高校を退学させられた後、異世界へ留学することになりました。

青空鰹

文字の大きさ
107 / 111

洸夜と兵士の言い争い

しおりを挟む
 こうして教室へと戻って来た俺達は、軽くルコア先生に挨拶をしてから席に着いた。そしたら、ルノアが話し掛けて来た。

 「コウヤ、聞いたわよ。大変だったみたいね」

 「ああ、まぁな」

 「一応、アタシの父様も味方で動いてくれているみたいなの。だからもう少しの間だけ耐えて」

 「それは有り難いな」

 俺が誘拐なんてしてないって、声を上げてくれる貴族が増えれば向こうも動くに動けない状態になる筈だ。

 「でも、何をしてくるかわからないから、気を付けないといけないと思うよ」

 「そうだなぁ・・・・・・」

 そう言ってから授業に集中していたのだが・・・・・・。

 「何であんなところにいるんだよ」

 そう。校庭で授業をしているのだが、校舎の外側から兵士達が俺を見つめているのだ。

 「何か授業やり辛い」

 セリアと同じ気持ちを持っている生徒が多いのか、クラスメイトの顔色がよくない。

 「ああ~・・・・・・全員。こっちの方で対処するから、少しの間だけ我慢してくれ」

 『・・・・・・はい』

 全員返事をした後に授業を続けるのだが、外で見ていた兵士達が口々に何か言って来た。

 「ありゃひでぇな」

 「ああ、構えがなってねぇ」

 「しかも腕の振りが悪いな」

 「俺が教えた方がいいんじゃねぇか?」

 何で評価してんだよ。お前ら! 教室じゃないんだからよぉ!

 「コウヤ。イライラする気持ちはわかるけど、意識しちゃダメだよ」

 「そう、だな」

 その後、兵士達は別方向を向いた後に、ペコペコと頭を頭を下げていた。

 何で青い顔をしているんだ?

 そんなことを思っていたら、何処かへと退散してしまった。

 「一体何があったのかしら?」

 「さぁ? でも邪魔者がいなくなったから、のびのびと授業を受けられるな」

 「そうだよ! コウヤの言う通りだよ!」

 「そ、そうかなぁ? あの人達が潔く引いたのが気になるんだけどぉ」

 気にしない方がいいと思うぞ。

 何はともあれ、兵士達がいなくなってからは、クラスメイト達は授業に集中出来るようになったのか、本来の実力を発揮していたのだった。

 「全員ご苦労だった! まぁ今後もこんなこともあるかも知れないから、気が散らないようにしてくれ!
 以上、あいさつを頼む!」

 「ありがとうございましたぁ!」

 『ありがとうございましたっ!』

 そう言った後、校内へと戻ってホームルームになった。

 「・・・・・・と言う訳です。明日も授業があるので、遅刻しないように気を付けて下さいね! 先生からの話は以上です! あいさつをお願いしまぁす!」

 「ありがとうございました!」

 『ありがとうございました!』

 そう言った後、俺に近付いて来た。

 「ねぇセリア。一緒に帰らない?」

 「うん」

 俺に向かって いいよね? って顔を向けて来るので頷いた。

 「それじゃあ、セリアのお家に行こっか!」

 「ああ!」

 そう言った後、ルノアを連れてセリアの家へと向かうのだけれども。

 「う、うう~ん」

 「ええ~・・・・・・」

 何で俺達を待ち伏せしているんだよ。

 そう。もの凄くわかりやすいぐらいに兵士達が校門の陰に隠れている。

 「そんな微妙なことをするぐらいなら、堂々としていればいいのに」

 しかも他の生徒から微妙そうな顔で見つめているのが、わからないのかな?

 そんなことを思っていると、向こうの方が俺に気付いて顔をニンマリさせながら、やって来た。

 まるで見つけたと言わんばかり、校門の陰から出て来た。

 「てか、さっきの兵士越しに見ていたヤツらじゃないか」

 「おい、お前! イレイラ王女様は何処にいる?」

 また同じことを聞いて来るなぁ。

 「知らないです。てか、そんなところに居たら迷惑って言われないか?
 さっき言われたばかりだろ?」

 「う、うるせぇなっ!?」

 そう言って詰め寄って来たので、 ハァ~・・・・・・。 とため息を吐いてしまった。
 兵士はその姿が気に入らなかったのか、眉をピクピクさせている。

 「まぁいい! 俺達に付いて来い!」

 そう言って腕を掴んで来たのだが、俺はその腕を振り払った。

 「どうして俺が付いて行かないといけないんだ?」

 「お前を連れて来るように言われているんだよ!」

 「誰に?」

 「誰って、決まっているだろ。陛下にだよ! 陛下!」

 その言葉に、セリアとルノアとリタは驚いた顔になった。

 「嘘でしょ?」

 「嘘なんかじゃねぇ! そう命じられたんだよ! だから俺達と共に来い!」

 そう言ってまた腕を掴んで来ようとするが、その手を振り払う。

 ここで付いて行ったら、間違いなく向こうのペースだ。

 「悪いけど、付いて行かない」

 「何だと? 貴様、王命に従わないのか?」

 「王命には従いはするが、アンタ達とは行かない」

 「何だとぉ!?」

 ここで怒って来るとは、コイツらの程度が知れてるな。あるいは・・・・・・いや、そんなことはないか。

 「こんな格好で会うのは、陛下に失礼だと思わないのか? 身支度を整えてから、オルコス家の人と共に陛下の元へ行く」

 俺の話にセリアは何か気付いたようすをさせた後、俺の前に出た。

 「ミヤマさんの言う通りです。我々オルコス家が彼を陛下の元へ連れて行きます」

 「アタシ・・・・・・ランカスタール男爵家の私も共に行きます!」

 ルノアもそう言って、俺の前に出た瞬間、兵士は悔しそうな顔をさせる。

 「ぐぬぬぬぬぅ~!」

 2つ貴族が相手じゃ簡単には手を出せないみたいだな。

 「ここで何してるの?」

 そう言って俺の側にやって来たのは、何とアンリネットだった。

 「あ、アンリネットさん?」

 「騒がしいと思って来てみたら、これは一体どういうことですか?」

 カーシャさんも側にやって来て、兵士の1人がカーシャさんに向かって睨む。

 「何だ? メイド風情が、生意気な口を聞くな!」

 その瞬間、俺の他に側に居た兵士2人も不味いと感じたのか、凍り付いたような顔をさせた。

 あっ!? ヤベェ。

 「メイド風情ですか? まぁ今はメイドとしてグランドル侯爵家にお仕えしておりますが、私はエルフの里の長老の娘ですよ」

 「へ? あ・・・・・・え?」

 兵士は確認を取るかのように、後ろにいた仲間を見つめたら頷いて返されたので、自分がヤバイことしたと自覚したのか顔を青くさせる。

 「そんなことよりも、コウヤを何処に連れて行こうとしているの?」

 「あ、いえ・・・・・・陛下にお連れするように仰せつかまりましたので、お出迎えをしに来たのです」

 「・・・・・・それ、ホント?」

 いつも無表情なアンリネットだったのだが、疑うように目を細めていた。

 「お嬢様が疑うのは仕方ありません。何せ使いの者がこの場にいらっしゃらないのですからね」

 使いの者?

 俺が疑問に思っていると、セリア達は ハッ!? と気付いたようすになる。

 「確かに! 陛下の使いの方がお目見えしておりませんが、一体どうされたのですか?」

 「えっとぉ~・・・・・・その者は用事があると言うことで」

 「嘘ね! 陛下に命じられたことよりも、他の仕事を優先するなんて普通ないわ!」

 ルノアに痛いところを突かれたのか、歯を力一杯噛み締める。

 「もしかして、コウヤを騙して尋問しようとしているの?」

 「めっ、滅相も御座いません!」

 「ふ~ん・・・・・・怪しい」

 アンリネットの言葉に反応して、兵士達は身体をビクッとさせた。

 「そうですね。お嬢様の言う通り、怪しいところがありますね」

 「そんな。疑わないて頂けますか?」

 「そ、そうですよ。我々も立場というものがありまして・・・・・・」

 「わかった。疑うのを止める」

 アンリネットの言葉に兵士達はホッとした顔をさせる。

 「でも、一応確認はとっておく」

 「へ? それってつまり?」

 「陛下に確認を取るし、コウヤのことを私が見ているから・・・・・・行こうコウヤ」

 そう言って服の袖を掴んで引っ張って来た。

 「あっ、え?」

 「そうですね。このままオルコス家に向かいましょうか」

 カーシャさんまでも!

 「セリア。どうする?」

 「えぇっとぉ・・・・・・ゴメン、コウヤくん」

 どうやらセリアも、この状況にはお手上げの状態らしく、アンリネットさんをオルコス家へと連れて行くことになってしまったのだった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

転落貴族〜千年に1人の逸材と言われた男が最底辺から成り上がる〜

ぽいづん
ファンタジー
ガレオン帝国の名門貴族ノーベル家の長男にして、容姿端麗、眉目秀麗、剣術は向かうところ敵なし。 アレクシア・ノーベル、人は彼のことを千年に1人の逸材と評し、第3皇女クレアとの婚約も決まり、順風満帆な日々だった 騎士学校の最後の剣術大会、彼は賭けに負け、1年間の期限付きで、辺境の国、ザナビル王国の最底辺ギルドのヘブンズワークスに入らざるおえなくなる。 今までの貴族の生活と正反対の日々を過ごし1年が経った。 しかし、この賭けは罠であった。 アレクシアは、生涯をこのギルドで過ごさなければいけないということを知る。 賭けが罠であり、仕組まれたものと知ったアレクシアは黒幕が誰か確信を得る。 アレクシアは最底辺からの成り上がりを決意し、復讐を誓うのであった。 小説家になろうにも投稿しています。 なろう版改稿中です。改稿終了後こちらも改稿します。

処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ

シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。  だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。 かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。 だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。 「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。 国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。 そして、勇者は 死んだ。 ──はずだった。 十年後。 王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。 しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。 「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」 これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。 彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

異世界へ行って帰って来た

バルサック
ファンタジー
ダンジョンの出現した日本で、じいさんの形見となった指輪で異世界へ行ってしまった。 そして帰って来た。2つの世界を往来できる力で様々な体験をする神須勇だった。

処理中です...