高校を退学させられた後、異世界へ留学することになりました。

青空鰹

文字の大きさ
92 / 111

イレイラ王女様とショッピング!

しおりを挟む
 まぁ何や感やあったが、無事にカレーに使う食材を買い出す事が出来、今はフードコートの方で休憩している。何故かって? その答えはイレイラ王女の理解力が限界を迎えてしまったからだ。

 「この場所に食材がこんなに揃っていて、更には日用雑貨からこんな食べる場所まで・・・・・・私は夢でも見ているんじゃないか?」

 「夢じゃなくて現実ですよ。はい、チョコアイスです」

 「ああ、ありがとう」

 そうお礼を言って、チョコアイスを受け取った。

 「コウヤくんいいの? お金を出して貰っちゃって」

 「ああ、これぐらいなら気にしなくてもいい」

 バイト代で払える範囲だからな。

 『コウヤ、早くそのアイスを食べさせてよ!』

 「はいはい。ほら、食べな」

 俺がリタにバニラを差し出すと、嬉しそうに舐め始める。

 『う~ん! 甘くて美味しい!』

 「こっちは抹茶の味が効いていて美味しいわぁ~」

 ホント母さんは抹茶味のアイスが大好きだよなぁ。

 「ストロベリーの方も美味しい!」

 セリアが俺に笑顔を向けている中、イレイラ王女はチョコアイスを夢中になって食べている。

 「気に入られましたか?」

 「こんな美味しい甘味を食べたのは初めてだ! 礼を言うぞ、コウヤ!」

 よかったぁ~。気に入って貰えて。でも・・・・・・。

 「向こうの世界にはこういった食べ物は、存在していないんですか?」

 「これに似たような物があるが、こうドロドロした液状と言うかぁ・・・・・・」

 「シャーベット状な感じ?」

 「そう! それだ!」

 バニラエッセンスが足りないのか、はたまた冷やしている途中で止めているのが原因かもしれない。

 「それに、しつこい味がするので嫌う大人もいるんだよ」

 「へぇ~、そうなんだ」

 砂糖を入れ過ぎているのか、それとも砂糖の質が悪いのかもな。セリアの家に行ったときに、確認させて貰おうか。

 そう思っている間に、リタが俺のバニラアイスを食べ進めていたのだ。

 「う~ん、私的にはコウヤが持っているのが好みかなぁ~」

 「王道の味が好きなのか」

 てかコイツ、結構食ったなぁ。って、あ~あ。顔中ベトベトになっているじゃないか。

 「セリアもコウヤのアイスを食べてみなよ!」

 「コウヤくんのアイスッ!?」

 何で驚いたような顔をしているんだ? もしかして、そんなことしたら悪いんじゃないか? って考えているのか?

 「食べてみたいのなら、食べてもいいんだぞ」

 そう言って差し出してみたら、何故かセリアは頭から湯気を出すんじゃないのかと思うぐらいに顔を真っ赤にさせた。

 「いやっ、あのぉ・・・・・・私!」

 「遠慮せずに食べちゃいなさい」

 「そうだよ! ここでチャンスを逃したらダメだよ!!」

 セリアは母さんとリタに背中を押されるようにして、俺の目の前に来た。

 「あ、あのぉ~・・・・・・頂きます」

 セリアはそう言うと、俺が持っているバニラをペロッと舐めた。

 「・・・・・・美味しい」

 「そう、それはよかった」

 そう言ってからバニラを食べたら、セリアはまた顔を真っ赤にさせる。

 「かっ、間せちゅっ!!」

 間せちゅ? 何て言いたいんだ?

 「う~む・・・・・・なるほど。セリアは・・・・・・なのか」

 ん? イレイラ王女は何を言っているんだ?

 「みんな、早く食べないとアイスが溶けちゃうわよぉ~」

 「ああそうだった!」

 母さんに最速されたので、慌ててアイスクリームを食べたのであった。食べ終わった後は、家に帰り夕食の準備に取り掛かる。

 「それじゃあ、お夕飯の準備をするから待っててね!」

 「あ、私も手伝います!」

 「セリアちゃん。手伝ってくれるの?」

 「はい! お料理出来るように・・・・・・じゃなかった! 出来ますから!」

 今出来るようになった。 って言い掛けていたよな?

 「ふ~ん。それじゃあ、お野菜を洗ってちょうだい」

 「はい!」

 ジャガイモをタワシで擦っているセリアから、謎のやる気を感じる。

 「何であんなにやる気になっているんだ?」

 「セリアも必死だからねぇ~」

 「何に必死なんだ?」

 「コウヤにはおしえなぁ~い。私も手伝って来よぉ~っと」

 リタはそう言うと、セリア達方に飛んで行ってしまった。

 「ホント、キミ達家族は仲睦まじいんだな」

 「まぁ、人並みには・・・・・・それよりもよかったんですか?」

 「何が?」

 「イレイラ王女様の独断で、こっちの世界に来ても」

 「ああ、別に構わんさ。さっきも言った通り、王族達にとって私は厄介者だからな。王宮に帰っていないことも、気に掛けないだろう」

 顔は平常心を装っているが、悲しそうな雰囲気が伝わって来る。

 「そう、ですか」

 「そうだ。それよりも、この薄い箱に映っているのは何だ?」

 「ああ、それはですね。テレビって言って色んな映像が観れるんですよ」

 「色んなぁ、映像?」

 「ええ、今やっているのがニュース番組と言って色んな報道を紹介してくれる番組です。他にも色々観れますよ」

 そう言ってテーブルに置いてあったリモコンを手に取ると、チャンネルを変えて観せていく。

 「・・・・・・とまぁ、様々な番組があって時間帯と日にちで番組も変わるんです。ってぇ、どうしたんですか、イレイラ王女?」

 俺がそう聞くが、子供向けのアニメをジィーッと見つめている。

 「まぁいいや。とりあえず番組を戻しますね」

 「あっ!?」

 「ん?」

 今、イレイラ王女が残念そうな声を出した気がした。

 「もしかして、さっきの番組を観たかったですか?」

 「い、いや! 別に私自身は観たいと思ってないぞ。ただ、あの番組があれば国民に知識を広められるんじゃないのか? と思っていただけだ」

 「まぁそうですね。小さい子供向け番組は子供を育てる親にとって、色々と有り難いらしいから・・・・・・」

 「コウヤもそう思うか! 我が国にテレビが普及すればなぁ・・・・・・」

 そう言ってため息を吐くイレイラ王女だが、何か引っ掛かるような気がした。

 「2人共、夕ご飯出来たわよぉ!」

 「おっ! 出来たか」

 俺とイレイラ王女の目の前にカレーを置いたのだが、何故かイレイラ王女は微妙な顔をしてカレーを見つめていた。

 「これが・・・・・・カレー?」

 「そうよ。日本に住んでいるのなら誰もが知っているカレーよ!」

 「カレー・・・・・・」

 カレーのルーの色を気にしているのか、困ったようすで俺の方を見つめて来る。

 「カレーはいくつかのスパイスを混ぜて作る食べ物だから、こういう色になるんだ」

 「変なものは入っていないから、食べても大丈夫ですよ」

 「普通に美味しいし、毒なんて入っていないから安心して食べなよ」

 リタは待ち切れなかったのか、先にカレーを食べていた。

 「そ、そうか。では遠慮なく頂こう」

 イレイラ王女はそう言うと、スプーンでルーを掬った後に意を決した顔で口に運んだ。

 「・・・・・・美味い」

 「でしょぉ~!」

 「ああ、少し辛味があるが味わい深い食べ物だ」

 「ご飯と一緒に食べるのが正解だよ」

 「そうか」

 リタの言う通り、ご飯と共に食べると目を輝かせる。

 「美味い! さっき感じていた辛さが和らいで、先ほどよりも美味さを味わえる!」

 「お口に合ってよかった」

 「ああ、こんなに美味しい物を食べたのは初めてだ!」

 ん? 初めて?

 「王宮には専属の料理人がいるから、ここで作られる料理よりも美味しいのが出る筈ですよね?」

 「ああ、確かに美味しい料理が出るが、毒が入っていないか検査をしなければならないから、出来てから時間が経った料理しか口に出来ないんだ」

 「魔法で検査すれば済む話しじゃ?」

 「鑑定スキルを持っている者も検査する人間として置いているのだが、いかんせんそのスキルを突破する者も存在するから、ちゃんと食べて検査する者もいるんだ」

 王宮って、本当に大変なんだなぁ。

 そう思いながらカレーを食べ進めるのであった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。 毎日19時に更新予定です。

『召喚ニートの異世界草原記』

KAORUwithAI
ファンタジー
ゲーム三昧の毎日を送る元ニート、佐々木二郎。  ある夜、三度目のゲームオーバーで眠りに落ちた彼が目を覚ますと、そこは見たこともない広大な草原だった。  剣と魔法が当たり前に存在する世界。だが二郎には、そのどちらの才能もない。  ――代わりに与えられていたのは、**「自分が見た・聞いた・触れたことのあるものなら“召喚”できる」**という不思議な能力だった。  面倒なことはしたくない、楽をして生きたい。  そんな彼が、偶然出会ったのは――痩せた辺境・アセトン村でひとり生きる少女、レン。  「逃げて!」と叫ぶ彼女を前に、逃げようとした二郎の足は動かなかった。  昔の記憶が疼く。いじめられていたあの日、助けを求める自分を誰も救ってくれなかったあの光景。  ……だから、今度は俺が――。  現代の知恵と召喚の力を武器に、ただの元ニートが異世界を駆け抜ける。  少女との出会いが、二郎を“召喚者”へと変えていく。  引きこもりの俺が、異世界で誰かを救う物語が始まる。 ※こんな物も召喚して欲しいなって 言うのがあればリクエストして下さい。 出せるか分かりませんがやってみます。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

処理中です...