116 / 130
紫音とコニーと恋愛
しおりを挟む
しばらく救急車に乗り、病院に着いた瞬間、救急車から急いで実野妓くんを下ろし走り出した。
「急患だ!通してくれっ!!」
「病院に着いたよっ! 意識をしっかり保って!」
「あ・・・・・・うぅ・・・・・・・・・・・・」
病棟内を駆け足で進んでいる中、紫音は実野妓に語り掛けるが返事がないし、焦点が合わないので心配になって来る。
意識がハッキリとしていない。どうしようかなり危険な状態だ。
そんな事を思っていたら、ICUと書かれた表示が見えて来たところで僕は看護師に止められた。
「ここから先は医療関係者以外立ち入り禁止です!」
「え? あっ・・・・・・」
止めて来た看護師を横目に、ICUと書かれた扉を潜る実野妓くんを見つめた後、看護師に目を向ける。
「あの、実野妓くんは助かるんですか?」
「・・・・・・かなり危険な状態なのは確かな事です。ですが、医療従事者として出来る限りの処置は致します。なので、そちらの席に座ってお待ち下さい」
看護師に言われるがまま席に座ると、看護師はICUの中へと入って行った。
「ハァ~~~・・・・・・」
今までの疲れがドッと出たのか、深い溜め息を吐いてしまった。
そんな中、追い付いて来た天野さん達が僕の元へと駆け寄って来た。
「紫音、アイツの様子は?」
「かなり危険な状態と言っていただけなので、助かるかどうかわからないです」
「そんなぁっ! ねぇシィくん! 龍平くんは助かるよね?」
「・・・・・・」
迫って来た舞に対して目を逸らして無言を貫いた。いや、無言を貫くしかないと語った方が合っているかもしれない。
「何でなにも言わないの? 平気だって言ってよ、シィくんっ!!」
「止めて舞!」
日野谷さんが引き剥がしてくれたが、舞ちゃんは踠いて離れようとしている。
「離してよ! カナちゃんっ!! 私はまだシィくんから大丈夫って聞いてない!」
「聞くのはいいけど、そんなに迫ったら困るだけよ! それに聞く相手を間違えているわよ!」
「お医者さんも最前は尽くしてる筈だから、信じて待とうよ! 舞ちゃん!」
そう言うが彼女の耳に届いてないらしく、叫びながら日野谷さんの腕の中で暴れている。
そんな中、後からやって来たコニーさんが無言のまま舞ちゃん近付き、右手を上げた瞬間だった。
スパァアアアンッ!!?
何と舞ちゃんの頬を平手打ちした後に、胸ぐらを掴んだのだ。
「いい加減にするんです! シオンはイシャじゃないんだから、タスかるかどうかわかる訳ないじゃないですかっ!!」
「え? あ・・・・・・」
「ジブンの大切な人が傷付いてしまった気持ちはわかります。でも、そのもどかしいキモちをシオンにぶつけるのは間違っておりますよ!」
「そうだ。こうなってしまった以上は、助かる事を信じて待つしかないんだ。だからそこで座って待っているんだ」
舞ちゃんは2人の言葉のお陰で冷静になれたのか、暴れるのを止めた。
「・・・・・・わかりました」
舞ちゃんはそう返事をすると僕の隣に座り蹲ってしまい、日野谷さんがその隣に座り、舞ちゃんを慰めるように背中を撫でる。
「シオンくん。ボク達は飲み物を買って来るから、彼女達をお願いね」
「あ、はい! わかりました」
そう言い残すとリュークさんは天野さん達と共に廊下を歩いて行くが、何故かコニーさんだけが残り舞ちゃんの目の前に立った。
「ねぇ、マイ。どうしてあのミノギって人と付きアう事にしたの?」
「・・・・・・私の事を好きって言ったから」
「それだけ?」
「うん、それだけ。どうしてそんな事を聞くの?」
「ちょっとキになっただけよ」
そう言うと僕の隣にやって来て、尻尾を優しく掴んだ。
「シオンはアイカわらずモフモフで気持ちいいですね!」
「コニーさん、今そんな事をしてる場合じゃないと思うんですが・・・・・・」
「ワタシは、シオンの事を好きですよ」
「えっ!?」
こんな状況で何を言ってるのぉ!?
「でも、あくまでも友達としてスキって意味ですよ。レンアイ感情は持っていません」
「あっ、そうなんだ・・・・・・」
ちょっと残念そうな顔をしていると、コニーさんが顔を近付けて来た。
「まぁでも、シオンがワタシの事をスキで付き合いたいって言うのでしたら、ワタシは付き合いますよ」
「え? どう言う事なの?」
「シオンなら、何があってもワタシのコトを守ってくれると思いますし、何よりも頼れる人ですからねぇ。
シオンが告白をしてくれたら、ワタシは付き合いますよ」
コニーさんはそう言うと、唇を重ね合わせて来た。
「フムッ!?」
「なぁっ!?」
「へぇっ!?」
僕達が驚いている中、コニーさんは重ねた唇を離した。
「ねぇマイ。好きな人にこんな事が出来て、アイテが求めても出来るの?」
「それはぁ~・・・・・・」
「まぁ、ワタシがカンヨする事じゃないから口出し出来ないけど、1つだけ言える事があるの」
コニーさんはそう言うと、舞ちゃんに向かって指をさした。
「アナタ自身はもっとショウジキ・・・・・・いいえ、ワガママになってもいいと思います!」
「ワガママ? 何を言っているのかわからないわ」
「今のアナタにとってワタシの言葉が理解出来ない筈です。でもワタシにはわかります。そんな生き方をしていたら、いずれは自分自身を壊してしまいますよ!」
「自分自身を・・・・・・壊す?」
舞ちゃんはそう言うと、俯いてしまった。
「ちょっとアンタ! デタラメな事を言わないでよ!」
「デタラメかどうかは鬼族のアナタが判断する事ではありませんよ。マイ自身がワタシの言ったコトバをデタラメかどうか判断するんです」
コニーさんはそう言うと僕の隣にやって来て抱き付いて来たので、ドキッとしてしまった。
「コニーさん、あのぉ~・・・・・・」
「シオン、アナタがワタシに告白するのはもう少し待って下さいね。まだ・・・・・・ね?」
いや、するつもりは全くないんですけどぉ。
そんな事を思っていたら廊下を走る音が聞こえて来たので、そちらに顔を向けると見知らぬ男性と女性がやって来た。
あの人達はもしかして。
「ハァッ! ハァッ! す、すまない! 息子は無事、なのか?」
「もしかして、実野妓くんのご両親ですか?」
「はいそうです! 龍平は・・・・・・龍平は無事なのですかっ?」
そう言って迫って来たので、僕は身体を仰け反らせながら話し始める。
「落ち着いて下さい。今向こうで治療を受けている最中です!」
「そう聞いているんじゃない! 俺の息子は助かるのかって聞いているんだよ!?」
「看護師によると今全力で治療を行っているそうです」
この言葉以外聞いていないから、結果を知らないし言えない。
「そんな。じゃあ息子は・・・・・・」
「助かるかどうかわからないって事ですね?」
「・・・・・・はい」
僕がそう言うと、実野妓くんのご両親は泣き崩れてしまった。そこに舞ちゃんが側にやって来て慰合う形になる。そんな状態が続く事2時間、手術中と書かれたランプが消えた。
「どうやら手術が終わったみたいだな」
「そうですね」
果たして無事なのかどうか。と緊張していると、扉が開き先生が出て来たのだが・・・・・・。
「石野先生! 何でこんなところにいるんですか?」
そう、中から出て来たのは何と石野先生だった。しかもニッコリとした顔で僕達に近付いて来た。
「どうしても何も、私はサラに依頼されてここに来ただけよぉ」
「サラさんに?」
そんな事を言っていたら、リトアさんが僕の尻尾を掴んだ。
「なるほど。ここに来るように手配したのね」
「そうよぉ~。下顎を撃ち抜かれていて、とても危険な状態だったけどぉ・・・・・・一命は取り留めたわよぉ」
その言葉に実野妓くんの両親は安堵を浮かべた。
「詳しい話をしなきゃいけないからぁ。ちょっとワタシと来て下さいねぇ。他の人達はここで待っていて下さぁい」
石野先生はそう言うと、実野妓くんの両親を連れて別室へと入って行ったのだった。
「急患だ!通してくれっ!!」
「病院に着いたよっ! 意識をしっかり保って!」
「あ・・・・・・うぅ・・・・・・・・・・・・」
病棟内を駆け足で進んでいる中、紫音は実野妓に語り掛けるが返事がないし、焦点が合わないので心配になって来る。
意識がハッキリとしていない。どうしようかなり危険な状態だ。
そんな事を思っていたら、ICUと書かれた表示が見えて来たところで僕は看護師に止められた。
「ここから先は医療関係者以外立ち入り禁止です!」
「え? あっ・・・・・・」
止めて来た看護師を横目に、ICUと書かれた扉を潜る実野妓くんを見つめた後、看護師に目を向ける。
「あの、実野妓くんは助かるんですか?」
「・・・・・・かなり危険な状態なのは確かな事です。ですが、医療従事者として出来る限りの処置は致します。なので、そちらの席に座ってお待ち下さい」
看護師に言われるがまま席に座ると、看護師はICUの中へと入って行った。
「ハァ~~~・・・・・・」
今までの疲れがドッと出たのか、深い溜め息を吐いてしまった。
そんな中、追い付いて来た天野さん達が僕の元へと駆け寄って来た。
「紫音、アイツの様子は?」
「かなり危険な状態と言っていただけなので、助かるかどうかわからないです」
「そんなぁっ! ねぇシィくん! 龍平くんは助かるよね?」
「・・・・・・」
迫って来た舞に対して目を逸らして無言を貫いた。いや、無言を貫くしかないと語った方が合っているかもしれない。
「何でなにも言わないの? 平気だって言ってよ、シィくんっ!!」
「止めて舞!」
日野谷さんが引き剥がしてくれたが、舞ちゃんは踠いて離れようとしている。
「離してよ! カナちゃんっ!! 私はまだシィくんから大丈夫って聞いてない!」
「聞くのはいいけど、そんなに迫ったら困るだけよ! それに聞く相手を間違えているわよ!」
「お医者さんも最前は尽くしてる筈だから、信じて待とうよ! 舞ちゃん!」
そう言うが彼女の耳に届いてないらしく、叫びながら日野谷さんの腕の中で暴れている。
そんな中、後からやって来たコニーさんが無言のまま舞ちゃん近付き、右手を上げた瞬間だった。
スパァアアアンッ!!?
何と舞ちゃんの頬を平手打ちした後に、胸ぐらを掴んだのだ。
「いい加減にするんです! シオンはイシャじゃないんだから、タスかるかどうかわかる訳ないじゃないですかっ!!」
「え? あ・・・・・・」
「ジブンの大切な人が傷付いてしまった気持ちはわかります。でも、そのもどかしいキモちをシオンにぶつけるのは間違っておりますよ!」
「そうだ。こうなってしまった以上は、助かる事を信じて待つしかないんだ。だからそこで座って待っているんだ」
舞ちゃんは2人の言葉のお陰で冷静になれたのか、暴れるのを止めた。
「・・・・・・わかりました」
舞ちゃんはそう返事をすると僕の隣に座り蹲ってしまい、日野谷さんがその隣に座り、舞ちゃんを慰めるように背中を撫でる。
「シオンくん。ボク達は飲み物を買って来るから、彼女達をお願いね」
「あ、はい! わかりました」
そう言い残すとリュークさんは天野さん達と共に廊下を歩いて行くが、何故かコニーさんだけが残り舞ちゃんの目の前に立った。
「ねぇ、マイ。どうしてあのミノギって人と付きアう事にしたの?」
「・・・・・・私の事を好きって言ったから」
「それだけ?」
「うん、それだけ。どうしてそんな事を聞くの?」
「ちょっとキになっただけよ」
そう言うと僕の隣にやって来て、尻尾を優しく掴んだ。
「シオンはアイカわらずモフモフで気持ちいいですね!」
「コニーさん、今そんな事をしてる場合じゃないと思うんですが・・・・・・」
「ワタシは、シオンの事を好きですよ」
「えっ!?」
こんな状況で何を言ってるのぉ!?
「でも、あくまでも友達としてスキって意味ですよ。レンアイ感情は持っていません」
「あっ、そうなんだ・・・・・・」
ちょっと残念そうな顔をしていると、コニーさんが顔を近付けて来た。
「まぁでも、シオンがワタシの事をスキで付き合いたいって言うのでしたら、ワタシは付き合いますよ」
「え? どう言う事なの?」
「シオンなら、何があってもワタシのコトを守ってくれると思いますし、何よりも頼れる人ですからねぇ。
シオンが告白をしてくれたら、ワタシは付き合いますよ」
コニーさんはそう言うと、唇を重ね合わせて来た。
「フムッ!?」
「なぁっ!?」
「へぇっ!?」
僕達が驚いている中、コニーさんは重ねた唇を離した。
「ねぇマイ。好きな人にこんな事が出来て、アイテが求めても出来るの?」
「それはぁ~・・・・・・」
「まぁ、ワタシがカンヨする事じゃないから口出し出来ないけど、1つだけ言える事があるの」
コニーさんはそう言うと、舞ちゃんに向かって指をさした。
「アナタ自身はもっとショウジキ・・・・・・いいえ、ワガママになってもいいと思います!」
「ワガママ? 何を言っているのかわからないわ」
「今のアナタにとってワタシの言葉が理解出来ない筈です。でもワタシにはわかります。そんな生き方をしていたら、いずれは自分自身を壊してしまいますよ!」
「自分自身を・・・・・・壊す?」
舞ちゃんはそう言うと、俯いてしまった。
「ちょっとアンタ! デタラメな事を言わないでよ!」
「デタラメかどうかは鬼族のアナタが判断する事ではありませんよ。マイ自身がワタシの言ったコトバをデタラメかどうか判断するんです」
コニーさんはそう言うと僕の隣にやって来て抱き付いて来たので、ドキッとしてしまった。
「コニーさん、あのぉ~・・・・・・」
「シオン、アナタがワタシに告白するのはもう少し待って下さいね。まだ・・・・・・ね?」
いや、するつもりは全くないんですけどぉ。
そんな事を思っていたら廊下を走る音が聞こえて来たので、そちらに顔を向けると見知らぬ男性と女性がやって来た。
あの人達はもしかして。
「ハァッ! ハァッ! す、すまない! 息子は無事、なのか?」
「もしかして、実野妓くんのご両親ですか?」
「はいそうです! 龍平は・・・・・・龍平は無事なのですかっ?」
そう言って迫って来たので、僕は身体を仰け反らせながら話し始める。
「落ち着いて下さい。今向こうで治療を受けている最中です!」
「そう聞いているんじゃない! 俺の息子は助かるのかって聞いているんだよ!?」
「看護師によると今全力で治療を行っているそうです」
この言葉以外聞いていないから、結果を知らないし言えない。
「そんな。じゃあ息子は・・・・・・」
「助かるかどうかわからないって事ですね?」
「・・・・・・はい」
僕がそう言うと、実野妓くんのご両親は泣き崩れてしまった。そこに舞ちゃんが側にやって来て慰合う形になる。そんな状態が続く事2時間、手術中と書かれたランプが消えた。
「どうやら手術が終わったみたいだな」
「そうですね」
果たして無事なのかどうか。と緊張していると、扉が開き先生が出て来たのだが・・・・・・。
「石野先生! 何でこんなところにいるんですか?」
そう、中から出て来たのは何と石野先生だった。しかもニッコリとした顔で僕達に近付いて来た。
「どうしても何も、私はサラに依頼されてここに来ただけよぉ」
「サラさんに?」
そんな事を言っていたら、リトアさんが僕の尻尾を掴んだ。
「なるほど。ここに来るように手配したのね」
「そうよぉ~。下顎を撃ち抜かれていて、とても危険な状態だったけどぉ・・・・・・一命は取り留めたわよぉ」
その言葉に実野妓くんの両親は安堵を浮かべた。
「詳しい話をしなきゃいけないからぁ。ちょっとワタシと来て下さいねぇ。他の人達はここで待っていて下さぁい」
石野先生はそう言うと、実野妓くんの両親を連れて別室へと入って行ったのだった。
0
あなたにおすすめの小説
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます
山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。
でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。
それを証明すれば断罪回避できるはず。
幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。
チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。
処刑5秒前だから、今すぐに!
魅了の対価
しがついつか
ファンタジー
家庭事情により給金の高い職場を求めて転職したリンリーは、縁あってブラウンロード伯爵家の使用人になった。
彼女は伯爵家の第二子アッシュ・ブラウンロードの侍女を任された。
ブラウンロード伯爵家では、なぜか一家のみならず屋敷で働く使用人達のすべてがアッシュのことを嫌悪していた。
アッシュと顔を合わせてすぐにリンリーも「あ、私コイツ嫌いだわ」と感じたのだが、上級使用人を目指す彼女は私情を挟まずに職務に専念することにした。
淡々と世話をしてくれるリンリーに、アッシュは次第に心を開いていった。
神は激怒した
まる
ファンタジー
おのれえええぇえぇぇぇ……人間どもめぇ。
めっちゃ面倒な事ばっかりして余計な仕事を増やしてくる人間に神様がキレました。
ふわっとした設定ですのでご了承下さいm(_ _)m
世界の設定やら背景はふわふわですので、ん?と思う部分が出てくるかもしれませんがいい感じに個人で補完していただけると幸いです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
☆ほしい
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる