テイマーと錬金術の職業で冒険したい!

青空鰹

文字の大きさ
99 / 101

買い物と不穏な影

しおりを挟む
 妖精女王の護衛と思わしきエルフ達が帰ったら、サニーさんが俺の下にやって来た。

 「ゴメンなさいね。イヤな思いさせちゃって」

 「いいえ全然。むしろさっきの光景を見ててサニーさんが大丈夫か心配してましたよ」

 「アイツらの扱いは慣れているから大丈夫わよ」

 「そうですかぁ。……そう言えば明日がどうとか言ってましたよね?」

 「ああ、そうだった! 明日の午後1時にね。妖精女王様と面談することになったのよ! だからカイリは従魔達と一緒にここに12時に来てね」

 妖精女王との面談かぁ~……。

 「何か急ですね」

 「そうねぇ~…もしかしたら妖精女王様もカイリに興味があるのかもしれないわね」

 「俺に……興味?」

 「クゥン?」

 ルルも「何で?」と言いたそうに鳴いている。

 「まぁ…妖精女王様が気になるのも分かる気がするわね。優しいお方だから」

 「そう…なんですか」

 優しい方って聞くと、何だか安心して会えるような気がするのは俺だけだろうか?

 「面会はここでやるから遅れずに来てちょうだい。遅れたらアイツらがブーブー文句言うからね」

 「ああ~……」

 俺のことを見下しているみたいな感じだから時間厳守だな。

 プルンッ⁉︎

 プル太郎が「アイツら何かして来ない?」と心配そうな感じで震えたので、抱き上げて語り掛けるように話す。

 「責任者が注意していると思うから、多分大丈夫だと思うよ。何かして来た時はよろしくね」

 プルンッ⁉︎

 プル太郎が「わかった!」と言いたそうな感じで震えた後、身体をスリスリして来るので、思わず可愛いと思ってしまう。

 「ホント、カイリの従魔が羨ましいわねぇ~……」

 「これだけはテイマーの俺だけの特権ですからねぇ~」

 そう言ってプル太郎の身体を頬擦りしてあげていると、ファニーちゃんが側に飛んで来た。

 「~~~♪」

 ファニーちゃんが「私のことも忘れないで!」と言いたそうな感じで言ってくる。

 「ゴメンゴメン……ファニーちゃんも可愛いよ」

 そう言って頭を撫でてあげると、嬉しそうな顔になる。

 「……クゥ~ン」

 今度はルルが構って欲しいのか、俺の脚下にやって来て身体を擦り付けてくる。

 この…………可愛いヤツめ!

 「ルルも超可愛いいよ!」

 そう言って背中を撫でてあげていると、お腹を見せたのでお腹を撫でてあげると身をよじって擽ったそうにしている。

 擽ったいだけど、気持ちいいから続けて欲しいって感じなのか? でもその姿ホント可愛いなぁ~~~⁉︎

 そんなことを思っていたら肩をチョンチョンと突かれたので、振り返って見てみるとサニーさんが後ろにいた。

 「ルルちゃん達と戯れるのはいいけど、ここに用があったから来たんじゃないの?」

 あ…そうだった!

 「ダンジョンで採れた錬金術の素材と、魔法薬を納品しに……」

 「買い取るわ!」

 即答⁉︎ アイテム見てから判断しろよ!

 そんなことを思いながら、素材と魔法薬をカウンターの上へと置いていく。

 「……うん。相変わらず質のいい薬草を持って来てくれるね」

 「ファニーちゃんのおかげですよ」

 そう言うとファニーちゃんは「えっへん!」と言いたそうな感じに、腰に手を置いて自慢げな顔になる。

 「そうなのね。この様子ならファニーちゃんを……」

 「ファニーちゃんがどうしたんですか?」

 「えっ⁉︎ ああ! 何でもないわ。これ全部ちゃんと鑑定するから、代金はいつも通り後日でも大丈夫よね?」

 「あ、はい。でもサニーさん、この間みたいに急ぎで買いたい人に値切られないように注意して下さいよ。
 今回一緒に行った人達は、サシャさんみたいな物分かりのいい人達じゃないですから」

 「ええ…私もあんなことはもう懲り懲りだから、今度来たら適正価格で売り付けて泣かしてやるわ」

  泣かしてやるって……可哀想だから止めてあげて。

 「……ねぇ。さっきから私達が空気になってるの、気が付かない?」

 「「あっ⁉︎」」

 そう言えばマナさん達と一緒にここに来たんだった。

 「ゴメンなさい。マナさん」

 「別にいいよぉ~……私達はぜぇ~~~~~~んぜんっ⁉︎ 気にしてないからねぇ~、みんなぁ?」

 「そうですね私達はぜぇ~~~~~~んぜんっ⁉︎ ……気にしてませんよ」

 「ええ、気にしていないです……本当に気にしてないのでカイリ様も気にしないで下さい…………ですよねぇ?」

 「はい。全く……気にしてませんよ……グスンッ」

 何か髪フェチさんだけ嘘泣きしているんですけどぉ⁉︎

 「彼女達も構って欲しそうだから、彼女達の下へ行ってあげて」

 「あ、はい。じゃあ、明日会いましょう、サニーさん」

 「ええ、また明日ね」

 マナさん達の下へと行くとニッコリ顔で俺の手を握って来た。

 「じゃあ、用も済んだことだし。私達と一緒にショッピングをしましようか!」

 「ショッ、ショッピングぅ⁉︎」

 「はい。コースもちゃんと決めているので私に付いて来て下さいねぇ~!」

 「「「おお~!」」」

 いや、おお~! じゃないよ!

 「キャンッ⁉︎」

 プルンッ⁉︎

 「~~~♪」

 何かプル太郎達も行く気満々なんだけどぉ⁉︎

 「クゥ~ン……」

 プルンッ⁉︎

 「~~~♪」

 ルル達が「ねぇ、いいでしょ?」と言いたそうな顔で迫って来る。

 「いや、その……みんな疲れてない?」

 「キャンッ⁉︎」

 プルンッ⁉︎

 「~~~♪」

 ルル達が「自分達は全然平気だよ!」と言いたそう返事をする。

 ホントこの子達は元気が有り余り過ぎだよ。

 「わかった。わかったから……マナさん達と遊びに行こう」

 俺がそう言うとルル達が嬉しそうな顔で飛び付いて来たので、受け止めきれず尻もちを着いてしまった。

 「全く……やんちゃなんだから」

 そう言ってルル達の身体を撫でてあげると、嬉しそうな顔させる。

 「いいなぁ~……」

 「私もカイリ様に飛び付いて髪に顔を埋めた……」

 「いや、それただのヤバイ人になるから止めなぁ」

 「カイリ様にテイムされれば、あんよに触れられるじゃ……」

 「テイマーは人をテイム出来ないからね」

 「ルル様みたく肌をペロペロ……」

 「キミが1番ヤバイね‼︎ そんなことよりも早くお出かけしようか⁉︎」

 「「「それもそうですね」」」

 変態メイド達はそう言うと俺を起こしてくれた。

 「さぁカイリ様!先ずはここから近い洋服屋に行きますよ!」

 「カイリ様にお似合いする洋服をお選び致します!」

 「美味しいスイーツが売っているお店もピックアップしているので、期待してて下さいね!」

 「アハハ……はい」

 今回の買い物は長くなりそうだなぁ~。

 何て思いながらルルに顔を向けると、ルルが出入り口の外をジッと見つめていた。

 「ルル、外をジッと見てどうしたんだ?」

 「……キャンッ⁉︎」

 「男性と女性が俺達のことをずっと見つめていた?」

 「キャンッ⁉︎」

 「しかも知らない人……きっとルル達が可愛いから見てたんじゃないか?」

 「……クゥン?」

 ルルが「そうかなぁ?」と言いたそうな鳴き声を上げる。

 「まぁまぁ気にしてもしょうがないんだから、ショッピングに行こう」

 「……キャンッ⁉︎」

 ルルも「そうだね」と言いたそうな鳴き声をあげたので、そのまま街へと向かうがその姿を建物の裏から様子を伺う男女がいた。
 
 「……やっぱりアイツだ」

 「ええ、あの顔見間なんか違いじゃないわね。髪と瞳の色を変えて生きていたなんて……何て忌々しい」

 そう言って親指の爪を噛んで悔しそうな顔を見せる女性。男性の方は諌めるように女性の肩に手を置く。

 「待て待て。ここでアイツに何かしようとしたら、我々が捕まってしまう!」

 「でも、このままじゃ私の腹の虫が治らないわ! 私達がこんなに苦労しているのに、あの女は……」

 「それは俺も同じだ。それにいい考えがある」

 「いい考え?」

 「それはだな……」

 男は女にいい考えの説明を始める。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

魔物に嫌われる「レベル0」の魔物使い。命懸けで仔犬を助けたら―実は神域クラスしかテイムできない規格外でした

たつき
ファンタジー
魔物使いでありながらスライム一匹従えられないカイルは、3年間尽くしたギルドを「無能」として追放される。 同世代のエリートたちに「魔物避けの道具」として危険な遺跡に連れ出され、最後は森の主(ヌシ)を前に囮として見捨てられた。 死を覚悟したカイルが崩落した壁の先で見つけたのは、今にも息絶えそうな一匹の白い仔犬。 「自分と同じように、理不尽に見捨てられたこの子だけは助けたい」 自分の命を顧みず、カイルが全魔力を込めて「テイム」を試みた瞬間、眠っていた真の才能が目覚める。

五十一歳、森の中で家族を作る ~異世界で始める職人ライフ~

よっしぃ
ファンタジー
【ホットランキング1位達成!皆さまのおかげです】 多くの応援、本当にありがとうございます! 職人一筋、五十一歳――現場に出て働き続けた工務店の親方・昭雄(アキオ)は、作業中の地震に巻き込まれ、目覚めたらそこは見知らぬ森の中だった。 持ち物は、現場仕事で鍛えた知恵と経験、そして人や自然を不思議と「調和」させる力だけ。 偶然助けたのは、戦火に追われた五人の子供たち。 「この子たちを見捨てられるか」――そうして始まった、ゼロからの異世界スローライフ。 草木で屋根を組み、石でかまどを作り、土器を焼く。やがて薬師のエルフや、獣人の少女、訳ありの元王女たちも仲間に加わり、アキオの暮らしは「町」と呼べるほどに広がっていく。 頼れる父であり、愛される夫であり、誰かのために動ける男―― 年齢なんて関係ない。 五十路の職人が“家族”と共に未来を切り拓く、愛と癒しの異世界共同体ファンタジー!

猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める

遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】 猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。 そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。 まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

平凡冒険者のスローライフ

上田なごむ
ファンタジー
26歳独身、動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物や魔法、獣人等が当たり前に存在する異世界に転移させられる。 彼が送るのは、時に命がけの戦いもあり、時に仲間との穏やかな日常もある、そんな『冒険者』ならではのスローライフ。 果たして、彼を待ち受ける出会いや試練とは如何なるものか。 ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。

異世界は流されるままに

椎井瑛弥
ファンタジー
 貴族の三男として生まれたレイは、成人を迎えた当日に意識を失い、目が覚めてみると剣と魔法のファンタジーの世界に生まれ変わっていたことに気づきます。ベタです。  日本で堅実な人生を送っていた彼は、無理をせずに一歩ずつ着実に歩みを進むつもりでしたが、なぜか思ってもみなかった方向に進むことばかり。ベタです。  しっかりと自分を持っているにも関わらず、なぜか思うようにならないレイの冒険譚、ここに開幕。  これを書いている人は縦書き派ですので、縦書きで読むことを推奨します。

狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~

一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。 しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。 流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。 その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。 右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。 この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。 数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。 元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。 根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね? そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。 色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。 ……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!

アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~

うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」  これしかないと思った!   自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。  奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。  得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。  直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。  このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。  そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。  アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。  助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。

処理中です...