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Doll Jayny
Clover
しおりを挟む港町の朝は早い。
船の汽笛が街を起こし、人はそうして目覚めていく。
硝子玉のような空と海。
朝日が昇れば海は薄く光り、昼になればそれは深い青に染まる。
夕日に照らされれば朱と紫の波が揺れ、夜になれば静けさだけが辺りを包む。
時計なんかいらない。
海だけが過ぎ行く時を教えてくれる。
海と空が僕達を生かすんだ。
1日が長く感じる街だ。
悪い事じゃない。長生きが出来るだけ嬉しいものだ。
たとえ1人であろうとも
生きることは悪い事じゃないさ。
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