言わないけど、それなりに高値で売買されるからねぇ~♡」
そう言えばダンジョンでサニーさん達が言っていたな。
「もちろんカイリさんの従魔なので、ファニーを奪い取ろうとしたら犯罪行為に当たりますよ。しかし悪い人はいるものなんですよ」
「まぁ……」
ファニーちゃんのことを考えたら保護して貰った方がいいと思うけど、果たしてファニーちゃんは納得してくれるのだろうか?
ルルやプル太郎。それに張本人のファニーちゃんも不安そうな顔で俺やアンリーさんの顔を見つめる。
「ちょっとぉ……難しい話をしちゃったわねぇ。アタシ達は提案をしているだけだから、ファニーちゃん達がどうしたいのか話し合って答えを出すのが1番よねぇ~♡」
「ああ…はい」
確かに言われてみればそうだ。アンリーさんはあくまでもギルド長として、ファニーちゃんの身柄の保護を俺達に提案しているだけ。その提案を受け入れるか拒否するかは俺達次第だ。
カイリは意を結したような顔でファニーを見つめる。
「……なぁファニーちゃん。俺としてはファニーちゃんのことを頼りにしているから、これからもいて欲しいって思っているんだ。…ファニーちゃんはどう思ってる?」
「~~~♪」
「う~ん……」と言い、困ったような顔させながらルルを見つめる。
「キャンッ⁉︎」
ルルは「寂しいよ!」と言いたそうな鳴き声を上げる。
プルンッ⁉︎
プル太郎の方も「一緒がいい!」と言いたそうに震える。
「…………~~~♪」
悩みに悩んだファニーは、カイリの肩に降りて寄り添うように身体くっ付けた。
「なるほどねぇ~……カイリちゃぁんと一緒にいたいのねぇ~♡」
「~~~♪」
ファニーは「うん!」と言いそうな声を上げながら首を縦に振った。
「彼女の意志を尊重しましょう! カイリちゃぁん、何かあったらアタシ達のところか、サニーちゃぁんのところ。それかバルグちゃぁんのところに駆け込んでちょうだいねぇ~。何が来ても対処してあげるからぁ~♡」
「分かりました!」
何が来ても。ってところが気になるが、アンリーさん達に頼れるのは有り難い。
「この話はこれでお終い。それでもう1つの話をしましょう♡」
「もう1つの話?」
ファニーちゃん関連以外の話か?
「ファニーちゃんの故郷に居場所を伝える。と言う話ですよ」
「ああ~……。そう言えばダンジョンに潜っているときに、サニーさん達がそう言ってた気がする」
「ええ、サニー様が妖精国と関わりのある者にファニーさんが無事と言う連絡を入れて貰うようお願いを致しました」
「お仕事早いですね」
もっと時間が掛るんじゃないか? って考えてた。
「……はい。あとは向こうからの連絡を待つだけです。向こうからの連絡が来たらカイリさんにお伝え致します」
「分かりました。ありがとうございます」
「~~~♪」
「キャンッ⁉︎」
プルンッ⁉︎
ルル達も俺と同じようにアンジーさん達にお礼を述べながら頭を下げた。
「いいえ、構いませんよ。私達の仕事の一部なので…ところでカイリさんに伝言を頼まれています」
「伝言? 誰からですか?」
「錬金術ギルドのサニー様からです」
アンジーさんはそう言うと、ポケットから手紙を取り出して広げた。
「ダンジョンの報酬の話をしたいから、今から錬金術ギルドに来てちょうだい! とのことです」
「ああ~……ってことは、ダンジョンで拾った錬金素材の査定が終わったんだぁ~」
「あらぁ~。ダンジョンでいいものいっぱい拾ったのねぇ~♡」
「はい! ……と言いたいところなんだけど、錬金術師とか薬剤師とかからして見れば。の話になるんですよねぇ~」
大体途中から俺のレベル上げから素材採取になってしまったから、あんまり経験値稼ぎしてない気がする。
「まぁ…カイリさんは錬金術師ですから、いいじゃないですか」
「アンジーちゃんの言う通りよぉ~。お金がないと生活が苦しくなっちゃうんだからぁ~…。お金を稼げる時は稼がないとダメよぉ~~~♡」
多分アンリーさんは経験談として語ってるんだろうな。
「は…はい」
でも身体をウネウネさせながら言うのは止めて欲しい。
「先ほど届いた手紙なので、今から向かった方がいいと思いますよ」
「ああ、そうだね。みんな行こうか!」
「キュ~ン?」
ルルが「依頼は?」と言いたそうな鳴き声でカイリの方に顔を向ける。
「時間があったら門の外に出てキバネズミを討伐しよう。そんで倒したのは買い取って貰おう。それでも大丈夫ですよね?」
「討伐料金は出ないけどぉ~。素材だけの料金は出るわぁ~♡」
やっぱそうなるよなぁ~……だったら!
「じゃあ時間に余裕があったら、ギルドに立ち寄って依頼を受けてから行こうか」
「~~~♪」
プルンッ⁉︎
ファニーちゃんとプル太郎は「賛成!」と言いたそうな返事をした。
「……キャンッ!」
ルルも「分かった!」と言いたそうな鳴き声を上げて膝の上から床へと飛び降り、プル太郎がカイリの頭の上に飛び乗った。
プルンッ⁉︎
「準備OK!」と言いたそうに身体を震わせる姿に、アンジーさんやアンリーさんは癒されたような顔を浮かべる。
うんうん…アンリーさん達もルル達の可愛さに心打たれているみたいだ。……とっ⁉︎ そんなことを言っている場合じゃなかった!
「それじゃ何かあったら、お声掛けします!」
「カイリちゃぁん、気を付けてねぇ~♡」
「職員に話を通せばいつでも駆け付けるように致しますので、お気軽に言って下さい」
カイリ達はアンリー達に見送られる形で、冒険者ギルドを後にしたのであった。そして冒険者ギルドを出てから10分後に錬金術ギルドに着いた。
「冒険者ギルドに近くてよかったねぇ~」
「キャンッ⁉︎」
プルンッ⁉︎
「~~~♪」
ルル達も「そうだね!」と言いたそうな返事を聞きながら錬金術ギルドの中へと入って行き、誰もいない受付けへと向かう。
「すみません! どなたかいませんかぁ!」
「来たのね、カイリッ‼︎」
いの1番にカウンターの奥からサニーさんが全力疾走で俺の元にやって来た。
「サニーさん……ここ走るの禁止じゃないんですか?」
カイリの言葉に返事をするように周りにいた職員達が頷いた。
「そうね! でもそんなことどうでもいいわ! 昨日の報酬の件について話したいの! 早くこっちに来て‼︎」
サニーはそう言いながら、カイリの腕を引っ張って応接室へと連れて行く。
「お待ちしておりました。カイリ様」
「サシャさん⁉︎ 来てたんですか?」
「はい。私もパーティーメンバーだったので報酬を頂けることになりました」
サシャさんはそう言うと紅茶に口を付けて優雅に飲む。
ああ…これが育ちがいい人の紅茶の飲み方なんだなぁ~……。
カイリはそんなことを思いつつサシャの隣へと座ったら、プル太郎がサシャの元へと近付く。
「もしかしてプル太郎様は、私の膝上に乗りたいのですか?」
プルンッ⁉︎
プル太郎は「うん!」と元気に身体を震わせた後にサシャさんの膝の上に乗った。
「どうやらプル太郎はサシャさんのことを気に入ったみたいです」
「……そうですか。気に入って頂けて嬉しいです」
サシャさんはそう言うと、空いた方の手でプル太郎の身体を撫でる。
プルンッ⁉︎
撫でられたプル太郎は嬉しそうな様子を見せる。
サシャさんに懐くのはいいけど、プル太郎の主人である俺としてはちょっと寂しい気がする……。
カイリはサシャに撫でられて嬉しそうにしているプル太郎を、複雑な気持ちで見つめるのであった。
「それでねぇ~。アタシ達冒険者ギルドと錬金術ギルド。それに商業ギルドはファニーちゃんのことを保護しようって考えているのだけれどもぉ……♡」
「ファニーちゃんの保護だってぇ⁉︎」
「そうよぉ~。サニーちゃぁんから話を聞いてると思うけど、フェアリーの鱗粉は貴重…とまでは言わないけど、それなりに高値で売買されるからねぇ~♡」
そう言えばダンジョンでサニーさん達が言っていたな。
「もちろんカイリさんの従魔なので、ファニーを奪い取ろうとしたら犯罪行為に当たりますよ。しかし悪い人はいるものなんですよ」
「まぁ……」
ファニーちゃんのことを考えたら保護して貰った方がいいと思うけど、果たしてファニーちゃんは納得してくれるのだろうか?
ルルやプル太郎。それに張本人のファニーちゃんも不安そうな顔で俺やアンリーさんの顔を見つめる。
「ちょっとぉ……難しい話をしちゃったわねぇ。アタシ達は提案をしているだけだから、ファニーちゃん達がどうしたいのか話し合って答えを出すのが1番よねぇ~♡」
「ああ…はい」
確かに言われてみればそうだ。アンリーさんはあくまでもギルド長として、ファニーちゃんの身柄の保護を俺達に提案しているだけ。その提案を受け入れるか拒否するかは俺達次第だ。
カイリは意を結したような顔でファニーを見つめる。
「……なぁファニーちゃん。俺としてはファニーちゃんのことを頼りにしているから、これからもいて欲しいって思っているんだ。…ファニーちゃんはどう思ってる?」
「~~~♪」
「う~ん……」と言い、困ったような顔させながらルルを見つめる。
「キャンッ⁉︎」
ルルは「寂しいよ!」と言いたそうな鳴き声を上げる。
プルンッ⁉︎
プル太郎の方も「一緒がいい!」と言いたそうに震える。
「…………~~~♪」
悩みに悩んだファニーは、カイリの肩に降りて寄り添うように身体くっ付けた。
「なるほどねぇ~……カイリちゃぁんと一緒にいたいのねぇ~♡」
「~~~♪」
ファニーは「うん!」と言いそうな声を上げながら首を縦に振った。
「彼女の意志を尊重しましょう! カイリちゃぁん、何かあったらアタシ達のところか、サニーちゃぁんのところ。それかバルグちゃぁんのところに駆け込んでちょうだいねぇ~。何が来ても対処してあげるからぁ~♡」
「分かりました!」
何が来ても。ってところが気になるが、アンリーさん達に頼れるのは有り難い。
「この話はこれでお終い。それでもう1つの話をしましょう♡」
「もう1つの話?」
ファニーちゃん関連以外の話か?
「ファニーちゃんの故郷に居場所を伝える。と言う話ですよ」
「ああ~……。そう言えばダンジョンに潜っているときに、サニーさん達がそう言ってた気がする」
「ええ、サニー様が妖精国と関わりのある者にファニーさんが無事と言う連絡を入れて貰うようお願いを致しました」
「お仕事早いですね」
もっと時間が掛るんじゃないか? って考えてた。
「……はい。あとは向こうからの連絡を待つだけです。向こうからの連絡が来たらカイリさんにお伝え致します」
「分かりました。ありがとうございます」
「~~~♪」
「キャンッ⁉︎」
プルンッ⁉︎
ルル達も俺と同じようにアンジーさん達にお礼を述べながら頭を下げた。
「いいえ、構いませんよ。私達の仕事の一部なので…ところでカイリさんに伝言を頼まれています」
「伝言? 誰からですか?」
「錬金術ギルドのサニー様からです」
アンジーさんはそう言うと、ポケットから手紙を取り出して広げた。
「ダンジョンの報酬の話をしたいから、今から錬金術ギルドに来てちょうだい! とのことです」
「ああ~……ってことは、ダンジョンで拾った錬金素材の査定が終わったんだぁ~」
「あらぁ~。ダンジョンでいいものいっぱい拾ったのねぇ~♡」
「はい! ……と言いたいところなんだけど、錬金術師とか薬剤師とかからして見れば。の話になるんですよねぇ~」
大体途中から俺のレベル上げから素材採取になってしまったから、あんまり経験値稼ぎしてない気がする。
「まぁ…カイリさんは錬金術師ですから、いいじゃないですか」
「アンジーちゃんの言う通りよぉ~。お金がないと生活が苦しくなっちゃうんだからぁ~…。お金を稼げる時は稼がないとダメよぉ~~~♡」
多分アンリーさんは経験談として語ってるんだろうな。
「は…はい」
でも身体をウネウネさせながら言うのは止めて欲しい。
「先ほど届いた手紙なので、今から向かった方がいいと思いますよ」
「ああ、そうだね。みんな行こうか!」
「キュ~ン?」
ルルが「依頼は?」と言いたそうな鳴き声でカイリの方に顔を向ける。
「時間があったら門の外に出てキバネズミを討伐しよう。そんで倒したのは買い取って貰おう。それでも大丈夫ですよね?」
「討伐料金は出ないけどぉ~。素材だけの料金は出るわぁ~♡」
やっぱそうなるよなぁ~……だったら!
「じゃあ時間に余裕があったら、ギルドに立ち寄って依頼を受けてから行こうか」
「~~~♪」
プルンッ⁉︎
ファニーちゃんとプル太郎は「賛成!」と言いたそうな返事をした。
「……キャンッ!」
ルルも「分かった!」と言いたそうな鳴き声を上げて膝の上から床へと飛び降り、プル太郎がカイリの頭の上に飛び乗った。
プルンッ⁉︎
「準備OK!」と言いたそうに身体を震わせる姿に、アンジーさんやアンリーさんは癒されたような顔を浮かべる。
うんうん…アンリーさん達もルル達の可愛さに心打たれているみたいだ。……とっ⁉︎ そんなことを言っている場合じゃなかった!
「それじゃ何かあったら、お声掛けします!」
「カイリちゃぁん、気を付けてねぇ~♡」
「職員に話を通せばいつでも駆け付けるように致しますので、お気軽に言って下さい」
カイリ達はアンリー達に見送られる形で、冒険者ギルドを後にしたのであった。そして冒険者ギルドを出てから10分後に錬金術ギルドに着いた。
「冒険者ギルドに近くてよかったねぇ~」
「キャンッ⁉︎」
プルンッ⁉︎
「~~~♪」
ルル達も「そうだね!」と言いたそうな返事を聞きながら錬金術ギルドの中へと入って行き、誰もいない受付けへと向かう。
「すみません! どなたかいませんかぁ!」
「来たのね、カイリッ‼︎」
いの1番にカウンターの奥からサニーさんが全力疾走で俺の元にやって来た。
「サニーさん……ここ走るの禁止じゃないんですか?」
カイリの言葉に返事をするように周りにいた職員達が頷いた。
「そうね! でもそんなことどうでもいいわ! 昨日の報酬の件について話したいの! 早くこっちに来て‼︎」
サニーはそう言いながら、カイリの腕を引っ張って応接室へと連れて行く。
「お待ちしておりました。カイリ様」
「サシャさん⁉︎ 来てたんですか?」
「はい。私もパーティーメンバーだったので報酬を頂けることになりました」
サシャさんはそう言うと紅茶に口を付けて優雅に飲む。
ああ…これが育ちがいい人の紅茶の飲み方なんだなぁ~……。
カイリはそんなことを思いつつサシャの隣へと座ったら、プル太郎がサシャの元へと近付く。
「もしかしてプル太郎様は、私の膝上に乗りたいのですか?」
プルンッ⁉︎
プル太郎は「うん!」と元気に身体を震わせた後にサシャさんの膝の上に乗った。
「どうやらプル太郎はサシャさんのことを気に入ったみたいです」
「……そうですか。気に入って頂けて嬉しいです」
サシャさんはそう言うと、空いた方の手でプル太郎の身体を撫でる。
プルンッ⁉︎
撫でられたプル太郎は嬉しそうな様子を見せる。
サシャさんに懐くのはいいけど、プル太郎の主人である俺としてはちょっと寂しい気がする……。
カイリはサシャに撫でられて嬉しそうにしているプル太郎を、複雑な気持ちで見つめるのであった。
10
あなたにおすすめの小説
魔物に嫌われる「レベル0」の魔物使い。命懸けで仔犬を助けたら―実は神域クラスしかテイムできない規格外でした
たつき
ファンタジー
魔物使いでありながらスライム一匹従えられないカイルは、3年間尽くしたギルドを「無能」として追放される。 同世代のエリートたちに「魔物避けの道具」として危険な遺跡に連れ出され、最後は森の主(ヌシ)を前に囮として見捨てられた。
死を覚悟したカイルが崩落した壁の先で見つけたのは、今にも息絶えそうな一匹の白い仔犬。 「自分と同じように、理不尽に見捨てられたこの子だけは助けたい」 自分の命を顧みず、カイルが全魔力を込めて「テイム」を試みた瞬間、眠っていた真の才能が目覚める。
五十一歳、森の中で家族を作る ~異世界で始める職人ライフ~
よっしぃ
ファンタジー
【ホットランキング1位達成!皆さまのおかげです】
多くの応援、本当にありがとうございます!
職人一筋、五十一歳――現場に出て働き続けた工務店の親方・昭雄(アキオ)は、作業中の地震に巻き込まれ、目覚めたらそこは見知らぬ森の中だった。
持ち物は、現場仕事で鍛えた知恵と経験、そして人や自然を不思議と「調和」させる力だけ。
偶然助けたのは、戦火に追われた五人の子供たち。
「この子たちを見捨てられるか」――そうして始まった、ゼロからの異世界スローライフ。
草木で屋根を組み、石でかまどを作り、土器を焼く。やがて薬師のエルフや、獣人の少女、訳ありの元王女たちも仲間に加わり、アキオの暮らしは「町」と呼べるほどに広がっていく。
頼れる父であり、愛される夫であり、誰かのために動ける男――
年齢なんて関係ない。
五十路の職人が“家族”と共に未来を切り拓く、愛と癒しの異世界共同体ファンタジー!
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
平凡冒険者のスローライフ
上田なごむ
ファンタジー
26歳独身、動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物や魔法、獣人等が当たり前に存在する異世界に転移させられる。
彼が送るのは、時に命がけの戦いもあり、時に仲間との穏やかな日常もある、そんな『冒険者』ならではのスローライフ。
果たして、彼を待ち受ける出会いや試練とは如何なるものか。
ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。
異世界は流されるままに
椎井瑛弥
ファンタジー
貴族の三男として生まれたレイは、成人を迎えた当日に意識を失い、目が覚めてみると剣と魔法のファンタジーの世界に生まれ変わっていたことに気づきます。ベタです。
日本で堅実な人生を送っていた彼は、無理をせずに一歩ずつ着実に歩みを進むつもりでしたが、なぜか思ってもみなかった方向に進むことばかり。ベタです。
しっかりと自分を持っているにも関わらず、なぜか思うようにならないレイの冒険譚、ここに開幕。
これを書いている人は縦書き派ですので、縦書きで読むことを推奨します。
狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~
一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。
しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。
流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。
その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。
右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。
この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。
数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。
元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。
根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね?
そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。
色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。
……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる